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16時。
今からパーティーに出席するために、お義父さんの家にやってきた。空は晴れていて、庭でのパーティーになった。昨日まで残っていた雨で濡れていた地面は乾き、足元は悪くなからだ。もしかすると、明日は雨かも知れない。そうなれば、大広間を使うことになる。そこが心霊スポットだということで、どうも落ち着かなくなった。しかし、大勢いるから平気だろうと、自分を勇気づけた。
玄関ホールにはお客さん達がいて、挨拶を交わし合っている。ユーリーの会社の人達が多くて、お義父さんや黒埼達と話している。その足下を、ユリウスが駆け抜けていった。一貴さんが接待役にかり出されているから、俺と二葉で追いかけることにした。アンは客間でのんびりと寝ている。
「ユリウスーー。どこだよーーー」
「階段の下じゃないかな。なつきーー、いたよ!はいはい、こっちにおいで……」
「さすがは二葉だね!バスケで培った反射神経だよ。俺なんか逃げられるんだ」
「まだハンモックで寝たくないんだよ。普段は今頃、廊下で遊んでいるからさ。ああ、気になるね。誰かなーー?」
二葉がユリウスを抱っこして、彼を笑顔を浮かべているユーリーの会社の人達に紹介した。可愛いと言われて、頭や身体を撫でられた彼が、クンクンと招待客の匂いを嗅ぎ始めた。初めて会う人達ばかりだ。俺も二葉も初対面の人と話すのは緊張する性格なのに、ユリウスのおかげで難所を越えられている気分だ。
「はいはい。ユリウス、寝ようね~。良い匂いがしているんだね。料理の匂いだろ。お腹空いてないの?」
「ユーリーがフェレットフードを食べさせたばかりだよ。食いしん坊だなあ……」
それにしても、今日は大勢来てくれて嬉しい。40人ぐらいいるそうだ。キッチンからは良い匂いが漂っている。庭にはライトが設置されているから、明るい中でくつろげる。昔夜間のガーデンパーティーを開いたときのライトがあり、黒崎と一貴さんで設置していた。この家の当主はお義父さんだ。次期の当主は晴海さんであり、お義父さんの横について、お客さんと話している。黒崎は一貴さんの隣にいる。
「さあ、ユリウス。部屋に戻ろうか……」
「ククッ」
ユリウスが鳴いた。機嫌の良いときに出す鳴き声だ。彼が寝ているハンモックは一貴さんの部屋にある。その部屋の扉を開けて中に入ると、乱雑に置かれたパンフレットが目に入り、ユリウスがそれを素通りした。この子は段ボールや紙類で遊ぶのは好きだが、囓るということをしないから、一貴さんは安心している。
ハンモックには、ゲームセンターで取ってきたアルパカのヌイグルミが寝ていた。この子のことも、ユリウスは囓らない。特にお気に入りで、ハンモックの外で遊んでいても、寝るときは寝床に連れて帰るそうだ。そういうわけで、この子が彼の相棒の一人になっている。
ガチャ。ゲージの扉を開くと、ユリウスが自分の方からハンモックに移動した。アルパカ君も寝ている。それを見て、ユリウスがククッと鳴いた。眠たいようで、フードを食べずに寝床に直行した。
この部屋の壁には等身大のモデルさんが写った写真がある。藤沢だ。ジュエリーブランドの広告のために撮った写真だ。
「はあーーー。カズ兄さん、藤沢君のことが大好きだなあ……」
「この間、大学まで迎えに行ったけど、嫌がられなかったんだって、喜んでいたよ」
「そうなんだよ。理久がさーー、最初にカズ兄さんのことを見つけたんだ。来ているよって藤沢君に教えたら、苦笑いしていたんだ。その後、カズ兄さんの車にすんなり乗っていたんだ」
「へえーー。付き合っているみたいになっているね。でも、友達づきあいなんだって、藤沢は言っていたんだ。前よりもいいよね。だって、逃げていたもん……」
「それはそうだよ。電話攻撃がすごいからさ……」
二葉は藤沢と同じ大学だから、一緒にいる機会が多い。久弥の弟の理久とも一緒にいる。彼らは親友になった。藤沢と理久は4年生であり、進路は就職だ。二葉と恋愛のもめ事を起こして距離を取っていた友達の如月も卒業する。
二葉は後2年残っているが、頑張って卒業を目指していくと聞いている。黒崎とお義父さんの意見としては、卒業しなくても良いということだった。秘書の仕事が板に付き、このまま正式に入社するかどうか考えると良いと言っていた。それに、お見合いという進路も嫌みで言っていたから、二葉に嫌われてしまった。
今からパーティーに出席するために、お義父さんの家にやってきた。空は晴れていて、庭でのパーティーになった。昨日まで残っていた雨で濡れていた地面は乾き、足元は悪くなからだ。もしかすると、明日は雨かも知れない。そうなれば、大広間を使うことになる。そこが心霊スポットだということで、どうも落ち着かなくなった。しかし、大勢いるから平気だろうと、自分を勇気づけた。
玄関ホールにはお客さん達がいて、挨拶を交わし合っている。ユーリーの会社の人達が多くて、お義父さんや黒埼達と話している。その足下を、ユリウスが駆け抜けていった。一貴さんが接待役にかり出されているから、俺と二葉で追いかけることにした。アンは客間でのんびりと寝ている。
「ユリウスーー。どこだよーーー」
「階段の下じゃないかな。なつきーー、いたよ!はいはい、こっちにおいで……」
「さすがは二葉だね!バスケで培った反射神経だよ。俺なんか逃げられるんだ」
「まだハンモックで寝たくないんだよ。普段は今頃、廊下で遊んでいるからさ。ああ、気になるね。誰かなーー?」
二葉がユリウスを抱っこして、彼を笑顔を浮かべているユーリーの会社の人達に紹介した。可愛いと言われて、頭や身体を撫でられた彼が、クンクンと招待客の匂いを嗅ぎ始めた。初めて会う人達ばかりだ。俺も二葉も初対面の人と話すのは緊張する性格なのに、ユリウスのおかげで難所を越えられている気分だ。
「はいはい。ユリウス、寝ようね~。良い匂いがしているんだね。料理の匂いだろ。お腹空いてないの?」
「ユーリーがフェレットフードを食べさせたばかりだよ。食いしん坊だなあ……」
それにしても、今日は大勢来てくれて嬉しい。40人ぐらいいるそうだ。キッチンからは良い匂いが漂っている。庭にはライトが設置されているから、明るい中でくつろげる。昔夜間のガーデンパーティーを開いたときのライトがあり、黒崎と一貴さんで設置していた。この家の当主はお義父さんだ。次期の当主は晴海さんであり、お義父さんの横について、お客さんと話している。黒崎は一貴さんの隣にいる。
「さあ、ユリウス。部屋に戻ろうか……」
「ククッ」
ユリウスが鳴いた。機嫌の良いときに出す鳴き声だ。彼が寝ているハンモックは一貴さんの部屋にある。その部屋の扉を開けて中に入ると、乱雑に置かれたパンフレットが目に入り、ユリウスがそれを素通りした。この子は段ボールや紙類で遊ぶのは好きだが、囓るということをしないから、一貴さんは安心している。
ハンモックには、ゲームセンターで取ってきたアルパカのヌイグルミが寝ていた。この子のことも、ユリウスは囓らない。特にお気に入りで、ハンモックの外で遊んでいても、寝るときは寝床に連れて帰るそうだ。そういうわけで、この子が彼の相棒の一人になっている。
ガチャ。ゲージの扉を開くと、ユリウスが自分の方からハンモックに移動した。アルパカ君も寝ている。それを見て、ユリウスがククッと鳴いた。眠たいようで、フードを食べずに寝床に直行した。
この部屋の壁には等身大のモデルさんが写った写真がある。藤沢だ。ジュエリーブランドの広告のために撮った写真だ。
「はあーーー。カズ兄さん、藤沢君のことが大好きだなあ……」
「この間、大学まで迎えに行ったけど、嫌がられなかったんだって、喜んでいたよ」
「そうなんだよ。理久がさーー、最初にカズ兄さんのことを見つけたんだ。来ているよって藤沢君に教えたら、苦笑いしていたんだ。その後、カズ兄さんの車にすんなり乗っていたんだ」
「へえーー。付き合っているみたいになっているね。でも、友達づきあいなんだって、藤沢は言っていたんだ。前よりもいいよね。だって、逃げていたもん……」
「それはそうだよ。電話攻撃がすごいからさ……」
二葉は藤沢と同じ大学だから、一緒にいる機会が多い。久弥の弟の理久とも一緒にいる。彼らは親友になった。藤沢と理久は4年生であり、進路は就職だ。二葉と恋愛のもめ事を起こして距離を取っていた友達の如月も卒業する。
二葉は後2年残っているが、頑張って卒業を目指していくと聞いている。黒崎とお義父さんの意見としては、卒業しなくても良いということだった。秘書の仕事が板に付き、このまま正式に入社するかどうか考えると良いと言っていた。それに、お見合いという進路も嫌みで言っていたから、二葉に嫌われてしまった。
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