私の婚約者の苦手なもの

jun

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視力検査

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「…なんですと?」


「だから、裸になるけどいい?」


「なんで?」


「確認するんでしょ?下着も脱ぐ?」


「ロ、ロイ、あの、その、あれよ…」


「顔赤いよ、熱でもある?泣き過ぎて熱出ちゃったかな?」


「きょ、今日はいい…!」


「じゃあ、いつ見る?
学院じゃちょっと落ち着かないね。
休みの日に家においで。」


「あ、あ、あの、その、それは、その、なんというか、お、お、おじ様にでも確認して頂きたく…どうぞ、その、…申し訳ありませんでした!」


「いいの?ひょっとしたらもう産まれるのかも。背中が痒いような…。」


え⁉︎大変!


シャツを捲り上げ、背中を確認した。

うん、綺麗な背中だ!
見た限り異常なしかな。


「ロイ、背中綺麗だったよ」


ナデナデしながらロイを後ろから顔を覗けば、真っ赤だった…。


「ごめん、心配で勝手に撫でくりまわしてた…。」


「いや、いいけど…コレは…ヤバい…。」


「なんか…ごめん…。」



「リリー、悪いんだけど今すぐそこの視力検査表で視力検査してくれる?」


「視力検査?なんで?」


「ちょっと冷静になろうかと…。」


「ごめん、私が変な事言ったから…。良いよ、やろう!
はい、これは?」

「下」

「はい、コレは?」

「斜め右下」





両目とも2.0だった…。






*******************





昼休みの食堂には、学院のベストカップル、

ロナルド・グランディ侯爵令息とリリーナ・ワソニック伯爵令嬢が楽しそうにランチを食べている。


入学時には、ロナルド様に突撃する女子が多かったが、
突撃するたび無表情で一切話さず、
視線も合わすことなく、一瞬顔を歪めてから走り出す…リリーナ様の元へ。


抱きついてるロナルド様と、何故か殺虫剤片手に構えているリリーナ様を見る度に、なんだかお二人の邪魔をする事なんてしちゃいけないような空気感が漂う。
それを察し、早々にロナルド様の追っかけ達は解散となる。


それでも新学期になる度、猛者は数名現れる。
が、数日でいなくなる。


今年は、
キャサリン・グロウ男爵令嬢が現れた。

途中編入で入学してきた始めの頃は、男子を侍らせていて、女子は総スカン状態だった。

体調不良で2週間休んでからは、ガラッと雰囲気が変わり、今では誰よりもガリ勉になった。


そして今、


平和な昼休みの食堂にて、ベストカップルのお二人に当てられて、失神者続出。


美少女のリリーナ様と神が如きのロナルド様がアハハオホホと楽しげな様子は、目が潰れそうな眩しさだ。


すると、倒れている生徒を見て、リリーナ様は心配気な様子…。
助けに行こうとするリリーナ様をロナルド様が止め、手を引かれてお二人は食堂を後にした。


と思いきや、食堂を出てすぐの場所でリリーナ様が号泣していらっしゃる⁉︎


皆、何事?とさりげなく入り口近くに集まりだした。
決してあからさまにではなく、さりげなくだ。


リリーナ様は泣いているのでハッキリと聞き取れないが、


「死んじゃう」

「産まれる」

「ロイが」


と聞こえた。




ロナルド様が何かを産み落とす…?



食堂はシーンとなった…。


やはり、あの方は人間ではないかもしれない…。



ちなみに語りは、

『お二人を愛でる会』代表、カトリーヌ。
家名は省略させていただきます。

時々、語らせて頂きとうございます。
以後お見知りおきを。







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