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カフェスペースを出ると、オフィス内は先ほどを変わらず、落ち着いていた。そして、活気のある空気に安心した。室内にいたメンバーがそれぞれの席に戻っていく姿を見届けた後、奥の役員室から俺を呼んでいる声が聞こえてきた。田所常務からは手招きもされている。彼女は俺のここでの秘書時代を知っている人だ。22歳の時からの知り合いだった。彼女が居る場所には、役員達が集まっている。早瀨もその中にいた。この後の会議で顔を合わすメンバーだ。
「常務、どうされたんですか?」
「会議のメンバーはここに集まっているから、ここで済ませましょうよ」
「ええ、かまわないですが。何かありましたか?」
「あなたがここにいた方がいいのよ。小競り合いは見えないところでやっていたけど、表に出るようになってしまって。一番怖い人が必要よ。ああーー、怖い怖い。橋本部長も怖いけど」
田所常務の冗談に笑いが起きた。俺とよく似ている二葉を役員室に座らせておこうかと思ったほどだと言われた。早瀬まで笑っている。
「なんだ?俺の顔がどうしたって?」
「俺は何も言っていないよ。平田に連絡しないと。会議室の変更だって」
「ああ。電話を借りる」
そばにある電話で副社長室に電話をかけた。出たのは平田だ。当たり前だ。
「俺だ。会議は役員室で行う。会議資料を持って来てくれ。ああ、用意してあるのか。ここにあるから、来なくていい。ん?お前、何か食っているのか?」
平田の返事が聞き取りづらい。会議メンバーから笑いが起きている。何か飲めと言うと、一瞬の沈黙の後、返事が返ってきた。
「大変失礼いたしました!」
「やっぱり会議資料を持ってこい。俺がペンを入れている分だ」
「どちらに置いてありますか?」
「机の上だ。俺のペンと、自分の筆記用具も持ってこい。お前、書記をやれ。それから、5分以内に来い」
「はい!すぐに参ります!しかしながら、エレベーターが定期点検のため、一台のみの稼働になっています。5分では到着出来ないかもしれません!」
「分かった。なるべく急げ」
通話を終えた。役員室の近くにあるマーケティング推進室から笑いが起きている。枝川が来て、何か言ったのだろう。それを見ながら、早瀬が言った。
「エレベーターの定期点検のことか?」
「ああ。ちょうどその時間だ。3時のおやつを食べていたようだ。何か起きたのか?」
「笑い声の理由は、さっきの電話のことだよ。聞こえたみたいだね」
「俺は笑いものか。平田もかわいそうだな」
その平田が5分以内に到着した。彼が走りながらオフィスに入ってくるなり、どよめきが起きた。そして、彼の持っている荷物を見て、笑いが起きている。菓子類を手にしている。ここの秘書室へ使いを頼まれたのだろう。しかし、平田が食べるものにしか見えないようだ。いつもこのオフィスで食べていたからだろう。次々と笑いが起こる中、平田が俺達の前に到着した。
「ここで食うのか?」
「いえ、こちらの秘書室に持って来ました!先に持って行きます。はあーーー」
平田が息を乱しながら秘書室に入ると、そこでも笑いが起きていた。どうしてもここに必要な存在だということだ。ほとぼりが冷めた頃に戻すつもりだ。すると、早瀬から聞かれた。
「もうそろそろ戻すのか?平田君はここに必要だよ」
「もめ事が起きなかったと思うか?」
「今日のことは言い合いぐらいで済んだかもしれないね。彼がうちの妹の交際相手だから言っているんじゃないよ」
「ああ。分かっている」
「行って参りました!」
「お疲れ様」
「笑われているぞ」
「気にしません!」
平田が戻ってきた。声援を浴びながらだ。本人は真面目だ。俺達は平田を近くの席に座らせて、記録を取らせながら会議を始めた。平田が来たことで、オフィスの空気は活気づき、水を吸い上げて生き生きとしている植物のようだった。
「常務、どうされたんですか?」
「会議のメンバーはここに集まっているから、ここで済ませましょうよ」
「ええ、かまわないですが。何かありましたか?」
「あなたがここにいた方がいいのよ。小競り合いは見えないところでやっていたけど、表に出るようになってしまって。一番怖い人が必要よ。ああーー、怖い怖い。橋本部長も怖いけど」
田所常務の冗談に笑いが起きた。俺とよく似ている二葉を役員室に座らせておこうかと思ったほどだと言われた。早瀬まで笑っている。
「なんだ?俺の顔がどうしたって?」
「俺は何も言っていないよ。平田に連絡しないと。会議室の変更だって」
「ああ。電話を借りる」
そばにある電話で副社長室に電話をかけた。出たのは平田だ。当たり前だ。
「俺だ。会議は役員室で行う。会議資料を持って来てくれ。ああ、用意してあるのか。ここにあるから、来なくていい。ん?お前、何か食っているのか?」
平田の返事が聞き取りづらい。会議メンバーから笑いが起きている。何か飲めと言うと、一瞬の沈黙の後、返事が返ってきた。
「大変失礼いたしました!」
「やっぱり会議資料を持ってこい。俺がペンを入れている分だ」
「どちらに置いてありますか?」
「机の上だ。俺のペンと、自分の筆記用具も持ってこい。お前、書記をやれ。それから、5分以内に来い」
「はい!すぐに参ります!しかしながら、エレベーターが定期点検のため、一台のみの稼働になっています。5分では到着出来ないかもしれません!」
「分かった。なるべく急げ」
通話を終えた。役員室の近くにあるマーケティング推進室から笑いが起きている。枝川が来て、何か言ったのだろう。それを見ながら、早瀬が言った。
「エレベーターの定期点検のことか?」
「ああ。ちょうどその時間だ。3時のおやつを食べていたようだ。何か起きたのか?」
「笑い声の理由は、さっきの電話のことだよ。聞こえたみたいだね」
「俺は笑いものか。平田もかわいそうだな」
その平田が5分以内に到着した。彼が走りながらオフィスに入ってくるなり、どよめきが起きた。そして、彼の持っている荷物を見て、笑いが起きている。菓子類を手にしている。ここの秘書室へ使いを頼まれたのだろう。しかし、平田が食べるものにしか見えないようだ。いつもこのオフィスで食べていたからだろう。次々と笑いが起こる中、平田が俺達の前に到着した。
「ここで食うのか?」
「いえ、こちらの秘書室に持って来ました!先に持って行きます。はあーーー」
平田が息を乱しながら秘書室に入ると、そこでも笑いが起きていた。どうしてもここに必要な存在だということだ。ほとぼりが冷めた頃に戻すつもりだ。すると、早瀬から聞かれた。
「もうそろそろ戻すのか?平田君はここに必要だよ」
「もめ事が起きなかったと思うか?」
「今日のことは言い合いぐらいで済んだかもしれないね。彼がうちの妹の交際相手だから言っているんじゃないよ」
「ああ。分かっている」
「行って参りました!」
「お疲れ様」
「笑われているぞ」
「気にしません!」
平田が戻ってきた。声援を浴びながらだ。本人は真面目だ。俺達は平田を近くの席に座らせて、記録を取らせながら会議を始めた。平田が来たことで、オフィスの空気は活気づき、水を吸い上げて生き生きとしている植物のようだった。
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