97 / 147
初めての家
しおりを挟む
ユズのケーキを食べ過ぎた翌日の月曜日
「今日、衣装合わせをしたいからこれから私の家に集合ね」
放課後になると後ろの席のちひろが突然そんなことを言い始める。
「ちひろの家?」
ちひろとは高校から知り合って、まだ1度も自宅には行ったことがなかった。そういえばちひろの家族構成ってどうなっているんだ? 自由奔放だから一人っ子? それとも弟を虐げる姉? 兄に甘やかされてきた末っ子? どれもありえそうだな。
「あれ? まさか変なことを考えている?」
「なんのことだ?」
「私の部屋のタンスを開けて下着を被ったり、へっへっへ⋯⋯叫んでも誰もこないぜとか言って私を⋯⋯ごめん神奈っち、身の危険を感じたから神奈っちも来てもらってもいい?」
「いや、やめてくれない。自己完結で俺を悪者にするの」
「わ、わかりました。大丈夫です。私がちひろさんを護りますから」
神奈さんがキッとこちらを睨んでくる。
あの目はまだ俺が紬ちゃんに手を出す変態だと思っている目だ。
もし俺がドMなら喜びに打ちひしがれる所だが、残念ながらMではない。
「神奈っち冗談だからね。接客担当の人が来てくれないと衣装合わせができないから」
ちひろは神奈さんの殺気が予想より大きすぎたのか、慌ててフォローをし始める。
「も、もちろん冗談だってわかっていました」
本当か? 俺を犯罪者を見るような目で見ていたのは気のせいだろうか。
「それじゃあわが家へレッツゴー」
こうしてちひろは俺と神奈さんをつれて自宅へ向かうのであった。
「それじゃあそこに荷物置いておいて」
俺はちひろに従って荷物を床に置き、部屋の中を見渡す。
ちひろの家は3階建てのアパートだった。本人曰く2LDKの部屋らしいが、家族で住むなら少しせまいかもしれない。
ちなみに先程まで持っていた荷物は、帰りにスーパーや八百屋に行って買った食材である。
何でこんなもの買ったかって? それはもちろん⋯⋯俺にカレーを作らすためだよ!
ちひろが今日は甘口のカレーが食べたいとか言い出して、食材を自分のスコアで買ったからだ。羽ヶ鷺にある店舗なら学園のスコアで買うことができるため、現金がない時はとても助かる。
まあ俺もカレーを作る対価として、後日ちひろにラーメンを奢ってもらうことになっているから別にいいけど。
「ちひろさん御家族の方はお仕事ですか?」
「ううん⋯⋯私独り暮らしだから。両親は都内に住んでるよ」
ここで新たな情報が発覚。ちひろは独り暮らしなのか。一年一緒にいたけど初めて知ったぜ。
そうなると2LDKのこの部屋は十分に広い。アパートはオートロックだったし、もしかしたらちひろの親はそこそこ裕福なのかもしれない。
「えっ? 都内に御自宅があるのに独り暮らしを?」
「そう。高校に入った時に親が引っ越しちゃって。私は通学で朝早く起きるのがめんどくさいからこっちに残ったの」
「わざわざ都内よりこっちを選ぶなんて変わってるな」
「だって羽ヶ鷺って特別な授業があっておもしろいじゃん」
確かにちひろの言うとおり、羽ヶ鷺はスコアシステムもあるし、国が新たな試みとして作った学園で人気もあり、学区外から来る者もいると聞いていたが、身近にいたとはな。
「それにもし両親と一緒に住んでいたらリウトを家になんて呼べないよ」
「えっ? なんで?」
神奈さんもいるし、友人として家に連れてくることくらいいいと思うが。
「だめだめ、お母さんは喜ぶけどお父さんはビックリして何をするかわからないから」
「ちひろに彼氏が出来たって嬉し過ぎて?」
「ん~悲しみと殺意で」
「そ、そうなんだ⋯⋯」
どうやらちひろの父親も親父と同じ様に、娘を溺愛しているようだ。世の中の娘を持つ親は全員同じ考えなのだろうか。とにかくちひろの父親とは極力会いたくないものだな。
「ジュースを出すからこの部屋で待ってて」
そう言って通された所は白を統一した部屋で、女の子らしくたくさんのぬいぐるみがベッドの上に横たわっていた。
「な、何よ。人の部屋をジロジロ見て。別にめずらしいものじゃないでしょ」
男に部屋を見られたことが恥ずかしいのか、ちひろは目を泳がせ、少し挙動不審だ。
「ああ、BLのポスターやフィギュアがなくて安心したよ」
「あんたいつも私のことをどんな目で見てるの!」
「すまん。思ったより可愛らしい部屋で驚いたよ」
「そ、そう?」
「そうですよ! ぬいぐるみもたくさんあって、とっても素敵なお部屋だと思います」
神奈さんはキラキラした目でベッドの上に視線を向けている。どうやら神奈さんはぬいぐるみが大好きなようだ。後でタブレットに入力しておこう。
「とりあえずオレンジジュースでいい? 今持ってくるから、神奈っちはリウトがタンスの中にある下着を被らないか見張ってて」
「わかりました」
「わかりましたじゃないよ!」
神奈さんは俺が変態◯面のように下着を被ることを疑いもせず、返事をしないでほしいものだ。
そしてちひろが持ってきたオレンジジュースを飲みながら休憩をした後、俺はキッチンを借りてカレーを作り始める。
「3人分でお願いね」
「はいはい」
一応返事はしたが3人分? 俺と神奈さんの分か? けどちひろは俺が甘口より辛口が好きなの知っている。もしかしたら明日食べる分なのかな? カレーは一晩寝かせると美味しいと言う人もいるし。
俺はそのことをあまり疑問に思わず調理し始め、もう少しでカレーが完成という所で話しかけられる。
「ねえねえリウト、ちょっとこっちを見て」
ちひろが後ろから呼んできたので振り向くと⋯⋯そこには神ウェイトレスがいた。
「今日、衣装合わせをしたいからこれから私の家に集合ね」
放課後になると後ろの席のちひろが突然そんなことを言い始める。
「ちひろの家?」
ちひろとは高校から知り合って、まだ1度も自宅には行ったことがなかった。そういえばちひろの家族構成ってどうなっているんだ? 自由奔放だから一人っ子? それとも弟を虐げる姉? 兄に甘やかされてきた末っ子? どれもありえそうだな。
「あれ? まさか変なことを考えている?」
「なんのことだ?」
「私の部屋のタンスを開けて下着を被ったり、へっへっへ⋯⋯叫んでも誰もこないぜとか言って私を⋯⋯ごめん神奈っち、身の危険を感じたから神奈っちも来てもらってもいい?」
「いや、やめてくれない。自己完結で俺を悪者にするの」
「わ、わかりました。大丈夫です。私がちひろさんを護りますから」
神奈さんがキッとこちらを睨んでくる。
あの目はまだ俺が紬ちゃんに手を出す変態だと思っている目だ。
もし俺がドMなら喜びに打ちひしがれる所だが、残念ながらMではない。
「神奈っち冗談だからね。接客担当の人が来てくれないと衣装合わせができないから」
ちひろは神奈さんの殺気が予想より大きすぎたのか、慌ててフォローをし始める。
「も、もちろん冗談だってわかっていました」
本当か? 俺を犯罪者を見るような目で見ていたのは気のせいだろうか。
「それじゃあわが家へレッツゴー」
こうしてちひろは俺と神奈さんをつれて自宅へ向かうのであった。
「それじゃあそこに荷物置いておいて」
俺はちひろに従って荷物を床に置き、部屋の中を見渡す。
ちひろの家は3階建てのアパートだった。本人曰く2LDKの部屋らしいが、家族で住むなら少しせまいかもしれない。
ちなみに先程まで持っていた荷物は、帰りにスーパーや八百屋に行って買った食材である。
何でこんなもの買ったかって? それはもちろん⋯⋯俺にカレーを作らすためだよ!
ちひろが今日は甘口のカレーが食べたいとか言い出して、食材を自分のスコアで買ったからだ。羽ヶ鷺にある店舗なら学園のスコアで買うことができるため、現金がない時はとても助かる。
まあ俺もカレーを作る対価として、後日ちひろにラーメンを奢ってもらうことになっているから別にいいけど。
「ちひろさん御家族の方はお仕事ですか?」
「ううん⋯⋯私独り暮らしだから。両親は都内に住んでるよ」
ここで新たな情報が発覚。ちひろは独り暮らしなのか。一年一緒にいたけど初めて知ったぜ。
そうなると2LDKのこの部屋は十分に広い。アパートはオートロックだったし、もしかしたらちひろの親はそこそこ裕福なのかもしれない。
「えっ? 都内に御自宅があるのに独り暮らしを?」
「そう。高校に入った時に親が引っ越しちゃって。私は通学で朝早く起きるのがめんどくさいからこっちに残ったの」
「わざわざ都内よりこっちを選ぶなんて変わってるな」
「だって羽ヶ鷺って特別な授業があっておもしろいじゃん」
確かにちひろの言うとおり、羽ヶ鷺はスコアシステムもあるし、国が新たな試みとして作った学園で人気もあり、学区外から来る者もいると聞いていたが、身近にいたとはな。
「それにもし両親と一緒に住んでいたらリウトを家になんて呼べないよ」
「えっ? なんで?」
神奈さんもいるし、友人として家に連れてくることくらいいいと思うが。
「だめだめ、お母さんは喜ぶけどお父さんはビックリして何をするかわからないから」
「ちひろに彼氏が出来たって嬉し過ぎて?」
「ん~悲しみと殺意で」
「そ、そうなんだ⋯⋯」
どうやらちひろの父親も親父と同じ様に、娘を溺愛しているようだ。世の中の娘を持つ親は全員同じ考えなのだろうか。とにかくちひろの父親とは極力会いたくないものだな。
「ジュースを出すからこの部屋で待ってて」
そう言って通された所は白を統一した部屋で、女の子らしくたくさんのぬいぐるみがベッドの上に横たわっていた。
「な、何よ。人の部屋をジロジロ見て。別にめずらしいものじゃないでしょ」
男に部屋を見られたことが恥ずかしいのか、ちひろは目を泳がせ、少し挙動不審だ。
「ああ、BLのポスターやフィギュアがなくて安心したよ」
「あんたいつも私のことをどんな目で見てるの!」
「すまん。思ったより可愛らしい部屋で驚いたよ」
「そ、そう?」
「そうですよ! ぬいぐるみもたくさんあって、とっても素敵なお部屋だと思います」
神奈さんはキラキラした目でベッドの上に視線を向けている。どうやら神奈さんはぬいぐるみが大好きなようだ。後でタブレットに入力しておこう。
「とりあえずオレンジジュースでいい? 今持ってくるから、神奈っちはリウトがタンスの中にある下着を被らないか見張ってて」
「わかりました」
「わかりましたじゃないよ!」
神奈さんは俺が変態◯面のように下着を被ることを疑いもせず、返事をしないでほしいものだ。
そしてちひろが持ってきたオレンジジュースを飲みながら休憩をした後、俺はキッチンを借りてカレーを作り始める。
「3人分でお願いね」
「はいはい」
一応返事はしたが3人分? 俺と神奈さんの分か? けどちひろは俺が甘口より辛口が好きなの知っている。もしかしたら明日食べる分なのかな? カレーは一晩寝かせると美味しいと言う人もいるし。
俺はそのことをあまり疑問に思わず調理し始め、もう少しでカレーが完成という所で話しかけられる。
「ねえねえリウト、ちょっとこっちを見て」
ちひろが後ろから呼んできたので振り向くと⋯⋯そこには神ウェイトレスがいた。
0
あなたにおすすめの小説
罰ゲームから始まった、五人のヒロインと僕の隣の物語
ノン・タロー
恋愛
高校2年の夏……友達同士で行った小テストの点を競う勝負に負けた僕、御堂 彼方(みどう かなた)は、罰ゲームとしてクラスで人気のある女子・風原 亜希(かざはら あき)に告白する。
だが亜希は、彼方が特に好みでもなく、それをあっさりと振る。
それで終わるはずだった――なのに。
ひょんな事情で、彼方は亜希と共に"同居”することに。
さらに新しく出来た、甘えん坊な義妹・由奈(ゆな)。
そして教室では静かに恋を仕掛けてくる寡黙なクラス委員長の柊 澪(ひいらぎ みお)、特に接点の無かった早乙女 瀬玲奈(さおとめ せれな)、おまけに生徒会長の如月(きさらぎ)先輩まで現れて、彼方の周囲は急速に騒がしくなっていく。
由奈は「お兄ちゃん!」と懐き、澪は「一緒に帰らない……?」と静かに距離を詰める。
一方の瀬玲奈は友達感覚で、如月先輩は不器用ながらも接してくる。
そんな中、亜希は「別に好きじゃないし」と言いながら、彼方が誰かと仲良くするたびに心がざわついていく。
罰ゲームから始まった関係は、日常の中で少しずつ形を変えていく。
ツンデレな同居人、甘えたがりな義妹、寡黙な同クラ女子、恋愛に不器用な生徒会長、ギャル気質な同クラ女子……。
そして、無自覚に優しい彼方が、彼女たちの心を少しずつほどいていく。
これは、恋と居場所と感情の距離をめぐる、ちょっと不器用で、でも確かな青春の物語。
俺を振ったはずの腐れ縁幼馴染が、俺に告白してきました。
true177
恋愛
一年前、伊藤 健介(いとう けんすけ)は幼馴染の多田 悠奈(ただ ゆうな)に振られた。それも、心無い手紙を下駄箱に入れられて。
それ以来悠奈を避けるようになっていた健介だが、二年生に進級した春になって悠奈がいきなり告白を仕掛けてきた。
これはハニートラップか、一年前の出来事を忘れてしまっているのか……。ともかく、健介は断った。
日常が一変したのは、それからである。やたらと悠奈が絡んでくるようになったのだ。
彼女の狙いは、いったい何なのだろうか……。
※小説家になろう、ハーメルンにも同一作品を投稿しています。
※内部進行完結済みです。毎日連載です。
美人四天王の妹とシテいるけど、僕は学校を卒業するまでモブに徹する、はずだった
ぐうのすけ
恋愛
【カクヨムでラブコメ週間2位】ありがとうございます!
僕【山田集】は高校3年生のモブとして何事もなく高校を卒業するはずだった。でも、義理の妹である【山田芽以】とシテいる現場をお母さんに目撃され、家族会議が開かれた。家族会議の結果隠蔽し、何事も無く高校を卒業する事が決まる。ある時学校の美人四天王の一角である【夏空日葵】に僕と芽以がベッドでシテいる所を目撃されたところからドタバタが始まる。僕の完璧なモブメッキは剥がれ、ヒマリに観察され、他の美人四天王にもメッキを剥され、何かを嗅ぎつけられていく。僕は、平穏無事に学校を卒業できるのだろうか?
『この物語は、法律・法令に反する行為を容認・推奨するものではありません』
付き合う前から好感度が限界突破な幼馴染が、疎遠になっていた中学時代を取り戻す為に高校ではイチャイチャするだけの話
頼瑠 ユウ
青春
高校一年生の上条悠斗は、同級生にして幼馴染の一ノ瀬綾乃が別のクラスのイケメンに告白された事を知り、自身も彼女に想いを伝える為に告白をする。
綾乃とは家が隣同士で、彼女の家庭の事情もあり家族ぐるみで幼い頃から仲が良かった。
だが、悠斗は小学校卒業を前に友人達に綾乃との仲を揶揄われ、「もっと女の子らしい子が好きだ」と言ってしまい、それが切っ掛けで彼女とは疎遠になってしまっていた。
中学の三年間は拒絶されるのが怖くて、悠斗は綾乃から逃げ続けた。
とうとう高校生となり、綾乃は誰にでも分け隔てなく優しく、身体つきも女性らしくなり『学年一の美少女』と謳われる程となっている。
高嶺の花。
そんな彼女に悠斗は不釣り合いだと振られる事を覚悟していた。
だがその結果は思わぬ方向へ。実は彼女もずっと悠斗が好きで、両想いだった。
しかも、綾乃は悠斗の気を惹く為に、品行方正で才色兼備である事に努め、胸の大きさも複数のパッドで盛りに盛っていた事が発覚する。
それでも構わず、恋人となった二人は今まで出来なかった事を少しずつ取り戻していく。
他愛の無い会話や一緒にお弁当を食べたり、宿題をしたり、ゲームで遊び、デートをして互いが好きだという事を改めて自覚していく。
存分にイチャイチャし、時には異性と意識して葛藤する事もあった。
両家の家族にも交際を認められ、幸せな日々を過ごしていた。
拙いながらも愛を育んでいく中で、いつしか学校では綾乃の良からぬ噂が広まっていく。
そして綾乃に振られたイケメンは彼女の弱みを握り、自分と付き合う様に脅してきた。
それでも悠斗と綾乃は屈せずに、将来を誓う。
イケメンの企てに、友人達や家族の助けを得て立ち向かう。
付き合う前から好感度が限界突破な二人には、いかなる障害も些細な事だった。
春から一緒に暮らすことになったいとこたちは露出癖があるせいで僕に色々と見せてくる
釧路太郎
キャラ文芸
僕には露出狂のいとこが三人いる。
他の人にはわからないように僕だけに下着をチラ見せしてくるのだが、他の人はその秘密を誰も知らない。
そんな三人のいとこたちとの共同生活が始まるのだが、僕は何事もなく生活していくことが出来るのか。
三姉妹の長女前田沙緒莉は大学一年生。次女の前田陽香は高校一年生。三女の前田真弓は中学一年生。
新生活に向けたスタートは始まったばかりなのだ。
この作品は「小説家になろう」「カクヨム」「ノベルアッププラス」にも投稿しています。
距離を置きたい女子たちを助けてしまった結果、正体バレして迫られる
歩く魚
恋愛
かつて、命を懸けて誰かを助けた日があった。
だがその記憶は、頭を打った衝撃とともに、綺麗さっぱり失われていた。
それは気にしてない。俺は深入りする気はない。
人間は好きだ。けれど、近づきすぎると嫌いになる。
だがそんな俺に、思いもよらぬ刺客が現れる。
――あの日、俺が助けたのは、できれば関わりたくなかった――距離を置きたい女子たちだったらしい。
イケボすぎる兄が、『義妹の中の人』をやったらバズった件について
のびすけ。
恋愛
春から一人暮らしを始めた大学一年生、天城コウは――ただの一般人だった。
だが、再会した義妹・ひよりのひと言で、そんな日常は吹き飛ぶ。
「お兄ちゃんにしか頼めないの、私の“中の人”になって!」
ひよりはフォロワー20万人超えの人気Vtuber《ひよこまる♪》。
だが突然の喉の不調で、配信ができなくなったらしい。
その代役に選ばれたのが、イケボだけが取り柄のコウ――つまり俺!?
仕方なく始めた“妹の中の人”としての活動だったが、
「え、ひよこまるの声、なんか色っぽくない!?」
「中の人、彼氏か?」
視聴者の反応は想定外。まさかのバズり現象が発生!?
しかも、ひよりはそのまま「兄妹ユニット結成♡」を言い出して――
同居、配信、秘密の関係……って、これほぼ恋人同棲じゃん!?
「お兄ちゃんの声、独り占めしたいのに……他の女と絡まないでよっ!」
代役から始まる、妹と秘密の“中の人”Vライフ×甘々ハーレムラブコメ、ここに開幕!
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる