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ついでに、黒崎の腕の毛に触った。モサモサしていて気持ちが良いと思っていると、つい、引っ張ってしまった。痛そうにしている。しかし、怒られない。俺が遊んで毛を引っ張っても、かえって嬉しがっているぐらいだと思っているから、モサモサと触ってやった。アンのようだ。結構毛深いタイプなんだろう。
「おい。何をしているんだ?」
「健康かなって……。なんだひょ?つねるなひょーー」
黒崎から頬を引っ張られた。アンが俺の匂いを嗅ごうとしている。何かシャツに付いているだろうか。それで思い当たった。さっき寄った“スイーツ・ザ・ショップ”の匂いが分かったのかも知れない。実家にいる犬のレモンは、母が食べているケーキの端っこを食べさせて貰っている。しかし、俺達は心配で、アンには甘い物を食べさせることが出来ない。なるべく病気することなく長生きさせたい思いからだ。
しかし、遠藤さん家のリクは、ケーキを食べているという。それでも元気だというから、少しは食べさせようかという思いがよぎった。俺が食べているとき、アンが欲しがっている。その度に心が痛くなっているからだ。しかし、黒崎は縦に振らない。昔飼っていたアヤノちゃんが10歳になる前に亡くなったからだ。クッキーが好きで、黒崎と一緒に食べていたという。
俺はここが心霊スポットで、怖いはずなのに、普段通りの感じがある。だから元気が出た。みんながいるときなら首を縦に振りそうだと思ったこともある。言ってみよう。アンに、俺のケーキをほんの少しだけ食べさせても良いだろう?と。
「黒崎さーん……。アンにさーー、少しだけでも、お砂糖が入った物を食べさせようよーー。ええーー?だめなのーーー?」
「いけないことだ。病院でも言われていただろう。小型犬はだな、身体が小さくて、ほんの少しでも身体に堪えるそうだ。アヤノもそうだった。俺は迂闊だった。兄さんから言われていたのに、隠れて食べさせていた。甘い菓子を……」
「ああ……、そんなに落ち込まないでよーー。この話はやめるよーー。でもさーー。実家のレモンは食べているんだよ!?けっこう大きな塊を……。分かったよーー。はい、アンには甘い物は食べさせないよ。ごめんね!」
はいはい。黒崎の背中をさすった。すると、先頭を歩いていた一貴さんが悲鳴を上げた。何か見えたそうだ。俺は怖くなり、ミカさんが言っていたとおり、見えるのだろうと思い、悲鳴を上げた。
「キャーーーーッ」
「おい。向こうのビニールハウスまで聞こえそうな声だな。迷子にならなくて済むだろう。どうした?アンを抱きたいのか?」
「寒いからだよ~。コートを着ていても、寒気がするんだ。あれ?悠人はどこだよ?」
「ここにいるよーー。君の真後ろだよ。迷子にならないよーー」
「うへへ。みんないるもんねえ……」
結局、アンがこっちに来たがらなかったから、黒崎が抱くことになった。俺には愛想なしということは無く、尻尾を振って答えてくれた。大丈夫だと言っているかのようだった。だから安心できた。
「おい。何をしているんだ?」
「健康かなって……。なんだひょ?つねるなひょーー」
黒崎から頬を引っ張られた。アンが俺の匂いを嗅ごうとしている。何かシャツに付いているだろうか。それで思い当たった。さっき寄った“スイーツ・ザ・ショップ”の匂いが分かったのかも知れない。実家にいる犬のレモンは、母が食べているケーキの端っこを食べさせて貰っている。しかし、俺達は心配で、アンには甘い物を食べさせることが出来ない。なるべく病気することなく長生きさせたい思いからだ。
しかし、遠藤さん家のリクは、ケーキを食べているという。それでも元気だというから、少しは食べさせようかという思いがよぎった。俺が食べているとき、アンが欲しがっている。その度に心が痛くなっているからだ。しかし、黒崎は縦に振らない。昔飼っていたアヤノちゃんが10歳になる前に亡くなったからだ。クッキーが好きで、黒崎と一緒に食べていたという。
俺はここが心霊スポットで、怖いはずなのに、普段通りの感じがある。だから元気が出た。みんながいるときなら首を縦に振りそうだと思ったこともある。言ってみよう。アンに、俺のケーキをほんの少しだけ食べさせても良いだろう?と。
「黒崎さーん……。アンにさーー、少しだけでも、お砂糖が入った物を食べさせようよーー。ええーー?だめなのーーー?」
「いけないことだ。病院でも言われていただろう。小型犬はだな、身体が小さくて、ほんの少しでも身体に堪えるそうだ。アヤノもそうだった。俺は迂闊だった。兄さんから言われていたのに、隠れて食べさせていた。甘い菓子を……」
「ああ……、そんなに落ち込まないでよーー。この話はやめるよーー。でもさーー。実家のレモンは食べているんだよ!?けっこう大きな塊を……。分かったよーー。はい、アンには甘い物は食べさせないよ。ごめんね!」
はいはい。黒崎の背中をさすった。すると、先頭を歩いていた一貴さんが悲鳴を上げた。何か見えたそうだ。俺は怖くなり、ミカさんが言っていたとおり、見えるのだろうと思い、悲鳴を上げた。
「キャーーーーッ」
「おい。向こうのビニールハウスまで聞こえそうな声だな。迷子にならなくて済むだろう。どうした?アンを抱きたいのか?」
「寒いからだよ~。コートを着ていても、寒気がするんだ。あれ?悠人はどこだよ?」
「ここにいるよーー。君の真後ろだよ。迷子にならないよーー」
「うへへ。みんないるもんねえ……」
結局、アンがこっちに来たがらなかったから、黒崎が抱くことになった。俺には愛想なしということは無く、尻尾を振って答えてくれた。大丈夫だと言っているかのようだった。だから安心できた。
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