私の婚約者の苦手なもの

jun

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男ばっかり

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アラン視点


なんだか気分が沈んでしまった状態で二人で屋敷に帰ってきた・・・ら、見たことのある馬車が止まっていた…。


「父上がいる…。」


「うそ~~~!」とマリアが天を仰ぐ。


疲れが倍増した。


恐る恐る屋敷の中に入る。


執事のギルバートが
「お帰りなさいませ。大旦那様がお待ちです。」

「やっぱりいるんだ…」
「どうしましょ、リリーがいないわ!」

と二人で慌てていると、階段の上から、


「リリーはどうした?どこにいる!」

と怒鳴っていた。


「ロナルド君が送ってくるそうですよ。」

と言えば、


「あの小僧、相変わらずリリーにべったりか!リリーは可愛いからなあ~。アイツは中々に見どころがあるぞ、なんてったって、たった5歳でプロポーズしたからな!
アイツとは話しが合う。延々リリーの良い所を話し合えるからな!
ところでどうなった?」


よう、喋るなぁ、元気だなあ、

疲れてるのか、そんな事しか考えられない。



「全て終わりました。クォーツ家は慰謝料を払うことになりました。」

「お義父様、とりあえず応接室に行ってお茶でも飲みながらにしましょう。」とマリアが会話を切った。


「それもそうだな!そのうちリリーも帰って来るだろう!」



私の父上は、とにかく五月蝿い!
五月蝿いうえに怖い。
宰相なんてものをやっていたから口も達者で頭も廻る。
ちなみに今の宰相は兄上だ。

兄上は父上とは逆で物静かで穏やかだが、怒ると誰より怖い。
一番怖いのはマリアだが。


ウチの家系は男系だ。
父上の兄弟も男ばかり、
叔父上の子供も男ばかり、
もちろん父上の子供、私と兄上も男、
兄上の子供も男、

我が家の第一子の長男が産まれた時は皆、跡取りが出来たと喜んでいる中、父上は嬉しいのに、悲しい、でも嬉しいと微妙な喜び方をして、マリアに怒られていた。


その二年後に産まれた女の子がリリーナだった。


父上はもちろんのこと、公爵家、叔父上の侯爵家、我が家、は祭りのような騒ぎが三日三晩続き、女性陣に怒られた。


そんな中で産まれたリリーナはそれはそれは可愛がられた。


女の子が産まれて嬉しいのに、やらせる事は男の子が喜ぶような事ばかりで、また女性陣に怒られた。


だって男しかいなかったから。


なのでリリーナはちょっと変わった女の子になった。


ロイ君と婚約してから、何故か常日頃から虫たたきを持ち歩いていた。

ロイ君を後ろに、まるで騎士のように虫たたきを剣のようにブンブン振り回していた。

可愛いので気にならなかったが。


そうなのだ。リリーナは物凄く可愛い!


本人気付いてないようだが、サラッサラでキラッキラの金髪で、エメラルドのような瞳のパッチリお目目。鼻は小さくシュッとした鼻筋、口も小さく唇はピンク色。

可愛い以外ない!


虫たたきなんて、全く似合わない、庇護欲が湧く美少女なのだ、喋らなければ。


そんなだから家族全員、屋敷中、
リリーナに夢中だから、今回の事件は殺人事件にも匹敵するほどの、大事件なのだ。


それにしても父上の五月蠅さ・・・


もうずーーーーーーっと喋ってる。

マリアは多分、別の事考えながら返事してるっぽい。



あ~あ、早くリリー帰って来ないかなあ…



あ!帰ってきた!



「父上、リリーが帰って来たようです。迎えに行って来ますので、少々お待ちを。」


「何言ってるの、アラン。わたくしが行きますわ!絶対!あなたはお義父様のお相手をしていて。」


「わしが行くから、お前達はそこにいろ!」

と父上は出て行ってしまった。






「あなた、長いなぁ~、元気だなぁ~、五月蝿いなぁ~って顔してましたよ!」

とマリア。


「マリアこそ別の事考えていただろ?時折、話しと表情が合っていなかった。」


「あらやだ、バレてた?今晩の夕食はなんだろうとか、クォーツ伯爵は良い人だったなぁとか考えていましたもの。」


「クォーツ伯爵は良い人だったなあ、慰謝料だって要らないって言いたくなった。」


「そうなのよ!でもね、ケジメって大事だものね」


「そうだな・・・イランネ嬢、修道院で更生出来たらいいな。」


「そうですわね…イラネー嬢も父親の有り難さが分かれば大丈夫じゃないかしら。」



「「イレーネ嬢だったね(わ)」」





二人でお茶を飲み、リリーナと父上を待つことにした。











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