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2章
47 2人の母と2人の娘②
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「アリシアとジェーンは同い年ですし、生まれ月も近いですからね。母と叔母は2人が双子のようだと言って、小さい頃は同じドレスを着せて、同じ髪型をさせていたんです。同じ格好をした2人が、手を繋いでよたよたと歩いている姿は人形のようで可愛かったですよ」
「お兄様、失礼じゃないかしら?」
「なぜ?まだ歩き慣れない子がよたよたしているのは当然だろう?」
アリシアは納得がいかないという顔をしているが、レオナルドは甘い笑みを浮かべている。
仲の良いじゃれ合いがレイヴンには羨ましい。
「子ども達にお揃いのドレスを着せるとは、お2人は随分と砕けた関係だったのだな」
親類とはいっても公爵家と侯爵家である。
普通なら互いに矜持や遠慮があるものだ。
「母は公爵夫人ですが、侯爵家の出身ですからね」
レオナルドに言われて思い出す。
確かにルトビア公爵夫人も元は侯爵令嬢だったのだ。
「母も嫁いでしばらくは公爵家の家風や一族の間で馴染むのに苦労していたようです。そんな中で叔母は同じ侯爵家の育ちですからね。母にとっては気を張らずに接することができる相手だったようです」
それを聞いてアリシアは驚いた。
アリシアは公爵家の人間としての振舞いや考え方に苦労したことはない。
だけど確かにそれは、アリシアが生まれた時から公爵家の令嬢だったからだ。
「なにかあったら僕に言ってね」
「え?」
気がつくと真剣な目のレイヴンに見つめられていた。
「王宮でなにか辛いことがあれば、僕に言って欲しい」
アリシアの母は侯爵家から公爵家へ嫁いだが、アリシアは公爵家から王家へと嫁いだ。
どちらも生まれた家より上位の家へ嫁いだという点では同じである。
レイヴンは生まれた時から王家の人間だ、
アリシアと同じ様に他家から嫁いできたのは、今のところマルグリットしかいない。
だけどマルグリットは王妃であり姑である。気軽な話し相手にはならないだろう。
だからレイヴンは、自分に相談して欲しいと言っているのだ。
そう言われて思い返してみると、アリシアは嫁いでから苦労したという記憶がなかった。
妃教育で教えられてきたのは、王太子妃、ひいては王妃としての考え方や振舞い、そして役割だ。
王家の一員としてはまた違ったものがある。
だけど王宮で暮らしていても、国王や王妃、レイヴンの弟妹たちとアリシアが顔を合わせることはほとんどない。
顔を合わさないのだから、苦言を呈されるような機会もないのだ。
稀になにかを言われた時も、王家に嫁いだのだから習慣やしきたりが違っているのは当然のことだと思っていた。
だからなにかを指摘されたとしても、不快にも不満にも感じなかったのだ。
ちくりと胸の奥に痛みを感じたアリシアは首を傾げた。
何かに思い当たったような気がしたが、それが何かわからなかったのだ。
「お兄様、失礼じゃないかしら?」
「なぜ?まだ歩き慣れない子がよたよたしているのは当然だろう?」
アリシアは納得がいかないという顔をしているが、レオナルドは甘い笑みを浮かべている。
仲の良いじゃれ合いがレイヴンには羨ましい。
「子ども達にお揃いのドレスを着せるとは、お2人は随分と砕けた関係だったのだな」
親類とはいっても公爵家と侯爵家である。
普通なら互いに矜持や遠慮があるものだ。
「母は公爵夫人ですが、侯爵家の出身ですからね」
レオナルドに言われて思い出す。
確かにルトビア公爵夫人も元は侯爵令嬢だったのだ。
「母も嫁いでしばらくは公爵家の家風や一族の間で馴染むのに苦労していたようです。そんな中で叔母は同じ侯爵家の育ちですからね。母にとっては気を張らずに接することができる相手だったようです」
それを聞いてアリシアは驚いた。
アリシアは公爵家の人間としての振舞いや考え方に苦労したことはない。
だけど確かにそれは、アリシアが生まれた時から公爵家の令嬢だったからだ。
「なにかあったら僕に言ってね」
「え?」
気がつくと真剣な目のレイヴンに見つめられていた。
「王宮でなにか辛いことがあれば、僕に言って欲しい」
アリシアの母は侯爵家から公爵家へ嫁いだが、アリシアは公爵家から王家へと嫁いだ。
どちらも生まれた家より上位の家へ嫁いだという点では同じである。
レイヴンは生まれた時から王家の人間だ、
アリシアと同じ様に他家から嫁いできたのは、今のところマルグリットしかいない。
だけどマルグリットは王妃であり姑である。気軽な話し相手にはならないだろう。
だからレイヴンは、自分に相談して欲しいと言っているのだ。
そう言われて思い返してみると、アリシアは嫁いでから苦労したという記憶がなかった。
妃教育で教えられてきたのは、王太子妃、ひいては王妃としての考え方や振舞い、そして役割だ。
王家の一員としてはまた違ったものがある。
だけど王宮で暮らしていても、国王や王妃、レイヴンの弟妹たちとアリシアが顔を合わせることはほとんどない。
顔を合わさないのだから、苦言を呈されるような機会もないのだ。
稀になにかを言われた時も、王家に嫁いだのだから習慣やしきたりが違っているのは当然のことだと思っていた。
だからなにかを指摘されたとしても、不快にも不満にも感じなかったのだ。
ちくりと胸の奥に痛みを感じたアリシアは首を傾げた。
何かに思い当たったような気がしたが、それが何かわからなかったのだ。
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