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すると、テレビ画面が切り替わり、画面にTDDのコンサート映像が流れた。そして、俺と悠人の姿が出てきた。久弥は奥の方に立っていて、誰かと話している。テロップには、佐伯久弥のラストコンサートから約2週間というタイトルが表示されている。あれから久弥は引退したのだが、ありがたいことだと思うが、テレビ番組で取り上げられている。
「久弥が映っているよ。本人は嫌がっていてさ~。IKUがオッケーしたんだと思うよ。テレビで流すの……」
「お前は引退して欲しくないグループだったか……」
「うん。コンサートをやっているとき、そう思ったんだ。だって、34歳になったばかりなんだよ。まだ早いよ。引退を撤回しても、文句は出ないと思うんだ。すごいんだよ。取材申し込みが……」
「IKUが泣いているのがよく分かる。まだまだ表に立っていてくれということだろう」
「そうだよ。遠藤さんは本人の意志重視だよ。南の島に行って、リフレッシュして来いって。でも、俺達のことが心配で、出かけられないんだ。ディスレクト・サイド・ゼロの告知も控えているし……。南波さんの番組に出ると良いと思うんだ。たまにひょっこり顔を出すとかさ……」
「それじゃ、休めないだろうが……」
黒崎が俺のアイデアを聞いて呆れている。そして、表に出るということは、体調を整えたり、顔写りが良いように髪型などに気を配ったりと忙しい。ボサボサの髪でぼけーーっとしていたい久弥としては、やっと取れた休みだと言った。俺としては1ヶ月ぐらいその状態で休んで、また表に出てきたら良いと思っている。
「だめ?久弥に言うの……」
「だめだ。一ノ瀬春那さんの名前を出してもいけない」
「俺のファンだって言ってくれているし、悠人のことも好きだし、何より、ディアドロップのファンだったって番組内で言ってくれたんだ。出ないといけないよ~。たまに歌手が出ているんだよ。羽音さんだって見ている番組なんだ」
「お前、変わったな。以前のお前なら、表に出たくないという気持ちを理解していたぞ」
「それは俺の性格だよ。だって、本人はロックミュージシャンなんだ。そういう人生でも良いじゃん。やっぱりやりますって言ってもさ……。気まぐれでもいいじゃん」
「それは本人が嫌がる行動だろう。お前は理解しているはずだ」
「いて!」
黒崎から頬をつねられた。俺としては、久弥と共演する楽しさを実感して、虜になってしまった一人だ。そういう人は多いと聞く。ベテルギウスの植本さんだって、そう言っていた。しかし、裏方になるというのは賛成するグループだ。
久弥はそういう周りの声を聞き、引退を迷うようになったことを知っている。それは蔵之介さんから黒崎が聞いてある。ディアドロップ時代から久弥のことを応援しているファンの人の希望を聞き、たまにテレビに出ようかなとか言い出したそうだ。ステージではなく、俺達のプロデューサーとしてだ。俺達と一緒に並んで写真を撮っているところや、声を届けるなどだ。それなら、久弥が元気だと分かる。俺の希望としては、久弥が動画配信の番組を持つというアイデアだ。月1回放送するなどすると、ファンが喜ぶと思う。
これからのアイデアは、久弥には話したことがある。コンサートの前だった。彼は笑っていた。もう表には出ないと言いながら。遠藤さんの若いときのようにライブハウスに出向き、新しいバンドを発掘するなどもしたいと言っていた。俺はその時はモヤモヤしていて、何としてでも自分の希望を叶えたいと思っていた。それは久弥に伝わっていて、優しくハグをされて、分かってくれと言われて、頷くしかなかった。
「久弥が映っているよ。本人は嫌がっていてさ~。IKUがオッケーしたんだと思うよ。テレビで流すの……」
「お前は引退して欲しくないグループだったか……」
「うん。コンサートをやっているとき、そう思ったんだ。だって、34歳になったばかりなんだよ。まだ早いよ。引退を撤回しても、文句は出ないと思うんだ。すごいんだよ。取材申し込みが……」
「IKUが泣いているのがよく分かる。まだまだ表に立っていてくれということだろう」
「そうだよ。遠藤さんは本人の意志重視だよ。南の島に行って、リフレッシュして来いって。でも、俺達のことが心配で、出かけられないんだ。ディスレクト・サイド・ゼロの告知も控えているし……。南波さんの番組に出ると良いと思うんだ。たまにひょっこり顔を出すとかさ……」
「それじゃ、休めないだろうが……」
黒崎が俺のアイデアを聞いて呆れている。そして、表に出るということは、体調を整えたり、顔写りが良いように髪型などに気を配ったりと忙しい。ボサボサの髪でぼけーーっとしていたい久弥としては、やっと取れた休みだと言った。俺としては1ヶ月ぐらいその状態で休んで、また表に出てきたら良いと思っている。
「だめ?久弥に言うの……」
「だめだ。一ノ瀬春那さんの名前を出してもいけない」
「俺のファンだって言ってくれているし、悠人のことも好きだし、何より、ディアドロップのファンだったって番組内で言ってくれたんだ。出ないといけないよ~。たまに歌手が出ているんだよ。羽音さんだって見ている番組なんだ」
「お前、変わったな。以前のお前なら、表に出たくないという気持ちを理解していたぞ」
「それは俺の性格だよ。だって、本人はロックミュージシャンなんだ。そういう人生でも良いじゃん。やっぱりやりますって言ってもさ……。気まぐれでもいいじゃん」
「それは本人が嫌がる行動だろう。お前は理解しているはずだ」
「いて!」
黒崎から頬をつねられた。俺としては、久弥と共演する楽しさを実感して、虜になってしまった一人だ。そういう人は多いと聞く。ベテルギウスの植本さんだって、そう言っていた。しかし、裏方になるというのは賛成するグループだ。
久弥はそういう周りの声を聞き、引退を迷うようになったことを知っている。それは蔵之介さんから黒崎が聞いてある。ディアドロップ時代から久弥のことを応援しているファンの人の希望を聞き、たまにテレビに出ようかなとか言い出したそうだ。ステージではなく、俺達のプロデューサーとしてだ。俺達と一緒に並んで写真を撮っているところや、声を届けるなどだ。それなら、久弥が元気だと分かる。俺の希望としては、久弥が動画配信の番組を持つというアイデアだ。月1回放送するなどすると、ファンが喜ぶと思う。
これからのアイデアは、久弥には話したことがある。コンサートの前だった。彼は笑っていた。もう表には出ないと言いながら。遠藤さんの若いときのようにライブハウスに出向き、新しいバンドを発掘するなどもしたいと言っていた。俺はその時はモヤモヤしていて、何としてでも自分の希望を叶えたいと思っていた。それは久弥に伝わっていて、優しくハグをされて、分かってくれと言われて、頷くしかなかった。
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