私の婚約者の苦手なもの

jun

文字の大きさ
118 / 125

ウエディングドレス

しおりを挟む




卒業まで後半月…
私は今結婚式で着るドレスを着ている。
最終調整の為だ。
それも三着目だ。

結局、ロイ、お母様、おば様の意見が合わず、三着作って見てから決めようとなった。

「やっぱり最初のが良かったわね。
見た目からは想像出来ない大雑把さが上手く隠せて良いわ~」

「違うわよ、二着目よ!
リリーちゃんの可愛らしさ、且つスタイルの良さを活かし、そしてリリーちゃんの落ち着きの無さを明るさで誤魔化せる、それが活きるのはこれよ!」

「二人とも分かっていませんね、リリーの良さは中身と違った儚さと庇護欲です。
見た目赤子のような可愛らしさを持っていながら、やる事のガサツさ、そのギャップが堪らないんです。
ですので、色はこの淡いピンク以外ありません!」


「・・・・・・なんだろう…褒められてる気がしない…」


「何言ってるの、リリー!みんなこんなにあなたの事を理解して作ったのに気に入らないの?」

「いや、どれも素敵だけど、このドレスの意味を聞いたら、何だかなぁと思って…」


「リリーちゃんはどんなのが良かったの?
リリーちゃん、ちっとも話しに入ってこなかったから興味ないのかと思ってしまったの。ごめんなさいね…」

「おば様、私が選ぶより三人に選んでもらった方が似合うものが出来ると思ったから口出ししなかっただけだからいいの。どれも素敵で選べないだけですよ。」

「そう?リリーちゃんに似合うと思ったのだけど…」

「私もよ、もっとリリーの意見を聞けば良かった…」


「デザインの問題ではないんだけどね…」


その時、
「ちょっといいか?」
とお父様が入ってきた。


そして大きな箱を渡してきた。


「私もな、リリーに似合うだろうなぁ、着て欲しいなぁと思って作ったんだ。
見てもらえるかい?」


開けてみると、真っ白なドレスだった。
ハイネックで胸元から首、袖がレース網になっており、腰からはふんわりと何層にものレースが丈を変えて重なり、小さな真珠が所々に付いている。
シンプルだけど物凄く綺麗で素敵だ。


「・・・綺麗…」


「このドレスを着たリリーと腕を組んでお父様と歩いてくれたら嬉しいなぁ~なんて思ったんだよね、マリアに怒られそうで今まで言えなかったけど。」


「お父様、とっても素敵!こんな素敵なドレス見た事ないよ!」


「そうかい?着てくれるかい?」


「うん、コレがイイ‼︎」

「ありがとうーーリリー!」



「悔しいわ~アランに負けるなんてーーー」

「本当ね~でもとっても素敵ね、リリーちゃんに似合いそうだわ。さすが父親ね~」

「まさかアラン父様に負けるなんて…あのアラン父様に負けたなんて…」

「ちょっと、ロイ君、“あの”って何?“あの”って!」


「リリーのこの性格は、アラン父様から受け継がれてしまったんですよ!

大雑把で落ち着きがなくて雑で適当な所を!

でもそこが可愛いと思わせる絶妙な雰囲気、
“もうこの人ったら憎めないんだから~そこが可愛いのよね”って感じ、そっくりじゃないですかー!」

「あれ?褒められてる?貶されてる?どっち?」

「「「そういうとこよ(ですよ)!」」」

「リリー、リリーは僕にそっくりなんだって。良かったね。」

「うん!」


「「「・・・・・じゃあ、それで決定。」」」



こうしてドレスは決まった。













しおりを挟む

あなたにおすすめの小説

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

はじめまして、旦那様。離婚はいつになさいます?

あゆみノワ@書籍『完全別居の契約婚〜』
恋愛
「はじめてお目にかかります。……旦那様」 「……あぁ、君がアグリア、か」 「それで……、離縁はいつになさいます?」  領地の未来を守るため、同じく子爵家の次男で軍人のシオンと期間限定の契約婚をした貧乏貴族令嬢アグリア。  両家の顔合わせなし、婚礼なし、一切の付き合いもなし。それどころかシオン本人とすら一度も顔を合わせることなく結婚したアグリアだったが、長らく戦地へと行っていたシオンと初対面することになった。  帰ってきたその日、アグリアは約束通り離縁を申し出たのだが――。  形だけの結婚をしたはずのふたりは、愛で結ばれた本物の夫婦になれるのか。 ★HOTランキング最高2位をいただきました! ありがとうございます! ※書き上げ済みなので完結保証。他サイトでも掲載中です。

捨てられ侯爵令嬢ですが、逃亡先で息子と幸せに過ごしていますので、邪魔しないでください。

蒼月柚希
恋愛
公爵様の呪いは解かれました。 これで、貴方も私も自由です。 ……だから、もういいですよね? 私も、自由にして……。 5年後。 私は、ある事情から生まれ育った祖国を離れ、 親切な冒険者パーティーと、その地を治める辺境伯様のご家族に守られながら、 今日も幸せに子育てをしています。 だから貴方も勝手に、お幸せになってくださいね。 私のことは忘れて……。 これは、お互いの思いがこじれ、離れ離れになってしまった一組の夫婦の物語。 はたして、夫婦は無事に、離婚を回避することができるのか?

挙式後すぐに離婚届を手渡された私は、この結婚は予め捨てられることが確定していた事実を知らされました

結城芙由奈@コミカライズ3巻7/30発売
恋愛
【結婚した日に、「君にこれを預けておく」と離婚届を手渡されました】 今日、私は子供の頃からずっと大好きだった人と結婚した。しかし、式の後に絶望的な事を彼に言われた。 「ごめん、本当は君とは結婚したくなかったんだ。これを預けておくから、その気になったら提出してくれ」 そう言って手渡されたのは何と離婚届けだった。 そしてどこまでも冷たい態度の夫の行動に傷つけられていく私。 けれどその裏には私の知らない、ある深い事情が隠されていた。 その真意を知った時、私は―。 ※暫く鬱展開が続きます ※他サイトでも投稿中

【完結】大変申し訳ありませんが、うちのお嬢様に貴方は不釣り合いのようです。

リラ
恋愛
 婚約破棄から始まる、有能執事の溺愛…いや、過保護?  お嬢様を絶対守るマンが本気を出したらすごいんです。  ミリアス帝国首都の一等地に屋敷を構える資産家のコルチエット伯爵家で執事として勤めているロバートは、あらゆる事を完璧にこなす有能な執事だ。  そんな彼が生涯を捧げてでも大切に守ろうと誓った伯爵家のご令嬢エミリー・コルチエットがある日、婚約者に一方的に婚約破棄を告げられる事件が起こる。  その事実を知ったロバートは……この執事を怒らせたら怖いぞ!  後に後悔しエミリーとの復縁を望む元婚約者や、彼女に恋心を抱く男達を前に、お嬢様の婿に相応しいか見極めるロバートだったが…?  果たして、ロバートに認められるようなエミリーお嬢様のお婿候補は現れるのだろうか!? 【物語補足情報】 世界観:貴族社会はあるものの、財を成した平民が貴族位を買い新興貴族(ブルジョア)として活躍している時代。 由緒正しい貴族の力は弱まりつつあり、借金を抱える高位貴族も増えていった。 コルチエット家:帝国一の大商会を持つ一族。元々平民だが、エミリーの祖父の代に伯爵位を買い貴族となった資産家。

白い結婚の行方

宵森みなと
恋愛
「この結婚は、形式だけ。三年経ったら、離縁して養子縁組みをして欲しい。」 そう告げられたのは、まだ十二歳だった。 名門マイラス侯爵家の跡取りと、書面上だけの「夫婦」になるという取り決め。 愛もなく、未来も誓わず、ただ家と家の都合で交わされた契約だが、彼女にも目的はあった。 この白い結婚の意味を誰より彼女は、知っていた。自らの運命をどう選択するのか、彼女自身に委ねられていた。 冷静で、理知的で、どこか人を寄せつけない彼女。 誰もが「大人びている」と評した少女の胸の奥には、小さな祈りが宿っていた。 結婚に興味などなかったはずの青年も、少女との出会いと別れ、後悔を経て、再び運命を掴もうと足掻く。 これは、名ばかりの「夫婦」から始まった二人の物語。 偽りの契りが、やがて確かな絆へと変わるまで。 交差する記憶、巻き戻る時間、二度目の選択――。 真実の愛とは何かを、問いかける静かなる運命の物語。 ──三年後、彼女の選択は、彼らは本当に“夫婦”になれるのだろうか?  

十年越しの幼馴染は今や冷徹な国王でした

柴田はつみ
恋愛
侯爵令嬢エラナは、父親の命令で突然、10歳年上の国王アレンと結婚することに。 幼馴染みだったものの、年の差と疎遠だった期間のせいですっかり他人行儀な二人の新婚生活は、どこかギクシャクしていました。エラナは国王の冷たい態度に心を閉ざし、離婚を決意します。 そんなある日、国王と聖女マリアが親密に話している姿を頻繁に目撃したエラナは、二人の関係を不審に思い始めます。 護衛騎士レオナルドの協力を得て真相を突き止めることにしますが、逆に国王からはレオナルドとの仲を疑われてしまい、事態は思わぬ方向に進んでいきます。

真実の愛のお相手様と仲睦まじくお過ごしください

LIN
恋愛
「私には真実に愛する人がいる。私から愛されるなんて事は期待しないでほしい」冷たい声で男は言った。 伯爵家の嫡男ジェラルドと同格の伯爵家の長女マーガレットが、互いの家の共同事業のために結ばれた婚約期間を経て、晴れて行われた結婚式の夜の出来事だった。 真実の愛が尊ばれる国で、マーガレットが周囲の人を巻き込んで起こす色んな出来事。 (他サイトで載せていたものです。今はここでしか載せていません。今まで読んでくれた方で、見つけてくれた方がいましたら…ありがとうございます…) (1月14日完結です。設定変えてなかったらすみません…)

処理中です...