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今夜の動画を遠藤さんからリクエストされている。明日、渡すことにしている。それを遠藤さんが編集して、短い映像をいくつか用意して、また俺か黒崎に送ってくれるそうだ。アルバムを作るといいと勧めてくれた。遠藤さんの家の動画アルバムには、俺と黒崎達が載っている。一貴さんがユリウスを連れてニッコリ笑っている写真もあるそうだ。
「カズ兄さんさ~。今度、遠藤さんの家にお邪魔しようよ。リクに会ってよ。家の中だと大人しいんだよ。びっくりするぐらい大人なんだ~。カズ兄さんのことが大好きだって言っているんだって……。この間のこと、面白かったね!リクにズボンの裾を引っ張られて、地面に転がったところを撮れば良かったよ。大型犬だからねえ……。あの子は信頼を寄せた相手には無茶なことをするんだ。悠人と早瀬さんもされたことがあるんだよ。リクは遊んでもらいたかったってさ。アンにもされたことがあるよね?カズ兄さん、転がったじゃん。うひゃひゃひゃ……。けっこう力が強いだろ?小型犬だけど……」
「ああ、かっこ悪かったーー」
一貴さんが項垂れた。こうして見ると、とても一代で大企業に会社を育てた人には見えないと、こっそり近所で言われていることを知っている。それは悪口ではなくて、愛が込められている。一貴さんがユリウスを連れて一人で散歩していると、心配をかけているからだ。
「カズ兄さんが一人で散歩しているとね、安斎さんのご主人が心配になるんだってさ。放っておけない感じなんだって。会社で何かあったんじゃないかって……。うちの家族と喧嘩したとか思うらしいよ。愛されているねえ……」
「ああ、安斎さんのご主人には、よく声をかけてもらっている。今度、ユリウスを連れて家にお邪魔するんだ。よかったら、君達も一緒にどうだ?……そうか。じゃあ、一緒に行こう!」
一貴さんがアンに水を飲ませ始めた。ユリウスが飲んでいたから、飲みたくなったようだ。こうして犬や猫等の動物の気持ちが分かる人であり、大変優しい人でもある。こういう姿を、片想いをしている相手に見せられたらいいのにと思っている。なぜかタイミングが悪くて、そういう時に限って、黒崎や俺に嫌みを言ったり、叱られたりしているところを見られている。その相手である藤沢のことを今夜呼んだのだが、パリに行っているとのことで、一貴さんが、俺は聞いていないと嘆いていた。何も話してくれないのだという。
ところで、さっきからユーリーが無言のままだ。どうしたのだろうと思って声をかけると、気配を感じるのだと言い出した。もちろん、オバケだろう。俺は悲鳴を上げた。同時にお義父さんの車の中からも聞こえてきた。大成の声だ。何かあったのだろう。黒崎が窓を開けてお義父さんに話しかけると、聖河さんが代わりに教えてくれた。誰かに肩を触られたらしい。しかし、そこには誰もいなかったということだ。今、お義父さんが大成の背中を叩いているそうだ。こうすればオバケがいなくなるそうだ。それを聞いた俺は驚き、まるでオバケだらけじゃないかと、背筋が凍る思いをした。
「げええええっ。悠人の真似をしてみたんだ~……。悠人のおまじないも効くんじゃないかな?ノアが楽になったって……。聖河さんまでどうしたんだよ?」
「僕は肩と背中をさすられた、ついさっきだ。なんだ、ノア君だったのか……。こら、脅かすな」
「違います!蚊みたいな虫が背中と肩に留まっていたから、はらったんです~」
「そうなのか。疑ってごめんね!」
「いえいえ。これからどうしますか?もう一回、あの道路に行きますか?先生が見たっていう物影を見に……」
「そうだなあ。みんなさえよければ、行って確認してみたい。本当の物影かも知れないし、その時動いた何かかも知れない」
そう言って、聖河さんがお義父さんに声をかけた。車で連れて行ってくれと頼んでいる。お義父さんは快く引き受けて、俺達も行くことにした。黒崎がこうなればとことんだと言い、笑っていた。そして、そこでまたビデオカメラを回して検証した後、今夜はもう帰ろうということで決まった。
「カズ兄さんさ~。今度、遠藤さんの家にお邪魔しようよ。リクに会ってよ。家の中だと大人しいんだよ。びっくりするぐらい大人なんだ~。カズ兄さんのことが大好きだって言っているんだって……。この間のこと、面白かったね!リクにズボンの裾を引っ張られて、地面に転がったところを撮れば良かったよ。大型犬だからねえ……。あの子は信頼を寄せた相手には無茶なことをするんだ。悠人と早瀬さんもされたことがあるんだよ。リクは遊んでもらいたかったってさ。アンにもされたことがあるよね?カズ兄さん、転がったじゃん。うひゃひゃひゃ……。けっこう力が強いだろ?小型犬だけど……」
「ああ、かっこ悪かったーー」
一貴さんが項垂れた。こうして見ると、とても一代で大企業に会社を育てた人には見えないと、こっそり近所で言われていることを知っている。それは悪口ではなくて、愛が込められている。一貴さんがユリウスを連れて一人で散歩していると、心配をかけているからだ。
「カズ兄さんが一人で散歩しているとね、安斎さんのご主人が心配になるんだってさ。放っておけない感じなんだって。会社で何かあったんじゃないかって……。うちの家族と喧嘩したとか思うらしいよ。愛されているねえ……」
「ああ、安斎さんのご主人には、よく声をかけてもらっている。今度、ユリウスを連れて家にお邪魔するんだ。よかったら、君達も一緒にどうだ?……そうか。じゃあ、一緒に行こう!」
一貴さんがアンに水を飲ませ始めた。ユリウスが飲んでいたから、飲みたくなったようだ。こうして犬や猫等の動物の気持ちが分かる人であり、大変優しい人でもある。こういう姿を、片想いをしている相手に見せられたらいいのにと思っている。なぜかタイミングが悪くて、そういう時に限って、黒崎や俺に嫌みを言ったり、叱られたりしているところを見られている。その相手である藤沢のことを今夜呼んだのだが、パリに行っているとのことで、一貴さんが、俺は聞いていないと嘆いていた。何も話してくれないのだという。
ところで、さっきからユーリーが無言のままだ。どうしたのだろうと思って声をかけると、気配を感じるのだと言い出した。もちろん、オバケだろう。俺は悲鳴を上げた。同時にお義父さんの車の中からも聞こえてきた。大成の声だ。何かあったのだろう。黒崎が窓を開けてお義父さんに話しかけると、聖河さんが代わりに教えてくれた。誰かに肩を触られたらしい。しかし、そこには誰もいなかったということだ。今、お義父さんが大成の背中を叩いているそうだ。こうすればオバケがいなくなるそうだ。それを聞いた俺は驚き、まるでオバケだらけじゃないかと、背筋が凍る思いをした。
「げええええっ。悠人の真似をしてみたんだ~……。悠人のおまじないも効くんじゃないかな?ノアが楽になったって……。聖河さんまでどうしたんだよ?」
「僕は肩と背中をさすられた、ついさっきだ。なんだ、ノア君だったのか……。こら、脅かすな」
「違います!蚊みたいな虫が背中と肩に留まっていたから、はらったんです~」
「そうなのか。疑ってごめんね!」
「いえいえ。これからどうしますか?もう一回、あの道路に行きますか?先生が見たっていう物影を見に……」
「そうだなあ。みんなさえよければ、行って確認してみたい。本当の物影かも知れないし、その時動いた何かかも知れない」
そう言って、聖河さんがお義父さんに声をかけた。車で連れて行ってくれと頼んでいる。お義父さんは快く引き受けて、俺達も行くことにした。黒崎がこうなればとことんだと言い、笑っていた。そして、そこでまたビデオカメラを回して検証した後、今夜はもう帰ろうということで決まった。
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