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せっかくだから食べに行きたい。しかし、黒崎は俺の顔を見てそう言いたいのが分かっているくせに、断っている。用事が山積みだという理由だ。しかし、俺は諦めない。黒埼の腕にすがりついた。
「黒崎さん!ママの家に行こうよ!」
「今日は行けない。明日もだめだ」
「明日ならいいじゃん。午後から行こうよ。パクって食べてきたら良いんだ!」
「ユーリー、夏樹のことを頼む」
「なんだよーーーー」
ユーリーが俺のそばに来た。しかし、俺のことを黒崎から引き離すことはしなくて、強引に黒崎のスマホを奪い取り、ママと話を始めた。お久しぶりですと挨拶している。一度会ったことがあるそうだ。
「真琴さん。ユリウス・バーテルスです。黒崎家で滞在しています。僕で良かったら、夏樹と一緒に行きますけど……。今日は初詣と来客がありますので、明日の午後はいかがでしょう。はい。そうします。圭一君もできるだけ連れて行きますので。はい、うちの家族は元気にしています。父は入院していましたが、退院しています。いや、顔は見ていなくて……。新しい恋人の家で同居しているそうです。世話は彼女がしてくれています。いや、恥ずかしいなあ。そんなことないですか?そうですか。そう言って頂けると……。はい。僕は40歳になりました。僕の電話番号は……」
「ユーリー。ありがとう……」
なんと、ユーリーが俺のことを連れて行ってくれることになった。ママの家はそう遠くなくて、同じ区内にある。住所は俺が控えている。二葉と朝陽のこともと言い出すだろうかと思ったが、名前は出さなかった。俺との二人ということになった。
「では、また明日。行く前に電話を入れます」
「ユーリー。ありがとう」
ユーリーが電話を終えて、スマホを黒崎に返した。こういうことが出来る人は少ないと思ったから、黒崎とユーリーの昔のことを聞きたいと思った。いつからこういう関係性なのだろう。ユーリーがドイツに帰った後で黒崎が引っ越してきたから、この家では子供時代に一緒に暮らしていないはずだ。
「黒崎さん。ユーリーには弱いよねえ……」
「言い出したら聞かない。こっちは言うとおりにするしかない。悪いことじゃないからだ」
「そうだね。良い方だよね。月島さんから貰ったお蕎麦の乾麺をお土産に持って行くよ。沢山あるから。めんつゆもね」
「そうだ。僕達が君の使いとなって、お母さんの家に行って来る。伝言はないか?」
「二葉と朝陽は元気にしていると伝えてくれ。二葉の転院は無事に済んで、新しい医者に面食らっているという話もしてきてくれ」
「ははは。良い話題だ。お母さんネタだな」
「それはだめだよーーーー」
俺は2人のことを止めた。それは、二葉が町野先生から習った、心の落ち着け方という体操だ。両手を胸の前でクロスさせるようにして、両方の肩をポンポンと叩くという方法だ。二葉は先生の真似をして叩いていると、先生がこう言ったそうだ。お母さんの腕に抱かれている気になるだろう?と。
そこで二葉は驚いて言葉に詰まった。ついさっき、ママとの関係を話したところだったからだ。一度も腕に抱いて貰っていない記憶だと話したのだそうだ。先生としては、そんなことはないだろうと言いたかったのだと思えと、俺が二葉に言葉を返した。しかし、二葉はいいやと首を振った。話を聞いてくれていないのだと言っていた。しかし、親近感があり、それは月島さんから聞いた過去世での出来事のおかげもあるだろうと言っていた。
黒崎は二葉からの話を聞いてこう言った。俺も同じだと。ママには一度も腕に抱いて貰っていない記憶なのだと言葉を返していた。添い寝もされていない記憶なのだという。お手伝いさんが同じ部屋に居て寝てくれていて、3歳の時から1人で部屋で寝ていたそうだ。もちろん、この家に来たときも、最初から1人だった。
「黒崎さん!ママの家に行こうよ!」
「今日は行けない。明日もだめだ」
「明日ならいいじゃん。午後から行こうよ。パクって食べてきたら良いんだ!」
「ユーリー、夏樹のことを頼む」
「なんだよーーーー」
ユーリーが俺のそばに来た。しかし、俺のことを黒崎から引き離すことはしなくて、強引に黒崎のスマホを奪い取り、ママと話を始めた。お久しぶりですと挨拶している。一度会ったことがあるそうだ。
「真琴さん。ユリウス・バーテルスです。黒崎家で滞在しています。僕で良かったら、夏樹と一緒に行きますけど……。今日は初詣と来客がありますので、明日の午後はいかがでしょう。はい。そうします。圭一君もできるだけ連れて行きますので。はい、うちの家族は元気にしています。父は入院していましたが、退院しています。いや、顔は見ていなくて……。新しい恋人の家で同居しているそうです。世話は彼女がしてくれています。いや、恥ずかしいなあ。そんなことないですか?そうですか。そう言って頂けると……。はい。僕は40歳になりました。僕の電話番号は……」
「ユーリー。ありがとう……」
なんと、ユーリーが俺のことを連れて行ってくれることになった。ママの家はそう遠くなくて、同じ区内にある。住所は俺が控えている。二葉と朝陽のこともと言い出すだろうかと思ったが、名前は出さなかった。俺との二人ということになった。
「では、また明日。行く前に電話を入れます」
「ユーリー。ありがとう」
ユーリーが電話を終えて、スマホを黒崎に返した。こういうことが出来る人は少ないと思ったから、黒崎とユーリーの昔のことを聞きたいと思った。いつからこういう関係性なのだろう。ユーリーがドイツに帰った後で黒崎が引っ越してきたから、この家では子供時代に一緒に暮らしていないはずだ。
「黒崎さん。ユーリーには弱いよねえ……」
「言い出したら聞かない。こっちは言うとおりにするしかない。悪いことじゃないからだ」
「そうだね。良い方だよね。月島さんから貰ったお蕎麦の乾麺をお土産に持って行くよ。沢山あるから。めんつゆもね」
「そうだ。僕達が君の使いとなって、お母さんの家に行って来る。伝言はないか?」
「二葉と朝陽は元気にしていると伝えてくれ。二葉の転院は無事に済んで、新しい医者に面食らっているという話もしてきてくれ」
「ははは。良い話題だ。お母さんネタだな」
「それはだめだよーーーー」
俺は2人のことを止めた。それは、二葉が町野先生から習った、心の落ち着け方という体操だ。両手を胸の前でクロスさせるようにして、両方の肩をポンポンと叩くという方法だ。二葉は先生の真似をして叩いていると、先生がこう言ったそうだ。お母さんの腕に抱かれている気になるだろう?と。
そこで二葉は驚いて言葉に詰まった。ついさっき、ママとの関係を話したところだったからだ。一度も腕に抱いて貰っていない記憶だと話したのだそうだ。先生としては、そんなことはないだろうと言いたかったのだと思えと、俺が二葉に言葉を返した。しかし、二葉はいいやと首を振った。話を聞いてくれていないのだと言っていた。しかし、親近感があり、それは月島さんから聞いた過去世での出来事のおかげもあるだろうと言っていた。
黒崎は二葉からの話を聞いてこう言った。俺も同じだと。ママには一度も腕に抱いて貰っていない記憶なのだと言葉を返していた。添い寝もされていない記憶なのだという。お手伝いさんが同じ部屋に居て寝てくれていて、3歳の時から1人で部屋で寝ていたそうだ。もちろん、この家に来たときも、最初から1人だった。
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