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三話 予告状
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あれから十一年の月日が経ち,
「かい!起きろ!初日から遅刻する気か!」
海は高校生になった。そして今日は,入学式なのだ。
「ふぁー。おはよ。朝からうるさいよ師匠。」
海がそう言うと,
「うるさくなどない!それと,師匠じゃない,父さんと呼べと何度言ったらわかる!」
そう弥が言い,「誰が呼ぶか!」と海がつっこむ。これが二人の,毎朝の習慣になっていた。
「やべっ!もうこんな時間だ!行ってくる師匠!」
「気をつけてなー。友達百人作るんだぞー。」
「それは小学生だ!」
海はつっこみながらも急いで学校へ向かった。
ドンッ。
「あ,すみません!」
「いった~。骨折れたわこれ。」
海は不良とぶつかってしまった。
「おい,お前その制服うちの学校のやつか?」
「はい。今日から花田高校に入学しますけど。」
海がおそるおそる答えると,
「ははっ!そりゃちょうど良かった。じゃあお前今日から俺のパシリだ。」
突然言われたことに,海は頭の上に巨大なはてなを浮かべて思わず「え?」と言ってしまった。
「え?じゃねぇよ!聞こえなかったか?パシリだよパシリ!お前は後輩なんだから黙って先輩の俺の言うこと聞けばいいんだよ。」
「お断りします。あの,俺急いでるんで失礼します。」
海がそう言って,走り出そうとすると,
「おい!待てよ。てめぇ,俺に歯向かうのか?殺すぞ!」
"殺すぞ"その言葉を聞いた瞬間,海の動きが止まった。
「チッ。」
そう舌打ちをした後,海が不良を睨みつけた。
その目はまるで,殺気立ったライオンのようだった。
「さっきから聞いてりゃ,殺すだのパシリだのうるせぇよ。」
そう,家族を目の前で亡くした海にとって,"殺す"や"死ね"などの言葉は,禁句中の禁句なのだ。さらに,海は怒るとまるで別人になったかのように人が変わる。
「なんだと!まじで殺すぞ!」
「そんなに殺して欲しいなら殺してやるよ。」
そう言いながら,海が後ろ蹴りをする。
なんと,不良は一発でやられてしまった。
「あーあ。こんなとこで師匠に教えてもらったテコンドーを使うはめになるなんてな~。」
海は弥に「探偵は恨みをかうことが多い。いつ襲われるか分からない!」そう言われて護身術でテコンドーを教わっていた。
「弱ぇ癖にいっちょ前に喧嘩売ってんじゃねぇよ。あーあ,まじでイライラするわ…って,あ!そうだ!入学式!!」
海は入学式という事を思い出し,全速力で走り出した。
海が学校に着くと,門は閉まっていてそこを女性が一人通っていた。
「あの!すみません!体育館ってどこですか?」
海がそう尋ねると女性は,
「もしかして,今日うちに入学予定の片桐海君?」
と,尋ね返した。
「はい!そうです!」
「残念だけど,入学式は終わったわ。」
なんと,入学式は終わっていた。
「そうですか。」
海がしょんぼりしたように言った。
「私,佐竹陽菜乃(さたけひなの)。あなたのクラスの一年三組担任だから,よろしくね、」
「はい!」
海は元気に返事をすると,真っ直ぐ家へ帰った。
途中(陽菜乃先生若いのに凄いな。)なんて考えながら。
「ただいま~。師匠帰ったぞ。」
海が家に帰ると,弥がとても嬉しそうな表情で玄関へ走ってきた。
「海!ちょうど良かった!今から警視庁へ向かうぞ!」
「は?」
弥から言われた突然の言葉に混乱した。(自分は今学校から帰ってきたのに,なぜ警視庁に行かなければならないのか)と。
「喜べ!お前の探偵としての初のデビュー戦だ!」
「はぁ?」
海は訳が分からないまま,警視庁へと向かった。
一警視庁一
「おぉー。来てくれて嬉しいぜ武久!」
そう言って弥に近づいたのは,警視庁の森上隆(もりがみたか)警部だ。
「ははっ!よく言うよ森上が呼び出したくせに。」
二人は高校の同級生で,刑事と探偵となりたいものが似ていた事がきっかけで仲良くなった。
海が弥が楽しそうに話しているのを見ていると,話が一段落ついたのか森上警部が海の方へ歩いてきた。
「もしかして,君が武久が言っていた弟子の海君か!」
「はい。」
そう海が答えると,
「そうか,よろしく頼むよ。早速なんだが,君に見て欲しいものがあるんだ。」
そう言って見せられたのはなんと,一枚の予告状だった。
「かい!起きろ!初日から遅刻する気か!」
海は高校生になった。そして今日は,入学式なのだ。
「ふぁー。おはよ。朝からうるさいよ師匠。」
海がそう言うと,
「うるさくなどない!それと,師匠じゃない,父さんと呼べと何度言ったらわかる!」
そう弥が言い,「誰が呼ぶか!」と海がつっこむ。これが二人の,毎朝の習慣になっていた。
「やべっ!もうこんな時間だ!行ってくる師匠!」
「気をつけてなー。友達百人作るんだぞー。」
「それは小学生だ!」
海はつっこみながらも急いで学校へ向かった。
ドンッ。
「あ,すみません!」
「いった~。骨折れたわこれ。」
海は不良とぶつかってしまった。
「おい,お前その制服うちの学校のやつか?」
「はい。今日から花田高校に入学しますけど。」
海がおそるおそる答えると,
「ははっ!そりゃちょうど良かった。じゃあお前今日から俺のパシリだ。」
突然言われたことに,海は頭の上に巨大なはてなを浮かべて思わず「え?」と言ってしまった。
「え?じゃねぇよ!聞こえなかったか?パシリだよパシリ!お前は後輩なんだから黙って先輩の俺の言うこと聞けばいいんだよ。」
「お断りします。あの,俺急いでるんで失礼します。」
海がそう言って,走り出そうとすると,
「おい!待てよ。てめぇ,俺に歯向かうのか?殺すぞ!」
"殺すぞ"その言葉を聞いた瞬間,海の動きが止まった。
「チッ。」
そう舌打ちをした後,海が不良を睨みつけた。
その目はまるで,殺気立ったライオンのようだった。
「さっきから聞いてりゃ,殺すだのパシリだのうるせぇよ。」
そう,家族を目の前で亡くした海にとって,"殺す"や"死ね"などの言葉は,禁句中の禁句なのだ。さらに,海は怒るとまるで別人になったかのように人が変わる。
「なんだと!まじで殺すぞ!」
「そんなに殺して欲しいなら殺してやるよ。」
そう言いながら,海が後ろ蹴りをする。
なんと,不良は一発でやられてしまった。
「あーあ。こんなとこで師匠に教えてもらったテコンドーを使うはめになるなんてな~。」
海は弥に「探偵は恨みをかうことが多い。いつ襲われるか分からない!」そう言われて護身術でテコンドーを教わっていた。
「弱ぇ癖にいっちょ前に喧嘩売ってんじゃねぇよ。あーあ,まじでイライラするわ…って,あ!そうだ!入学式!!」
海は入学式という事を思い出し,全速力で走り出した。
海が学校に着くと,門は閉まっていてそこを女性が一人通っていた。
「あの!すみません!体育館ってどこですか?」
海がそう尋ねると女性は,
「もしかして,今日うちに入学予定の片桐海君?」
と,尋ね返した。
「はい!そうです!」
「残念だけど,入学式は終わったわ。」
なんと,入学式は終わっていた。
「そうですか。」
海がしょんぼりしたように言った。
「私,佐竹陽菜乃(さたけひなの)。あなたのクラスの一年三組担任だから,よろしくね、」
「はい!」
海は元気に返事をすると,真っ直ぐ家へ帰った。
途中(陽菜乃先生若いのに凄いな。)なんて考えながら。
「ただいま~。師匠帰ったぞ。」
海が家に帰ると,弥がとても嬉しそうな表情で玄関へ走ってきた。
「海!ちょうど良かった!今から警視庁へ向かうぞ!」
「は?」
弥から言われた突然の言葉に混乱した。(自分は今学校から帰ってきたのに,なぜ警視庁に行かなければならないのか)と。
「喜べ!お前の探偵としての初のデビュー戦だ!」
「はぁ?」
海は訳が分からないまま,警視庁へと向かった。
一警視庁一
「おぉー。来てくれて嬉しいぜ武久!」
そう言って弥に近づいたのは,警視庁の森上隆(もりがみたか)警部だ。
「ははっ!よく言うよ森上が呼び出したくせに。」
二人は高校の同級生で,刑事と探偵となりたいものが似ていた事がきっかけで仲良くなった。
海が弥が楽しそうに話しているのを見ていると,話が一段落ついたのか森上警部が海の方へ歩いてきた。
「もしかして,君が武久が言っていた弟子の海君か!」
「はい。」
そう海が答えると,
「そうか,よろしく頼むよ。早速なんだが,君に見て欲しいものがあるんだ。」
そう言って見せられたのはなんと,一枚の予告状だった。
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