112 / 118
連載
領主館で待っていたのは?
しおりを挟む
役所で酒について話をした二日後。
「リックちゃん、ノノちゃん行ってらっしゃい」
「二人とも辛くなったらいつでも戻ってきていいのよ」
俺とノノちゃん、そしてサーシャは家族に見送られながらドルドランドへと出発する。
ちなみに母さんはドルドランドには誘わなかった。
母さんはゴルドのせいで、十五年間ズーリエに戻ることが出来なかった。
せっかくおじいちゃんとおばあちゃんとゆっくり過ごせるようになったんだ。邪魔することなど俺には出来ない。
「サーシャちゃん、二人のことをよろしくね」
「サーシャさんみたいな子がいれば安心だわ」
「お任せ下さい! お二人のことは私が支えてみせますわ」
サーシャが少し嬉しそうに、母さんとおばあちゃんの言葉に応えた。
実際にサーシャは頼りになる。
ドルドランドで再び会ってその思いは大きくなった。
俺もサーシャのことは信頼しているし、頼りにしている。
「それじゃあ俺達は行くよ」
「お母さんおばあちゃんおじいちゃんまたね」
「それでは失礼致します」
俺達はカレン商店を背に東門へと向かう。
「待つのじゃ」
するとここまで一言も発していなかったおじいちゃんに呼び止められる。
「ノノちゃん、気を付けるんじゃぞ」
「大丈夫。お兄ちゃんとサーシャお姉ちゃんがいるんだもん」
「そうか⋯⋯じゃが心配じゃ」
「おじいちゃん心配してくれてありがとう」
ノノちゃんはおじいちゃんと抱擁を交わす。
寂しいのかおじいちゃんの目からは涙がこぼれ落ちそうだ。
「じゃあねおじいちゃん」
「ああ⋯⋯」
そしておじいちゃんは俺達に背を向ける。
俺には一言もなしか。
やはりおじいちゃんには好かれていないようだ。
このまま離れた方が、おじいちゃんに取っては良いことなのかもしれない。
母さんのお父さんだから仲良くしたかったなあ。
俺は悲しみを胸にドルドランドへと歩きだす。
だがこの時、微かだが後ろから声が聞こえた。
「リックも元気でな」
えっ? この声はおじいちゃん!
俺は慌てて背後を振り向くが、おじいちゃんは俺に背を向けたままだ。
「ありがとうおじいちゃん。おじいちゃんも身体に気をつけて」
俺は嬉しくておじいちゃんの背中に声をかけた。
しかしおじいちゃんはこちらを振り向くことなく、そのままカレン商店へと戻っていくのだった。
まさか声をかけてもらえると思っていなかった。
これで心置きなく、ドルドランドに向かえる。
そして俺達は東門へと足を向けるのであった。
ドルドランドへの帰り道は魔物や盗賊に会うことなく、スムーズ戻ることが出来た。
そして夕方頃、領主館の入口に到着すると門番の衛兵以外に一人の女の子が立っていた。
「ただいま」
「リック様、サーシャ様、ノノ様! お帰りなさいませ!」
門番の人達が俺達を出迎えてくれる。
だが一緒にいる女の子は、何故か俺達と目を合わせてくれない。
「エミリアただいま」
「エミリアお姉ちゃ~ん」
ノノちゃんはエミリアに会えて嬉しいのか抱きつき、エミリアもノノちゃんを抱きしめる。
その時のエミリアの表情は、普段より優しく見えたのは気のせいじゃないだろう。
「出迎えとは殊勝な心掛けですね」
「そ、そんなんじゃないわよ! たまたまここを通りかかったらあなた達が帰って来ただけよ」
「「えっ?」」
エミリアの言葉に対して門番の二人は驚きの声をあげる。
「あなた達、何か言いたいことがあるのかしら?」
何故かエミリアは門番の二人に殺気を向ける。
「い、いえ」
「エミリア様はたまたまここに来られただけです。たまたま」
門番の二人の様子がおかしい。もしかして嘘をついているのか?
「ちゃんと領主代行の仕事はしていましたか?」
「当たり前じゃない。この私を誰だと思っているの?」
「それなら良かったです。旅から戻ってきてすぐに仕事をしなくて済みます」
「ふん⋯⋯あんたの出番は最初からないわよ」
サーシャとエミリアが一触即発状態になってしまった。
旅から戻ってきてすぐにケンカは勘弁して欲しいな。
「え~と⋯⋯リリはどこにいるのかな? サーシャも会いたいよね?」
「え、ええ」
「エミリア、リリがどこにいるか案内してくれないか」
俺は二人の手を強引に取り、屋敷へと向かう。
「えっ! リック様!?」
「し、仕方ないわね。私が案内してあげるわ」
すると二人は大人しく俺の後に着いてきてくれ、何とか争いが起こる前に止めることが出来た。
そしてリリと会った後の夕食の時間。何故門番の二人の様子がおかしかったのか判明することとなった。
「リックくん。エミリアだけど領主代行の仕事を一生懸命頑張っていたわ」
夕食の会話の中で、アンジェリカさんが話しかけてきた。
「先程エミリアから聞きました。エミリアありがとう」
「ふん、感謝するといいわ」
エミリアが誇らしげに胸を張る。
「でもね。何でエミリアがそんなに頑張ったかわかる?」
「えっ? ちょっとお母様」
「え~と⋯⋯ドルドランドの民のことを思って?」
自分で口にして何故か疑問系になってしまった。
エミリアが民のために一生懸命になるか? いやならない。だけど他に理由があるのか?
「違うわ。エミリアは仕事を終わらせた後に何をしていたと思う?」
「お、お母様は何を言ってるのかしら」
「領主館の門の前で、リックくんが帰ってくるのを待っていたのよ」
「えっ!」
あのエミリアが? 俺を待っていた⋯⋯だと⋯⋯
以前婚約者だった時は、待ち合わせは必ず私より先に来るように言われていたし、「私の貴重な時間を無駄にすることは許されない」と豪語していたあのエミリアが?
衝撃の真実に俺は驚きを隠せない。
「あの門に寄りかかってリックくんを待つ姿は、私もキュンと来たわね」
ソフィアさんが悶えながら嬉しそうに話す。
アンジェリカさんだけでなく、ソフィアさんも言うなら本当のことなのか?
「エミリア⋯⋯そうなのか?」
「ちちち、違うわよ! わ、私は⋯⋯そう! ノノを待っていたのよ! リックのために私の貴重な時間を使うわけないでしょ!」
「そうなの? ノノもエミリアお姉ちゃんと早く会えて嬉しいよ」
「わ、私もよ」
だよな。俺もそうだと思っていたよ。
エミリアはノノちゃんのことを溺愛しているから、あり得ることだ。
まあ、少しだけ俺のために待っていてくれたら嬉しいと考えたことは秘密だ。
「我が娘ながら本当に素直じゃない子ね」
「あら? 昔のアンジェリカそっくりだわ。あなたが若い頃だってイシュバル様と⋯⋯」
「そんなこともあったかしら」
こうして食事は和やかなまま進んだが、翌日訪れた人物によって、リックはさらなる騒動に巻き込まれるのであった。
「リックちゃん、ノノちゃん行ってらっしゃい」
「二人とも辛くなったらいつでも戻ってきていいのよ」
俺とノノちゃん、そしてサーシャは家族に見送られながらドルドランドへと出発する。
ちなみに母さんはドルドランドには誘わなかった。
母さんはゴルドのせいで、十五年間ズーリエに戻ることが出来なかった。
せっかくおじいちゃんとおばあちゃんとゆっくり過ごせるようになったんだ。邪魔することなど俺には出来ない。
「サーシャちゃん、二人のことをよろしくね」
「サーシャさんみたいな子がいれば安心だわ」
「お任せ下さい! お二人のことは私が支えてみせますわ」
サーシャが少し嬉しそうに、母さんとおばあちゃんの言葉に応えた。
実際にサーシャは頼りになる。
ドルドランドで再び会ってその思いは大きくなった。
俺もサーシャのことは信頼しているし、頼りにしている。
「それじゃあ俺達は行くよ」
「お母さんおばあちゃんおじいちゃんまたね」
「それでは失礼致します」
俺達はカレン商店を背に東門へと向かう。
「待つのじゃ」
するとここまで一言も発していなかったおじいちゃんに呼び止められる。
「ノノちゃん、気を付けるんじゃぞ」
「大丈夫。お兄ちゃんとサーシャお姉ちゃんがいるんだもん」
「そうか⋯⋯じゃが心配じゃ」
「おじいちゃん心配してくれてありがとう」
ノノちゃんはおじいちゃんと抱擁を交わす。
寂しいのかおじいちゃんの目からは涙がこぼれ落ちそうだ。
「じゃあねおじいちゃん」
「ああ⋯⋯」
そしておじいちゃんは俺達に背を向ける。
俺には一言もなしか。
やはりおじいちゃんには好かれていないようだ。
このまま離れた方が、おじいちゃんに取っては良いことなのかもしれない。
母さんのお父さんだから仲良くしたかったなあ。
俺は悲しみを胸にドルドランドへと歩きだす。
だがこの時、微かだが後ろから声が聞こえた。
「リックも元気でな」
えっ? この声はおじいちゃん!
俺は慌てて背後を振り向くが、おじいちゃんは俺に背を向けたままだ。
「ありがとうおじいちゃん。おじいちゃんも身体に気をつけて」
俺は嬉しくておじいちゃんの背中に声をかけた。
しかしおじいちゃんはこちらを振り向くことなく、そのままカレン商店へと戻っていくのだった。
まさか声をかけてもらえると思っていなかった。
これで心置きなく、ドルドランドに向かえる。
そして俺達は東門へと足を向けるのであった。
ドルドランドへの帰り道は魔物や盗賊に会うことなく、スムーズ戻ることが出来た。
そして夕方頃、領主館の入口に到着すると門番の衛兵以外に一人の女の子が立っていた。
「ただいま」
「リック様、サーシャ様、ノノ様! お帰りなさいませ!」
門番の人達が俺達を出迎えてくれる。
だが一緒にいる女の子は、何故か俺達と目を合わせてくれない。
「エミリアただいま」
「エミリアお姉ちゃ~ん」
ノノちゃんはエミリアに会えて嬉しいのか抱きつき、エミリアもノノちゃんを抱きしめる。
その時のエミリアの表情は、普段より優しく見えたのは気のせいじゃないだろう。
「出迎えとは殊勝な心掛けですね」
「そ、そんなんじゃないわよ! たまたまここを通りかかったらあなた達が帰って来ただけよ」
「「えっ?」」
エミリアの言葉に対して門番の二人は驚きの声をあげる。
「あなた達、何か言いたいことがあるのかしら?」
何故かエミリアは門番の二人に殺気を向ける。
「い、いえ」
「エミリア様はたまたまここに来られただけです。たまたま」
門番の二人の様子がおかしい。もしかして嘘をついているのか?
「ちゃんと領主代行の仕事はしていましたか?」
「当たり前じゃない。この私を誰だと思っているの?」
「それなら良かったです。旅から戻ってきてすぐに仕事をしなくて済みます」
「ふん⋯⋯あんたの出番は最初からないわよ」
サーシャとエミリアが一触即発状態になってしまった。
旅から戻ってきてすぐにケンカは勘弁して欲しいな。
「え~と⋯⋯リリはどこにいるのかな? サーシャも会いたいよね?」
「え、ええ」
「エミリア、リリがどこにいるか案内してくれないか」
俺は二人の手を強引に取り、屋敷へと向かう。
「えっ! リック様!?」
「し、仕方ないわね。私が案内してあげるわ」
すると二人は大人しく俺の後に着いてきてくれ、何とか争いが起こる前に止めることが出来た。
そしてリリと会った後の夕食の時間。何故門番の二人の様子がおかしかったのか判明することとなった。
「リックくん。エミリアだけど領主代行の仕事を一生懸命頑張っていたわ」
夕食の会話の中で、アンジェリカさんが話しかけてきた。
「先程エミリアから聞きました。エミリアありがとう」
「ふん、感謝するといいわ」
エミリアが誇らしげに胸を張る。
「でもね。何でエミリアがそんなに頑張ったかわかる?」
「えっ? ちょっとお母様」
「え~と⋯⋯ドルドランドの民のことを思って?」
自分で口にして何故か疑問系になってしまった。
エミリアが民のために一生懸命になるか? いやならない。だけど他に理由があるのか?
「違うわ。エミリアは仕事を終わらせた後に何をしていたと思う?」
「お、お母様は何を言ってるのかしら」
「領主館の門の前で、リックくんが帰ってくるのを待っていたのよ」
「えっ!」
あのエミリアが? 俺を待っていた⋯⋯だと⋯⋯
以前婚約者だった時は、待ち合わせは必ず私より先に来るように言われていたし、「私の貴重な時間を無駄にすることは許されない」と豪語していたあのエミリアが?
衝撃の真実に俺は驚きを隠せない。
「あの門に寄りかかってリックくんを待つ姿は、私もキュンと来たわね」
ソフィアさんが悶えながら嬉しそうに話す。
アンジェリカさんだけでなく、ソフィアさんも言うなら本当のことなのか?
「エミリア⋯⋯そうなのか?」
「ちちち、違うわよ! わ、私は⋯⋯そう! ノノを待っていたのよ! リックのために私の貴重な時間を使うわけないでしょ!」
「そうなの? ノノもエミリアお姉ちゃんと早く会えて嬉しいよ」
「わ、私もよ」
だよな。俺もそうだと思っていたよ。
エミリアはノノちゃんのことを溺愛しているから、あり得ることだ。
まあ、少しだけ俺のために待っていてくれたら嬉しいと考えたことは秘密だ。
「我が娘ながら本当に素直じゃない子ね」
「あら? 昔のアンジェリカそっくりだわ。あなたが若い頃だってイシュバル様と⋯⋯」
「そんなこともあったかしら」
こうして食事は和やかなまま進んだが、翌日訪れた人物によって、リックはさらなる騒動に巻き込まれるのであった。
109
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
【完結】『飯炊き女』と呼ばれている騎士団の寮母ですが、実は最高位の聖女です
葉桜鹿乃
恋愛
ルーシーが『飯炊き女』と、呼ばれてそろそろ3年が経とうとしている。
王宮内に兵舎がある王立騎士団【鷹の爪】の寮母を担っているルーシー。
孤児院の出で、働き口を探してここに配置された事になっているが、実はこの国の最も高貴な存在とされる『金剛の聖女』である。
王宮という国で一番安全な場所で、更には周囲に常に複数人の騎士が控えている場所に、本人と王族、宰相が話し合って所属することになったものの、存在を秘する為に扱いは『飯炊き女』である。
働くのは苦では無いし、顔を隠すための不細工な丸眼鏡にソバカスと眉を太くする化粧、粗末な服。これを襲いに来るような輩は男所帯の騎士団にも居ないし、聖女の力で存在感を常に薄めるようにしている。
何故このような擬態をしているかというと、隣国から聖女を狙って何者かが間者として侵入していると言われているためだ。
隣国は既に瘴気で汚れた土地が多くなり、作物もまともに育たないと聞いて、ルーシーはしばらく隣国に行ってもいいと思っているのだが、長く冷戦状態にある隣国に行かせるのは命が危ないのでは、と躊躇いを見せる国王たちをルーシーは説得する教養もなく……。
そんな折、ある日の月夜に、明日の雨を予見して変装をせずに水汲みをしている時に「見つけた」と言われて振り向いたそこにいたのは、騎士団の中でもルーシーに優しい一人の騎士だった。
※感想の取り扱いは近況ボードを参照してください。
※小説家になろう様でも掲載予定です。
聖女の任期終了後、婚活を始めてみたら六歳の可愛い男児が立候補してきた!
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
23歳のメルリラは、聖女の任期を終えたばかり。結婚適齢期を少し過ぎた彼女は、幸せな結婚を夢見て婚活に励むが、なかなか相手が見つからない。原因は「元聖女」という肩書にあった。聖女を務めた女性は慣例として専属聖騎士と結婚することが多く、メルリラもまた、かつての専属聖騎士フェイビアンと結ばれるものと世間から思われているのだ。しかし、メルリラとフェイビアンは口げんかが絶えない関係で、恋愛感情など皆無。彼を結婚相手として考えたことなどなかった。それでも世間の誤解は解けず、婚活は難航する。そんなある日、聖女を辞めて半年が経った頃、メルリラの婚活を知った公爵子息ハリソン(6歳)がやって来て――。
国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします。
樋口紗夕
恋愛
公爵令嬢ヘレーネは王立魔法学園の卒業パーティーで第三王子ジークベルトから婚約破棄を宣言される。
ジークベルトの真実の愛の相手、男爵令嬢ルーシアへの嫌がらせが原因だ。
国外追放を言い渡したジークベルトに、ヘレーネは眉一つ動かさずに答えた。
「国外追放ですか? 承りました。では、すぐに国外にテレポートします」
身代わりで呪いの公爵に嫁ぎましたが、聖女の力で浄化したら離縁どころか国一番の溺愛妻になりました〜実家が泣きついてももう遅い〜
しょくぱん
恋愛
「お前のような無能は、死神の生贄にでもなっていろ」
魔力なしの無能と蔑まれ、家族に虐げられてきた伯爵令嬢レティシア。 彼女に命じられたのは、近づく者すべてを病ませるという『呪いの公爵』アレクシスへの身代わり結婚だった。
鉄格子の馬車で運ばれ、たどり着いたのは瘴気に満ちた死の城。 恐ろしい怪物のような男に殺される――。 そう覚悟していたレティシアだったが、目の前の光景に絶望よりも先に別の感情が湧き上がる。
(な、何これ……汚すぎるわ! 雑巾とブラシはどこ!?)
実は、彼女が「無能」と言われていたのは、その力が『洗浄』と『浄化』に特化した特殊な聖女の魔力だったから。
レティシアが掃除をすれば、呪いの瘴気は消え去り、枯れた大地には花が咲き、不気味だった公爵城はまたたく間にピカピカの聖域に塗り替えられていく。 さらには、呪いで苦しんでいたアレクシスの素顔は、見惚れるほどの美青年で――。
「レティシア、君は一体何者なんだ……? 体が、こんなに軽いのは初めてだ」
冷酷だったはずの公爵様から、まさかの執着と溺愛。 さらには、呪いが解けたことで領地は国一番の豊かさを取り戻していく。
一方で、レティシアを捨てた実家は、彼女の『浄化』を失ったことで災厄に見舞われ、今さら「戻ってきてくれ」と泣きついてくるが……。
「私は今、お城の掃除と旦那様のお世話で忙しいんです。お引き取りくださいませ」
これは、掃除を愛する薄幸令嬢が、その愛と魔力で死神公爵を救い、最高に幸せな居場所を手に入れるまでのお話。
【短編】追放された聖女は王都でちゃっかり暮らしてる「新聖女が王子の子を身ごもった?」結界を守るために元聖女たちが立ち上がる
みねバイヤーン
恋愛
「ジョセフィーヌ、聖なる力を失い、新聖女コレットの力を奪おうとした罪で、そなたを辺境の修道院に追放いたす」謁見の間にルーカス第三王子の声が朗々と響き渡る。
「異議あり!」ジョセフィーヌは間髪を入れず意義を唱え、証言を述べる。
「証言一、とある元聖女マデリーン。殿下は十代の聖女しか興味がない。証言二、とある元聖女ノエミ。殿下は背が高く、ほっそりしてるのに出るとこ出てるのが好き。証言三、とある元聖女オードリー。殿下は、手は出さない、見てるだけ」
「ええーい、やめーい。不敬罪で追放」
追放された元聖女ジョセフィーヌはさっさと王都に戻って、魚屋で働いてる。そんな中、聖女コレットがルーカス殿下の子を身ごもったという噂が。王国の結界を守るため、元聖女たちは立ち上がった。
異世界に行った、そのあとで。
神宮寺あおい@1/23先視の王女の謀発売
恋愛
新海なつめ三十五歳。
ある日見ず知らずの女子高校生の異世界転移に巻き込まれ、気づけばトルス国へ。
当然彼らが求めているのは聖女である女子高校生だけ。
おまけのような状態で現れたなつめに対しての扱いは散々な中、宰相の協力によって職と居場所を手に入れる。
いたって普通に過ごしていたら、いつのまにか聖女である女子高校生だけでなく王太子や高位貴族の子息たちがこぞって悩み相談をしにくるように。
『私はカウンセラーでも保健室の先生でもありません!』
そう思いつつも生来のお人好しの性格からみんなの悩みごとの相談にのっているうちに、いつの間にか年下の美丈夫に好かれるようになる。
そして、気づけば異世界で求婚されるという本人大混乱の事態に!
ネグレクトされていた四歳の末娘は、前世の経理知識で実家の横領を見抜き追放されました。これからはもふもふ聖獣と美食巡りの旅に出ます。
旅する書斎(☆ほしい)
ファンタジー
アークライト子爵家の四歳の末娘リリアは、家族から存在しないものとして扱われていた。食事は厨房の残飯、衣服は兄姉のお下がりを更に継ぎ接ぎしたもの。冷たい床で眠る日々の中、彼女は高熱を出したことをきっかけに前世の記憶を取り戻す。
前世の彼女は、ブラック企業で過労死した経理担当のOLだった。
ある日、父の書斎に忍び込んだリリアは、ずさんな管理の家計簿を発見する。前世の知識でそれを読み解くと、父による悪質な横領と、家の財産がすでに破綻寸前であることが判明した。
「この家は、もうすぐ潰れます」
家族会議の場で、リリアはたった四歳とは思えぬ明瞭な口調で破産の事実を突きつける。激昂した父に「疫病神め!」と罵られ家を追い出されたリリアだったが、それは彼女の望むところだった。
手切れ金代わりの銅貨数枚を握りしめ、自由を手に入れたリリア。これからは誰にも縛られず、前世で夢見た美味しいものをたくさん食べる生活を目指す。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる
本作については削除予定があるため、新規のレンタルはできません。
このユーザをミュートしますか?
※ミュートすると該当ユーザの「小説・投稿漫画・感想・コメント」が非表示になります。ミュートしたことは相手にはわかりません。またいつでもミュート解除できます。
※一部ミュート対象外の箇所がございます。ミュートの対象範囲についての詳細はヘルプにてご確認ください。
※ミュートしてもお気に入りやしおりは解除されません。既にお気に入りやしおりを使用している場合はすべて解除してからミュートを行うようにしてください。