青い月の天使~あの日の約束の旋律

夏目奈緖

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 車酔い。その言葉を聞き、今辛いのだと分かった。そこで、俺はポケットからスマホを取り出して、月島さんに連絡を取った。急に電話をするのは悪いから、ラインにした。今マカオにいるから、時差は一時間ぐらいだとして、まだ早い時間だから、連絡しても大丈夫だろう。

 俺はラインに、一貴さんから宇宙人の存在を聞いたこと、仲間を欲しがっていること、車酔いの状態を改善したいこと、もしかして、妹さんも同じですか?と書いて送った。すると、すぐに電話が掛かってきて、俺が出た。どこかに出かけているようで、人の話し声が聞こえていた。

「……もしもし。夏樹君。僕だ。島川社長は大丈夫じゃないんだろう?」
「もしもし。月島さん。突然すみません。今、カズ兄さんから聞いたんだ。どこから来た人なのか、星の名前を聞いたよ。それで、俺の方は驚いていないんだけど、車酔いの状態らしくって、何か良いアイデアはないかな。もし、妹さんも同じだったって思って……」
「コンビニで売っている車酔い対策の飴が効くよ。子供にも使わせることが出来る商品だ。カンゾウが主成分だ。大人の男性なら、一回一粒から二粒でいい」
「そうなんだね。たしか、うちの近くのコンビニに置いてあったよ。すぐに買いに行って来るよ。あの……、妹さんも同じ?」
「そうだよ。最近、多いんだ。今来ている家の人もそうなんだ。マカオのセミナー開催の会社の人で、相談を受けたんだ。ちょうど僕が車酔い対策の飴を持ってきてあったから渡したよ。少し楽になったようだ。島川社長はもう長くウォークインされているようだったから、平気かと思っていた。もっと早く言えばよかった。ごめんね」
「いいんだよ。仲間に会わせてあげてよ。カズ兄さん、不安がっているんだ」
「そうだね。この家の人も同じ事を言っている。近いうちに都合を合わせると伝えてくれ。ビデオ会議で話が出来るようにする」
「うん。ありがとう」

 忙しそうだからら、早めに電話を切った。そして、今ここからユーリーに電話を掛けた。今からコンビに行きたいということを。そして、ユーリーが了承してくれて、黒崎に声を掛けてくると言い、今からここに来ると言った。そこで、俺は一貴さんに宇宙人の存在がそばにいて車酔い状態なんだというと、驚いた声を上げて、アレクシスさんが大丈夫かという声を上げていた。ユーリーまで倒れたのだろうか。

「もしもし。ユーリー!大丈夫?」
「もしもし。アレクシスだ。俺の方が電話に出た。ユリウスが気絶しかけた。……なんだって?宇宙人の存在だと?」
「そうなんだよ~」

 信じて貰えないだろうか。急には無理だろう。そんなことを思っていると、アレクシスさんは否定の言葉を出さずに、ユーリーを連れて、こっちに向かっているところだと言ってくれた。話しながら廊下を歩いているから、だんだんとヤンキー口調の声が近づいてきて、部屋の前で電話を終えた。そして、部屋のドアが開かれた。

「アレクシスさん。驚かせてごめんね。ユーリーは大丈夫かな?」
「こいつなら泡を吹きそうになっていた。幽霊好きのくせに、宇宙人の存在には恐れがあるらしい。ユリウス、お前、何か悪いことをしたんじゃ無いのか?小型UFOを捕獲して、リュックサックに入れて自転車に乗って家に連れて帰ってきたとか……。ああ、ユリウス。元に戻ったか……」
「一貴さん!大丈夫か!」

 ユーリーが勢いよくベッドに飛んできた。そして、一貴さんの手を握り、僕達はここに居ると力強く言った。その言葉に一貴さんが頷き、吐きそうだと泣きそうな声を上げた。そこで、俺達のうちの誰かが一貴さんのそばについていることにして、コンビニに出かけることにした。黒崎に声を掛けなかったのは、お義父さんや久弥と話し込んでいるからだと思ったからだ。サエキ酒造のことを話しているのだろう。

 しかし、何も言わないと後で怖いから、俺は今ここで黒崎に電話を掛けることにした。そして、正直に伝えた。一貴さんが宇宙人の存在がそばにいて、車酔いの状態だから、コンビニに飴を買いにいくのだと。そして、月島さんに連絡を取った結果、最近多いのだということも伝えた。電話の向こうの黒崎は冷静で、俺がコンビニに行って来ると言っていた。しかし、1人では悪いから、アレクシスさんが付き添うことになった。
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