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第2部 6章
62 アリシアしかいらない①※微
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ベッドへ入るといつもの様に抱き締められた。
胸に頬を寄せるとその温もりにホッとする。髪を撫でる優しい手の感触をずっと感じていたい。
アリシアはレイヴンの背中へ腕をまわすと自ら頬を摺り寄せた。
レイヴンはあと2日しかここに居られないのに、眠ってしまうなんて時間を無駄にしているように感じてしまう。
だけど子どもの為に休息を取ることが重要なのもわかっている。どうしようもないジレンマだ。
「どうしたの?」
レイヴンがそんなアリシアの様子に気付かないはずがなく、心配そうに顔を覗き込んでくる。
そんな過保護なところも相変わらずだ。
「何でもありません……。ただ、レイヴン様がいらっしゃるのもあと少しなのだと……」
「……そうだね。帰りたくないなぁ……」
そんなわけにはいかない。
そのことはお互いに良くわかっていた、
そうしてしばらく抱き合う内に、アリシアは異変に気がついた。
下腹部に硬く熱いものが当たっているのだ。
レイヴンが僅かに身じろいで体を離そうとするのをアリシアは見逃さなかった。
「レイヴン様」
アリシアはしっかりと抱き着いて、離れようとするレイヴンに体を寄せる。
熱い昂ぶりが圧迫されて僅かに擦れ、レイヴンは「アリシアっ!!」と声を上げて跳ね起きた。
アリシアを押しやり背中を向ける。
胸中は羞恥と混乱と焦りでいっぱいだった。
アリシアに知られないよう朝自分で処理をしたのに、アリシアを抱き締めていたらまた催してしまった。
妊娠しているアリシアを抱くわけにはいかないのに最悪だ。
こうなってはもう、自分で処理をしなければ落ち着かないだろう。
自分で処理をしているなんて、アリシアには知られたくなかったけれど仕方がない。
「ごめん、ちょっと……」
そう言って背中を向けたままレイヴンがベッドを降りようとする。
その背中へアリシアは抱き着いた。
「嫌です!行かないで……っ!」
「アリシア……っ?!」
腹の辺りに巻き付いた腕に当たりそうになって、レイヴンは焦る。
だけどアリシアは気づかないままぎゅうぎゅうと抱き着いた。
レイヴンが昂ぶりを隠していることはこれまでもあった。
だけどこれまでとは状況が違っている。
勿論アリシアの身体を気遣ってというのは同じだろうが、アリシアはひと月以上傍を離れていたのだ。王宮を離れる前も、寝付いてからは相手をしていなかった。
それじゃあその間の欲は、どうしていたのだろうか。
「……やはり、他の女性と……?」
「アリシアっ?!何を……っ?!」
アリシアにはレイヴンが自身を慰めるといった考えがなかった。
その知識がない、というのもあるが、レイヴンはそうする必要がないからだ。女を抱きたいと思えば周りにいる女性に声を掛ければ良い。
それで子どもができても周りは万々歳である。身籠った女性を側妃に迎えれば良いのだ。
勿論側妃を娶ってから子どもを…、と順序を守った方が良いが、守らなくても咎められることはない。貴族たちは側妃や世継ぎを強く望んでいるのだから、諸手を挙げて迎えられるだろう。
そう思えばアリシアは急に怖くなった。
毎日あれだけアリシアを抱いていたレイヴンなのだ。性欲は強い方なのだろう。
アリシアが傍を離れてからこれまで、女性を抱かずにいられたとは思えない。
……結婚から丸2年、数えるほどしか閨がなかったことはすっかり忘れているアリシアだった。
胸に頬を寄せるとその温もりにホッとする。髪を撫でる優しい手の感触をずっと感じていたい。
アリシアはレイヴンの背中へ腕をまわすと自ら頬を摺り寄せた。
レイヴンはあと2日しかここに居られないのに、眠ってしまうなんて時間を無駄にしているように感じてしまう。
だけど子どもの為に休息を取ることが重要なのもわかっている。どうしようもないジレンマだ。
「どうしたの?」
レイヴンがそんなアリシアの様子に気付かないはずがなく、心配そうに顔を覗き込んでくる。
そんな過保護なところも相変わらずだ。
「何でもありません……。ただ、レイヴン様がいらっしゃるのもあと少しなのだと……」
「……そうだね。帰りたくないなぁ……」
そんなわけにはいかない。
そのことはお互いに良くわかっていた、
そうしてしばらく抱き合う内に、アリシアは異変に気がついた。
下腹部に硬く熱いものが当たっているのだ。
レイヴンが僅かに身じろいで体を離そうとするのをアリシアは見逃さなかった。
「レイヴン様」
アリシアはしっかりと抱き着いて、離れようとするレイヴンに体を寄せる。
熱い昂ぶりが圧迫されて僅かに擦れ、レイヴンは「アリシアっ!!」と声を上げて跳ね起きた。
アリシアを押しやり背中を向ける。
胸中は羞恥と混乱と焦りでいっぱいだった。
アリシアに知られないよう朝自分で処理をしたのに、アリシアを抱き締めていたらまた催してしまった。
妊娠しているアリシアを抱くわけにはいかないのに最悪だ。
こうなってはもう、自分で処理をしなければ落ち着かないだろう。
自分で処理をしているなんて、アリシアには知られたくなかったけれど仕方がない。
「ごめん、ちょっと……」
そう言って背中を向けたままレイヴンがベッドを降りようとする。
その背中へアリシアは抱き着いた。
「嫌です!行かないで……っ!」
「アリシア……っ?!」
腹の辺りに巻き付いた腕に当たりそうになって、レイヴンは焦る。
だけどアリシアは気づかないままぎゅうぎゅうと抱き着いた。
レイヴンが昂ぶりを隠していることはこれまでもあった。
だけどこれまでとは状況が違っている。
勿論アリシアの身体を気遣ってというのは同じだろうが、アリシアはひと月以上傍を離れていたのだ。王宮を離れる前も、寝付いてからは相手をしていなかった。
それじゃあその間の欲は、どうしていたのだろうか。
「……やはり、他の女性と……?」
「アリシアっ?!何を……っ?!」
アリシアにはレイヴンが自身を慰めるといった考えがなかった。
その知識がない、というのもあるが、レイヴンはそうする必要がないからだ。女を抱きたいと思えば周りにいる女性に声を掛ければ良い。
それで子どもができても周りは万々歳である。身籠った女性を側妃に迎えれば良いのだ。
勿論側妃を娶ってから子どもを…、と順序を守った方が良いが、守らなくても咎められることはない。貴族たちは側妃や世継ぎを強く望んでいるのだから、諸手を挙げて迎えられるだろう。
そう思えばアリシアは急に怖くなった。
毎日あれだけアリシアを抱いていたレイヴンなのだ。性欲は強い方なのだろう。
アリシアが傍を離れてからこれまで、女性を抱かずにいられたとは思えない。
……結婚から丸2年、数えるほどしか閨がなかったことはすっかり忘れているアリシアだった。
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