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この黒崎家だって当てはまるから、他人事とは言えず、身につまされるそうだ。俺もそう思う。生まれてきた子供は、どうすれば良いのだろうか。朝陽がこう言っていたことがある。ママのことだ。自分たちのことを作るときもそうで無いときも、生むときは、その時の気分で決めたのだと。
その片割れだったお義父さんのことを見つめた。この人は欲しくて作ろうとした人だ。しかし、お義父さんの子供で生まれてきたらツラいことがあり、黒崎は性格が曲がっていた。俺だって人のことは言えない。いや、俺の場合は自分が悪いのか。
「お義父さん、ユーリーがまた南波さんにくっついているよ~」
「困った子だ。ユーリー、こっちに来なさい」
「ユーリー、こっちだよ!」
俺も彼のことを呼んだが、ちっともこっちに来ようとしない。それどころか、デートの日がいつにするのだとか、今夜は僕の部屋で泊まれよと言っている。南波さんはテントで寝るという目的があるというのに。そこで俺は、月島さんに呼びに行ってもらうことにした。お客さんだが、効果てきめんだと分かっている。
「ユーリー、月島さんが呼んでいるよ!」
「え、また僕の過去の話を暴露する気か?」
「ほらね、お義父さん。こっちに来るよ……」
「なるほど……」
ユーリーの操縦方法が分かってきた。それは新しいやり方だ。今夜は月島さんに頼って、南波さんの番組が無事に続くようにしようと思った。
ところで、過去世の時と今世とは性格が同じなのだろうか。それを聞いてみたいと思った。そこで、月島さんの方に向くと、ニコッと微笑まれた。
「性格の話かな?」
「そうなんだよ。どうなのかなって……」
「それは生まれてきたときの業によるんだ。誰もが抱えているものだよ。それを解消するには性格が設定されている場合もあるし、育っていく中で変わることもある。天使の存在を信じているかな?」
「うん。いると思っているよ。天使が関わるの?」
「そうだよ。人によっては付添人のようになって、その人に語りかけている。こうすれば良いよとか、こっちに来てごらんよとかね。見える景色が変わって、気持ちが晴れることもあれば、試練を与えられることもある。そういう存在だ」
「怖いかも知れないんだね……」
「そうだね。僕もそう思っている。天使がそばにいる人は、この世で経験した物を天使として天界に持ち帰って、仲間と共有するんだ」
「そっか。月島さんは天使がついているの?」
「僕は違うよ。どうして僕がこの話を知っているのか、分からないところもあるんだ」
「それ、内緒って事だろ?俺の過去世を教えてよ~」
「だめだよ。それこそ、誰かは分からないけど、内緒だっていう話になっているんだ」
「それ、誰なんだろうね?」
月島さんが本当に誰なのか分からないというから、本当にそうなのだろうと思った。そして、そばに来たユーリーが、シートの上に座った。体育座りだ。拗ねているときにそうなることは理解しているから、ポンポンと背中を叩いてあげた。
「ユーリー、機嫌を直してよ。二葉が、うな重を全部食べたんだ。胃もお腹も苦しくないってさ」
「そうか。それはなりよりだ。体力を付けないとな。警察から協力要請は来るだろうか……」
「犯人の子達の話によると思うって、うちのお父さんが言っていたよ。二葉への恨みなら、何が起きたのか調べないといけなくなるかもって……」
「そうか……」
二葉には、蓋をしたい過去があるだろう。友達との気持ちのすれ違いなどや、もしかしたら、仲間はずれにされたときのことを思い出すことになるかも知れない。それはツラい経験になるはずだ。もう忘れてしまったことだって思い出す必要が出てくるかも知れない。
「黒崎さん。二葉のことだけど……」
「どうしたんだ?」
「警察に行かないといけなくなったら、俺が一緒にいたいんだ。聞かれたくない中学時代の話とかあるかも知れないけど、俺だってそういう話はあるんだ」
「俺も同じだ。人に言えないことをしてきた。お前は心臓が悪いことを自覚しているか?」
「しているよ。平気だよ」
「だめだ。俺は付きそう。後で話をしてやる」
「あんたがいたら、話しづらいだろ~。こういう時は、年が近い奴がいるといいんだ」
「だめだ。朝陽には付き添わせるが……」
「なんだよ~。もう……」
俺は黒崎から甘やかされている。それなのに、二葉は少し姿勢が崩れただけで、姿勢を直せと言われている。女の子なのに。いや、男だとしても、もっと優しくしてもらいたい。
するとその時だ。朝陽が同級生で仲の良かった子と電話で話し始めた。その話し方がだらけた感じに聞こえたのはみんな同じだったようで、黒崎が叱り飛ばし始めた。
「なんだ、その話し方は!」
「わあーーー、お兄ちゃん!友達に聞こえるって!」
朝陽が逃げ出して、シートから立ち上がって走り出した。電話で話しながらだ。転ばないか心配したが、黒崎が早瀬さんや悠人と並んで、南波さんの番組に出始めて、そろーーっと帰ってきた。その姿がおかしくて、みんなで笑った。
その片割れだったお義父さんのことを見つめた。この人は欲しくて作ろうとした人だ。しかし、お義父さんの子供で生まれてきたらツラいことがあり、黒崎は性格が曲がっていた。俺だって人のことは言えない。いや、俺の場合は自分が悪いのか。
「お義父さん、ユーリーがまた南波さんにくっついているよ~」
「困った子だ。ユーリー、こっちに来なさい」
「ユーリー、こっちだよ!」
俺も彼のことを呼んだが、ちっともこっちに来ようとしない。それどころか、デートの日がいつにするのだとか、今夜は僕の部屋で泊まれよと言っている。南波さんはテントで寝るという目的があるというのに。そこで俺は、月島さんに呼びに行ってもらうことにした。お客さんだが、効果てきめんだと分かっている。
「ユーリー、月島さんが呼んでいるよ!」
「え、また僕の過去の話を暴露する気か?」
「ほらね、お義父さん。こっちに来るよ……」
「なるほど……」
ユーリーの操縦方法が分かってきた。それは新しいやり方だ。今夜は月島さんに頼って、南波さんの番組が無事に続くようにしようと思った。
ところで、過去世の時と今世とは性格が同じなのだろうか。それを聞いてみたいと思った。そこで、月島さんの方に向くと、ニコッと微笑まれた。
「性格の話かな?」
「そうなんだよ。どうなのかなって……」
「それは生まれてきたときの業によるんだ。誰もが抱えているものだよ。それを解消するには性格が設定されている場合もあるし、育っていく中で変わることもある。天使の存在を信じているかな?」
「うん。いると思っているよ。天使が関わるの?」
「そうだよ。人によっては付添人のようになって、その人に語りかけている。こうすれば良いよとか、こっちに来てごらんよとかね。見える景色が変わって、気持ちが晴れることもあれば、試練を与えられることもある。そういう存在だ」
「怖いかも知れないんだね……」
「そうだね。僕もそう思っている。天使がそばにいる人は、この世で経験した物を天使として天界に持ち帰って、仲間と共有するんだ」
「そっか。月島さんは天使がついているの?」
「僕は違うよ。どうして僕がこの話を知っているのか、分からないところもあるんだ」
「それ、内緒って事だろ?俺の過去世を教えてよ~」
「だめだよ。それこそ、誰かは分からないけど、内緒だっていう話になっているんだ」
「それ、誰なんだろうね?」
月島さんが本当に誰なのか分からないというから、本当にそうなのだろうと思った。そして、そばに来たユーリーが、シートの上に座った。体育座りだ。拗ねているときにそうなることは理解しているから、ポンポンと背中を叩いてあげた。
「ユーリー、機嫌を直してよ。二葉が、うな重を全部食べたんだ。胃もお腹も苦しくないってさ」
「そうか。それはなりよりだ。体力を付けないとな。警察から協力要請は来るだろうか……」
「犯人の子達の話によると思うって、うちのお父さんが言っていたよ。二葉への恨みなら、何が起きたのか調べないといけなくなるかもって……」
「そうか……」
二葉には、蓋をしたい過去があるだろう。友達との気持ちのすれ違いなどや、もしかしたら、仲間はずれにされたときのことを思い出すことになるかも知れない。それはツラい経験になるはずだ。もう忘れてしまったことだって思い出す必要が出てくるかも知れない。
「黒崎さん。二葉のことだけど……」
「どうしたんだ?」
「警察に行かないといけなくなったら、俺が一緒にいたいんだ。聞かれたくない中学時代の話とかあるかも知れないけど、俺だってそういう話はあるんだ」
「俺も同じだ。人に言えないことをしてきた。お前は心臓が悪いことを自覚しているか?」
「しているよ。平気だよ」
「だめだ。俺は付きそう。後で話をしてやる」
「あんたがいたら、話しづらいだろ~。こういう時は、年が近い奴がいるといいんだ」
「だめだ。朝陽には付き添わせるが……」
「なんだよ~。もう……」
俺は黒崎から甘やかされている。それなのに、二葉は少し姿勢が崩れただけで、姿勢を直せと言われている。女の子なのに。いや、男だとしても、もっと優しくしてもらいたい。
するとその時だ。朝陽が同級生で仲の良かった子と電話で話し始めた。その話し方がだらけた感じに聞こえたのはみんな同じだったようで、黒崎が叱り飛ばし始めた。
「なんだ、その話し方は!」
「わあーーー、お兄ちゃん!友達に聞こえるって!」
朝陽が逃げ出して、シートから立ち上がって走り出した。電話で話しながらだ。転ばないか心配したが、黒崎が早瀬さんや悠人と並んで、南波さんの番組に出始めて、そろーーっと帰ってきた。その姿がおかしくて、みんなで笑った。
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