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ユーリーと一貴さんは気が合ったそうで、一貴さんの方から誘われて、迷うことなく、彼の車を選んでいた。てっきり、悠人と早瀬さんのいる車を選ぶものだと思っていたのに。先頭を俺達の車が走り、お義父さんの車に続き、最後を晴海さんの車が走るそうだ。現地で集合だが、おそらく並んで走っている状況だと思うと、黒崎が言っている。
車の中では、大成がノアのことを、“お兄ちゃん”と呼び始めている。大和の雰囲気に似ているそうだ。黒崎の反応は普段通りだ。俺としては、お兄ちゃんとは呼ばれたくないだろうと思っている。恋人同士になりたいだろう。俺の膝の上にはアンが座っている。今夜も連れて来ている。
ユリウスはもちろん、一貴さんの車のゲージの中で寝ているところだろう。だから、ユーリーは彼の車を選んだのだろうか。ユリウスとは仲良くなったからだ。気が合うということのようだ。
今の車の中の話題は、ユリウスと一貴さんとユーリーのことだ。ノアがてっきり、この車に一緒に乗るものだと思っていたから、向こうの状況を心配しているそうだ。ユーリーが何かしでかさないかというものだ。それを聞いて、黒崎が笑っている。
「ノア。ユーリーなら何かしそうだな。一貴も同じだ。うちの兄貴は変な奴だ。なかなか親しくなれないと言われている。プラセルコーポレーションの重役も手を焼いている。ああ、一貴は社長をしている。社内では好かれているようだ。社員限定だ。それ以外だと、一言話して嫌になるらしい」
「ええ?そうなんですか?なんだかあっさりした人だと思ったんですが……」
「一貴は好きだと思った相手にナンパをする癖があるからだ。ネクタイをほどく手伝いをさせてくれという口説き文句が、うちにまで聞こえてきている。取引先の担当者が逃げ出したくなるそうだ。彼は一人一人に会う。さっき、車に乗る前に、君は一貴から、”ノア君”と呼ばれていただろう?バーテルス君ではなく……。下の名前で”君付け”で若い人を呼ぶ時は、”君が好きだ”という証拠だ。そのうち、口説かれるんじゃないか?」
「ええ?困ります!冗談でも嫌だなあ……。あ、いけない。はっきり言い過ぎましたか?」
ノアが慌てて謝ると、黒崎が笑いながら首を横に振った。いつものことだと、ノアのことを安心させていると思って、俺はおかしくて笑いそうになった。その一方で、大成は真剣な様子だ。真面目に受け取っていると思ったから、大丈夫だよと後部座席へ振り返って声をかけると、安心したような顔で頷いていたから、安心できた。さらに、黒崎がノアのことをからかっている。久しぶりに若い子と話ができて、嬉しいのだろうと思った。
「あの……、島川さんから君付けで呼ばれて、打ち解けてもらえたんだと思って、嬉しかったです!」
「いいや、気を付けておいた方がいいぞ。あいつから口説かれたら気色が悪いという評判が聞こえている。黒崎製菓にもだ」
「あの……、俺、一貴さんのことが気色悪いなんて思っていないです!かっこいい人だと思います。でも、俺は、タイプじゃ無くて……」
「彼女が欲しいんだもんね。ノアは……」
大成がノアにツッコみを入れたことで、一同が笑った。そんなことはないよとノアが慌てて言い出して、本当かなあ……と、大成が言い返していた。ノアとしては複雑な気持ちだろうか。今夜、告白すると言っていたから、緊張しているかも知れない。何か俺達に出来ることがあるだろうか。見守るしか出来ないのでは無いかと、口にはしていないのに、黒崎が俺の方を向いて、そう答えてくれた気がした。
車の中では、大成がノアのことを、“お兄ちゃん”と呼び始めている。大和の雰囲気に似ているそうだ。黒崎の反応は普段通りだ。俺としては、お兄ちゃんとは呼ばれたくないだろうと思っている。恋人同士になりたいだろう。俺の膝の上にはアンが座っている。今夜も連れて来ている。
ユリウスはもちろん、一貴さんの車のゲージの中で寝ているところだろう。だから、ユーリーは彼の車を選んだのだろうか。ユリウスとは仲良くなったからだ。気が合うということのようだ。
今の車の中の話題は、ユリウスと一貴さんとユーリーのことだ。ノアがてっきり、この車に一緒に乗るものだと思っていたから、向こうの状況を心配しているそうだ。ユーリーが何かしでかさないかというものだ。それを聞いて、黒崎が笑っている。
「ノア。ユーリーなら何かしそうだな。一貴も同じだ。うちの兄貴は変な奴だ。なかなか親しくなれないと言われている。プラセルコーポレーションの重役も手を焼いている。ああ、一貴は社長をしている。社内では好かれているようだ。社員限定だ。それ以外だと、一言話して嫌になるらしい」
「ええ?そうなんですか?なんだかあっさりした人だと思ったんですが……」
「一貴は好きだと思った相手にナンパをする癖があるからだ。ネクタイをほどく手伝いをさせてくれという口説き文句が、うちにまで聞こえてきている。取引先の担当者が逃げ出したくなるそうだ。彼は一人一人に会う。さっき、車に乗る前に、君は一貴から、”ノア君”と呼ばれていただろう?バーテルス君ではなく……。下の名前で”君付け”で若い人を呼ぶ時は、”君が好きだ”という証拠だ。そのうち、口説かれるんじゃないか?」
「ええ?困ります!冗談でも嫌だなあ……。あ、いけない。はっきり言い過ぎましたか?」
ノアが慌てて謝ると、黒崎が笑いながら首を横に振った。いつものことだと、ノアのことを安心させていると思って、俺はおかしくて笑いそうになった。その一方で、大成は真剣な様子だ。真面目に受け取っていると思ったから、大丈夫だよと後部座席へ振り返って声をかけると、安心したような顔で頷いていたから、安心できた。さらに、黒崎がノアのことをからかっている。久しぶりに若い子と話ができて、嬉しいのだろうと思った。
「あの……、島川さんから君付けで呼ばれて、打ち解けてもらえたんだと思って、嬉しかったです!」
「いいや、気を付けておいた方がいいぞ。あいつから口説かれたら気色が悪いという評判が聞こえている。黒崎製菓にもだ」
「あの……、俺、一貴さんのことが気色悪いなんて思っていないです!かっこいい人だと思います。でも、俺は、タイプじゃ無くて……」
「彼女が欲しいんだもんね。ノアは……」
大成がノアにツッコみを入れたことで、一同が笑った。そんなことはないよとノアが慌てて言い出して、本当かなあ……と、大成が言い返していた。ノアとしては複雑な気持ちだろうか。今夜、告白すると言っていたから、緊張しているかも知れない。何か俺達に出来ることがあるだろうか。見守るしか出来ないのでは無いかと、口にはしていないのに、黒崎が俺の方を向いて、そう答えてくれた気がした。
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