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俺と伊吹も、両親からすると、よく似ているそうだ。あんな人と一緒にしないでくれと嘆いたところ、母から、その気持ちが分かると言われて、心が落ち着いた。伊吹から図々しさを除くと、俺になるそうだ。
「ねえねえ、うちの伊吹お兄ちゃんから図々しさを除くと、俺の性格と同じになるんだって、うちのお母さんが言っていたんだ。どう思う?」
「そうだなあ。僕の前では遠慮をされているようだから、図々しさを感じたことがないんだ。僕が業界から嫌われているからなあ。伊吹君に嫉妬をして、悪口を言いふらしてしまったから、しこりが残っている。でも、彼が気にしていないって、広い心で許してくれた。ワタベ電機の社長との会食にも繋がったと言っていた」
「あったねえ。そんなことが……。わらしべ長者みたいな人だよ。今日もテレビに出ていたんだ~。コメンテーター役だったよ。コンサートが終わった後は、テレビの仕事は減すそうだよ。久弥の引退を盛り上げようとしてくれているんだって分かっているんだけど、図々しさは隠せないんだ。お天気キャスターの人と名刺交換をしたから、目的が達成できたんだって、この間、ぽろっと本音を出したんだ~」
「ああーー。ファンだと聞いている。対談の時に、その人の名前が出ていた。次は彼女との対談が実現するんじゃないか?」
「やっぱり?」
一貴さんの答えに納得した。このまま立ち話を続けていると、黒崎が店から出てきた。すると、ユリウスが一貴さんのジャンパーの中から顔を出して、黒崎の匂いを嗅ごうとし始めた。黒崎が微笑み、彼の鼻先に指を持っていった。
「ユリウス。圭一のことが好きだなあ。僕にはしない仕草だろう」
「うひゃひゃひゃ。そんなことないよね、ユリウス……」
「今度は夏樹君の元に行こうとしているじゃないか……」
ユリウスがこっちに移ってきそうになった。そこで、黒崎にアンを任せて、ユリウスのことを肩に乗せた。すると、聖河さんと晴海さんが、テイクアウトした牛丼を持って、お店から出てきた。たくさんあるから、一つの袋を受け取った。アンがクンクンと辺りの匂いを嗅ぐ仕草をしている。
「さあ、帰ろうか。このレトルトの箱の写真、美味しそうに撮っているねえ。俺、お腹が空いてきたよ」
「そうか。よかった。俺の分も食って良いぞ」
「あんたのはノーマルタイプだっけ?わあ、特盛りじゃん。少し食べさせて貰うかも。朝ご飯はいらないだろ?」
「ああ、帰ってから食ったら、昼まで腹が好き空きそうにない。いや、食えるかも知れない。お前は寝ておけ。俺が自分で用意する」
「うひゃひゃひゃ。またコップが割れたりして」
黒崎のことをイジってやった。これからみんなで家に帰る。帰りは登り坂だ。しかし、話しながら歩いて行くから、苦しくない。すぐに家に着きそうだ。
空を見ると、シリウスが浮かんでいるのが見えた。もうすぐで南の空に浮かぶのだろう。その時は来月だ。コンサートは終わり、少し余裕のあるスケジュールになり、黒崎の誕生日を迎えた後で、また忙しくなる。その時は風邪を引いていないようにしていようと思った。
「さあ、みんな帰ろうよ」
「ああ、そうしよう。寒いなあ……」
帰り道は一貴さんと並んで歩いた。話題は伊吹のことだ。明日のパーティーで、一貴さんと会うことになる。数度目だ。その時は笑顔でいてねと頼んである。伊吹はもちろんだと言ってくれていた。
ぶらぶらと歩きながら夜空を見上げていると、つま先が地面に引っかかって、転びそうになった。それをみんなが支えてくれて、転ばずに済んだ。俺達はなんだかほっこりするねと話しながら家まで帰り着き、温かなままの牛丼を食べたのだった。
「ねえねえ、うちの伊吹お兄ちゃんから図々しさを除くと、俺の性格と同じになるんだって、うちのお母さんが言っていたんだ。どう思う?」
「そうだなあ。僕の前では遠慮をされているようだから、図々しさを感じたことがないんだ。僕が業界から嫌われているからなあ。伊吹君に嫉妬をして、悪口を言いふらしてしまったから、しこりが残っている。でも、彼が気にしていないって、広い心で許してくれた。ワタベ電機の社長との会食にも繋がったと言っていた」
「あったねえ。そんなことが……。わらしべ長者みたいな人だよ。今日もテレビに出ていたんだ~。コメンテーター役だったよ。コンサートが終わった後は、テレビの仕事は減すそうだよ。久弥の引退を盛り上げようとしてくれているんだって分かっているんだけど、図々しさは隠せないんだ。お天気キャスターの人と名刺交換をしたから、目的が達成できたんだって、この間、ぽろっと本音を出したんだ~」
「ああーー。ファンだと聞いている。対談の時に、その人の名前が出ていた。次は彼女との対談が実現するんじゃないか?」
「やっぱり?」
一貴さんの答えに納得した。このまま立ち話を続けていると、黒崎が店から出てきた。すると、ユリウスが一貴さんのジャンパーの中から顔を出して、黒崎の匂いを嗅ごうとし始めた。黒崎が微笑み、彼の鼻先に指を持っていった。
「ユリウス。圭一のことが好きだなあ。僕にはしない仕草だろう」
「うひゃひゃひゃ。そんなことないよね、ユリウス……」
「今度は夏樹君の元に行こうとしているじゃないか……」
ユリウスがこっちに移ってきそうになった。そこで、黒崎にアンを任せて、ユリウスのことを肩に乗せた。すると、聖河さんと晴海さんが、テイクアウトした牛丼を持って、お店から出てきた。たくさんあるから、一つの袋を受け取った。アンがクンクンと辺りの匂いを嗅ぐ仕草をしている。
「さあ、帰ろうか。このレトルトの箱の写真、美味しそうに撮っているねえ。俺、お腹が空いてきたよ」
「そうか。よかった。俺の分も食って良いぞ」
「あんたのはノーマルタイプだっけ?わあ、特盛りじゃん。少し食べさせて貰うかも。朝ご飯はいらないだろ?」
「ああ、帰ってから食ったら、昼まで腹が好き空きそうにない。いや、食えるかも知れない。お前は寝ておけ。俺が自分で用意する」
「うひゃひゃひゃ。またコップが割れたりして」
黒崎のことをイジってやった。これからみんなで家に帰る。帰りは登り坂だ。しかし、話しながら歩いて行くから、苦しくない。すぐに家に着きそうだ。
空を見ると、シリウスが浮かんでいるのが見えた。もうすぐで南の空に浮かぶのだろう。その時は来月だ。コンサートは終わり、少し余裕のあるスケジュールになり、黒崎の誕生日を迎えた後で、また忙しくなる。その時は風邪を引いていないようにしていようと思った。
「さあ、みんな帰ろうよ」
「ああ、そうしよう。寒いなあ……」
帰り道は一貴さんと並んで歩いた。話題は伊吹のことだ。明日のパーティーで、一貴さんと会うことになる。数度目だ。その時は笑顔でいてねと頼んである。伊吹はもちろんだと言ってくれていた。
ぶらぶらと歩きながら夜空を見上げていると、つま先が地面に引っかかって、転びそうになった。それをみんなが支えてくれて、転ばずに済んだ。俺達はなんだかほっこりするねと話しながら家まで帰り着き、温かなままの牛丼を食べたのだった。
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