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お母様、現実はそれほど甘くないですよ?
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「お母様、現実はね、こんなポッと出の没落しそうな貴族の令嬢と結婚しますって発表したら、妬み嫉みは凄いのよ!!!」
「そ、そんなこと……」
私の剣幕に気圧された母は、目を白黒させ始めどもりだす。
それでもまだ夢みたいな話を続けようする母に、さらなる現実を突きつける。
「それに、今まで周囲に仲が悪く見られていたお義母様と、お義姉様二人に仕送りなんて、許される訳がないでしょ!」
再婚後、ボロボロの服を着て毎日どこかへ向かう私に、近所の人達は意地悪な継母や義姉達にイジメられていると勘違したのだろう。
『シンドラちゃんに家のこと全てやらせて、毎日自分たちはパーティー三昧らしいわよ。』
私の知らないところで義母や義姉達は近所の人達から心ない言葉を投げかけられた。
「それだけならばまだしも、それが原因でお義母様達がこの家から追い出されることになったらどうするの?お母様!あ!な!た!はどうやって生きていくの?万が一お母様を王城で世話をするにしても、生きていた事を公に説明しなければならないのよ!」
どんなに周囲から悪く言われても、文句も告げずに私を見守ってくれた義母と、義姉達。
彼女達に対する誤解を解こうと、近所の人達にいくら説明をして回っても誰も信じてくれなかった。
もし、王城に入れば、また同じことの繰り返しになるのでは……。という恐怖が理由の二つ目である。
一つ目の理由よりもむしろ、私はこちらを強く危惧していた。
「!?それは大変だわ!どうしましょう!!」
頭の中がお花畑な母も、自身に降りかかるかもしれない現実を突きつけると、ようやく事の深刻さを理解したのか、顔に焦りが見え始めオロオロしだした。
「だから、何としてもあの靴を取り返さなければいけないのよ!!分かった?お母様?」
「うん!うん!シンドラちゃん、お母さん分かったわ!!」
「こうなったら、家族総出でやり切るしかないわ!!お義母様とお義姉様達に協力をお願いしたいから、お母様、呼んできてちょうだい!」
「分かったわ!二度と外に出ずにお家でのんびりしながら生きていくって決めたのだもの、お母さんも協力する!!」
「……。」
母の発言にげんなりしながらも、家族総出で‘’ガラスの靴奪還作戦‘’の計画は練られた。
義母には3食の他に夜食作りなどで食事面のサポートを、義姉達には私と共に三人で秘密の特訓を。
そして、母はと言うとーー。
いつも通り、ゴロゴロと好きなように日々を過ごしていった。
「ヒドイー!シンドラちゃん!!お母さんだって、当日はちゃんとお手伝いするもん!!」
「……。」
ーーーーー
ーーーー
ーーー
ーー
ーーそして出来うる限りは全てやりきり、とうとう王子が指定した祝日を迎えた。
「王子…この人数は…。」
騎士団長の呆れるような声が王子の耳に響いた。
「そ、そんなこと……」
私の剣幕に気圧された母は、目を白黒させ始めどもりだす。
それでもまだ夢みたいな話を続けようする母に、さらなる現実を突きつける。
「それに、今まで周囲に仲が悪く見られていたお義母様と、お義姉様二人に仕送りなんて、許される訳がないでしょ!」
再婚後、ボロボロの服を着て毎日どこかへ向かう私に、近所の人達は意地悪な継母や義姉達にイジメられていると勘違したのだろう。
『シンドラちゃんに家のこと全てやらせて、毎日自分たちはパーティー三昧らしいわよ。』
私の知らないところで義母や義姉達は近所の人達から心ない言葉を投げかけられた。
「それだけならばまだしも、それが原因でお義母様達がこの家から追い出されることになったらどうするの?お母様!あ!な!た!はどうやって生きていくの?万が一お母様を王城で世話をするにしても、生きていた事を公に説明しなければならないのよ!」
どんなに周囲から悪く言われても、文句も告げずに私を見守ってくれた義母と、義姉達。
彼女達に対する誤解を解こうと、近所の人達にいくら説明をして回っても誰も信じてくれなかった。
もし、王城に入れば、また同じことの繰り返しになるのでは……。という恐怖が理由の二つ目である。
一つ目の理由よりもむしろ、私はこちらを強く危惧していた。
「!?それは大変だわ!どうしましょう!!」
頭の中がお花畑な母も、自身に降りかかるかもしれない現実を突きつけると、ようやく事の深刻さを理解したのか、顔に焦りが見え始めオロオロしだした。
「だから、何としてもあの靴を取り返さなければいけないのよ!!分かった?お母様?」
「うん!うん!シンドラちゃん、お母さん分かったわ!!」
「こうなったら、家族総出でやり切るしかないわ!!お義母様とお義姉様達に協力をお願いしたいから、お母様、呼んできてちょうだい!」
「分かったわ!二度と外に出ずにお家でのんびりしながら生きていくって決めたのだもの、お母さんも協力する!!」
「……。」
母の発言にげんなりしながらも、家族総出で‘’ガラスの靴奪還作戦‘’の計画は練られた。
義母には3食の他に夜食作りなどで食事面のサポートを、義姉達には私と共に三人で秘密の特訓を。
そして、母はと言うとーー。
いつも通り、ゴロゴロと好きなように日々を過ごしていった。
「ヒドイー!シンドラちゃん!!お母さんだって、当日はちゃんとお手伝いするもん!!」
「……。」
ーーーーー
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ーー
ーーそして出来うる限りは全てやりきり、とうとう王子が指定した祝日を迎えた。
「王子…この人数は…。」
騎士団長の呆れるような声が王子の耳に響いた。
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