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午前8時。
一夜明け、南波さんの番組は続いている。昨夜はウナギを食べた後、俺達は解散しようという話になったが、二葉が朝陽とテントで寝ると言い出したから、その通りになってしまった。
本来は南波さんが寝て、一旦放送を切り、朝起きた後でまた付けるのだが、その南波さんはずっと朝まで起きていた。ユーリーや月島さんと話し込んでいた。小瀬さんと従兄弟2名も一緒だ。俺はさすがに寝て、黒崎もそうした。お義父さんも寝て、一貴さんは一時間だけ寝て、すぐにまた起きてきて、放送に参加したそうだ。
早瀬さんと悠人、久弥は、お義父さんの家で一晩過ごした。和室があり、親戚が法事の時に泊まり込むときに、よく使っていた部屋だそうだ。オバケが出るという噂の部屋でもある。何も無かっただろうか。
俺は今、家のキッチンでサンドイッチを作り終えたところだ。みんなで食べる分だ。朝の6時にユーリーと月島さんがコンビニでスープを買ってきて飲んだそうだ。先日、店員さんがいなかったコンビニだ。まさかまたいなかったらどうしようかと言いながら行ってみると、2人居たそうだ。日曜日の朝早くだから、お客さんはそんなにいないかと思えばそうでもなくて、けっこう居たそうだ。くじ引きをしたくて来た人達だそうだ。
「ラストワン賞狙いで来ていたなんてなあ。景品はぬいぐるみなのに、男の人が多かったなんて、意外だなあ。黒崎さんみたいに、ぬいぐるみが好きなのかな?」
さて、サンドイッチを外に持っていこう。今日の分は小瀬の従兄弟2名が好きな具材を挟んで作った。昨日聞いた話に胸が痛くなったからだ。年子の彼らの受験のことでは親は大変だったという詳しい理由を聞いて驚いた。
啓竜は高校3年生の春に急に成績が伸びて志望大学を変えたことで、同じクラスの子から仲間はずれにされてしまい、両親にも矢が飛んできたそうだ。その矢が何だったのかは啓竜と和臣は聞いていないそうだ。そして、啓竜が大学に進学した後、和臣は高校3年生になり、同じ事が起きたそうだ。同じように成績が急に良くなったことで高校の友達が誰一人居なくなった状態で大学に進学し、両親はずっと変わらなかった体重が8キロも減ったそうだ。今も戻っていないという。しかし、啓竜や和臣には、大学で親しい友達ができた。啓竜と和臣と両親に起こった話は二葉にとっては勇気づけられることだったようで、俺達もそうなった。
「小瀬さんはごく普通って感じの受験だったよって言うから、和臣君がビックリしていたなあ。俺も驚いたよ。二葉だって、また勇気づけられたと思うんだ。成績発表の紙に落書きされていたなんて……」
小瀬さんが高校在学中の時に起こった事件だ。その高校では模試や学力テストの結果を廊下の掲示板に貼りだしていたそうだ。常に上位に居るのは同じメンバーだったのに、なぜか、小瀬さんの名前のところにだけ、嫌な言葉を落書きされていたそうだ。それも高校3年生の春からなのだという。小瀬さんは優秀な生徒だったから、高校入学後から目立っていたのだろう。そう黒崎が言っていた。そして、こう言った。
「黒崎さんってばさ~、“R&W社では平和なんだろう?”って言うからさ~、落ち込んでいたじゃん。ねえ、伊吹お兄ちゃん……」
リビングのソファーのそばには、さっきまで伊吹が寝ていた布団が敷いてある。伊吹は起き上がり、ソファーで寝転がっている。テーブルには俺が煎れてあげた珈琲が置いてある。そして、アンが付き添い、伊吹に身体を撫でて貰っている。
普段は伊吹に吠えるのに、昨日から友好的だ。お土産のパストラミビーフサンドイッチが良かったのだろう。伊吹が買ってきた夜食だったが、なんと、アンがかぶりついてしまった。塩分があるだろうからと伊吹が取り返したが、アンがビーフのほとんどを食べてしまった。うちでは味の濃いものを食べさせていなかったから、アンにとっては至福体験だったのだろう。俺が食べているケーキのかけらとか、黒崎が食べている焼き肉などを分けて貰えないから、色々思うところがあったとは思う。
一夜明け、南波さんの番組は続いている。昨夜はウナギを食べた後、俺達は解散しようという話になったが、二葉が朝陽とテントで寝ると言い出したから、その通りになってしまった。
本来は南波さんが寝て、一旦放送を切り、朝起きた後でまた付けるのだが、その南波さんはずっと朝まで起きていた。ユーリーや月島さんと話し込んでいた。小瀬さんと従兄弟2名も一緒だ。俺はさすがに寝て、黒崎もそうした。お義父さんも寝て、一貴さんは一時間だけ寝て、すぐにまた起きてきて、放送に参加したそうだ。
早瀬さんと悠人、久弥は、お義父さんの家で一晩過ごした。和室があり、親戚が法事の時に泊まり込むときに、よく使っていた部屋だそうだ。オバケが出るという噂の部屋でもある。何も無かっただろうか。
俺は今、家のキッチンでサンドイッチを作り終えたところだ。みんなで食べる分だ。朝の6時にユーリーと月島さんがコンビニでスープを買ってきて飲んだそうだ。先日、店員さんがいなかったコンビニだ。まさかまたいなかったらどうしようかと言いながら行ってみると、2人居たそうだ。日曜日の朝早くだから、お客さんはそんなにいないかと思えばそうでもなくて、けっこう居たそうだ。くじ引きをしたくて来た人達だそうだ。
「ラストワン賞狙いで来ていたなんてなあ。景品はぬいぐるみなのに、男の人が多かったなんて、意外だなあ。黒崎さんみたいに、ぬいぐるみが好きなのかな?」
さて、サンドイッチを外に持っていこう。今日の分は小瀬の従兄弟2名が好きな具材を挟んで作った。昨日聞いた話に胸が痛くなったからだ。年子の彼らの受験のことでは親は大変だったという詳しい理由を聞いて驚いた。
啓竜は高校3年生の春に急に成績が伸びて志望大学を変えたことで、同じクラスの子から仲間はずれにされてしまい、両親にも矢が飛んできたそうだ。その矢が何だったのかは啓竜と和臣は聞いていないそうだ。そして、啓竜が大学に進学した後、和臣は高校3年生になり、同じ事が起きたそうだ。同じように成績が急に良くなったことで高校の友達が誰一人居なくなった状態で大学に進学し、両親はずっと変わらなかった体重が8キロも減ったそうだ。今も戻っていないという。しかし、啓竜や和臣には、大学で親しい友達ができた。啓竜と和臣と両親に起こった話は二葉にとっては勇気づけられることだったようで、俺達もそうなった。
「小瀬さんはごく普通って感じの受験だったよって言うから、和臣君がビックリしていたなあ。俺も驚いたよ。二葉だって、また勇気づけられたと思うんだ。成績発表の紙に落書きされていたなんて……」
小瀬さんが高校在学中の時に起こった事件だ。その高校では模試や学力テストの結果を廊下の掲示板に貼りだしていたそうだ。常に上位に居るのは同じメンバーだったのに、なぜか、小瀬さんの名前のところにだけ、嫌な言葉を落書きされていたそうだ。それも高校3年生の春からなのだという。小瀬さんは優秀な生徒だったから、高校入学後から目立っていたのだろう。そう黒崎が言っていた。そして、こう言った。
「黒崎さんってばさ~、“R&W社では平和なんだろう?”って言うからさ~、落ち込んでいたじゃん。ねえ、伊吹お兄ちゃん……」
リビングのソファーのそばには、さっきまで伊吹が寝ていた布団が敷いてある。伊吹は起き上がり、ソファーで寝転がっている。テーブルには俺が煎れてあげた珈琲が置いてある。そして、アンが付き添い、伊吹に身体を撫でて貰っている。
普段は伊吹に吠えるのに、昨日から友好的だ。お土産のパストラミビーフサンドイッチが良かったのだろう。伊吹が買ってきた夜食だったが、なんと、アンがかぶりついてしまった。塩分があるだろうからと伊吹が取り返したが、アンがビーフのほとんどを食べてしまった。うちでは味の濃いものを食べさせていなかったから、アンにとっては至福体験だったのだろう。俺が食べているケーキのかけらとか、黒崎が食べている焼き肉などを分けて貰えないから、色々思うところがあったとは思う。
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