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一貴さんのことを連れて家の中に入ってきた。リビングでは、お義父さんが一貴さんの所業を聞いて嘆き悲しんでいる。壁ドンしていた大学生から俺が話を聞いて、それを報告したからだ。壁ドンしたのは一人だけでは無く、複数いたもの確認が取れたところだ。
「お義父さん。泣かないで……」
「全く、情けないことだ。良い仕事を紹介してやるからサイズを測ってくれなんて、なんてことを言うんだ。少しでも時給のいいバイトを探している学生に酷なことだ。こういう子に育てたつもりは無かった」
「お義父さん……」
お義父さんが本気で涙を流そうとしている。一貴さんはどの学生にもそう言って、部屋に誘おうとしたそうだ。そして、さっき俺は見た大学生は特にしつこくしていて、付き合っている子がいると言われても、部屋に行くだけだからといって、付きまとっていたそうだ。
その一貴さんはしょげている。お義父さんから叱られたからだ。いや、叱られると思っていたが、止まらなかったそうだ。いい男を見て衝動が抑えられず、つい、部屋に誘ったという。
「カズ兄さん。部屋に誘ってサイズを計るだけのつもりだったのかよ?本当に?」
「本当だ。手は出さない。この家では何もしないと決めてある。彼らに似合いそうな服があるからプレゼントしたかった。オンライズのモデルを朝陽君にしたことで、新しい購買層が出来た。そこで、モデルには新人を起用しようかと会議で言われている。そのモデル探しの意味もあったんだ」
「怪しいなあ~」
ツンツンと一貴さんの背中を突いた。彼は今、ソファーの上で丸まって座っている。叱られて居場所がないそうだ。こんなに落ち込むなら最初からしなければ良いと思うが、そこが一貴さんならではの発想だ。社交的になりすぎて問題を起こしてしまう。
「一貴。どうしてお前はそういう子なんだ」
「すみません。どうしても止まりませんでした。でも、決して手を出すつもりはありませんでした。仲良くなっておいて、たまに食事を一緒にしたいと思って声を掛けたんです」
「5人もか?」
「はい。僕に気がありそうな子が5人いたので、全員に声を掛けました」
「気がありそうな子とは、どういう基準だ?」
「僕が笑顔を向けて、目で合図をしました。男は好きかという合図です。それと、それとないボディータッチです。そこまでして確かめて、壁ドンしました」
「でも、付き合っている子がいると言っている子はどうなんだ?」
「押せば良いかと思いました。だって、最初の目の合図では感触が良かったんです。ああーーー、しまった……」
「カズ兄さん。暴露したね」
これで一貴さんが強引に声を掛けた事実が判明した。彼らには俺の方から謝ってある。作業は順調に進み、片付けに入っていて、もう終わる頃だ。もうすぐで業者さんが来て、庭の説明をしてくれる。それまでリビングで待機だ。
ところで、一貴さんの気の多さには呆れてしまう。そこで、藤沢のことはどうするのかと聞くと、ギクッと言葉を返してきた。最近また冷たくて、寂しくなったのだという。
「カズ兄さん。藤沢に連絡してみたらどうかな?日本にいるんだろ?司会アシスタントの仕事があるって言っていたからさ」
「ああ。Tテレビ局で収録がある。秋の番組だ。ドッキリ企画の番組で、アシスタントをやることになった。まだ収録されていないと思う。それまでにコンディションを整えたいということで、僕とは会わないと言われた」
「なるほどねえ。カズ兄さんは味の濃い魚の煮付けのような人だから、ご飯が進むとは言っていたんだよ。でも、それはお腹が空いていないときに限るんだって。だって、ご飯がお腹に入らないからだよ。うひゃひゃひゃ」
以前、藤沢が言っていたことをそのまま伝えた。一貴さんは落ち込んだ顔をしている。こうして浮気心を起こす度に反省するのだろうか。付き合わないと判断した藤沢はよく見ていると思った。
「お義父さん。泣かないで……」
「全く、情けないことだ。良い仕事を紹介してやるからサイズを測ってくれなんて、なんてことを言うんだ。少しでも時給のいいバイトを探している学生に酷なことだ。こういう子に育てたつもりは無かった」
「お義父さん……」
お義父さんが本気で涙を流そうとしている。一貴さんはどの学生にもそう言って、部屋に誘おうとしたそうだ。そして、さっき俺は見た大学生は特にしつこくしていて、付き合っている子がいると言われても、部屋に行くだけだからといって、付きまとっていたそうだ。
その一貴さんはしょげている。お義父さんから叱られたからだ。いや、叱られると思っていたが、止まらなかったそうだ。いい男を見て衝動が抑えられず、つい、部屋に誘ったという。
「カズ兄さん。部屋に誘ってサイズを計るだけのつもりだったのかよ?本当に?」
「本当だ。手は出さない。この家では何もしないと決めてある。彼らに似合いそうな服があるからプレゼントしたかった。オンライズのモデルを朝陽君にしたことで、新しい購買層が出来た。そこで、モデルには新人を起用しようかと会議で言われている。そのモデル探しの意味もあったんだ」
「怪しいなあ~」
ツンツンと一貴さんの背中を突いた。彼は今、ソファーの上で丸まって座っている。叱られて居場所がないそうだ。こんなに落ち込むなら最初からしなければ良いと思うが、そこが一貴さんならではの発想だ。社交的になりすぎて問題を起こしてしまう。
「一貴。どうしてお前はそういう子なんだ」
「すみません。どうしても止まりませんでした。でも、決して手を出すつもりはありませんでした。仲良くなっておいて、たまに食事を一緒にしたいと思って声を掛けたんです」
「5人もか?」
「はい。僕に気がありそうな子が5人いたので、全員に声を掛けました」
「気がありそうな子とは、どういう基準だ?」
「僕が笑顔を向けて、目で合図をしました。男は好きかという合図です。それと、それとないボディータッチです。そこまでして確かめて、壁ドンしました」
「でも、付き合っている子がいると言っている子はどうなんだ?」
「押せば良いかと思いました。だって、最初の目の合図では感触が良かったんです。ああーーー、しまった……」
「カズ兄さん。暴露したね」
これで一貴さんが強引に声を掛けた事実が判明した。彼らには俺の方から謝ってある。作業は順調に進み、片付けに入っていて、もう終わる頃だ。もうすぐで業者さんが来て、庭の説明をしてくれる。それまでリビングで待機だ。
ところで、一貴さんの気の多さには呆れてしまう。そこで、藤沢のことはどうするのかと聞くと、ギクッと言葉を返してきた。最近また冷たくて、寂しくなったのだという。
「カズ兄さん。藤沢に連絡してみたらどうかな?日本にいるんだろ?司会アシスタントの仕事があるって言っていたからさ」
「ああ。Tテレビ局で収録がある。秋の番組だ。ドッキリ企画の番組で、アシスタントをやることになった。まだ収録されていないと思う。それまでにコンディションを整えたいということで、僕とは会わないと言われた」
「なるほどねえ。カズ兄さんは味の濃い魚の煮付けのような人だから、ご飯が進むとは言っていたんだよ。でも、それはお腹が空いていないときに限るんだって。だって、ご飯がお腹に入らないからだよ。うひゃひゃひゃ」
以前、藤沢が言っていたことをそのまま伝えた。一貴さんは落ち込んだ顔をしている。こうして浮気心を起こす度に反省するのだろうか。付き合わないと判断した藤沢はよく見ていると思った。
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