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午前11時半。
手島先生の講演が終了した。お客さんは笑いっぱなしであり、今日来て良かったという声が聞こえてきた。朝早めの時間であり、調子が上がらない人がいたと思うが、こんなに笑ったら身体が目を覚ましただろう。一番笑いが起きたのは手島先生が160円を握りしめてコンビニに行き、ツナマヨのおにぎりを買おうとしたら、170円になっていたというエピソードだった。そして、海苔の高騰により、海苔が巻かれていないおにぎりが登場し、食べてみたが自分には合わない感じで、190円にまで価格が上昇したおにぎりを買うことにしているという話だった。
手島先生にとって、自分の名前と共通した音を持つツナマヨのおにぎりには親近感があり、食べると落ち着く商品なのだろうだ。先生が顧問をしている会社のリサーチによると、定番商品を長く置くことでコンビニのお客さんの定着化が進むという情報が集まり、大学ではその研究結果が出されたそうだ。俺だって天板商品を目指して買いに行くことがある。鮭と昆布だ。
先生が何を話したかったかというと、金額の大小にかかわらず、気に入った商品を買える国が良いねということだった。節約も良いけれど、こまめに店で買って下さいという話だった。そうしないと経済が回らないし、お給料だって上がらないという話だ。家で手作りするおにぎりも、具材はスーパーで買うだろう。何も入っていない塩むすびや海苔を巻いただけのシンプルおにぎりだって握るだろう。それにも何か買わないと出来ないわけだが、たまには高価格帯の豪勢なおむすびも買って下さいと言われた。
「ふむふむ。大きな鮭の切り身が入ったおむすびもいいよねえ。でもさ~、食費の予算の範囲内に収まらなかったら買えないよねえ~。そこで!お酒の量を減すとかしてバランスを取るんだって強調していたね。こまめに色んな物を食べることで健康的になるし、かえってお財布にも優しいんだよって話」
「そうだね。僕は家でおむすびを握っていくタイプなんだ。塩は三重県の二見浦で採取された海水を煮て作った塩を使っているんだよ。少々で塩っ気があるし、甘みもあるし、ミネラルも豊富だと思うから、使っているんだ。スーパーで買える塩より割高だけど、これも経済を回していると言えるかもね」
「その塩って聞いたことがないよ。どこで情報を仕入れているの?」
「研究者仲間から贈られた商品なんだよ。とてもまろやかで美味しいんだ。水に溶かしても苦くないから、夏場の塩分補給にも良いよ。ここのサイトだよ」
「ありがとう。岩崎館の塩っていうんだね。あ、ネットショップもあるね!」
「半年前から始めたんだ。その前は、岩崎館の塩に電話をかけて、代引きで買うか、提携している店のネットショップしか買えなかったんだ。便利になったよ」
「へえーー。さっそく買ってみるよ。これから暑くなるもんね!ふうん。新月の日と満月の日に海水をくみ上げるのか……」
上楽先生から教えて貰った岩崎館の塩のサイトを見てみると、そう説明がされていた。一番美味しい塩が採れるそうだ。それをコツコツと煮て、にがりとに分ける。そのにがりも売っていた。小さなペットボトルに入っていた。
「買い物をするなら、健康に良さそうな場所で買いたいんだ。もちろん、ファーストフードも食べるけどね。買い物量はシンプルにして、食べ物もシンプルにして、後はウォーキングして健康的になるのが僕の信条なんだ」
「それ、俺も似た感じがあるよ。食べ物の種類は少なくいいんだけど、手島先生の話だと、色々と買ってみるといいんだね。うちって黒崎さんが居るから、同じ献立を食べないんだ。だから、自然と店で食材を買う量が増えてさ~。店から黒崎さんが運んでもらえるけど、こんなに買わなくてもいいだろうって思うんだ」
「夏樹君は小食男子なんだそうだね。塩を持って帰ってもらいたいけど、僕もちょうど切らしているんだ」
「いいんだよ。100グラムから買えるから、おためしにちょうどいいね」
そう話しながら、俺達は席から立った。壇上では手島先生のカメラ撮影が行われている。こういうことは大学側のスタッフがするかと思っていた。しかし、手島先生はニコニコと笑いながらやっている。なんだかいい先生だなと思った。
手島先生の講演が終了した。お客さんは笑いっぱなしであり、今日来て良かったという声が聞こえてきた。朝早めの時間であり、調子が上がらない人がいたと思うが、こんなに笑ったら身体が目を覚ましただろう。一番笑いが起きたのは手島先生が160円を握りしめてコンビニに行き、ツナマヨのおにぎりを買おうとしたら、170円になっていたというエピソードだった。そして、海苔の高騰により、海苔が巻かれていないおにぎりが登場し、食べてみたが自分には合わない感じで、190円にまで価格が上昇したおにぎりを買うことにしているという話だった。
手島先生にとって、自分の名前と共通した音を持つツナマヨのおにぎりには親近感があり、食べると落ち着く商品なのだろうだ。先生が顧問をしている会社のリサーチによると、定番商品を長く置くことでコンビニのお客さんの定着化が進むという情報が集まり、大学ではその研究結果が出されたそうだ。俺だって天板商品を目指して買いに行くことがある。鮭と昆布だ。
先生が何を話したかったかというと、金額の大小にかかわらず、気に入った商品を買える国が良いねということだった。節約も良いけれど、こまめに店で買って下さいという話だった。そうしないと経済が回らないし、お給料だって上がらないという話だ。家で手作りするおにぎりも、具材はスーパーで買うだろう。何も入っていない塩むすびや海苔を巻いただけのシンプルおにぎりだって握るだろう。それにも何か買わないと出来ないわけだが、たまには高価格帯の豪勢なおむすびも買って下さいと言われた。
「ふむふむ。大きな鮭の切り身が入ったおむすびもいいよねえ。でもさ~、食費の予算の範囲内に収まらなかったら買えないよねえ~。そこで!お酒の量を減すとかしてバランスを取るんだって強調していたね。こまめに色んな物を食べることで健康的になるし、かえってお財布にも優しいんだよって話」
「そうだね。僕は家でおむすびを握っていくタイプなんだ。塩は三重県の二見浦で採取された海水を煮て作った塩を使っているんだよ。少々で塩っ気があるし、甘みもあるし、ミネラルも豊富だと思うから、使っているんだ。スーパーで買える塩より割高だけど、これも経済を回していると言えるかもね」
「その塩って聞いたことがないよ。どこで情報を仕入れているの?」
「研究者仲間から贈られた商品なんだよ。とてもまろやかで美味しいんだ。水に溶かしても苦くないから、夏場の塩分補給にも良いよ。ここのサイトだよ」
「ありがとう。岩崎館の塩っていうんだね。あ、ネットショップもあるね!」
「半年前から始めたんだ。その前は、岩崎館の塩に電話をかけて、代引きで買うか、提携している店のネットショップしか買えなかったんだ。便利になったよ」
「へえーー。さっそく買ってみるよ。これから暑くなるもんね!ふうん。新月の日と満月の日に海水をくみ上げるのか……」
上楽先生から教えて貰った岩崎館の塩のサイトを見てみると、そう説明がされていた。一番美味しい塩が採れるそうだ。それをコツコツと煮て、にがりとに分ける。そのにがりも売っていた。小さなペットボトルに入っていた。
「買い物をするなら、健康に良さそうな場所で買いたいんだ。もちろん、ファーストフードも食べるけどね。買い物量はシンプルにして、食べ物もシンプルにして、後はウォーキングして健康的になるのが僕の信条なんだ」
「それ、俺も似た感じがあるよ。食べ物の種類は少なくいいんだけど、手島先生の話だと、色々と買ってみるといいんだね。うちって黒崎さんが居るから、同じ献立を食べないんだ。だから、自然と店で食材を買う量が増えてさ~。店から黒崎さんが運んでもらえるけど、こんなに買わなくてもいいだろうって思うんだ」
「夏樹君は小食男子なんだそうだね。塩を持って帰ってもらいたいけど、僕もちょうど切らしているんだ」
「いいんだよ。100グラムから買えるから、おためしにちょうどいいね」
そう話しながら、俺達は席から立った。壇上では手島先生のカメラ撮影が行われている。こういうことは大学側のスタッフがするかと思っていた。しかし、手島先生はニコニコと笑いながらやっている。なんだかいい先生だなと思った。
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