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44.会いたいです。
しおりを挟むリンさんに話したいと言ってみたけれど、断られてしまった。とにかく、会わないことには話にならない。
そう分かっていても、会いに行くタイミングも掴めないまま、時間が経ってしまっていた。連絡もしていたけれど、文面からは距離が感じられて…続かなかった。
リンさんに会えなくなってから、夜の寝付きが悪くなった。食欲もあまりなくなった。今まではリンさんに振る舞うために、練習がてら普段から自炊していた。けれど、最近は自炊する気にもならない。
そんな中でも、仕事はちゃんとこなしていた。ちゃんと…とは言えないか…。マネージャーが他の二人が居ないときに話を振ってくる。
「藍月、最近どうしたんだ?何かあるなら相談しろと言ったよな。」
「何もないですよ。少し疲れただけです。」
「…そうか…。最近ちゃんと寝ているのか?」
「ふふっそんなことまで心配されるなんて…そんなに酷い顔してます?」
「ああ、してるな。無理はするなよ。」
「はーい」
マネージャーにも迷惑ばっかりかけて…はぁ…。理人ともえぎにも迷惑ばっかりかけてる。俺がぼーっとしていて、二人がフォローしてくれることが最近は多い。
リンさんに会いたい…。リンさんのことばかり考えている。それで仕事もおろそかにしてしまっている。睡眠薬とか貰いに行ったほうがいいのかな…。
そろそろ身体的に限界な気もする。栄養補給だけでもしないとな…。そう思ってゼリー飲料を飲み込む。
「藍ちゃん!またそんなの飲んで!ちゃんと食べないと駄目でしょ!」
いつの間にか戻ってきていたもえぎから注意を受ける。けれど、やはり食欲はあまりなかった。
「うん…後でまた食べるよ」
「もー!!そんな言葉で誤魔化さないで!今目の前で食べて!」
「…わかった…」
心配かけているのも分かっているし、自分でも食べないと駄目だと思っている。もえぎに監視されながら、用意されているお弁当に手を付ける。
久々にちゃんと食べた気がする。前までなら弁当一つくらい余裕で食べれたのに…。あんまり食べれなくなってる…。流石に拙いな…。食生活は改めよう。
「よし!偉い偉い!」
「ありがと。」
「藍月ちゃんと食べたのか?」
「うん!僕が食べさせたよ!」
「良くやったもえぎ。」
「えっへん!」
二人には頭上がらないや…。
よし!お仕事頑張ろ!…アイドル活動ならリンさんも見てくれてるかもしれないし。
生放送のテレビ番組で歌ったとき、間奏のセリフで、ライブ配信の時にやったバーンってポーズをした。もしかしたら、リンさんに伝わるかもしれないし。
「君に会いたい」
リンさんに届くといいな…。
「ファンのみんなー!大好きだよ!」
「俺を好きになれよ。」
リンさんのSNSもあの日から更新がなくなっている。サイン会も当たったって言ってた。来てくれる…よね…。避けられてるし、それも来てくれないのかな…。
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