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18-30(黒崎視点)
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夏樹達が洗面所回りの物を片付けている間に、晴海兄さんの寝室に移動した。長谷部さんに話をするためだ。リリナという女優の再起が掛かっていることを話すつもりだ。かつて俺と何度もデートをした相手であり、母としては使えるものは何でも使えという精神で俺に頼んできたことも話す。
週刊誌のネタとして、俺と親しいということを書かせておけば、リリナの仕事が上手くいくそうだ。ただし、友人同士という関係だとしておく。しかし、尾ひれが付いて現在進行形だと読み手に受け取られれば、夏樹達のバンドに影響が出かねない。
長谷部さんに電話を掛けると、すぐに出て貰えた。今日は引っ越しだと夏樹から伝えてある。電話が入ったということは何かが起きたのだと思われただろう。電話に出た長谷部さんは少々慌てていた。
「もしもし。圭一さん。長谷部です。夏樹君に何かありましたか?」
「いえ、本人は元気です。引っ越しも順調に作業が進んで、予定通りの時間に家に帰ります。これからお話ししたいのは、母からの要望です。リリナという女優が母の事務所に移籍しました。前の事務所とは円満に話し合いが付いて退所となっているのは表向きで、関係は悪いそうです。そこで、リリナが仕事を干されそうになっているということで、僕に協力要請がありました。週刊誌のネタになることです。昔デートしたことがある相手だと知って取材申し込みがあれば受けてくれというものです。僕は受けようと思っています。しかし、バンドに影響があるかも知れないと思っています」
「お知らせ下さってありがとうございます。そうですね。ディスレクトサイドゼロのナツキのパートナーが週刊誌のネタになるとなると、夏樹君のことも書かれると思います。それはこちらで止めておきます。今も付き合っていると思われそうですね」
「はい。友人同士という関係で書いてもらえるようにするそうです」
「困りましたね。リリナさんって、今、ニュースに出ましたね」
「やっぱり困りますか」
俺も長谷部さんもため息をついた。三角関係だと書かれても困ると言う意見だ。昔の男は今も自分の男だとか、俺の方も昔も今も俺の女だと書かれる可能性もあるのだという。バンドにはいいイメージが付かない。俺は断るべきだったかと、過ちを認めた。今からでも母に電話を掛けて断るとしよう。
「すみません。母に電話を掛けて断ります」
「待って下さい。会議で出してみます」
「しかし、時間を要せば、母はそのつもりになります。断るのは早いほうがいい」
「真琴企画さんとはいいお付き合いをしたいので、なるべく通るようにします」
「いや……。ん?夏樹か?」
夏樹と晴海兄さんの声が近づいてきた。そして、寝室のドアが開かれて、夏樹が飛び込んできた。長谷部さんと話がしたいのだという。そして、晴海兄さんからは電話を置けと言われた。俺はどちらを選ぶべきか。もちろん、2人に事情を聞くのが先だ。長谷部さんには待って貰った。
「夏樹。兄さん。落ち着け」
「それがね、そう言っていられないんだ。晴海お兄ちゃんがママからの電話のことをお義父さんに話したんだ。そしたら、すっごく怒って、今からママに電話を掛けるっていって、電話を切られたんだ」
その話を聞いて驚いた。兄さんのことだから落ち着いていると思った。しかし、そうではないと知り、俺は過ちを犯しかけたのだと知った。母の頼みだからと優しくなりすぎたということだ。
「夏樹。長谷部さんからも断られた。しかし、会議に出すということだ」
「俺から話すよ。もしもし。長谷部さん。夏樹です。実は……」
夏樹が俺の電話を取り、長谷部さんと話を始めた。その話を聞くと、父は母と電話で話をしている頃であり、それが短い時間で終わって、遠藤さんに話をするだろうということだった。晴海兄さんは俺の隣に立ち、夏樹が話している姿を見守っていた。そして、ユーリーと一貴までこっちに来た。
週刊誌のネタとして、俺と親しいということを書かせておけば、リリナの仕事が上手くいくそうだ。ただし、友人同士という関係だとしておく。しかし、尾ひれが付いて現在進行形だと読み手に受け取られれば、夏樹達のバンドに影響が出かねない。
長谷部さんに電話を掛けると、すぐに出て貰えた。今日は引っ越しだと夏樹から伝えてある。電話が入ったということは何かが起きたのだと思われただろう。電話に出た長谷部さんは少々慌てていた。
「もしもし。圭一さん。長谷部です。夏樹君に何かありましたか?」
「いえ、本人は元気です。引っ越しも順調に作業が進んで、予定通りの時間に家に帰ります。これからお話ししたいのは、母からの要望です。リリナという女優が母の事務所に移籍しました。前の事務所とは円満に話し合いが付いて退所となっているのは表向きで、関係は悪いそうです。そこで、リリナが仕事を干されそうになっているということで、僕に協力要請がありました。週刊誌のネタになることです。昔デートしたことがある相手だと知って取材申し込みがあれば受けてくれというものです。僕は受けようと思っています。しかし、バンドに影響があるかも知れないと思っています」
「お知らせ下さってありがとうございます。そうですね。ディスレクトサイドゼロのナツキのパートナーが週刊誌のネタになるとなると、夏樹君のことも書かれると思います。それはこちらで止めておきます。今も付き合っていると思われそうですね」
「はい。友人同士という関係で書いてもらえるようにするそうです」
「困りましたね。リリナさんって、今、ニュースに出ましたね」
「やっぱり困りますか」
俺も長谷部さんもため息をついた。三角関係だと書かれても困ると言う意見だ。昔の男は今も自分の男だとか、俺の方も昔も今も俺の女だと書かれる可能性もあるのだという。バンドにはいいイメージが付かない。俺は断るべきだったかと、過ちを認めた。今からでも母に電話を掛けて断るとしよう。
「すみません。母に電話を掛けて断ります」
「待って下さい。会議で出してみます」
「しかし、時間を要せば、母はそのつもりになります。断るのは早いほうがいい」
「真琴企画さんとはいいお付き合いをしたいので、なるべく通るようにします」
「いや……。ん?夏樹か?」
夏樹と晴海兄さんの声が近づいてきた。そして、寝室のドアが開かれて、夏樹が飛び込んできた。長谷部さんと話がしたいのだという。そして、晴海兄さんからは電話を置けと言われた。俺はどちらを選ぶべきか。もちろん、2人に事情を聞くのが先だ。長谷部さんには待って貰った。
「夏樹。兄さん。落ち着け」
「それがね、そう言っていられないんだ。晴海お兄ちゃんがママからの電話のことをお義父さんに話したんだ。そしたら、すっごく怒って、今からママに電話を掛けるっていって、電話を切られたんだ」
その話を聞いて驚いた。兄さんのことだから落ち着いていると思った。しかし、そうではないと知り、俺は過ちを犯しかけたのだと知った。母の頼みだからと優しくなりすぎたということだ。
「夏樹。長谷部さんからも断られた。しかし、会議に出すということだ」
「俺から話すよ。もしもし。長谷部さん。夏樹です。実は……」
夏樹が俺の電話を取り、長谷部さんと話を始めた。その話を聞くと、父は母と電話で話をしている頃であり、それが短い時間で終わって、遠藤さんに話をするだろうということだった。晴海兄さんは俺の隣に立ち、夏樹が話している姿を見守っていた。そして、ユーリーと一貴までこっちに来た。
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