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ノアにも声をかけると、大成が怖がるからやめておくと言いながらも興味深げにしていて、バーテルスさんが電話をかわってくれと言い、ノアと話し始めた。
「その子に会わせたくないのか?」
鋭い問いかけに、びっくりした。そして、片思いしている相手だと、ノアが自分の方から打ち明けた。
「ユーリー。僕はまだここにいたいんだ」
「話は分かった。みんなには内緒にする。良かったら連れて来いよ。どんな子か見たい」
「だから話したくなかったんだ。怖がるから、変な質問はやめてよ?」
「そうする。合流場所はこの家の玄関だ。いいな?」
「いいよ。時間は21時だね」
「ああ。……ん?迎えに行く?いや、構わない。ノア。この家の玄関で待ち合わせだ」
黒崎がバーテルスさんに声をかけた。ノア達を迎えに行くそうだ。それを悪いと言って断わられてしまい、彼らとはうちの家で待ち合わせをすることになった。それで話が決着するかと思ったところで、バーテルスさんのノアへの問いかけが続いた。どうして僕に黙っていたのかと聞き始めているのを見つめた。
「ユーリー。僕がどの子と付き合ってもいいだろ?好きな子と一緒にいたいんだ……」
「そういうわけにはいかない。お前が好きになった子だから、良い子だと分かっているけど、きちんと紹介してもらいたかった」
「また告白もしていないのに……。ああ、友達っていうことで紹介しろっていうのかーー。もう……」
バーテルスさんの雰囲気が変化したのに驚いた。誰とでも打ち解ける明るい人だと思っていたのに、なんだか今のバーテルスさんは、お義父さんの言っていることに近いと思った。
「夏樹。どうした?」
「お義父さんみたいだなって思ったんだ~。昔からこの家と交流があるって言っていたもんね。似ているのは変じゃないね。ちょっと怖かったんだ。ノアに話している感じが……。大和の弟だって言ってもいいかな?」
「ああ。俺が言う。……ユーリー。大成君のことだが、夏樹の友人の大和君の弟さんだ。黒崎製菓の須賀巳太佳を知っているだろう?」
「うん。息子さんなのか!大和君の弟でもあるのか。そうか。……ノア。どうしてそれを言わなかったんだ?」
「お父さんがどんな会社で仕事をしているのか、言わなくてもいいだろ!?大和さんがベーシストだっていうことは聞いていたよ。夏樹とつながりがあることも知っていたけど、それも言わないといけないわけ?誰でも良いじゃん……」
バーテルスさんが落ち着いて話をしているのを眺めた。38歳のバーテルスさんがバタバタ動き回って、何にでも好奇心を持ってウロつくのを、22歳のノアが手綱を引いているという光景を、今まで何度も見てきた。それが変化し、口うるさい親のようになっている。黒崎も俺と同じ事を思っているようで、顔を見合わせた。
「バーテルスさんがこういうことを言うなんて、思ってもみないことだったよ……」
「ここはドイツじゃないからな。ノアが付き合うのは、誰でも良いとは言っている。嫌わないでやってくれ。昔の黒崎家の当主に考え方がそっくりだ」
「バーテルスさんが?お義父さんにも似ているわけ?ああ、昔のか……。愛人を作るのかよ!?」
「そういうことはしない人だ。だから俺と気が合っている」
「良かった……。お義父さんみたいになってもいけないと思ったんだ~」
「当たり前だ。ああ、話が済んだそうだ。おい。ユーリー。君の言い方に夏樹が驚いているぞ。カステラのおかわりはどうだ?」
「すまない。頂くよ。夏樹。ごめんなさい」
「ううん。心配なんだね~。ノアと大成は友達づきあいをしているよ。引っ込み思案の子なんだ」
「会っても驚かせないよ」
そう言ったバーテルスさんの目は綺麗な青色をしていて、落ち着いていた。そして、楽しそうに笑っていた。元の彼だ。俺も黒崎もホッとして、もう一度紅茶を入れて、カステラを切って出した。バーテルスさんはオバケ探知機を使って、出窓のそばに立ったり、アンに見せたりしていて、俺達はおかしくて笑ってしまった。
「その子に会わせたくないのか?」
鋭い問いかけに、びっくりした。そして、片思いしている相手だと、ノアが自分の方から打ち明けた。
「ユーリー。僕はまだここにいたいんだ」
「話は分かった。みんなには内緒にする。良かったら連れて来いよ。どんな子か見たい」
「だから話したくなかったんだ。怖がるから、変な質問はやめてよ?」
「そうする。合流場所はこの家の玄関だ。いいな?」
「いいよ。時間は21時だね」
「ああ。……ん?迎えに行く?いや、構わない。ノア。この家の玄関で待ち合わせだ」
黒崎がバーテルスさんに声をかけた。ノア達を迎えに行くそうだ。それを悪いと言って断わられてしまい、彼らとはうちの家で待ち合わせをすることになった。それで話が決着するかと思ったところで、バーテルスさんのノアへの問いかけが続いた。どうして僕に黙っていたのかと聞き始めているのを見つめた。
「ユーリー。僕がどの子と付き合ってもいいだろ?好きな子と一緒にいたいんだ……」
「そういうわけにはいかない。お前が好きになった子だから、良い子だと分かっているけど、きちんと紹介してもらいたかった」
「また告白もしていないのに……。ああ、友達っていうことで紹介しろっていうのかーー。もう……」
バーテルスさんの雰囲気が変化したのに驚いた。誰とでも打ち解ける明るい人だと思っていたのに、なんだか今のバーテルスさんは、お義父さんの言っていることに近いと思った。
「夏樹。どうした?」
「お義父さんみたいだなって思ったんだ~。昔からこの家と交流があるって言っていたもんね。似ているのは変じゃないね。ちょっと怖かったんだ。ノアに話している感じが……。大和の弟だって言ってもいいかな?」
「ああ。俺が言う。……ユーリー。大成君のことだが、夏樹の友人の大和君の弟さんだ。黒崎製菓の須賀巳太佳を知っているだろう?」
「うん。息子さんなのか!大和君の弟でもあるのか。そうか。……ノア。どうしてそれを言わなかったんだ?」
「お父さんがどんな会社で仕事をしているのか、言わなくてもいいだろ!?大和さんがベーシストだっていうことは聞いていたよ。夏樹とつながりがあることも知っていたけど、それも言わないといけないわけ?誰でも良いじゃん……」
バーテルスさんが落ち着いて話をしているのを眺めた。38歳のバーテルスさんがバタバタ動き回って、何にでも好奇心を持ってウロつくのを、22歳のノアが手綱を引いているという光景を、今まで何度も見てきた。それが変化し、口うるさい親のようになっている。黒崎も俺と同じ事を思っているようで、顔を見合わせた。
「バーテルスさんがこういうことを言うなんて、思ってもみないことだったよ……」
「ここはドイツじゃないからな。ノアが付き合うのは、誰でも良いとは言っている。嫌わないでやってくれ。昔の黒崎家の当主に考え方がそっくりだ」
「バーテルスさんが?お義父さんにも似ているわけ?ああ、昔のか……。愛人を作るのかよ!?」
「そういうことはしない人だ。だから俺と気が合っている」
「良かった……。お義父さんみたいになってもいけないと思ったんだ~」
「当たり前だ。ああ、話が済んだそうだ。おい。ユーリー。君の言い方に夏樹が驚いているぞ。カステラのおかわりはどうだ?」
「すまない。頂くよ。夏樹。ごめんなさい」
「ううん。心配なんだね~。ノアと大成は友達づきあいをしているよ。引っ込み思案の子なんだ」
「会っても驚かせないよ」
そう言ったバーテルスさんの目は綺麗な青色をしていて、落ち着いていた。そして、楽しそうに笑っていた。元の彼だ。俺も黒崎もホッとして、もう一度紅茶を入れて、カステラを切って出した。バーテルスさんはオバケ探知機を使って、出窓のそばに立ったり、アンに見せたりしていて、俺達はおかしくて笑ってしまった。
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