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15時。
引っ越しのお兄さん達の作業が完了した。キッチンとリビングには整然と並べられた家具や小物があり、細かな物が収納されていた。基本的に前の家にあったとおりにしているそうだ。そして、アザレアからの設置案には提案書が付いており、こうすれば部屋が使いやすいですよといった感じの荷もほどきプランであり、晴海さんは今回それを申し込んであった。そして、それは大満足の結果になった。今、彼が部屋の中を見回して、笑顔になった。そばには風林さんがいる。最終確認と説明をしているところだ。
「このプランにして良かった。こんなに短時間でここまで片付けてくれるなんて。ありがとうございました」
「こちらこそ、ありがとうございました。アフターサービスもご利用になって下さい」
「分かりました。風林君。ありがとう」
最後は風林君と呼び、晴海さんが笑顔を向けた。すると、風林さんも笑顔になり、ペコッと頭を下げた。そして、俺達も自然と頭を下げた。これで解散になる。風林さんがお兄さん達と家を出る準備を始めた。
「風林さん!ありがとうございました!」
俺が声を掛けると、彼が慌てた風になった。そして、顔を赤くしてしまった。
「いえ、こちらこそ、ありがとうございました。今晩、黒崎さんと電話で話しますので」
「はい。そうしてあげて下さい。これ、みなさんでどうぞ。晴海お兄ちゃん。忘れるところだったよ」
「ああ、そうだった。思い出してくれて良かった」
俺達がお兄さん達に用意したのは箱に入ったお菓子と、飲み物だ。飲み物は覚えていたが、お菓子の方を忘れていた。もう少しで渡しそびれるところだった。それを風林さんに渡した。飲み物はスーパーの袋に入れて、別のお兄さんに渡した。
「すみません。ありがとうございます」
「良いんです。食べて飲んで下さい。少ししかありませんけど……」
クーラーボックスの中に入れてあった飲み物だから、まだ冷たい。冷蔵庫も稼働してきていて、だんだん冷えてきている。全ては順調だ。何かトラブルが起きるかと思っていたが、そんなことはなくて、なんて穏やかな引っ越しだろうと思った。
「晴海お兄ちゃん。もう言い忘れたこととかないかな?」
「なかったと思う。ありがとうございました。アフターサービスにも申し込まさせて貰います」
「ありがとうございます。お待ちしております」
風林さんがお兄さん達を連れて、家を出て行った。これで作業は完了だ。荷もほどきした後の段ボールも回収していってくれた。室内は落ち着いている。床にから拭きのワイパーを掛けてくれたから、チリが落ちていない。今から新生活をスタートできるほどになった。
「教授。今日はありがとうございました。おかげでこんなに片付いています」
「人手はあった方が良い。僕達も休憩しよう」
「はい」
俺達はリビングのテーブルの前に座った。新品のラグが気持ちいい。晴海さんからはソファーに座れと言われたが、このラグの気持ちよさを体感したくて、自然とみんなで下に座った。
さっきは新しい布団でゴロゴロしていたユーリーが、ラグの感触を確かめている。その様子を一貴さんが動画に収めて楽しんでいる。もしかして、ユーリーが恋の相手になったのだろうか。そんな冗談を思いついて一貴さんに聞くと、否定されなかった。
「え?マジかよ?」
「それも悪くない。ユーリーは可愛い」
「藤沢のことはどうするんだよ?」
「修輔君もかっこいい。僕は幸せ者だ」
「ああーーー、さらさらだなあ」
一貴さんからのラブコールには気にも留めず、ユーリーがラグを触り続けた。たしかに、触り心地が良いと思った。これからの季節に向けて涼しい素材で作られた物なのだろう。俺もさわさわと触り、さらに感触を確かめた。
「夏樹君。このラグは椅子を買った家具店で買ってきた物だ。店員のおすすめだった」
「その通りだと思うよ。ユーリーがすごく触っているよ」
「ああーーー、南波君!」
「え?」
「彼のような触り心地だ。気持ちいいなあ」
「はいはい……」
お酒を飲んでいないのに、ユーリーが酔っ払っているようだ。そして、彼が飲んでいるのが缶容器だと気づき、慌ててラベルを見た。オレンジジュースだった。お酒かと思って焦ってしまった。彼は今、禁酒中だからだ。
引っ越しのお兄さん達の作業が完了した。キッチンとリビングには整然と並べられた家具や小物があり、細かな物が収納されていた。基本的に前の家にあったとおりにしているそうだ。そして、アザレアからの設置案には提案書が付いており、こうすれば部屋が使いやすいですよといった感じの荷もほどきプランであり、晴海さんは今回それを申し込んであった。そして、それは大満足の結果になった。今、彼が部屋の中を見回して、笑顔になった。そばには風林さんがいる。最終確認と説明をしているところだ。
「このプランにして良かった。こんなに短時間でここまで片付けてくれるなんて。ありがとうございました」
「こちらこそ、ありがとうございました。アフターサービスもご利用になって下さい」
「分かりました。風林君。ありがとう」
最後は風林君と呼び、晴海さんが笑顔を向けた。すると、風林さんも笑顔になり、ペコッと頭を下げた。そして、俺達も自然と頭を下げた。これで解散になる。風林さんがお兄さん達と家を出る準備を始めた。
「風林さん!ありがとうございました!」
俺が声を掛けると、彼が慌てた風になった。そして、顔を赤くしてしまった。
「いえ、こちらこそ、ありがとうございました。今晩、黒崎さんと電話で話しますので」
「はい。そうしてあげて下さい。これ、みなさんでどうぞ。晴海お兄ちゃん。忘れるところだったよ」
「ああ、そうだった。思い出してくれて良かった」
俺達がお兄さん達に用意したのは箱に入ったお菓子と、飲み物だ。飲み物は覚えていたが、お菓子の方を忘れていた。もう少しで渡しそびれるところだった。それを風林さんに渡した。飲み物はスーパーの袋に入れて、別のお兄さんに渡した。
「すみません。ありがとうございます」
「良いんです。食べて飲んで下さい。少ししかありませんけど……」
クーラーボックスの中に入れてあった飲み物だから、まだ冷たい。冷蔵庫も稼働してきていて、だんだん冷えてきている。全ては順調だ。何かトラブルが起きるかと思っていたが、そんなことはなくて、なんて穏やかな引っ越しだろうと思った。
「晴海お兄ちゃん。もう言い忘れたこととかないかな?」
「なかったと思う。ありがとうございました。アフターサービスにも申し込まさせて貰います」
「ありがとうございます。お待ちしております」
風林さんがお兄さん達を連れて、家を出て行った。これで作業は完了だ。荷もほどきした後の段ボールも回収していってくれた。室内は落ち着いている。床にから拭きのワイパーを掛けてくれたから、チリが落ちていない。今から新生活をスタートできるほどになった。
「教授。今日はありがとうございました。おかげでこんなに片付いています」
「人手はあった方が良い。僕達も休憩しよう」
「はい」
俺達はリビングのテーブルの前に座った。新品のラグが気持ちいい。晴海さんからはソファーに座れと言われたが、このラグの気持ちよさを体感したくて、自然とみんなで下に座った。
さっきは新しい布団でゴロゴロしていたユーリーが、ラグの感触を確かめている。その様子を一貴さんが動画に収めて楽しんでいる。もしかして、ユーリーが恋の相手になったのだろうか。そんな冗談を思いついて一貴さんに聞くと、否定されなかった。
「え?マジかよ?」
「それも悪くない。ユーリーは可愛い」
「藤沢のことはどうするんだよ?」
「修輔君もかっこいい。僕は幸せ者だ」
「ああーーー、さらさらだなあ」
一貴さんからのラブコールには気にも留めず、ユーリーがラグを触り続けた。たしかに、触り心地が良いと思った。これからの季節に向けて涼しい素材で作られた物なのだろう。俺もさわさわと触り、さらに感触を確かめた。
「夏樹君。このラグは椅子を買った家具店で買ってきた物だ。店員のおすすめだった」
「その通りだと思うよ。ユーリーがすごく触っているよ」
「ああーーー、南波君!」
「え?」
「彼のような触り心地だ。気持ちいいなあ」
「はいはい……」
お酒を飲んでいないのに、ユーリーが酔っ払っているようだ。そして、彼が飲んでいるのが缶容器だと気づき、慌ててラベルを見た。オレンジジュースだった。お酒かと思って焦ってしまった。彼は今、禁酒中だからだ。
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