845 / 938
24-2
しおりを挟む
さて、何の歌を歌おうかと思った。店まではあと5分以上掛かるから、一曲フルで歌おうかと思った。そして、今レコーディング中のマザーを歌うことにした。どんどん仕上がってきて、完成形が目の前まできそうだ。バンドでの演奏と、アコースティックバージョンの2パターンを撮っている。母への想いを歌った歌にしていたが、歌詞を少し変えた。生まれてくる前の記憶を入れてみた。そこで、久弥がOKを出して、レコーディングが前に進み始めた。
「In earth as it is in heaven ……Where are you born ……next……lalalaーーーー。どう?この曲ならいいだろ?」
「天にあるように地にも……、あなたはどこに生まれますか、か」
「うん。nextの後には歌詞を書いていないんだ。思い浮かぶようで思い浮かばなかったし、聞き手の想像に任せたいと思ったんだ」
「そうか。生まれてくる前の記憶はあるのか?」
「それが最近になって出てきたんだ~。でも、夢かも知れないんだ。そんな俺が書くのはどうかなって思ったけど、マザーの完成が進まないし、何か足りないような気がするって思っていて、そこで、さっきの歌詞を入れたら、しっくりきたんだ」
「なるほど。天にあるように地にもというのは、君の記憶だな。地球を見ていたのか?」
「うん。俺、宇宙船から見ていた気がするんだ。夢の中で秀悟さんとアンリさんに会ったとき、俺、シュリって呼ばれて、そばにいたんだ。でも、ヨークとウーリみたいなエネルギー体だったと思うんだ。そうやって、生まれ変わりがあって、ここに来たんだなあって思っているんだ」
「そうか。その夢というのが不思議だな。一貴さんの元の名前はヨシュア。君はシュリ。圭一はどんな名前だったんだろうな」
「ヨークが教えてくれないんだ。カズ兄さんは知っているみたいだけど、まだ内緒にしているんだと思うよ。あんたの過去世のことも聞きたいのに。月島さんの友達だったってことは、月島さんが教えてくれたけど……」
「詳しいことは聞いていない。悲しい記憶があるそうだ」
「そうなんだね。Lalalaーー、貴方の記憶ーー、魂の礎を築いた貴方ーー。この地球でーーなんてどう?」
「マザーの歌詞は母への気持だろう?まるで、天使が亡くなる人に伝えているメッセージのようだ」
「そうだねえ。次の曲に使おうかな……。らららーーーー。ユーリーが恋をしたーーーー。多々良さんーーーー。どう?」
「多々良君には恋人ができたんだろう。遠藤さんがそう言っていた。僕はちゃんとフラれたし、南波君のことを好きになったと話をしてあるから、イジらないでくれ」
「はいはい。二股していなかったら、今頃南波さんと付き合っていたよねえ。月島さんにバラされていなくても、バレていたと思うんだ。あ、もう着いたんだね」
車が右折をして、角にある店に入って行った。マリーズカフェだ。午前7時半から営業しているこの店は、ガラス壁から見える範囲で見ると、お客さんで賑わっていた。
「夏樹。僕も一緒に入る」
「うん。あんたの好きな物を買ってよ。色々あるよ。焼き菓子の種類が多いからさ~」
2人で車から降りた。どうして黒崎がいないかというと、過保護をやめる練習の続行中だからだ。黒崎からすれば、俺のことを安心してユーリーに預けられるのだろう。一貴さんの車にも乗って出かけたこともあるから、信頼されている。なんだかんだ言って、黒崎は肩の力を抜いていると思う。
「あ、黒崎さんからだ。すごいタイミングだなあ」
「見ていたようだな」
すると、黒崎から電話が掛かってきた。電話に出ると、店に着いただろう。ドライブは楽しかったかということを言われた。そこで、俺は、過保護をやめたんじゃ無かったのかとツッコんで、やっぱりやめられないのだと分かり、黒崎らしいなと思ったのだった。
「In earth as it is in heaven ……Where are you born ……next……lalalaーーーー。どう?この曲ならいいだろ?」
「天にあるように地にも……、あなたはどこに生まれますか、か」
「うん。nextの後には歌詞を書いていないんだ。思い浮かぶようで思い浮かばなかったし、聞き手の想像に任せたいと思ったんだ」
「そうか。生まれてくる前の記憶はあるのか?」
「それが最近になって出てきたんだ~。でも、夢かも知れないんだ。そんな俺が書くのはどうかなって思ったけど、マザーの完成が進まないし、何か足りないような気がするって思っていて、そこで、さっきの歌詞を入れたら、しっくりきたんだ」
「なるほど。天にあるように地にもというのは、君の記憶だな。地球を見ていたのか?」
「うん。俺、宇宙船から見ていた気がするんだ。夢の中で秀悟さんとアンリさんに会ったとき、俺、シュリって呼ばれて、そばにいたんだ。でも、ヨークとウーリみたいなエネルギー体だったと思うんだ。そうやって、生まれ変わりがあって、ここに来たんだなあって思っているんだ」
「そうか。その夢というのが不思議だな。一貴さんの元の名前はヨシュア。君はシュリ。圭一はどんな名前だったんだろうな」
「ヨークが教えてくれないんだ。カズ兄さんは知っているみたいだけど、まだ内緒にしているんだと思うよ。あんたの過去世のことも聞きたいのに。月島さんの友達だったってことは、月島さんが教えてくれたけど……」
「詳しいことは聞いていない。悲しい記憶があるそうだ」
「そうなんだね。Lalalaーー、貴方の記憶ーー、魂の礎を築いた貴方ーー。この地球でーーなんてどう?」
「マザーの歌詞は母への気持だろう?まるで、天使が亡くなる人に伝えているメッセージのようだ」
「そうだねえ。次の曲に使おうかな……。らららーーーー。ユーリーが恋をしたーーーー。多々良さんーーーー。どう?」
「多々良君には恋人ができたんだろう。遠藤さんがそう言っていた。僕はちゃんとフラれたし、南波君のことを好きになったと話をしてあるから、イジらないでくれ」
「はいはい。二股していなかったら、今頃南波さんと付き合っていたよねえ。月島さんにバラされていなくても、バレていたと思うんだ。あ、もう着いたんだね」
車が右折をして、角にある店に入って行った。マリーズカフェだ。午前7時半から営業しているこの店は、ガラス壁から見える範囲で見ると、お客さんで賑わっていた。
「夏樹。僕も一緒に入る」
「うん。あんたの好きな物を買ってよ。色々あるよ。焼き菓子の種類が多いからさ~」
2人で車から降りた。どうして黒崎がいないかというと、過保護をやめる練習の続行中だからだ。黒崎からすれば、俺のことを安心してユーリーに預けられるのだろう。一貴さんの車にも乗って出かけたこともあるから、信頼されている。なんだかんだ言って、黒崎は肩の力を抜いていると思う。
「あ、黒崎さんからだ。すごいタイミングだなあ」
「見ていたようだな」
すると、黒崎から電話が掛かってきた。電話に出ると、店に着いただろう。ドライブは楽しかったかということを言われた。そこで、俺は、過保護をやめたんじゃ無かったのかとツッコんで、やっぱりやめられないのだと分かり、黒崎らしいなと思ったのだった。
0
あなたにおすすめの小説
従僕に溺愛されて逃げられない
大の字だい
BL
〈従僕攻め×強気受け〉のラブコメ主従BL!
俺様気質で傲慢、まるで王様のような大学生・煌。
その傍らには、当然のようにリンがいる。
荷物を持ち、帰り道を誘導し、誰より自然に世話を焼く姿は、周囲から「犬みたい」と呼ばれるほど。
高校卒業間近に受けた突然の告白を、煌は「犬として立派になれば考える」とはぐらかした。
けれど大学に進学しても、リンは変わらず隣にいる。
当たり前の存在だったはずなのに、最近どうも心臓がおかしい。
居なくなると落ち着かない自分が、どうしても許せない。
さらに現れた上級生の熱烈なアプローチに、リンの嫉妬は抑えきれず――。
主従なのか、恋人なのか。
境界を越えたその先で、煌は思い知らされる。
従僕の溺愛からは、絶対に逃げられない。
【BL】捨てられたSubが甘やかされる話
橘スミレ
BL
渚は最低最悪なパートナーに追い出され行く宛もなく彷徨っていた。
もうダメだと倒れ込んだ時、オーナーと呼ばれる男に拾われた。
オーナーさんは理玖さんという名前で、優しくて暖かいDomだ。
ただ執着心がすごく強い。渚の全てを知って管理したがる。
特に食へのこだわりが強く、渚が食べるもの全てを知ろうとする。
でもその執着が捨てられた渚にとっては心地よく、気味が悪いほどの執着が欲しくなってしまう。
理玖さんの執着は日に日に重みを増していくが、渚はどこまでも幸福として受け入れてゆく。
そんな風な激重DomによってドロドロにされちゃうSubのお話です!
アルファポリス限定で連載中
黒獅子の愛でる花
なこ
BL
レノアール伯爵家次男のサフィアは、伯爵家の中でもとりわけ浮いた存在だ。
中性的で神秘的なその美しさには、誰しもが息を呑んだ。
深い碧眼はどこか憂いを帯びており、見る者を惑わすと言う。
サフィアは密かに、幼馴染の侯爵家三男リヒトと将来を誓い合っていた。
しかし、その誓いを信じて疑うこともなかったサフィアとは裏腹に、リヒトは公爵家へ婿入りしてしまう。
毎日のように愛を囁き続けてきたリヒトの裏切り行為に、サフィアは困惑する。
そんなある日、複雑な想いを抱えて過ごすサフィアの元に、幼い王太子の世話係を打診する知らせが届く。
王太子は、黒獅子と呼ばれ、前国王を王座から引きずり降ろした現王と、その幼馴染である王妃との一人息子だ。
王妃は現在、病で療養中だという。
幼い王太子と、黒獅子の王、王妃の住まう王城で、サフィアはこれまで知ることのなかった様々な感情と直面する。
サフィアと黒獅子の王ライは、二人を取り巻く愛憎の渦に巻き込まれながらも、密かにゆっくりと心を通わせていくが…
妖精です、囲われてます
うあゆ
BL
僕は妖精
森で気ままに暮らしていました。
ふと気づいたら人間に囲まれてました。
でもこの人間のそばはとても心地いいし、森に帰るタイミング見つからないなぁ、なんて思いながらダラダラ暮らしてます。
__________
妖精の前だけはドロ甘の冷徹公爵×引きこもり妖精
なんやかんやお互い幸せに暮らします。
守り守られ
ほたる
BL
主治医 望月診療所の双子医師
患者 瀬咲朔
腸疾患・排泄障害・下肢不自由
看護師
ベテラン山添さん
準主人公 成海真幌 腸疾患・排泄障害・てんかん
木島 尚久 真幌の恋人同棲中
[BL]憧れだった初恋相手と偶然再会したら、速攻で抱かれてしまった
ざびえる
BL
エリートリーマン×平凡リーマン
モデル事務所で
メンズモデルのマネージャーをしている牧野 亮(まきの りょう) 25才
中学時代の初恋相手
高瀬 優璃 (たかせ ゆうり)が
突然現れ、再会した初日に強引に抱かれてしまう。
昔、優璃に嫌われていたとばかり思っていた亮は優璃の本当の気持ちに気付いていき…
夏にピッタリな青春ラブストーリー💕
きっと必ず恋をする~初恋は叶わないっていうけど、この展開を誰が予想した?~
野々乃ぞみ
BL
渡辺 真詞(わたなべ まこと)は小さい頃から人ではないモノが見えた。
残念ながら話もできたし、触ることもできた。
様々なモノに話しかけられ、危ない目にもあってきた。
そんなとき、桜の下で巡(めぐる)に出会った。
厳しいけど優しい巡は特別な存在になった。
きっと初恋だったのに、ある日忽然と巡は消えた。
それから五年。
地元から離れた高校に入った十六歳の誕生日。
真詞の運命が大きく動き出す。
人とは違う力を持つ真詞が能力に翻弄されつつも、やっと再会した巡と恋をするけど別れることになる話。(前半)
別れを受け入れる暇もなくトレーニングが始まり、事件に巻き込まれて岬に好かれる話。(後半)
・前半 巡(人外)×真詞
・後半 岬(人間)×真詞
※ 全くの別人ではありませんが、前半と後半で攻めが変わったと感じるかもしれません。
※ キスを二回程度しかしないです。
※ ホラーではないつもりですが、途中に少し驚かすようなシーンがあります。ホラーのホの字もダメだという方は自己判断でお願いします。
※ 完結しました。遅くなって申し訳ありません。ありがとうございました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる