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第六章 君の一つ一つの言葉が
3 ノスタルジーと包丁
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「もう勝手に離れたらダメですよ」
湊くんはそう言って、優しく手を繋ぎ直す。
指を絡ませる恋人繋ぎではないけど、その熱い掌に包まれる私の手。高校生なのに私なんかより手が大きくて、ゴツゴツとした感触は逞しい。
ホワホワするような、ポカポカするような、そんな感じが指先から体に流れ込んでくる。
「湊くん」
「はい」
「……あ」
しまった!
ほぼ無意識に名前を呼んでた。だから返事を聞いて、私の方があたふたする。
話題を探さなきゃ。高校生とでも通じる話って、どこかにないかな。と、辺りを見回した。
「そ、そういえばさ、駅前、凄く栄えたよね」
「そうですね」
「新しいカフェもいっぱいできたのに、どうして『マリアージュ』がいいの? 高校生なら、やっぱり新しい店に行きたいと思うのかなって……私は思ってみたのだけれど!」
なんだか言葉が変だ。
「私は古い人間だから『マリアージュ』ぐらいが落ち着くんだけどね」そう付け足す。
「あそこは馴染みの店なんで、気兼ねなく行けるんですよ」
「馴染み? マスターとお知り合いとか?」
「まあ、その……この前話しましたよね、両親のこと。家に親がいないし、俺はあまり料理とか得意じゃないから、たまにそこに行って、晩飯とか食わせてもらってたんです」
「そうなんだ」
「それに、趣がある雰囲気の方が落ち着くんですよね。あとは流行に囚われない、変わらない姿勢が好きですね。だから、俺は『マリアージュ』が良いなって」
友達からはよく渋いって言われます。
そう言って、クスリと笑った。
その優しい眼差しで心が温かくなる。
彼が言いたいことはよくわかった。遺伝子に刻まれてるだなんて不思議な理由を言うつもりはないけど、その時代に思い出がなくても、懐かしいと感じさせる純喫茶が、一番心が落ち着くんだよね。
「同感だな。ノスタルジーって言うのかな。私も昔にしかない良さというか、懐かしさを感じた時に『ああ、日本に生まれてきてよかったな』て思うのが、凄く心地良いの。私って、日本が本当に好きなんだろうね」
世界の流行に乗って、新しく開店することが悪いわけじゃない。物事の変化は必須であり、そしてその変化を楽しめるのが人間。
煌びやかに着飾った店の前を通り過ぎ、緑色のコンビニを曲がると、街の雰囲気は一転する。
人通りの少ない、少し寂しいような雰囲気のある細い路地裏に入った。
大通りから少し離れただけで現れる、昔の時代の名残。若者が入るゲームセンターやブランド店などはない。そこにあるのは既に閉店したスナックや、居酒屋。
更に奥に行けば住宅地があって、小さい公園がある。昔ながらの駄菓子屋さんに、文房具屋さんなどが並ぶ。取り残された昭和の時代があった。
それから少し進むと煉瓦の店が見えてくる。喫茶店『マリアージュ』と可愛らしい字で書かれた緑のテント看板。緑色の観葉植物で店頭を飾っていた。
ああ、手を繋いでいられるのも終わりか。
「本当にお疲れ様でした」
湊くんはそう笑って、自然に手が離れた。
鈴の音を鳴らしながら、クラシックなドアが開かれる。
■ ■ ■
カウンターの中では豆を挽くマスターと、アルバイトである背の低い少女が食器を洗っていた。いつものブラウンのギャルソンエプロンが可愛い。
ピカピカに磨かれたカウンターに座る私達。その目の前には、一杯のカフェオレと未開封のチョコレートの箱。そして、回収したコンサートのアンケートが並ぶ。
隣に座る湊くんはカフェオレを一口飲むと、コースターに置いた。
そしてその向こうの隣には、ミックスジュースを前にする女子高生。しかも、今日話題に出た、湊くんの彼女ではないという例の女の子が座っている。
グレーのロング丈のパーカートップス。そこから見える細くて長い脚が、男性にとって目の保養になっていそう。私なんかが生足を出したら、目の毒だと言われかねない。
なぜこうなった。
店内に流れるクラシック音楽に耳を傾けながら、アンケートをパラパラと読みながら、首を傾げる。
「梶瑛、あんま睨むなよ」
挟まれるように座る湊くんは困ったように言う。助けを乞うように、ゆっくりと豆を挽くマスターを見遣った。
が、マスターは「青春ですなぁ」と言って、ほのぼのしているだけ。
彼女の名は、梶瑛凛子。あのshow先生の電話でも話題に出た彼女だった。こういう時、世間って狭いなって言いたくなる。
ショートボブの黒髪に、健康的な肌の色。少し強気な眼差しが印象的。いや、睨まれているからか?
私は攻撃的な視線を一身に浴び、萎縮しながら次のアンケートを読む。『演奏すごく良かったです』の文字に心の中でお礼を言う。その間も睨みつけられ……。
……私、彼女になにかやったっけ?
「あたし、アンタらの演奏を聴きに行ったんだけどさぁ」
向けられる視線とは打って変わって、声の可愛らしさにキュンとする。コンサートに来てくれたお客様を前にして舞い上がった。
「本当⁉︎ 嬉しい! ありがとう」
わーい! と喜んでいると、梶瑛さんはじーっと私を睨み、口を閉ざす。そして、湊くんに視線を移すと、僅かにその視線の鋭さが和らぐのを確かに見た。
「最後の『カルメン幻想曲』なんだけど」
「あ! 『カルメン』どうだった⁉︎」
「………………」
ジト目というものでしょうか。
口をへの字に閉じて、半眼で見つめられる。私の問いには全く答えず、これは無視というものであろうか。
私はその圧力に負けて、乗り出した身を引っ込めた。静かに座ったのに、彼女の視線が続き、鋭すぎて痛い。まるで包丁が刺さっているような気持ちだ。
「あの曲をどう解釈したら、ああいう演奏になるわけ?」
「ん?」
湊くんは言ってる意味がわからないといわんばかりに、目を点にした。
湊くんはそう言って、優しく手を繋ぎ直す。
指を絡ませる恋人繋ぎではないけど、その熱い掌に包まれる私の手。高校生なのに私なんかより手が大きくて、ゴツゴツとした感触は逞しい。
ホワホワするような、ポカポカするような、そんな感じが指先から体に流れ込んでくる。
「湊くん」
「はい」
「……あ」
しまった!
ほぼ無意識に名前を呼んでた。だから返事を聞いて、私の方があたふたする。
話題を探さなきゃ。高校生とでも通じる話って、どこかにないかな。と、辺りを見回した。
「そ、そういえばさ、駅前、凄く栄えたよね」
「そうですね」
「新しいカフェもいっぱいできたのに、どうして『マリアージュ』がいいの? 高校生なら、やっぱり新しい店に行きたいと思うのかなって……私は思ってみたのだけれど!」
なんだか言葉が変だ。
「私は古い人間だから『マリアージュ』ぐらいが落ち着くんだけどね」そう付け足す。
「あそこは馴染みの店なんで、気兼ねなく行けるんですよ」
「馴染み? マスターとお知り合いとか?」
「まあ、その……この前話しましたよね、両親のこと。家に親がいないし、俺はあまり料理とか得意じゃないから、たまにそこに行って、晩飯とか食わせてもらってたんです」
「そうなんだ」
「それに、趣がある雰囲気の方が落ち着くんですよね。あとは流行に囚われない、変わらない姿勢が好きですね。だから、俺は『マリアージュ』が良いなって」
友達からはよく渋いって言われます。
そう言って、クスリと笑った。
その優しい眼差しで心が温かくなる。
彼が言いたいことはよくわかった。遺伝子に刻まれてるだなんて不思議な理由を言うつもりはないけど、その時代に思い出がなくても、懐かしいと感じさせる純喫茶が、一番心が落ち着くんだよね。
「同感だな。ノスタルジーって言うのかな。私も昔にしかない良さというか、懐かしさを感じた時に『ああ、日本に生まれてきてよかったな』て思うのが、凄く心地良いの。私って、日本が本当に好きなんだろうね」
世界の流行に乗って、新しく開店することが悪いわけじゃない。物事の変化は必須であり、そしてその変化を楽しめるのが人間。
煌びやかに着飾った店の前を通り過ぎ、緑色のコンビニを曲がると、街の雰囲気は一転する。
人通りの少ない、少し寂しいような雰囲気のある細い路地裏に入った。
大通りから少し離れただけで現れる、昔の時代の名残。若者が入るゲームセンターやブランド店などはない。そこにあるのは既に閉店したスナックや、居酒屋。
更に奥に行けば住宅地があって、小さい公園がある。昔ながらの駄菓子屋さんに、文房具屋さんなどが並ぶ。取り残された昭和の時代があった。
それから少し進むと煉瓦の店が見えてくる。喫茶店『マリアージュ』と可愛らしい字で書かれた緑のテント看板。緑色の観葉植物で店頭を飾っていた。
ああ、手を繋いでいられるのも終わりか。
「本当にお疲れ様でした」
湊くんはそう笑って、自然に手が離れた。
鈴の音を鳴らしながら、クラシックなドアが開かれる。
■ ■ ■
カウンターの中では豆を挽くマスターと、アルバイトである背の低い少女が食器を洗っていた。いつものブラウンのギャルソンエプロンが可愛い。
ピカピカに磨かれたカウンターに座る私達。その目の前には、一杯のカフェオレと未開封のチョコレートの箱。そして、回収したコンサートのアンケートが並ぶ。
隣に座る湊くんはカフェオレを一口飲むと、コースターに置いた。
そしてその向こうの隣には、ミックスジュースを前にする女子高生。しかも、今日話題に出た、湊くんの彼女ではないという例の女の子が座っている。
グレーのロング丈のパーカートップス。そこから見える細くて長い脚が、男性にとって目の保養になっていそう。私なんかが生足を出したら、目の毒だと言われかねない。
なぜこうなった。
店内に流れるクラシック音楽に耳を傾けながら、アンケートをパラパラと読みながら、首を傾げる。
「梶瑛、あんま睨むなよ」
挟まれるように座る湊くんは困ったように言う。助けを乞うように、ゆっくりと豆を挽くマスターを見遣った。
が、マスターは「青春ですなぁ」と言って、ほのぼのしているだけ。
彼女の名は、梶瑛凛子。あのshow先生の電話でも話題に出た彼女だった。こういう時、世間って狭いなって言いたくなる。
ショートボブの黒髪に、健康的な肌の色。少し強気な眼差しが印象的。いや、睨まれているからか?
私は攻撃的な視線を一身に浴び、萎縮しながら次のアンケートを読む。『演奏すごく良かったです』の文字に心の中でお礼を言う。その間も睨みつけられ……。
……私、彼女になにかやったっけ?
「あたし、アンタらの演奏を聴きに行ったんだけどさぁ」
向けられる視線とは打って変わって、声の可愛らしさにキュンとする。コンサートに来てくれたお客様を前にして舞い上がった。
「本当⁉︎ 嬉しい! ありがとう」
わーい! と喜んでいると、梶瑛さんはじーっと私を睨み、口を閉ざす。そして、湊くんに視線を移すと、僅かにその視線の鋭さが和らぐのを確かに見た。
「最後の『カルメン幻想曲』なんだけど」
「あ! 『カルメン』どうだった⁉︎」
「………………」
ジト目というものでしょうか。
口をへの字に閉じて、半眼で見つめられる。私の問いには全く答えず、これは無視というものであろうか。
私はその圧力に負けて、乗り出した身を引っ込めた。静かに座ったのに、彼女の視線が続き、鋭すぎて痛い。まるで包丁が刺さっているような気持ちだ。
「あの曲をどう解釈したら、ああいう演奏になるわけ?」
「ん?」
湊くんは言ってる意味がわからないといわんばかりに、目を点にした。
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