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帰りの馬車の中。
重厚な革張りのシートに座るルーファスは、一枚の羊皮紙を凝視していた。
それは先ほど、ダンキアが「戦利品」として持ち帰った『魔王城譲渡契約書』である。
「……」
ルーファスの指が震えている。
「あの、ルーファス様?」
ダンキアが首をかしげた。
「何か不備がありましたか? 一応、退去時の原状回復義務についても書き加えておいたのですが」
「いや、完璧だよ。法的にはね」
ルーファスは顔を上げた。
その瞳は、どこか遠い世界を見ていた。
「ただ、署名欄の『ゼノン・ド・ルシファー』という名前から、禍々しい瘴気が立ち上っている気がしてね」
「字が汚いだけです。泣きながら書いていましたから」
「泣きながら……魔王が……」
ルーファスは額を手で覆った。
彼は隣国の王子として、当然ながら魔王の脅威については学んでいた。
数千年にわたり人類を脅かしてきた、恐怖の象徴。
歴代の勇者たちが挑み、敗れ去った最強の存在。
それを、この婚約者(予定)は「お散歩」のついでに下僕にしたのだ。
しかも、家賃まで徴収する契約を結んで。
「ぷっ」
ルーファスが吹き出した。
「くくく……あはははは!」
「ルーファス様? 壊れましたか?」
「いや、最高だ。君は本当に最高だよ、ダンキア」
ルーファスは腹を抱えて笑い転げた。
涙が出るほど笑ったのは、生まれて初めてかもしれない。
「君は世界を救ったんだ。それも、剣も魔法も使わず、賃貸契約書一枚で」
「世界? 大袈裟ですね。私はただ、老後の資産形成をしただけです」
「資産形成……魔王城を投資物件にする令嬢なんて、歴史上君だけだよ」
ルーファスは涙を拭い、真剣な眼差しでダンキアを見つめた。
その瞳には、狂気にも似た熱烈な愛が宿っていた。
「決めたよ」
「何をです?」
「僕は君の覇道を全力で支援する。君が世界を征服したいなら軍を出そう。魔王をペットにしたいなら餌を用意しよう。君が望むなら、月だって落としてみせる」
「月はいりません。潮の満ち引きが変わると漁業に影響が出ますから」
「そういう現実的なところも好きだ!」
ルーファスは身を乗り出し、ダンキアの手を握った。
「ねえ、僕の国に来たら、君専用の『破壊活動エリア』を作ろう」
「破壊活動エリア?」
「そう。君がストレス発散のために何を壊しても怒られない場所だ。廃墟の街を一つ買い取って、更地にしてもらう。どうだい?」
「まあ!」
ダンキアの目が輝いた。
「素敵です! ちょうど新しい必殺技『大陸粉砕パンチ』の練習場所を探していたのです!」
「大陸は粉砕しないでほしいけど、街一つなら構わないよ。経費は全て僕が持つ」
「太っ腹ですね。では、お言葉に甘えて」
「その代わり」
ルーファスはダンキアの顔を覗き込んだ。
「僕のそばにいてくれ。君が巻き起こす嵐を、一番近くで見届けたいんだ」
「……」
ダンキアは少し考え込んだ。
「食事は保証されますか?」
「もちろんだ。王宮の全料理人を君の専属にする」
「筋肉への理解は?」
「国立研究所に『筋肉学科』を新設しよう」
「寝心地の良いベッドは?」
「アダマンタイト製のフレームに、ドラゴンの羽毛布団を用意する」
「……合格です」
ダンキアはニッと笑った。
「そこまで言うなら、お供しましょう。あなたの国、楽しそうですね」
「ああ、きっと退屈させないよ」
二人の間で、奇妙な同盟……いや、婚約の前段階が成立した。
馬車は国境を越え、ついにオルティス王国の領内へと入っていく。
窓の外には、美しい田園風景が広がっていた。
「平和ですね」
ダンキアが呟く。
「そうだね。でも、これから忙しくなるよ」
ルーファスは懐から通信用の魔道具(魔石)を取り出した。
「もしもし、宰相? 僕だ。……ああ、帰るよ。至急手配してほしいものがある」
『はっ、何なりと』
「城のトレーニングルームを改装しろ。床を全てミスリル合金に張り替えろ。普通の石材じゃ抜けるからな」
『は?』
「それと、食事の量を十倍に増やせ。タンパク質中心だ。あと、城壁の補強工事も頼む」
『殿下、戦争でも始まるのですか?』
「いや、戦争より凄まじい『台風』が来るんだ。名前はダンキアという」
ルーファスは楽しげに通信を切った。
横で聞いていたダンキアが、カバンから木の実(クルミのように硬い殻を持つ『鉄胡桃』)を取り出した。
「お腹が空きました。これ、食べてもいいですか?」
「どうぞ」
ダンキアは鉄胡桃を指先で摘まんだ。
プチッ。
風船が割れるような軽い音と共に、鉄胡桃が粉砕された。
中身だけが綺麗に掌に残る。
「はい、ルーファス様もどうぞ」
「ありがとう。……君、それ専用の割り器がないと割れないやつだよね?」
「え? 指で押せば割れますよ?」
「うん、君の『指』が凶器なんだね」
ルーファスは差し出された実を口に放り込み、噛み締めた。
香ばしい味が口いっぱいに広がる。
(ああ、美味しい。……これが『劇薬』の味か)
彼は覚悟を決めていた。
この先、彼女が何をしでかそうとも、全て笑って揉み消そうと。
国庫が傾こうが、外交問題になろうが、彼女の笑顔(と筋肉)が守れるなら安いものだ。
「ダンキア」
「はい?」
「愛しているよ」
「はいはい。それより、あそこの山、形が歪ですね。私が整地してあげましょうか?」
「……今はやめておこうか」
こうして、ルーファスの溺愛(と胃痛)の日々が本格的に始まった。
一方その頃。
ダンキアの実家であるバルト公爵家、そして元婚約者のいるアルカディア王国では、別の意味で大騒ぎになっていた。
「た、大変です! ダンキア様が隣国の王子と手を組み、魔王城を制圧したとの情報が!」
「なんだと!?」
クラーク王子が報告書を握りつぶす(彼は普通の力なので紙がくしゃっとなるだけ)。
「魔王城を制圧だと? あいつ、軍隊でも率いているのか?」
「いえ、単身で乗り込み、魔王を奴隷にしたそうです!」
「ど、どういうことだ……」
クラークは震え上がった。
「やはり魔女だ……あいつは伝説の魔女の生まれ変わりだったんだ!」
隣にいたミーナが悲鳴を上げる。
「嫌ぁぁぁ! 私、スクワットさせられるの嫌ぁぁぁ!」
「落ち着けミーナ! まだ手はある!」
クラークは血走った目で叫んだ。
「こうなれば、正攻法では勝てん。あいつの弱点を突くのだ!」
「弱点? あんなバケモノに弱点なんてあるの?」
「あるはずだ。どんな無敵の英雄にも、必ず一つは弱点がある。それを探り出すんだ!」
クラークは知らなかった。
ダンキアの弱点など、『空腹』と『筋肉痛』くらいしかないことを。
そして、その弱点すらもルーファスが完璧にカバーしようとしていることを。
運命の歯車は、加速していく。
ダンキアという暴走機関車を乗せて。
重厚な革張りのシートに座るルーファスは、一枚の羊皮紙を凝視していた。
それは先ほど、ダンキアが「戦利品」として持ち帰った『魔王城譲渡契約書』である。
「……」
ルーファスの指が震えている。
「あの、ルーファス様?」
ダンキアが首をかしげた。
「何か不備がありましたか? 一応、退去時の原状回復義務についても書き加えておいたのですが」
「いや、完璧だよ。法的にはね」
ルーファスは顔を上げた。
その瞳は、どこか遠い世界を見ていた。
「ただ、署名欄の『ゼノン・ド・ルシファー』という名前から、禍々しい瘴気が立ち上っている気がしてね」
「字が汚いだけです。泣きながら書いていましたから」
「泣きながら……魔王が……」
ルーファスは額を手で覆った。
彼は隣国の王子として、当然ながら魔王の脅威については学んでいた。
数千年にわたり人類を脅かしてきた、恐怖の象徴。
歴代の勇者たちが挑み、敗れ去った最強の存在。
それを、この婚約者(予定)は「お散歩」のついでに下僕にしたのだ。
しかも、家賃まで徴収する契約を結んで。
「ぷっ」
ルーファスが吹き出した。
「くくく……あはははは!」
「ルーファス様? 壊れましたか?」
「いや、最高だ。君は本当に最高だよ、ダンキア」
ルーファスは腹を抱えて笑い転げた。
涙が出るほど笑ったのは、生まれて初めてかもしれない。
「君は世界を救ったんだ。それも、剣も魔法も使わず、賃貸契約書一枚で」
「世界? 大袈裟ですね。私はただ、老後の資産形成をしただけです」
「資産形成……魔王城を投資物件にする令嬢なんて、歴史上君だけだよ」
ルーファスは涙を拭い、真剣な眼差しでダンキアを見つめた。
その瞳には、狂気にも似た熱烈な愛が宿っていた。
「決めたよ」
「何をです?」
「僕は君の覇道を全力で支援する。君が世界を征服したいなら軍を出そう。魔王をペットにしたいなら餌を用意しよう。君が望むなら、月だって落としてみせる」
「月はいりません。潮の満ち引きが変わると漁業に影響が出ますから」
「そういう現実的なところも好きだ!」
ルーファスは身を乗り出し、ダンキアの手を握った。
「ねえ、僕の国に来たら、君専用の『破壊活動エリア』を作ろう」
「破壊活動エリア?」
「そう。君がストレス発散のために何を壊しても怒られない場所だ。廃墟の街を一つ買い取って、更地にしてもらう。どうだい?」
「まあ!」
ダンキアの目が輝いた。
「素敵です! ちょうど新しい必殺技『大陸粉砕パンチ』の練習場所を探していたのです!」
「大陸は粉砕しないでほしいけど、街一つなら構わないよ。経費は全て僕が持つ」
「太っ腹ですね。では、お言葉に甘えて」
「その代わり」
ルーファスはダンキアの顔を覗き込んだ。
「僕のそばにいてくれ。君が巻き起こす嵐を、一番近くで見届けたいんだ」
「……」
ダンキアは少し考え込んだ。
「食事は保証されますか?」
「もちろんだ。王宮の全料理人を君の専属にする」
「筋肉への理解は?」
「国立研究所に『筋肉学科』を新設しよう」
「寝心地の良いベッドは?」
「アダマンタイト製のフレームに、ドラゴンの羽毛布団を用意する」
「……合格です」
ダンキアはニッと笑った。
「そこまで言うなら、お供しましょう。あなたの国、楽しそうですね」
「ああ、きっと退屈させないよ」
二人の間で、奇妙な同盟……いや、婚約の前段階が成立した。
馬車は国境を越え、ついにオルティス王国の領内へと入っていく。
窓の外には、美しい田園風景が広がっていた。
「平和ですね」
ダンキアが呟く。
「そうだね。でも、これから忙しくなるよ」
ルーファスは懐から通信用の魔道具(魔石)を取り出した。
「もしもし、宰相? 僕だ。……ああ、帰るよ。至急手配してほしいものがある」
『はっ、何なりと』
「城のトレーニングルームを改装しろ。床を全てミスリル合金に張り替えろ。普通の石材じゃ抜けるからな」
『は?』
「それと、食事の量を十倍に増やせ。タンパク質中心だ。あと、城壁の補強工事も頼む」
『殿下、戦争でも始まるのですか?』
「いや、戦争より凄まじい『台風』が来るんだ。名前はダンキアという」
ルーファスは楽しげに通信を切った。
横で聞いていたダンキアが、カバンから木の実(クルミのように硬い殻を持つ『鉄胡桃』)を取り出した。
「お腹が空きました。これ、食べてもいいですか?」
「どうぞ」
ダンキアは鉄胡桃を指先で摘まんだ。
プチッ。
風船が割れるような軽い音と共に、鉄胡桃が粉砕された。
中身だけが綺麗に掌に残る。
「はい、ルーファス様もどうぞ」
「ありがとう。……君、それ専用の割り器がないと割れないやつだよね?」
「え? 指で押せば割れますよ?」
「うん、君の『指』が凶器なんだね」
ルーファスは差し出された実を口に放り込み、噛み締めた。
香ばしい味が口いっぱいに広がる。
(ああ、美味しい。……これが『劇薬』の味か)
彼は覚悟を決めていた。
この先、彼女が何をしでかそうとも、全て笑って揉み消そうと。
国庫が傾こうが、外交問題になろうが、彼女の笑顔(と筋肉)が守れるなら安いものだ。
「ダンキア」
「はい?」
「愛しているよ」
「はいはい。それより、あそこの山、形が歪ですね。私が整地してあげましょうか?」
「……今はやめておこうか」
こうして、ルーファスの溺愛(と胃痛)の日々が本格的に始まった。
一方その頃。
ダンキアの実家であるバルト公爵家、そして元婚約者のいるアルカディア王国では、別の意味で大騒ぎになっていた。
「た、大変です! ダンキア様が隣国の王子と手を組み、魔王城を制圧したとの情報が!」
「なんだと!?」
クラーク王子が報告書を握りつぶす(彼は普通の力なので紙がくしゃっとなるだけ)。
「魔王城を制圧だと? あいつ、軍隊でも率いているのか?」
「いえ、単身で乗り込み、魔王を奴隷にしたそうです!」
「ど、どういうことだ……」
クラークは震え上がった。
「やはり魔女だ……あいつは伝説の魔女の生まれ変わりだったんだ!」
隣にいたミーナが悲鳴を上げる。
「嫌ぁぁぁ! 私、スクワットさせられるの嫌ぁぁぁ!」
「落ち着けミーナ! まだ手はある!」
クラークは血走った目で叫んだ。
「こうなれば、正攻法では勝てん。あいつの弱点を突くのだ!」
「弱点? あんなバケモノに弱点なんてあるの?」
「あるはずだ。どんな無敵の英雄にも、必ず一つは弱点がある。それを探り出すんだ!」
クラークは知らなかった。
ダンキアの弱点など、『空腹』と『筋肉痛』くらいしかないことを。
そして、その弱点すらもルーファスが完璧にカバーしようとしていることを。
運命の歯車は、加速していく。
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