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125話
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ゼギウスに見ておけと言われてメナドールとエストの戦闘を見ていたが、予想外の結果だった。メナドールが勝つとは思っていたが、ここまで圧倒的になったのは予想外だった。
能力で見れば近い系統、総魔力量の差もそこまでない。魔力操作の精度に差はあったが、使うスキルや求められる技能が違うから、その差はそこまで影響していなかった。
それなのに結果はこの大差。そこには経験や技術、先を見通す力の差が出ていた。
ゼギウスが見ろと言ったのも頷ける。
私に足りていない技術がそこにはあった。私の持つ技術は精度、再現性、無駄を省くといったより最短でどれが当たっても致命傷となる攻撃しかしない。
だけど、それは机上の空論であって、最短が故に相手に読まれる。それは同じ力量を持った相手と戦う時に勝てず、ましてや相手が格上を想定される庭ともなれば余計に勝ち目がない。
ゼギウスはそのことを伝えたかったのだろう。今の私には同格以上の実戦経験が足りず駆け引きができない。
「ゼギウス、私と戦って。試したいことがある」
「わざと無駄を入れるって言うなら止めとけよ。カイの場合、無駄を入れようとすれば、その予備動作で気づかれる。自分を見失うな」
私の思考を読んでいるような返答が返ってきた。だったら何でこの戦いを私に見せたのだろう。
こうなるな、という反面教師?それならそう言えばいいし実際に試させて教えればいい。ゼギウスなら面倒くさいと言いそうだが、事が事なだけにナナシにでも試させればいいだけだ。
考えても今の戦いを見させた意図がいまいち分からない。でも、ゼギウスの事だから何か意味があるのだろう。そして、それは自分で気づかなければならい事…
そう思っているとゲンに話しかけられる。
「少しいいか?」
「何?真継承のこと?」
ゲンは真継承について詳しい。その知識を教えてもらったこともあって、もう真継承は体に馴染んでいる。
だから一定、ゲンのことは信用している。
「ここでは話せないことだ。場所を変えて話したい」
どうやらここで話すには不都合があるようだ。大方、エストに無駄知恵が入って型が崩れることを防ぎたいのだろう。必要以上に情報を入れると優先順位が曖昧になり全てをやろうとして結果、何も得られなくなる。
その意図を汲んで頷くと場所を移す。あの場所に居た誰にも聞かれない場所まで来るとゲンは足を止めた。
「カイゼル、お前は作られた子たちの生き残りだそうだな」
唐突にそう聞かれる。ゲンはあの施設について何かを知っているような口ぶりだ。
「識別番号12023983。それがどうかした?」
あの施設に居た頃の番号を言うと当時のことが頭に浮かぶ。
隣で失神する子や血を吐き出す子、そんな軽いことから私の顔にかかった生暖かい鮮血の感触や目の前で体が弾けた子が浮かべた直前の表情といった記憶の奥底に閉じ込めていた光景が頭を廻る。
だけど、この反応次第でゲンがどこまで知っているかを探れる。それに知っているならこの言葉を無視しない。だから、この憎しみを思い出させるだけの代償を負うに値する。
「あの施設は儂が作った」
その言葉を聞いた瞬間、何も考えずに体が動いていた。
ゲンに密着して首筋と心臓に手を突き立ていつでも止めを刺す準備をする。魔力体をこれで殺せるかなんて冷静な考えは頭にない。ただ怒りに身を任せて反射的に出た行動だ。
「どういう意味?返答によってはここで殺す」
ほぼ決定的な答えが出ているが、踏み止まる。情報を引き出して関係している全員を始末するためだ。
「そのままの意味だ。通称、作られた子たち、正式名称、継続的七英雄輩出計画は元老院主導で行われた七英雄の質を損なわないための幼少期から行う訓練機関だ」
「そんなことは聞いてない。何であんな施設を作ったかを聞いてる」
冷静を取り繕って感情を消した声で聞くが、遠回りな話を聞いている余裕はない。今にも体を抑えられず止めを刺してしまいそうだ。
「正式名称の通り継続的に七英雄を輩出する機関が必要だったからだ。ある時期から七英雄の質は大きく低下した。それこそ発展途上の魔物に後れをとるほどにな。だから、それを阻止する訓練機関が必要だった」
「戯言を言うな!あの施設から七英雄になった人を私は知らない!それどころか生き延びた人を知らない!」
「お前が居るだろ。生き延び七英雄になった」
ゲンは淡々と煽るようなことを言う。その言葉に止めていた手は第一関節までゲンの体にめり込ませるが、何とかそこで止める。だが、荒ぶる感情は抑えられない。
「ふざけるな!あそこでどれだけの人が死んだと思ってる!私の目の前で72人が死んだ!それ以外にも大勢が気づいた時には居なくなってた!それで成果が私だけ?その私もゼギウスが来たから生き延びただけ。もし、ゼギウスが来なかったら私も死んでた。それのどこに七英雄を育てる気があった!」
「そうかもしれな___」
「かもじゃない!お前はあそこに居た子を把握してるのか!顔を、年齢を、性格を、能力を!あそこに居た子の大半は戦闘向きじゃなかった!」
開き直ったような中途半端な肯定は聞きたくなくて遮った。
あの施設に居た子は年齢も能力も健康状態も体の強さも関係ない。一律に同じカリキュラムを熟す。誰が、どんな状態で、といった個人に合わせるということは一切考慮されていなかった。
「知らないな。立ち上げはしたが、人選までには関与していない。あそこは現職を退いた七英雄が管理する場所で、元老院はあくまで報告を聞くだけだ」
「そんな言い訳は聞きたくない!」
「言い訳ではないが、まぁ、そんなことはどちらでもいい。冷静になって考えてみろ。あの施設がなかったとしてお前たちが生きていけたと思っているのか?」
開き直ったかと思えば今度は話を逸らす。そんなことは許せない。
「それは自分を正当化しようとしているだけだ!私の周りは全員死んだ。結果だけを見ても野垂れ死んだ方がマシだった。あそこはただの惨殺場だ!」
その言葉にしばらく沈黙が生まれる。その間が辛い。もう体を抑えるのも限界だ。
「そうなのかもしれないな。それは作った儂の責任だ。管理し切れず暴走を許した。だから好きなようにしろ。どんな罰でも受け入れよう」
その俯瞰して見ているような言葉に怒りが抑えられず、首と心臓を同時に貫く。だが、核に触れた感覚はなく、頭や右胸、他にも致命傷となり得る部位を順に貫いていった。
だが、体の全てを貫き切って塵も無くなっても核はなかった。
「気は済んだか?」
姿も気配もないが声だけが聞こえてくる。
「お前を含め関係した全員の命を奪っても気は済まない!」
「儂は既に死んでいる。今は魂魄とでも言うべき存在だ。だから殺すことはできないが、贖罪も兼ねて今ある施設の場所を教えよう」
私の居た施設は壊して他にも施設があるとは思っていたが、全く目にも耳にも情報は入ってこず、もう無いのかと一安心していた。
それなのに、施設がまだあるという事実に、私と同じ思いをしている子がいることに、体がゾワッとする。
「早く場所を言え!」
どこに居るのかも分からないが全方位を見渡しながらそう声を荒げる。
「皇国と帝国に1ヶ所ずつ、それと魔界にもう1ヶ所だ」
「そんな曖昧な説明じゃ分からない!そこまで連れてけ!今、この一瞬も犠牲者が増える!」
「なら、しっかりとついて来い」
そうゲンは再び姿を現すと地から足を浮かして目にも留まらぬ速度で移動していく。それについて行き施設の破壊へと向かった。
能力で見れば近い系統、総魔力量の差もそこまでない。魔力操作の精度に差はあったが、使うスキルや求められる技能が違うから、その差はそこまで影響していなかった。
それなのに結果はこの大差。そこには経験や技術、先を見通す力の差が出ていた。
ゼギウスが見ろと言ったのも頷ける。
私に足りていない技術がそこにはあった。私の持つ技術は精度、再現性、無駄を省くといったより最短でどれが当たっても致命傷となる攻撃しかしない。
だけど、それは机上の空論であって、最短が故に相手に読まれる。それは同じ力量を持った相手と戦う時に勝てず、ましてや相手が格上を想定される庭ともなれば余計に勝ち目がない。
ゼギウスはそのことを伝えたかったのだろう。今の私には同格以上の実戦経験が足りず駆け引きができない。
「ゼギウス、私と戦って。試したいことがある」
「わざと無駄を入れるって言うなら止めとけよ。カイの場合、無駄を入れようとすれば、その予備動作で気づかれる。自分を見失うな」
私の思考を読んでいるような返答が返ってきた。だったら何でこの戦いを私に見せたのだろう。
こうなるな、という反面教師?それならそう言えばいいし実際に試させて教えればいい。ゼギウスなら面倒くさいと言いそうだが、事が事なだけにナナシにでも試させればいいだけだ。
考えても今の戦いを見させた意図がいまいち分からない。でも、ゼギウスの事だから何か意味があるのだろう。そして、それは自分で気づかなければならい事…
そう思っているとゲンに話しかけられる。
「少しいいか?」
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ゲンは真継承について詳しい。その知識を教えてもらったこともあって、もう真継承は体に馴染んでいる。
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「ここでは話せないことだ。場所を変えて話したい」
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その意図を汲んで頷くと場所を移す。あの場所に居た誰にも聞かれない場所まで来るとゲンは足を止めた。
「カイゼル、お前は作られた子たちの生き残りだそうだな」
唐突にそう聞かれる。ゲンはあの施設について何かを知っているような口ぶりだ。
「識別番号12023983。それがどうかした?」
あの施設に居た頃の番号を言うと当時のことが頭に浮かぶ。
隣で失神する子や血を吐き出す子、そんな軽いことから私の顔にかかった生暖かい鮮血の感触や目の前で体が弾けた子が浮かべた直前の表情といった記憶の奥底に閉じ込めていた光景が頭を廻る。
だけど、この反応次第でゲンがどこまで知っているかを探れる。それに知っているならこの言葉を無視しない。だから、この憎しみを思い出させるだけの代償を負うに値する。
「あの施設は儂が作った」
その言葉を聞いた瞬間、何も考えずに体が動いていた。
ゲンに密着して首筋と心臓に手を突き立ていつでも止めを刺す準備をする。魔力体をこれで殺せるかなんて冷静な考えは頭にない。ただ怒りに身を任せて反射的に出た行動だ。
「どういう意味?返答によってはここで殺す」
ほぼ決定的な答えが出ているが、踏み止まる。情報を引き出して関係している全員を始末するためだ。
「そのままの意味だ。通称、作られた子たち、正式名称、継続的七英雄輩出計画は元老院主導で行われた七英雄の質を損なわないための幼少期から行う訓練機関だ」
「そんなことは聞いてない。何であんな施設を作ったかを聞いてる」
冷静を取り繕って感情を消した声で聞くが、遠回りな話を聞いている余裕はない。今にも体を抑えられず止めを刺してしまいそうだ。
「正式名称の通り継続的に七英雄を輩出する機関が必要だったからだ。ある時期から七英雄の質は大きく低下した。それこそ発展途上の魔物に後れをとるほどにな。だから、それを阻止する訓練機関が必要だった」
「戯言を言うな!あの施設から七英雄になった人を私は知らない!それどころか生き延びた人を知らない!」
「お前が居るだろ。生き延び七英雄になった」
ゲンは淡々と煽るようなことを言う。その言葉に止めていた手は第一関節までゲンの体にめり込ませるが、何とかそこで止める。だが、荒ぶる感情は抑えられない。
「ふざけるな!あそこでどれだけの人が死んだと思ってる!私の目の前で72人が死んだ!それ以外にも大勢が気づいた時には居なくなってた!それで成果が私だけ?その私もゼギウスが来たから生き延びただけ。もし、ゼギウスが来なかったら私も死んでた。それのどこに七英雄を育てる気があった!」
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開き直ったような中途半端な肯定は聞きたくなくて遮った。
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「知らないな。立ち上げはしたが、人選までには関与していない。あそこは現職を退いた七英雄が管理する場所で、元老院はあくまで報告を聞くだけだ」
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