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18時45分。
ホテルから出発して、真っ直ぐに実家に向かった。タクシーで20分の場所に家がある。今まで住んでいた家からは車で5分だから、景色はそんなに変わりない。それがなんだか安心して、タクシーの窓から外を見て、帰ってきたのだと思ってホッとした。
ガーーーーー。タクシーを降りた。車が去って行き、俺達はマンションのエントランスに入った。ここでインターフォンを押して、エレベーターへ続くドアを開けてもらわないといけない。
今までは一軒家だったから、門を開けたらすぐに家だった。俺達が遊びに来た気配を感じたレモンが玄関にいて、母の方から先に出てくれた日もあった。しかし、もう環境が違うから、そんな光景を見ることが出来ない。そう思いながら、インターフォンを押した。そして、なんだか俺は頭がぼうっとして、立ち止まった。あまりに今までと違いすぎて、ついていけない感じだ。
「夏樹。行くぞ」
「う、うん……」
「大丈夫?」
朝陽が俺の肩をさすってくれた。目の前の扉は入れる状態だ。そして、3人で扉をくぐり、エレベーターの前に着いた。このマンションの16階に実家がある。眺めが良いと言っていたから、夜景を見せてもらおうと思っている。さっきから晴れてきたから、星も観られるだろう。
サーーーーーー。
エレベーターで16階に上がって、通路に出た。すると、伊吹と聡太郎の姿を見つけた。今日の夕方の飛行機で来ると言っていたから、もっと遅くなるかと思っていたのに。伊吹の手にはスーパーのレジ袋が提げられている。買い物をして来たのか。今日の晩ご飯の食材だろうか。母から頼まれたのだろうか。そんなことを思いながら、ぼうっとしたままで彼らの元に歩いていった。すると、先に2人が俺達に声を掛けてきた。
「あ、いたいた!夏樹!黒崎さん!朝陽君!」
「お兄ちゃん……」
「夏樹!お兄ちゃんたちも来たぞーーーー」
伊吹が俺の元に来て、強く抱きしめた。そして、朝陽の肩や背中を叩き、疲れただろうと言った。そこで、一瞬にして現実感が戻ってきて、頭がすっきりした。今までぼうっとしていたのは何だったのだろう。そして、伊吹は俺がそんな状態になっていることに気づいていて、大丈夫かと背中を叩いてきた。
「夏樹。家が違うから悲しいのか?」
「暑さのせいだよ。たぶん……」
「そうか。早く中に入ろう。お母さんがこの買い物を待っている」
「頼まれたの?」
「ああ。この袋の中身はパンだ。ついでに卵や冷凍食品も買ってきた。ちょうど特売だったからな」
「そうなんだね。買い忘れたの?」
「それがな……」
伊吹がレジ袋の中を見せてきた。たしかに、食パンが入っている。母が好きなカトレアパンというメーカーのものだ。実家ではいつもこれだった。毎朝、これを焼いて食べていた。だから懐かしくて、やっと帰ってきた気になった。
すると、いつの間にか実家の部屋の前に着いていた。そして、母がもうドアを開けていて、身体を半分、外に出していた。笑顔だ。レモンも足下にいる。随分と久しぶりだ。レモンは玄関から出てこようとしない。しかし、俺達を見て尻尾を振っている。
「ワン!」
「レモン!久しぶりだね!」
「みんな、入って。朝陽君。いらっしゃい。疲れたでしょう。あらーーー、なんだか背が高くなったみたいよ。伸びたんじゃない?」
「はい。3センチ伸びました」
「やっぱりーー。圭一君も入って」
「お邪魔します」
母から迎えられてみんなで玄関に入って靴を脱いだ。そして、レモンが先にリビングに走っていき、こっちだと言われた気がした。俺はレモンの姿を追いかけるようにして中に入り、父と万理に迎えられた。そこにはいつもの変わらない光景があり、家が違っていてもみんな同じなのだと思って、今日あったことが悲しくなり、泣きたい気持ちになった。こんなことがあったんだと話したい気分だ。しかし、それは朝陽が一番思っていることだろう。父達が俺の肩に触れた後、朝陽の元に行った。いらっしゃい、ゆっくりしていって。そんな言葉を掛けていた。
ホテルから出発して、真っ直ぐに実家に向かった。タクシーで20分の場所に家がある。今まで住んでいた家からは車で5分だから、景色はそんなに変わりない。それがなんだか安心して、タクシーの窓から外を見て、帰ってきたのだと思ってホッとした。
ガーーーーー。タクシーを降りた。車が去って行き、俺達はマンションのエントランスに入った。ここでインターフォンを押して、エレベーターへ続くドアを開けてもらわないといけない。
今までは一軒家だったから、門を開けたらすぐに家だった。俺達が遊びに来た気配を感じたレモンが玄関にいて、母の方から先に出てくれた日もあった。しかし、もう環境が違うから、そんな光景を見ることが出来ない。そう思いながら、インターフォンを押した。そして、なんだか俺は頭がぼうっとして、立ち止まった。あまりに今までと違いすぎて、ついていけない感じだ。
「夏樹。行くぞ」
「う、うん……」
「大丈夫?」
朝陽が俺の肩をさすってくれた。目の前の扉は入れる状態だ。そして、3人で扉をくぐり、エレベーターの前に着いた。このマンションの16階に実家がある。眺めが良いと言っていたから、夜景を見せてもらおうと思っている。さっきから晴れてきたから、星も観られるだろう。
サーーーーーー。
エレベーターで16階に上がって、通路に出た。すると、伊吹と聡太郎の姿を見つけた。今日の夕方の飛行機で来ると言っていたから、もっと遅くなるかと思っていたのに。伊吹の手にはスーパーのレジ袋が提げられている。買い物をして来たのか。今日の晩ご飯の食材だろうか。母から頼まれたのだろうか。そんなことを思いながら、ぼうっとしたままで彼らの元に歩いていった。すると、先に2人が俺達に声を掛けてきた。
「あ、いたいた!夏樹!黒崎さん!朝陽君!」
「お兄ちゃん……」
「夏樹!お兄ちゃんたちも来たぞーーーー」
伊吹が俺の元に来て、強く抱きしめた。そして、朝陽の肩や背中を叩き、疲れただろうと言った。そこで、一瞬にして現実感が戻ってきて、頭がすっきりした。今までぼうっとしていたのは何だったのだろう。そして、伊吹は俺がそんな状態になっていることに気づいていて、大丈夫かと背中を叩いてきた。
「夏樹。家が違うから悲しいのか?」
「暑さのせいだよ。たぶん……」
「そうか。早く中に入ろう。お母さんがこの買い物を待っている」
「頼まれたの?」
「ああ。この袋の中身はパンだ。ついでに卵や冷凍食品も買ってきた。ちょうど特売だったからな」
「そうなんだね。買い忘れたの?」
「それがな……」
伊吹がレジ袋の中を見せてきた。たしかに、食パンが入っている。母が好きなカトレアパンというメーカーのものだ。実家ではいつもこれだった。毎朝、これを焼いて食べていた。だから懐かしくて、やっと帰ってきた気になった。
すると、いつの間にか実家の部屋の前に着いていた。そして、母がもうドアを開けていて、身体を半分、外に出していた。笑顔だ。レモンも足下にいる。随分と久しぶりだ。レモンは玄関から出てこようとしない。しかし、俺達を見て尻尾を振っている。
「ワン!」
「レモン!久しぶりだね!」
「みんな、入って。朝陽君。いらっしゃい。疲れたでしょう。あらーーー、なんだか背が高くなったみたいよ。伸びたんじゃない?」
「はい。3センチ伸びました」
「やっぱりーー。圭一君も入って」
「お邪魔します」
母から迎えられてみんなで玄関に入って靴を脱いだ。そして、レモンが先にリビングに走っていき、こっちだと言われた気がした。俺はレモンの姿を追いかけるようにして中に入り、父と万理に迎えられた。そこにはいつもの変わらない光景があり、家が違っていてもみんな同じなのだと思って、今日あったことが悲しくなり、泣きたい気持ちになった。こんなことがあったんだと話したい気分だ。しかし、それは朝陽が一番思っていることだろう。父達が俺の肩に触れた後、朝陽の元に行った。いらっしゃい、ゆっくりしていって。そんな言葉を掛けていた。
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