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ビールじゃなくて
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「え……」
口から思わず落胆の声が漏れ、とっさに俺は自分の口を塞いだ。まずい。これじゃ俺が、痴漢をよろこんでいたみたいじゃないか。いやよろこんでいたんだが。そうと認めるのはマズイ。マズイ。どうしよう。俺の葛藤におかまいなく、痴漢はしばらく隣の席でなにかをガサゴソやっていたかと思うと、先ほど俺が買ったビールを差し出してきた。
このタイミングでビール? これを飲んだら合意ってことか? 俺は悩んだが、しかし、違った。痴漢はビールの飲み口の部分を、おもむろに俺のチンコにかぶせた。
「ひっ?!」
溢れたビールで下半身がびしょ濡れになる、という未来を予想し小さく悲鳴をあげたが、そうはならず、俺のチンコは暖かく柔らかなものに包まれた。男の手がビール缶を二度三度上下させると、先ほど手でされていた以上の快感が与えられる。この感触を知っている。男向けの性感グッズ。オナホだ。見慣れない高額のビール、と思ったものは、どうやらオナホだったらしい。どうしてそんなものを映画館の、しかも自販機で売ってるんだ。疑問に思う間もなく、痴漢の手がオナホの側面のスイッチに触れると、低い音を立て内部が振動を始めた。
「……! ……ぁっ!」
勃起したそれにそんなものをかぶせられて、気持ちがよくないわけがない。ましてや、さきほどイキかけたばかりなのだ。与えられる快楽に浸っていると、愛撫をオナホに任せ暇になった痴漢が、俺のシャツのボタンをはずし始めた。
させていいのか? ボタンなんかこんなところではずされていいのか? 俺の頭は、不安半分、そして期待半分だった。正直なところ。さきほどの乳首の刺激が、今度はシャツではなく下着越しに与えられられるのではという期待に、抵抗は形だけのものになった。期待通り、痴漢はボタンをはずした隙間からシャツのなかに手を入れ、下着の上から俺の乳首のあたりを優しく撫で始めた。気持ちいい。強くはないが確かな性的刺激が、下半身のオナホともあいまって、再び俺を絶頂へと押し上げはじめる。
しかし痴漢の行為はそれだけでは終わらなかった。片方の手で俺の乳首を愛撫しながら、もう片方の手でベルトをはずそうとしはじめた。
いや、それはマズイ。これ以上はマズイ。もうこれで十分だから。このままイかせてくれ。俺は痴漢の手をつかみベルトから引き剥がそうとする。しかし痴漢は俺の抵抗を気にせずなおもベルトをはずそうとするが、俺はその手をなんども払いのける。
しびれを切らしたらしい痴漢の手がオナホのほうに伸びたかと思うと、オナホの中の動きがいきなり強くなった。
「あああああっ!」
思わず声が出た。多分スイッチを切り替えたのだ。強、かなにかに。戻さなければ。あるいはオナホを引き抜けば。ああ、でも、ベルトを守らないと。混乱のあまり抵抗がままならなくなった俺の隙をついて、痴漢はまんまとベルトの前をはだけ、ズボンのボタンをはずした。シャツのボタンはすでにすべてはずされている。男がシャツの下の下着をたくしあげると、暗闇のなか、俺の胸から下半身にかけてが丸出しになった。
ここへきて、俺はようやく事態の深刻さに気づいた。
「やめろ……っ!」
小さくそう叫んで立ち上がろうとするが、痴漢の両手に左右の乳首をつままれ、抵抗を封じられる。なんだこれ。なんでこれくらいで。自分でもそう思うのだが、痴漢の手により乳首を撫でられ、ひねられ、つまみあげられると、抵抗するどころか口から嬌声が漏れ出る始末だ。痴漢の手を自分の胸から引き剥がそうと掴むが、それで少し動きを変えられ表面のホコリでも落とすようにコスられるとそれ以上なにもできなくなってしまう。これではまるで、俺が自ら痴漢の手を自分の胸に導いているみたいじゃないか。
「あぁ、ああ、あ……」
ダメだ。もうダメだ。気持ちいい。抵抗できない。このまま、イク。頭のなかが真っ白になりかけたそのとき、痴漢がオナホのスイッチをオフにした。
「ぁ……」
もう少しでイけそうだったのに。落胆のため息を漏らしながら、脱力する。痴漢が俺の耳元に顔を寄せてきた。
「そんなに大声を出したら、人が寄って来ますよ」
口から思わず落胆の声が漏れ、とっさに俺は自分の口を塞いだ。まずい。これじゃ俺が、痴漢をよろこんでいたみたいじゃないか。いやよろこんでいたんだが。そうと認めるのはマズイ。マズイ。どうしよう。俺の葛藤におかまいなく、痴漢はしばらく隣の席でなにかをガサゴソやっていたかと思うと、先ほど俺が買ったビールを差し出してきた。
このタイミングでビール? これを飲んだら合意ってことか? 俺は悩んだが、しかし、違った。痴漢はビールの飲み口の部分を、おもむろに俺のチンコにかぶせた。
「ひっ?!」
溢れたビールで下半身がびしょ濡れになる、という未来を予想し小さく悲鳴をあげたが、そうはならず、俺のチンコは暖かく柔らかなものに包まれた。男の手がビール缶を二度三度上下させると、先ほど手でされていた以上の快感が与えられる。この感触を知っている。男向けの性感グッズ。オナホだ。見慣れない高額のビール、と思ったものは、どうやらオナホだったらしい。どうしてそんなものを映画館の、しかも自販機で売ってるんだ。疑問に思う間もなく、痴漢の手がオナホの側面のスイッチに触れると、低い音を立て内部が振動を始めた。
「……! ……ぁっ!」
勃起したそれにそんなものをかぶせられて、気持ちがよくないわけがない。ましてや、さきほどイキかけたばかりなのだ。与えられる快楽に浸っていると、愛撫をオナホに任せ暇になった痴漢が、俺のシャツのボタンをはずし始めた。
させていいのか? ボタンなんかこんなところではずされていいのか? 俺の頭は、不安半分、そして期待半分だった。正直なところ。さきほどの乳首の刺激が、今度はシャツではなく下着越しに与えられられるのではという期待に、抵抗は形だけのものになった。期待通り、痴漢はボタンをはずした隙間からシャツのなかに手を入れ、下着の上から俺の乳首のあたりを優しく撫で始めた。気持ちいい。強くはないが確かな性的刺激が、下半身のオナホともあいまって、再び俺を絶頂へと押し上げはじめる。
しかし痴漢の行為はそれだけでは終わらなかった。片方の手で俺の乳首を愛撫しながら、もう片方の手でベルトをはずそうとしはじめた。
いや、それはマズイ。これ以上はマズイ。もうこれで十分だから。このままイかせてくれ。俺は痴漢の手をつかみベルトから引き剥がそうとする。しかし痴漢は俺の抵抗を気にせずなおもベルトをはずそうとするが、俺はその手をなんども払いのける。
しびれを切らしたらしい痴漢の手がオナホのほうに伸びたかと思うと、オナホの中の動きがいきなり強くなった。
「あああああっ!」
思わず声が出た。多分スイッチを切り替えたのだ。強、かなにかに。戻さなければ。あるいはオナホを引き抜けば。ああ、でも、ベルトを守らないと。混乱のあまり抵抗がままならなくなった俺の隙をついて、痴漢はまんまとベルトの前をはだけ、ズボンのボタンをはずした。シャツのボタンはすでにすべてはずされている。男がシャツの下の下着をたくしあげると、暗闇のなか、俺の胸から下半身にかけてが丸出しになった。
ここへきて、俺はようやく事態の深刻さに気づいた。
「やめろ……っ!」
小さくそう叫んで立ち上がろうとするが、痴漢の両手に左右の乳首をつままれ、抵抗を封じられる。なんだこれ。なんでこれくらいで。自分でもそう思うのだが、痴漢の手により乳首を撫でられ、ひねられ、つまみあげられると、抵抗するどころか口から嬌声が漏れ出る始末だ。痴漢の手を自分の胸から引き剥がそうと掴むが、それで少し動きを変えられ表面のホコリでも落とすようにコスられるとそれ以上なにもできなくなってしまう。これではまるで、俺が自ら痴漢の手を自分の胸に導いているみたいじゃないか。
「あぁ、ああ、あ……」
ダメだ。もうダメだ。気持ちいい。抵抗できない。このまま、イク。頭のなかが真っ白になりかけたそのとき、痴漢がオナホのスイッチをオフにした。
「ぁ……」
もう少しでイけそうだったのに。落胆のため息を漏らしながら、脱力する。痴漢が俺の耳元に顔を寄せてきた。
「そんなに大声を出したら、人が寄って来ますよ」
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