172 / 185
おまけ もう1つの戦場5
しおりを挟む
「何の報告だ?」
闇商人から耳打ちを受けたララとルルの表情が険しくなったのを見てガルドスが聞く。
「魔物の軍勢が人間界に向けて進攻を始めました」
「それはあの者たちが余との約束を反故にしたと?」
ガルドスは威圧するようにそう聞き返す。ララとルルがそんな小細工をしないと思いながらも謀っている可能性を考慮してのことだ。
「ガルドス様が庭とどのような約束をしたのかは存じませんが、こうなるのは元から分かっていたことです。魔物は柱によって統率されてきましたが、今はその柱がいません」
「頭を失った魔物の群れは人に対する憎悪に身を任せて人間界に進攻する」
事前にゼギウスから聞いていた内容をガルドスに話す。その言葉にガルドスは思考する。
謀ったか。いや、余には伝える必要もないと見下しているのか。何をしようと余はそれを呑み込むしかないと思われているのだな…
そうガルドスは内側に怒りを溜めながらも表に出さないように取り繕う。
「数と進攻地域はどこだ?」
「事態は急を要するので詳細は私の方から答えさせていただきます。正確な数は把握できていませんが数千万はくだらないかと。進攻地域につきましては人間界全土です」
闇商人が割って入り説明する。
「貴様等は進攻を事前に知っていたのなら対策も立てているのだろう?どの程度の進攻を防げる?」
「ドラルの城の正面だけなら数刻はもつかと。敵の戦力、柱がいないことを加味すれば帝国も常備軍で時間を稼ぐことは可能だと思われます」
それはあくまで数刻。ゼギウスたちが戻ってくるまでの時間稼ぎであって根本的な解決にはならない。そのことにガルドスは気づいている。
「余に指図するつもりか?無礼が過ぎるぞ」
「失礼いたしました。ですが、対策を話し合う時間も惜しいので無礼なのは承知で可能性の提示をさせていただきました。処刑をなさるのなら全て事が終わってからにしていただけると幸いです。では、ララ様、ルル様、急ぎ戻りましょう」
闇商人は淡々とそう告げるとララやルル、少女たちを連れて魔導馬車に戻ろうとする。だが、それをガルドスが引き留めた。
「待て。余に頭を垂れて頼まないのか?戦力を貸してください、と」
「図に乗らないでいただけますか?ゼギウス様が帰る場所を護るのが今の私の役目であり、貴方程度の相手をしている時間はありません」
そう返答する闇商人の目は治療の時に見た目と同じでガルドスはそれ以上、何も言えなくなる。そのままララたちがいなくなるのをしばらく見送り冷静さを取り戻すと自らも帝国へと戻っていった。
「お願いしなくてよかったのですか?」
「さっきのは引っ込みがつかなかっただけ」
魔導馬車に戻るなりララとルルが闇商人にそう聞く。その後ろでは少女たちが一緒にここまで来た子供たちの相手をしている。
「ララ様とルル様が頭を下げればガルドスは戦力を貸したかもしれません。ですが、あのような信用のできない屑に頭を下げる必要はないかと。それに、今更、寝返ろうなど虫のいい話にはさせません」
ララとルルは荷台に座っていて闇商人の顔が見えた訳ではないが、その時の顔だけは見たくないと思うほど禍々しいオーラが溢れていた。
「あっ、出過ぎた真似をして申し訳ありません」
闇商人はその過ちに気づくとすぐに振り返ってララとルルに頭を下げる。その時に見えた顔はいつも通りの闇商人のものだった。
「気にしなくていい。私もガルドスは気に入らない」
「ですが、皇国の正面はどうしましょう?」
現状、最も危険なのは皇国だ。帝国にはガルドスとその常備軍、王国はその先にドラルの城があり魔物の進攻を食い止めることができる。
だが、皇国は常備軍が少なければミレーネという指導者を失った。それに魔物の進攻に気づいているかも怪しいところだ。
「スーさんはドラルの城の防衛から離れたくないと思うので私が行きます。帝国からの侵攻があった場合は無防備になりますが、今は仕方ないかと」
それは魔物の規模に闇商人の戦闘能力を考えれば自らを犠牲にする選択だというのは戦闘経験の浅いララやルルであっても分かる。それでも自分たでは足手纏いになるだけというのも分かっていた。だから2人は何も言えない。
「それなら私も協力します」
そう少女が名乗りを上げると双子の少女も「「私も」」と声を揃える。少女たちの回復能力は常人のそれを遥かに凌駕していて既に戦える状態に戻っていた。
「それなら私は皇国民の非難を促します」
「私は王国民の非難を誘導する」
思いついたようにララとルルも前線の邪魔にならなくて自分たちにできることを言う。直接、戦えないからと言って何もしなくていい理由にはならない。何より本人たちがそれを嫌っていた。
その想いを闇商人は汲み取る。
「お願いします。何をするにも魔道具があった方がいいので1度、ドラルの城まで戻ります。その後、ルルさんを王国近辺まで送り、その足で私たちは皇国まで向かいます」
その指示に全員が同意の返事をした。
戦闘はまだでも緊張感の漂う魔導馬車はドラルの城に戻ると闇商人と少女が降りて魔道具を取りに行く。
だが、あまり時間はない。魔物がすぐそこまで進攻してきているのを示すように防衛設備が作動している音がしていた。
各方面で防衛設備の砲撃や罠に掛かった音が近づく中、闇商人と少女は急いで倉庫に向かう。
「そことあそこの黒い箱を持っていってください。私は追加で必要な物を取ってから行きます」
「分かりました」
指された黒い箱を手に取ると少女は魔導馬車の方へ戻っていく。闇商人はこうなると分かっていた時点である程度の仕分けはしていた。
しかし、ララとルルが避難誘導をすると言い出したのは想定外で、それに必要な物を探す。
「あー、あれでもない。これでもない。どこにやったの、私!」
普段の冷静な喋り方からは想像できないほど取り乱しながら闇商人は魔道具の山を漁っていく。大雑把に大きさや系統で分けてはいるものの、大半が失敗作で使えないものばかりで目的の物を探すのは困難を極める。
それでもララとルルが避難誘導をするには魔道具があった方が効率は良く、ある程度の自衛をするための魔道具は必要だ。
魔物の群れが迫ってくるのを防衛設備の作動音で感じながらも探していると、ようやく見つかった。
「あった!」
そう拡声器の形をした魔道具を手に取る。その他にもいくつかの魔道具を1つの箱に入れると急いで魔導馬車に戻ろうとした。
だが、倉庫を出るとすぐ近くに魔物の姿が…
どうやら防衛設備の間を抜けてきたようだ。その魔物は闇商人を見つけるなり襲い掛かってきた。
しかし、闇商人がそれに対して迎撃する様子はない。箱から手を離して戦うことはできるが、そうすると箱の中の物が散らばり拾い集める時間が必要になる。その間に他の魔物が来たらその対応に追われ身動きが取れなくなってしまう。
その思考が闇商人の手を止めたのだ。
だから、闇商人は逃げきれないと分かっていながらも魔導馬車の方へ走っていく。その中でどうやったら魔物の攻撃を受け止めながらも倒れずに箱の中を散らばらせないようにできるかを考える。
だが、そんなことお構いなしに魔物は距離を詰めると鋭い鉤爪で闇商人を引っ掻く。それを闇商人はチラッと魔物の姿を確認すると魔物の筋肉量と振り下ろす角度を計算して1歩踏み出す。
しかし、踏み出すタイミングを間違えたのか魔物の爪が当たる感覚がない。当然だ、瞬時に計算するには情報が不足していた。
半ば諦め半分で魔物の爪が迫るのを待つが、その気配はない。それどころか背後から魔物の悲鳴と燃える音が聞こえてきた。
その音に振り返ると、そこにはスーがいた。
スーは早く行けとばかりに首を闇商人の進行方向に振ると他の防錆設備を突破した魔物の相手をする。
「ありがとうございます」
聞こえてはいないと思いながらもそうお礼を言うと闇商人は魔導馬車に戻る。そして王国に向けて魔導馬車を走らせながら魔道具の使い方の説明をした。
闇商人から耳打ちを受けたララとルルの表情が険しくなったのを見てガルドスが聞く。
「魔物の軍勢が人間界に向けて進攻を始めました」
「それはあの者たちが余との約束を反故にしたと?」
ガルドスは威圧するようにそう聞き返す。ララとルルがそんな小細工をしないと思いながらも謀っている可能性を考慮してのことだ。
「ガルドス様が庭とどのような約束をしたのかは存じませんが、こうなるのは元から分かっていたことです。魔物は柱によって統率されてきましたが、今はその柱がいません」
「頭を失った魔物の群れは人に対する憎悪に身を任せて人間界に進攻する」
事前にゼギウスから聞いていた内容をガルドスに話す。その言葉にガルドスは思考する。
謀ったか。いや、余には伝える必要もないと見下しているのか。何をしようと余はそれを呑み込むしかないと思われているのだな…
そうガルドスは内側に怒りを溜めながらも表に出さないように取り繕う。
「数と進攻地域はどこだ?」
「事態は急を要するので詳細は私の方から答えさせていただきます。正確な数は把握できていませんが数千万はくだらないかと。進攻地域につきましては人間界全土です」
闇商人が割って入り説明する。
「貴様等は進攻を事前に知っていたのなら対策も立てているのだろう?どの程度の進攻を防げる?」
「ドラルの城の正面だけなら数刻はもつかと。敵の戦力、柱がいないことを加味すれば帝国も常備軍で時間を稼ぐことは可能だと思われます」
それはあくまで数刻。ゼギウスたちが戻ってくるまでの時間稼ぎであって根本的な解決にはならない。そのことにガルドスは気づいている。
「余に指図するつもりか?無礼が過ぎるぞ」
「失礼いたしました。ですが、対策を話し合う時間も惜しいので無礼なのは承知で可能性の提示をさせていただきました。処刑をなさるのなら全て事が終わってからにしていただけると幸いです。では、ララ様、ルル様、急ぎ戻りましょう」
闇商人は淡々とそう告げるとララやルル、少女たちを連れて魔導馬車に戻ろうとする。だが、それをガルドスが引き留めた。
「待て。余に頭を垂れて頼まないのか?戦力を貸してください、と」
「図に乗らないでいただけますか?ゼギウス様が帰る場所を護るのが今の私の役目であり、貴方程度の相手をしている時間はありません」
そう返答する闇商人の目は治療の時に見た目と同じでガルドスはそれ以上、何も言えなくなる。そのままララたちがいなくなるのをしばらく見送り冷静さを取り戻すと自らも帝国へと戻っていった。
「お願いしなくてよかったのですか?」
「さっきのは引っ込みがつかなかっただけ」
魔導馬車に戻るなりララとルルが闇商人にそう聞く。その後ろでは少女たちが一緒にここまで来た子供たちの相手をしている。
「ララ様とルル様が頭を下げればガルドスは戦力を貸したかもしれません。ですが、あのような信用のできない屑に頭を下げる必要はないかと。それに、今更、寝返ろうなど虫のいい話にはさせません」
ララとルルは荷台に座っていて闇商人の顔が見えた訳ではないが、その時の顔だけは見たくないと思うほど禍々しいオーラが溢れていた。
「あっ、出過ぎた真似をして申し訳ありません」
闇商人はその過ちに気づくとすぐに振り返ってララとルルに頭を下げる。その時に見えた顔はいつも通りの闇商人のものだった。
「気にしなくていい。私もガルドスは気に入らない」
「ですが、皇国の正面はどうしましょう?」
現状、最も危険なのは皇国だ。帝国にはガルドスとその常備軍、王国はその先にドラルの城があり魔物の進攻を食い止めることができる。
だが、皇国は常備軍が少なければミレーネという指導者を失った。それに魔物の進攻に気づいているかも怪しいところだ。
「スーさんはドラルの城の防衛から離れたくないと思うので私が行きます。帝国からの侵攻があった場合は無防備になりますが、今は仕方ないかと」
それは魔物の規模に闇商人の戦闘能力を考えれば自らを犠牲にする選択だというのは戦闘経験の浅いララやルルであっても分かる。それでも自分たでは足手纏いになるだけというのも分かっていた。だから2人は何も言えない。
「それなら私も協力します」
そう少女が名乗りを上げると双子の少女も「「私も」」と声を揃える。少女たちの回復能力は常人のそれを遥かに凌駕していて既に戦える状態に戻っていた。
「それなら私は皇国民の非難を促します」
「私は王国民の非難を誘導する」
思いついたようにララとルルも前線の邪魔にならなくて自分たちにできることを言う。直接、戦えないからと言って何もしなくていい理由にはならない。何より本人たちがそれを嫌っていた。
その想いを闇商人は汲み取る。
「お願いします。何をするにも魔道具があった方がいいので1度、ドラルの城まで戻ります。その後、ルルさんを王国近辺まで送り、その足で私たちは皇国まで向かいます」
その指示に全員が同意の返事をした。
戦闘はまだでも緊張感の漂う魔導馬車はドラルの城に戻ると闇商人と少女が降りて魔道具を取りに行く。
だが、あまり時間はない。魔物がすぐそこまで進攻してきているのを示すように防衛設備が作動している音がしていた。
各方面で防衛設備の砲撃や罠に掛かった音が近づく中、闇商人と少女は急いで倉庫に向かう。
「そことあそこの黒い箱を持っていってください。私は追加で必要な物を取ってから行きます」
「分かりました」
指された黒い箱を手に取ると少女は魔導馬車の方へ戻っていく。闇商人はこうなると分かっていた時点である程度の仕分けはしていた。
しかし、ララとルルが避難誘導をすると言い出したのは想定外で、それに必要な物を探す。
「あー、あれでもない。これでもない。どこにやったの、私!」
普段の冷静な喋り方からは想像できないほど取り乱しながら闇商人は魔道具の山を漁っていく。大雑把に大きさや系統で分けてはいるものの、大半が失敗作で使えないものばかりで目的の物を探すのは困難を極める。
それでもララとルルが避難誘導をするには魔道具があった方が効率は良く、ある程度の自衛をするための魔道具は必要だ。
魔物の群れが迫ってくるのを防衛設備の作動音で感じながらも探していると、ようやく見つかった。
「あった!」
そう拡声器の形をした魔道具を手に取る。その他にもいくつかの魔道具を1つの箱に入れると急いで魔導馬車に戻ろうとした。
だが、倉庫を出るとすぐ近くに魔物の姿が…
どうやら防衛設備の間を抜けてきたようだ。その魔物は闇商人を見つけるなり襲い掛かってきた。
しかし、闇商人がそれに対して迎撃する様子はない。箱から手を離して戦うことはできるが、そうすると箱の中の物が散らばり拾い集める時間が必要になる。その間に他の魔物が来たらその対応に追われ身動きが取れなくなってしまう。
その思考が闇商人の手を止めたのだ。
だから、闇商人は逃げきれないと分かっていながらも魔導馬車の方へ走っていく。その中でどうやったら魔物の攻撃を受け止めながらも倒れずに箱の中を散らばらせないようにできるかを考える。
だが、そんなことお構いなしに魔物は距離を詰めると鋭い鉤爪で闇商人を引っ掻く。それを闇商人はチラッと魔物の姿を確認すると魔物の筋肉量と振り下ろす角度を計算して1歩踏み出す。
しかし、踏み出すタイミングを間違えたのか魔物の爪が当たる感覚がない。当然だ、瞬時に計算するには情報が不足していた。
半ば諦め半分で魔物の爪が迫るのを待つが、その気配はない。それどころか背後から魔物の悲鳴と燃える音が聞こえてきた。
その音に振り返ると、そこにはスーがいた。
スーは早く行けとばかりに首を闇商人の進行方向に振ると他の防錆設備を突破した魔物の相手をする。
「ありがとうございます」
聞こえてはいないと思いながらもそうお礼を言うと闇商人は魔導馬車に戻る。そして王国に向けて魔導馬車を走らせながら魔道具の使い方の説明をした。
0
あなたにおすすめの小説
ギャルい女神と超絶チート同盟〜女神に贔屓されまくった結果、主人公クラスなチート持ち達の同盟リーダーとなってしまったんだが〜
平明神
ファンタジー
ユーゴ・タカトー。
それは、女神の「推し」になった男。
見た目ギャルな女神ユーラウリアの色仕掛けに負け、何度も異世界を救ってきた彼に新たに下った女神のお願いは、転生や転移した者達を探すこと。
彼が出会っていく者たちは、アニメやラノベの主人公を張れるほど強くて魅力的。だけど、みんなチート的な能力や武器を持つ濃いキャラで、なかなか一筋縄ではいかない者ばかり。
彼らと仲間になって同盟を組んだユーゴは、やがて彼らと共に様々な異世界を巻き込む大きな事件に関わっていく。
その過程で、彼はリーダーシップを発揮し、新たな力を開花させていくのだった!
女神から貰ったバラエティー豊かなチート能力とチートアイテムを駆使するユーゴは、どこへ行ってもみんなの度肝を抜きまくる!
さらに、彼にはもともと特殊な能力があるようで……?
英雄、聖女、魔王、人魚、侍、巫女、お嬢様、変身ヒーロー、巨大ロボット、歌姫、メイド、追放、ざまあ───
なんでもありの異世界アベンジャーズ!
女神の使徒と異世界チートな英雄たちとの絆が紡ぐ、運命の物語、ここに開幕!
※不定期更新。最低週1回は投稿出来るように頑張ります。
※感想やお気に入り登録をして頂けますと、作者のモチベーションがあがり、エタることなくもっと面白い話が作れます。
裏切られ続けた負け犬。25年前に戻ったので人生をやり直す。当然、裏切られた礼はするけどね
竹井ゴールド
ファンタジー
冒険者ギルドの雑用として働く隻腕義足の中年、カーターは裏切られ続ける人生を送っていた。
元々は食堂の息子という人並みの平民だったが、
王族の継承争いに巻き込まれてアドの街の毒茸流布騒動でコックの父親が毒茸の味見で死に。
代わって雇った料理人が裏切って金を持ち逃げ。
父親の親友が融資を持ち掛けるも平然と裏切って借金の返済の為に母親と妹を娼館へと売り。
カーターが冒険者として金を稼ぐも、後輩がカーターの幼馴染に横恋慕してスタンピードの最中に裏切ってカーターは片腕と片足を損失。カーターを持ち上げていたギルマスも裏切り、幼馴染も去って後輩とくっつく。
その後は負け犬人生で冒険者ギルドの雑用として細々と暮らしていたのだが。
ある日、人ならざる存在が話しかけてきた。
「この世界は滅びに進んでいる。是正しなければならない。手を貸すように」
そして気付けは25年前の15歳にカーターは戻っており、二回目の人生をやり直すのだった。
もちろん、裏切ってくれた連中への返礼と共に。
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
S級クラフトスキルを盗られた上にパーティから追放されたけど、実はスキルがなくても生産力最強なので追放仲間の美少女たちと工房やります
内田ヨシキ
ファンタジー
[第5回ドラゴンノベルス小説コンテスト 最終選考作品]
冒険者シオンは、なんでも作れる【クラフト】スキルを奪われた上に、S級パーティから追放された。しかしシオンには【クラフト】のために培った知識や技術がまだ残されていた!
物作りを通して、新たな仲間を得た彼は、世界初の技術の開発へ着手していく。
職人ギルドから追放された美少女ソフィア。
逃亡中の魔法使いノエル。
騎士職を剥奪された没落貴族のアリシア。
彼女らもまた、一度は奪われ、失ったものを、物作りを通して取り戻していく。
カクヨムにて完結済み。
( https://kakuyomu.jp/works/16817330656544103806 )
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
最強無敗の少年は影を従え全てを制す
ユースケ
ファンタジー
不慮の事故により死んでしまった大学生のカズトは、異世界に転生した。
産まれ落ちた家は田舎に位置する辺境伯。
カズトもといリュートはその家系の長男として、日々貴族としての教養と常識を身に付けていく。
しかし彼の力は生まれながらにして最強。
そんな彼が巻き起こす騒動は、常識を越えたものばかりで……。
おっさん武闘家、幼女の教え子達と十年後に再会、実はそれぞれ炎・氷・雷の精霊の王女だった彼女達に言い寄られつつ世界を救い英雄になってしまう
お餅ミトコンドリア
ファンタジー
パーチ、三十五歳。五歳の時から三十年間修行してきた武闘家。
だが、全くの無名。
彼は、とある村で武闘家の道場を経営しており、〝拳を使った戦い方〟を弟子たちに教えている。
若い時には「冒険者になって、有名になるんだ!」などと大きな夢を持っていたものだが、自分の道場に来る若者たちが全員〝天才〟で、自分との才能の差を感じて、もう諦めてしまった。
弟子たちとの、のんびりとした穏やかな日々。
独身の彼は、そんな彼ら彼女らのことを〝家族〟のように感じており、「こんな毎日も悪くない」と思っていた。
が、ある日。
「お久しぶりです、師匠!」
絶世の美少女が家を訪れた。
彼女は、十年前に、他の二人の幼い少女と一緒に山の中で獣(とパーチは思い込んでいるが、実はモンスター)に襲われていたところをパーチが助けて、その場で数時間ほど稽古をつけて、自分たちだけで戦える力をつけさせた、という女の子だった。
「私は今、アイスブラット王国の〝守護精霊〟をやっていまして」
精霊を自称する彼女は、「ちょ、ちょっと待ってくれ」と混乱するパーチに構わず、ニッコリ笑いながら畳み掛ける。
「そこで師匠には、私たちと一緒に〝魔王〟を倒して欲しいんです!」
これは、〝弟子たちがあっと言う間に強くなるのは、師匠である自分の特殊な力ゆえ〟であることに気付かず、〝実は最強の実力を持っている〟ことにも全く気付いていない男が、〝実は精霊だった美少女たち〟と再会し、言い寄られ、弟子たちに愛され、弟子以外の者たちからも尊敬され、世界を救って英雄になってしまう物語。
(※第18回ファンタジー小説大賞に参加しています。
もし宜しければ【お気に入り登録】で応援して頂けましたら嬉しいです!
何卒宜しくお願いいたします!)
チート魅了スキルで始まる、美少女たちとの異世界ハーレム生活
仙道
ファンタジー
ごく普通の会社員だった佐々木健太は、異世界へ転移してして、あらゆる女性を無条件に魅了するチート能力を手にする。
彼はこの能力で、女騎士セシリア、ギルド受付嬢リリア、幼女ルナ、踊り子エリスといった魅力的な女性たちと出会い、絆を深めていく。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる