私の婚約者の苦手なもの

jun

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卒業試験

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卒業間近になり、私達三年生は卒業試験が終わったら、卒業式まで休みになる。
卒業試験に合格出来なければ補習、又は卒業取消しなのでみんな必死だ。

ロイも殿下も優秀なので問題ない、
トリーは大分前に卒業認定されており、
シアも成績はそこそこいいので大丈夫だろう。
私は普通…中の中…ど真ん中あたりだ。
私以外が余裕に構えている中、
私は休み時間も勉強にあて、昼休みも勉強にあて、補習回避の為、必死なのだ。
卒業取消しなんぞになった日は・・・
想像するだけで怖い。


ロイとお母様からの圧が半端ない。


結婚式の準備も佳境に入り、そんな時に補習なんてしている暇がないのだ。
取消しになんかなったらロイが発狂してしまう。


なので監督よろしく隣りでロイが、指し棒片手に私の間違った箇所を指摘し、トリーのように淡々と説明している。

「リリー、ここは違うよ。さっきも同じ間違いしたね。さっきも同じ説明したよね。どうしてかな、僕の説明が悪いのかな、それとも僕のお仕置きを期待しているのかな。
次、同じ間違いしたら、ベロチューここでするよ。」

「すみません、すみません、集中出来てませんでした。」

「集中してね。はい次。」

「はい!」



廊下からトリーと殿下、シアがこっちの様子を覗いている…
そっちを見ると目を逸らす…
何故?
ふと、ロイを見ると笑っている…目は笑ってないけど。

「リリー、集中出来てないのは廊下にいる人達のせいかな、あの人達に見せつけようか、ベロチュー。」

廊下から殿下が、
「ロイ、そういうやり方はよくないぞ、オレの幼い頃の教師がそんなだったけど、母上にボコボコにされて辞めていったぞ」

「そうですよ、ロナルド様。そのように圧をかけては、逆にリリー様の効率が下がりますよ」

「私は『愛でる会』入会時の代表を思い出しましたよ~瞳孔開きっぱで、規律がどうのと説明してる時の代表と同じですよ、怖いです。」

「シンシアさん、私は会員としての心得を胸に刻んで欲しくて少し力説してしまっただけですよ。怖いなんて失礼ですよ。」

「会員全員言ってましたよ。
それより、新作出来上がりましたよ。」

「なんと!もう出来上がったのですか?シンシアさん、早く見せて下さい!」

「ここで?みんないるのにいいんですか?」

「そうでした…後でこっそり下さいね。」

「いやいや、こっそりになってないから。
新作って何?またネズミ?」

「違いますよ~、リリー様の姿絵です。
今までの姿絵は私が描いたんですよ、意外と上手いんですよ、私。
ロナルド様の女装の姿絵は半年待ちの大人気です。
あ、意外とネズミは好評ですよ、噂では親子ネズミを持っていると子供が出来るとかで、めちゃくちゃ売れてるんすよ。」

「マジか⁉︎カトリーヌ、ヤバいぞ、子供出来るかも⁉︎」

「殿下ーーー!何を仰ってるんですか!」

「あーーあの時、代表のお父様、買っていきましたね、あれ代表のお土産だったんですね。結婚式早まっちゃう感じですか?」

「な、な、な、なんて事は言うんですか、シンシアさん!」

「早まったら良いなぁ~」

その時、

「いてっ!」
「痛い!」
「痛っ」


指し棒で三人に鉄槌を喰らわしたロイが

「随分、楽しそうですね~ここで話す意味ありますか?見せつけたいんですか?そして親子ネズミを早く送り届けろ、代理!」


「あ!ロナルド様、チャイムなりましたよ。」

「さて戻ろう、リリーちゃんまたね」

「リリー様、後で~」

と殿下とシアが隣りの教室に戻り、

「リリー様、私も席に付きますね。」

と言ってロイから続々離れて行った。


「クソッ、逃げられた…」




こんな感じでちっとも勉強が捗らない休み時間…やる意味はあるのか…


次の休み時間も似たような時間、
似たような日々を繰り返し、
試験を迎えた。




ギリギリ合格出来た。














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