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118話
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「表で話すだなんて冷たいね。中でもてなすくらいのことはできないのかい?私たち仲間だろう?」
そう紫煙を吐きながらレイブンは懐から取り出した魔道具に魔力を注いで椅子にすると、それに座る。別にレイブンを城に上げたくない訳じゃない。ただ、この城は俺の物じゃないから勝手に人を入れるのに気が引けるだけだ。
「それにしては用意周到だな」
「これくらいは商人の嗜みだよ」
「そうか。それとあんまララたちを虐めんなよ。ルルはどうなるか分からねぇけどララはもう皇族出てるんだ。解放してやれ」
これは勝手な言い分だ。皇族を出ようが死んだことになってようが、勘当しようがされようが、皇の子である事実は変わらない。そこに怨みをぶつける者も居る。
我が儘だろうが何だろうが俺の元に居る間はそうさせない。それが最低限してやれることだ。まぁ、2人とも自分の意思で居着いているだけだからそこまでしなくてもいい気もするが。
「子は親を選べないってやつかい?確かにララやルルに直接何かをされた訳じゃない。だけど、そんな賢く人を怨むほど私は人間できてないんでね。それにララが皇族を出ようとその呪縛からは逃れられない。あの子は皇になるべくして生まれた子だよ。勿論、ルルもね」
レイブンがこう言うということは何かあるのだろう。ミレーネに会った感じだと病を患っているって訳でもなさそうだし暗殺か。どう立ち振る舞おうと怨まれる場所には怨まれるからな。今度、忠告だけはしとくか。
「まぁ、お前が来たのは戦力面では嬉しい誤算って言えば嬉しい誤算だが、本気で手を貸すつもりなのか?」
「貸すよ。ゼギウスに恩を売るのは見返りがいい。それに馬車の中でも言ったけど人間という種が滅びたらお終いだからね」
見返りを期待されても困るが、新しく戦力を探すという面ではレイブンほど強力な人はいないだろう。だが、レイブンで実力が足りるかと言われれば正直、足りない。レイブンの戦い方はシアンと同じ系統で悪く言えば小細工をして相手を乱して戦う。だが、その戦い方では庭とは戦えない。
厳密にはそうやっても戦えるが、その土俵に持ち込むのに求められる基礎能力の最低限が高過ぎる。その基準に届くような奴は小細工をして戦わない。
「心配ないよ。これでも基礎能力は鍛えてたからエストになら力勝負でも勝てるよ」
そう俺の懸念を見透かしたような言葉をレイブンは言うが、エスト程度に力勝負で勝てたところで戦力としては0.1が0.2になる程度の話だ。大差はない。
しかし、基礎能力の向上はシアンとの勝負でも表れていた。レイブンがいくら魔道具を使おうとシアンの魔力を突破して水晶を破壊するのは簡単にできることじゃない。それをあれだけ容易にやって見せたということはそれだけ基礎能力が向上しているということだ。
そこへ七英雄の称号と真継承を施すのだから基礎能力は更に上がる。その期待値はかなり大きい。
「なら真継承をしたらナナシと手合わせしろ」
「それもいいけど、私はシアンの育成でもやるよ。ナナシと戦ったら殺されかねないからね。それより私が受け持つ分、少しでもゼギウスは休みなよ。そうしないと本番前に体が壊れるよ」
「そうか。なら任せるぞ」
意外な提案だったがこれはこれで有りだ。単純に嫌いという部分も大きいだろうが、レイブンはこのためにシアンを過剰に煽っていたようだ。
まぁ、レイブンがシアンに教えられることなど限られている。だが、今のシアンに必要なことを確実に教えられる。それが終わるまでは任せてもいいだろう。
レイブンがシアンに、ゲンがメナ、カイ、エストに、ドラゴンがアルに指導するなら俺は休める。それで経過観察としてナナシと戦わせればいい。そうすれば俺も自分のことに集中する時間を作れる。
庭との戦いがどういう形になろうと全戦場、全戦闘で勝つということは考えにくい。というか現実を考えればあり得ない。そうなると負けた場所へ俺が行く必要があり、俺は最低でも2体以上、下手をすれば6体と戦わなければならない。
そのためには力を蓄える時間が必要だった。
だが、それに十分な時間を確保すると周りへの指導が疎かになり、戦いにもならない奴を戦場に送ることになる。それでも総合的な勝つ確率を見るなら俺は自分のことだけに集中した方がいい。力を蓄え、ナナシとの戦闘で体を慣らす。
周りも子供じゃないんだから自分のことは自分で処理させる。というのが良いのだろうが、勝てる見込みもない奴を戦場に送るのは気が引ける。それに自分で処理させるには力が大き過ぎる。
その結果、どっちつかずに指導しながら少しずつ力を蓄えていたが、これなら並行処理できる。
そう考えているとシアンが戻ってきた。少しは頭が冷えたようだ。
「レイブン、アタイと戦いな」
いや、俺の見間違いだったようだ。全身から苛立ちが滲み出ている。
「はぁ…私も暇じゃないんだけどね。魔道具の整理に開発、自己訓練とやることは山ほどだ。その時間を割いてもらおうとするのに頼み方がそれかい?」
さっきシアンの指導は受け持つと言っておきながらこれだ。こっちも性格の悪さが滲み出ている。
「そう言ってアタイに負けるのが___」
「シアン、これは子供の遊びや喧嘩じゃないんだ。シアンがどう思おうと勝手だけど、そんな安い挑発に乗るほど私はガキじゃない。世界が自分中心に回っているとでも思っているのかい?自分が望めば周りが協力するって?そんな訳ないだろう」
レイブンは憎悪を込めたように怒りを露わにして言葉を続ける。
「だから七英雄は嫌いなんだ。力を持っただけのただのガキ、英雄って言葉に酔いしれて明るい場所にしか目を向けない。その裏でいったいどれだけの人が犠牲になってると思ってるんだい?馬鹿を相手にした外っ面の言葉だけじゃなくて中身も鍛えるんだね」
耳が痛くなる話だ。多少なれど俺にも心当たりはある。
「アタイはそんなつもりじゃ___」
「へぇ、じゃあ猶更悪いね。その程度のことにも気づけないで七英雄、偉く軽い称号だね。だから最近の七英雄は無駄死にが多いのか。納得したよ」
「アタイのことはどれだけ悪く言ってもいい。実際、今の言葉には何も言い返せないさ。だけど、グラのことまで、死者まで冒涜するのは許せない」
流石は闇商人の大本、既に会話の主導権を握りシアンを追い込んでいる。これは最早、スキルと言っていいほど巧みだ。
「許せない?まるで私が悪いみたいな言い方だね。別に私はグラを否定してる訳じゃないよ。シアンを見て七英雄がどうだったかを想像して言っただけだ。過去に誰がどれだけ積み上げてこようが現行の馬鹿の行い1つで全て吹っ飛ぶ。そこに実際グラがどうだったかなんて関係ない。そう言われたくなかったら言動を改めるんだね」
この辺りの言葉は帝国闇商人を統括している立場からも通じるところがあるのだろう。闇商人でありながら表舞台に堂々と姿を現せる。それだけ帝国内に置ける闇商人の地位を確立してきたということだ。
対してシアンが七英雄として自覚が足りないかと言われれば別にそんな気はしない。それは皇国や帝国での人気が裏付けている。これをレイブンの言うところの明るい場所と言われればそこまでだが。
それはさて置き、今の言葉は決定打になった。シアンの心は完全に折れている。レイブンにも考えがあるだろうから黙って見ているがやり過ぎにしか見えない。
「……お忙しい中、申し訳ありませんがアタ…私のために時間を割いて戦ってください。お願いします」
弱々しい声で俯き気味にシアンはそう頼む。おそらく人生でここまで一方的に打ち負かされたのは初めてなのだろう。そこには少なからずグラのことが影響している。
それでもレイブンに頼むのは自分に不足している何かをレイブンが知っていると分かっているから。七英雄としての自覚の表れとも言えるだろう。
しかし、レイブンはこの程度で許す気はないようだ。そこへ更に追い打ちをかける。
「嫌だね。その協力をして私に何の得があるんだい?何も得がないのに協力するほど私はお人好しじゃないよ」
「金銭は持っていないので払えませんが、魔道具の整備や私にできる限りの協力はします。だから、お願いします」
「ふ~ん、それなら受けてあげてもいいかな。精神を整えたらまた来なよ」
流石に今の精神状況では戦っても身にならないという判断だろう。それには同意する。今のシアンは戦いの土俵にすら上がれない。
しかし、今のシアンはそのことにも気づけないくらい精神が壊れているようだ。
「いや、今すぐで___」
「馬鹿にしてるのかい?人の時間を割いて妥協した対価しか支払えないのに身にならない戦いをするつもりってまだ分かってないみたいだね」
「いえ、私の都合で時間を変えさせてしまうのが申し訳ないと……」
「はぁ…話にならないね。それは無償の時、自分も対価を払うならあくまで最優先は自分でいい。その上で相手にも合わせる。そのくらいのことができないかね」
「ごめん…なさい。私の準備ができたらお願いします」
そう言うとシアンはここへ来た時の道を弱々しく引き返して行った。
そう紫煙を吐きながらレイブンは懐から取り出した魔道具に魔力を注いで椅子にすると、それに座る。別にレイブンを城に上げたくない訳じゃない。ただ、この城は俺の物じゃないから勝手に人を入れるのに気が引けるだけだ。
「それにしては用意周到だな」
「これくらいは商人の嗜みだよ」
「そうか。それとあんまララたちを虐めんなよ。ルルはどうなるか分からねぇけどララはもう皇族出てるんだ。解放してやれ」
これは勝手な言い分だ。皇族を出ようが死んだことになってようが、勘当しようがされようが、皇の子である事実は変わらない。そこに怨みをぶつける者も居る。
我が儘だろうが何だろうが俺の元に居る間はそうさせない。それが最低限してやれることだ。まぁ、2人とも自分の意思で居着いているだけだからそこまでしなくてもいい気もするが。
「子は親を選べないってやつかい?確かにララやルルに直接何かをされた訳じゃない。だけど、そんな賢く人を怨むほど私は人間できてないんでね。それにララが皇族を出ようとその呪縛からは逃れられない。あの子は皇になるべくして生まれた子だよ。勿論、ルルもね」
レイブンがこう言うということは何かあるのだろう。ミレーネに会った感じだと病を患っているって訳でもなさそうだし暗殺か。どう立ち振る舞おうと怨まれる場所には怨まれるからな。今度、忠告だけはしとくか。
「まぁ、お前が来たのは戦力面では嬉しい誤算って言えば嬉しい誤算だが、本気で手を貸すつもりなのか?」
「貸すよ。ゼギウスに恩を売るのは見返りがいい。それに馬車の中でも言ったけど人間という種が滅びたらお終いだからね」
見返りを期待されても困るが、新しく戦力を探すという面ではレイブンほど強力な人はいないだろう。だが、レイブンで実力が足りるかと言われれば正直、足りない。レイブンの戦い方はシアンと同じ系統で悪く言えば小細工をして相手を乱して戦う。だが、その戦い方では庭とは戦えない。
厳密にはそうやっても戦えるが、その土俵に持ち込むのに求められる基礎能力の最低限が高過ぎる。その基準に届くような奴は小細工をして戦わない。
「心配ないよ。これでも基礎能力は鍛えてたからエストになら力勝負でも勝てるよ」
そう俺の懸念を見透かしたような言葉をレイブンは言うが、エスト程度に力勝負で勝てたところで戦力としては0.1が0.2になる程度の話だ。大差はない。
しかし、基礎能力の向上はシアンとの勝負でも表れていた。レイブンがいくら魔道具を使おうとシアンの魔力を突破して水晶を破壊するのは簡単にできることじゃない。それをあれだけ容易にやって見せたということはそれだけ基礎能力が向上しているということだ。
そこへ七英雄の称号と真継承を施すのだから基礎能力は更に上がる。その期待値はかなり大きい。
「なら真継承をしたらナナシと手合わせしろ」
「それもいいけど、私はシアンの育成でもやるよ。ナナシと戦ったら殺されかねないからね。それより私が受け持つ分、少しでもゼギウスは休みなよ。そうしないと本番前に体が壊れるよ」
「そうか。なら任せるぞ」
意外な提案だったがこれはこれで有りだ。単純に嫌いという部分も大きいだろうが、レイブンはこのためにシアンを過剰に煽っていたようだ。
まぁ、レイブンがシアンに教えられることなど限られている。だが、今のシアンに必要なことを確実に教えられる。それが終わるまでは任せてもいいだろう。
レイブンがシアンに、ゲンがメナ、カイ、エストに、ドラゴンがアルに指導するなら俺は休める。それで経過観察としてナナシと戦わせればいい。そうすれば俺も自分のことに集中する時間を作れる。
庭との戦いがどういう形になろうと全戦場、全戦闘で勝つということは考えにくい。というか現実を考えればあり得ない。そうなると負けた場所へ俺が行く必要があり、俺は最低でも2体以上、下手をすれば6体と戦わなければならない。
そのためには力を蓄える時間が必要だった。
だが、それに十分な時間を確保すると周りへの指導が疎かになり、戦いにもならない奴を戦場に送ることになる。それでも総合的な勝つ確率を見るなら俺は自分のことだけに集中した方がいい。力を蓄え、ナナシとの戦闘で体を慣らす。
周りも子供じゃないんだから自分のことは自分で処理させる。というのが良いのだろうが、勝てる見込みもない奴を戦場に送るのは気が引ける。それに自分で処理させるには力が大き過ぎる。
その結果、どっちつかずに指導しながら少しずつ力を蓄えていたが、これなら並行処理できる。
そう考えているとシアンが戻ってきた。少しは頭が冷えたようだ。
「レイブン、アタイと戦いな」
いや、俺の見間違いだったようだ。全身から苛立ちが滲み出ている。
「はぁ…私も暇じゃないんだけどね。魔道具の整理に開発、自己訓練とやることは山ほどだ。その時間を割いてもらおうとするのに頼み方がそれかい?」
さっきシアンの指導は受け持つと言っておきながらこれだ。こっちも性格の悪さが滲み出ている。
「そう言ってアタイに負けるのが___」
「シアン、これは子供の遊びや喧嘩じゃないんだ。シアンがどう思おうと勝手だけど、そんな安い挑発に乗るほど私はガキじゃない。世界が自分中心に回っているとでも思っているのかい?自分が望めば周りが協力するって?そんな訳ないだろう」
レイブンは憎悪を込めたように怒りを露わにして言葉を続ける。
「だから七英雄は嫌いなんだ。力を持っただけのただのガキ、英雄って言葉に酔いしれて明るい場所にしか目を向けない。その裏でいったいどれだけの人が犠牲になってると思ってるんだい?馬鹿を相手にした外っ面の言葉だけじゃなくて中身も鍛えるんだね」
耳が痛くなる話だ。多少なれど俺にも心当たりはある。
「アタイはそんなつもりじゃ___」
「へぇ、じゃあ猶更悪いね。その程度のことにも気づけないで七英雄、偉く軽い称号だね。だから最近の七英雄は無駄死にが多いのか。納得したよ」
「アタイのことはどれだけ悪く言ってもいい。実際、今の言葉には何も言い返せないさ。だけど、グラのことまで、死者まで冒涜するのは許せない」
流石は闇商人の大本、既に会話の主導権を握りシアンを追い込んでいる。これは最早、スキルと言っていいほど巧みだ。
「許せない?まるで私が悪いみたいな言い方だね。別に私はグラを否定してる訳じゃないよ。シアンを見て七英雄がどうだったかを想像して言っただけだ。過去に誰がどれだけ積み上げてこようが現行の馬鹿の行い1つで全て吹っ飛ぶ。そこに実際グラがどうだったかなんて関係ない。そう言われたくなかったら言動を改めるんだね」
この辺りの言葉は帝国闇商人を統括している立場からも通じるところがあるのだろう。闇商人でありながら表舞台に堂々と姿を現せる。それだけ帝国内に置ける闇商人の地位を確立してきたということだ。
対してシアンが七英雄として自覚が足りないかと言われれば別にそんな気はしない。それは皇国や帝国での人気が裏付けている。これをレイブンの言うところの明るい場所と言われればそこまでだが。
それはさて置き、今の言葉は決定打になった。シアンの心は完全に折れている。レイブンにも考えがあるだろうから黙って見ているがやり過ぎにしか見えない。
「……お忙しい中、申し訳ありませんがアタ…私のために時間を割いて戦ってください。お願いします」
弱々しい声で俯き気味にシアンはそう頼む。おそらく人生でここまで一方的に打ち負かされたのは初めてなのだろう。そこには少なからずグラのことが影響している。
それでもレイブンに頼むのは自分に不足している何かをレイブンが知っていると分かっているから。七英雄としての自覚の表れとも言えるだろう。
しかし、レイブンはこの程度で許す気はないようだ。そこへ更に追い打ちをかける。
「嫌だね。その協力をして私に何の得があるんだい?何も得がないのに協力するほど私はお人好しじゃないよ」
「金銭は持っていないので払えませんが、魔道具の整備や私にできる限りの協力はします。だから、お願いします」
「ふ~ん、それなら受けてあげてもいいかな。精神を整えたらまた来なよ」
流石に今の精神状況では戦っても身にならないという判断だろう。それには同意する。今のシアンは戦いの土俵にすら上がれない。
しかし、今のシアンはそのことにも気づけないくらい精神が壊れているようだ。
「いや、今すぐで___」
「馬鹿にしてるのかい?人の時間を割いて妥協した対価しか支払えないのに身にならない戦いをするつもりってまだ分かってないみたいだね」
「いえ、私の都合で時間を変えさせてしまうのが申し訳ないと……」
「はぁ…話にならないね。それは無償の時、自分も対価を払うならあくまで最優先は自分でいい。その上で相手にも合わせる。そのくらいのことができないかね」
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