22 / 28
22
しおりを挟む
アルカディア王国との戦争(一方的な害虫駆除)から数日後。
オルティス王国の王城は、かつてない活気に……いや、熱気に包まれていた。
「イチ! ニ! サン! ダー!」
中庭から響く野太い掛け声。
そこでは、シルヴィア王女とミーナ、そしてなぜか城の衛兵やメイドたちまでもが、一列に並んでスクワットをしていた。
「腰をもっと深く! 大殿筋に意識を集中させて!」
「イエッサー! ダンキア教官!」
指導するのは、もちろんダンキアである。
彼女の影響力は凄まじく、今や城内で「筋肉こそ正義」という謎の宗教が流行し始めていた。
バルコニーからその様子を眺めるルーファスは、遠い目をしていた。
「……僕の城が、ジムになっていく」
「殿下、諦めましょう。兵士たちの士気も体力も、過去最高レベルです」
執事が諦念の笑みを浮かべる。
「さて、そんなことよりルーファス様。父上……国王陛下がお呼びです」
「父上が? ああ、今回の戦争の件か」
ルーファスは表情を引き締めた。
「ダンキアを連れてこいと言っているのかい?」
「はい。『その規格外の令嬢を、一度この目で見定めたい』とのことです」
「……胃薬を多めに用意しておいてくれ」
***
王城の最奥にある『謁見の間』。
重厚な扉が開かれ、ルーファスとダンキアが入室した。
玉座に座るのは、オルティス国王オーウェン。
威厳ある髭を蓄え、鋭い眼光を放つ名君……のはずだが、現在は少し顔色が悪い。
「……面を上げよ」
国王の声が、心なしか震えている。
ダンキアが顔を上げる。
今日は礼儀正しく、淑女らしいドレス(特注のストレッチ素材)を着ている。
「お初にお目にかかります、陛下。ダンキア・フォン・バルトと申します」
優雅なカーテシー。
その所作は完璧で、どこに出しても恥ずかしくない公爵令嬢そのものだ。
国王は目を丸くした。
「ほぅ……美しいな。報告書には『ゴリラのような破壊神』とあったが、見た目は可憐な花ではないか」
「ゴリラ? 誰ですか、そんな失礼なあだ名をつけたのは」
ダンキアがニコリと笑うと、背後の柱にヒビが入るような幻聴が聞こえた。
「コホン。……して、ダンキア嬢よ。そなた、たった一人で五万の軍勢を退けたというのは真か?」
「いいえ、誤解です」
ダンキアは即座に否定した。
国王とルーファスが「お?」という顔をする。
「五万もいらっしゃいませんでした。逃げ足の速い方々でしたので、実質的な運動量は準備体操レベルでしたわ」
「……」
国王の頬が引きつる。
「そ、そうか。……他にも、魔王城を制圧し、魔王を下僕にしたと聞くが?」
「いいえ、あれは不動産契約です。管理人を雇っただけです」
「……ドラゴンを平手打ちで?」
「躾(しつけ)です」
「……迷宮を更地にした?」
「リフォームです」
問答が続くにつれ、国王の顔色はどんどん青ざめていった。
(こ、こやつ……本物だ。報告書以上の逸材……いや、劇薬だ)
国王は、隣に立つ息子ルーファスを見た。
「ルーファスよ。お前、よくこんな『爆弾』を抱え込もうと思ったな」
「愛ゆえです、父上」
ルーファスは即答した。
「それに、彼女は平和を愛しています。敵対さえしなければ、これほど頼もしい守護神はいません」
「ふむ……確かに、我が国の国防は盤石になるだろうが……」
国王はため息をついた。
そして、無意識に腰をトントンと叩いた。
「うぅ……頭が痛い……いや、腰が痛い……」
「陛下?」
ダンキアが反応した。
「腰痛でいらっしゃいますか?」
「うむ。最近、心労が重なってな(主にお前のせいだが)。持病の腰痛が悪化して、座っているのも辛いのだ」
「それは大変です!」
ダンキアの目が、獲物を見つけた猛獣のように輝いた。
「腰痛は万病の元。放置してはいけません。私が診て差し上げましょう」
「え? そなた、医術の心得が?」
「いいえ。ですが、筋肉の構造なら熟知しています」
ダンキアはスタスタと玉座に歩み寄った。
護衛の騎士たちが動こうとするが、ルーファスが手で制する。
「大丈夫だ(たぶん)」
ダンキアは国王の背後に回った。
「失礼します」
彼女は国王の背中に手を当てた。
「ふむ……脊柱起立筋がガチガチですね。まるで鉄板です」
「そうであろう。王の重責というやつでな……」
「いえ、単なる運動不足と姿勢の悪さです」
「辛辣!?」
「では、ほぐしますね」
ダンキアは指を立てた。
「ダンキア流・深層筋(インナーマッスル)破壊……もとい、指圧!」
ズボォッ!!
「ぎゃああああああああ!!」
国王の絶叫が謁見の間に響き渡った。
ダンキアの指が、国王の背中の肉に深々と食い込んでいる。
「い、痛い! 刺さってる! 指が貫通するぅぅぅ!」
「力を抜いてください。抵抗すると骨が折れますよ?」
「もう折れてる音がするのだが!?」
「気のせいです。それはコリが砕ける音です」
ダンキアは容赦なく指を動かす。
ゴリッ、バキッ、メキメキッ。
人体から発してはいけない音が連続する。
護衛の騎士たちが青ざめて震える中、ルーファスだけは静かに見守っていた。
「耐えてください、父上。あれを超えると、天国が見えますから」
「殺す気か貴様ぁぁぁ!」
数分後。
「はい、終了です」
ダンキアが手を離した。
国王は玉座の上で、抜け殻のようにぐったりとしていた。
「へ、陛下……! 息をしておられますか!?」
宰相が駆け寄る。
「……う、うむ……」
国王がゆっくりと身を起こした。
そして、目を見開いた。
「……軽い」
彼は立ち上がり、腰を回した。
「痛くない……! あれほど鉛のように重かった腰が、羽のように軽いぞ!」
「血行を促進し、歪んだ骨格を強制的に元の位置に戻しましたから」
ダンキアがタオルで手を拭きながら言う。
「ただし、荒療治ですので明日あたり強烈な揉み返しが来ますが、それを乗り越えれば十歳は若返ります」
「おお……! 奇跡だ! ゴッドハンドだ!」
国王は感動のあまり、ダンキアの手を握った。
「素晴らしい! そなた、ただの破壊神ではなかったのか!」
「はい、癒やしの女神(物理)とも呼ばれております」
「気に入った! ルーファスよ!」
国王は息子に向き直り、高らかに宣言した。
「許可する! この娘を娶れ! 今すぐにだ!」
「え?」
「こんな便利な……いや、素晴らしい才女を他国に渡す手はない! 私の専属整体師として、一生城に置いておくのだ!」
「……目的が変わっていませんか、父上」
ルーファスは苦笑したが、結果オーライだ。
「ありがとうございます。では、正式に婚約の儀を」
「うむ! 国を挙げて祝うぞ! 費用はいくらかかっても構わん!」
国王は上機嫌で腰をフリフリしながら退室していった。
残されたルーファスとダンキア。
「やりましたね、ルーファス様。整体のアルバイト採用、合格したようです」
「……君、結婚の話だって分かってる?」
「結婚?」
ダンキアはキョトンとした。
「整体師として契約する話ではないのですか?」
「違うよ。妻として、だ」
ルーファスはダンキアに向き直った。
謁見の間には二人きり(護衛は空気を読んで下がった)。
今こそ、その時だ。
戦場での告白は邪魔された。
壁ドンは不発に終わった。
だが、今、父王の許可も得た。
「ダンキア」
「はい」
「場所を変えよう。……今夜、僕の部屋に来てくれるかい?」
「えっ」
ダンキアが少し顔を赤らめた。
「夜に……お部屋へ?」
「ああ。大事な話をしたいんだ。誰にも邪魔されない場所で」
「分かりました」
ダンキアは真剣な表情で頷いた。
「夜間の密室……つまり、秘密の特訓ですね?」
「……」
「分かりました! トレーニングウェアに着替えて伺います!」
「……もう、それでいいよ」
ルーファスは諦めたように笑った。
特訓でもなんでもいい。
今夜こそ、彼女の指に指輪をはめてみせる。
たとえ、その指がオリハルコンをへし折る指だとしても。
こうして、運命の夜が近づいていた。
プロポーズ大作戦。
その障害となるのは、ダンキアの鈍感さと、彼女の筋肉への情熱だけであった。
オルティス王国の王城は、かつてない活気に……いや、熱気に包まれていた。
「イチ! ニ! サン! ダー!」
中庭から響く野太い掛け声。
そこでは、シルヴィア王女とミーナ、そしてなぜか城の衛兵やメイドたちまでもが、一列に並んでスクワットをしていた。
「腰をもっと深く! 大殿筋に意識を集中させて!」
「イエッサー! ダンキア教官!」
指導するのは、もちろんダンキアである。
彼女の影響力は凄まじく、今や城内で「筋肉こそ正義」という謎の宗教が流行し始めていた。
バルコニーからその様子を眺めるルーファスは、遠い目をしていた。
「……僕の城が、ジムになっていく」
「殿下、諦めましょう。兵士たちの士気も体力も、過去最高レベルです」
執事が諦念の笑みを浮かべる。
「さて、そんなことよりルーファス様。父上……国王陛下がお呼びです」
「父上が? ああ、今回の戦争の件か」
ルーファスは表情を引き締めた。
「ダンキアを連れてこいと言っているのかい?」
「はい。『その規格外の令嬢を、一度この目で見定めたい』とのことです」
「……胃薬を多めに用意しておいてくれ」
***
王城の最奥にある『謁見の間』。
重厚な扉が開かれ、ルーファスとダンキアが入室した。
玉座に座るのは、オルティス国王オーウェン。
威厳ある髭を蓄え、鋭い眼光を放つ名君……のはずだが、現在は少し顔色が悪い。
「……面を上げよ」
国王の声が、心なしか震えている。
ダンキアが顔を上げる。
今日は礼儀正しく、淑女らしいドレス(特注のストレッチ素材)を着ている。
「お初にお目にかかります、陛下。ダンキア・フォン・バルトと申します」
優雅なカーテシー。
その所作は完璧で、どこに出しても恥ずかしくない公爵令嬢そのものだ。
国王は目を丸くした。
「ほぅ……美しいな。報告書には『ゴリラのような破壊神』とあったが、見た目は可憐な花ではないか」
「ゴリラ? 誰ですか、そんな失礼なあだ名をつけたのは」
ダンキアがニコリと笑うと、背後の柱にヒビが入るような幻聴が聞こえた。
「コホン。……して、ダンキア嬢よ。そなた、たった一人で五万の軍勢を退けたというのは真か?」
「いいえ、誤解です」
ダンキアは即座に否定した。
国王とルーファスが「お?」という顔をする。
「五万もいらっしゃいませんでした。逃げ足の速い方々でしたので、実質的な運動量は準備体操レベルでしたわ」
「……」
国王の頬が引きつる。
「そ、そうか。……他にも、魔王城を制圧し、魔王を下僕にしたと聞くが?」
「いいえ、あれは不動産契約です。管理人を雇っただけです」
「……ドラゴンを平手打ちで?」
「躾(しつけ)です」
「……迷宮を更地にした?」
「リフォームです」
問答が続くにつれ、国王の顔色はどんどん青ざめていった。
(こ、こやつ……本物だ。報告書以上の逸材……いや、劇薬だ)
国王は、隣に立つ息子ルーファスを見た。
「ルーファスよ。お前、よくこんな『爆弾』を抱え込もうと思ったな」
「愛ゆえです、父上」
ルーファスは即答した。
「それに、彼女は平和を愛しています。敵対さえしなければ、これほど頼もしい守護神はいません」
「ふむ……確かに、我が国の国防は盤石になるだろうが……」
国王はため息をついた。
そして、無意識に腰をトントンと叩いた。
「うぅ……頭が痛い……いや、腰が痛い……」
「陛下?」
ダンキアが反応した。
「腰痛でいらっしゃいますか?」
「うむ。最近、心労が重なってな(主にお前のせいだが)。持病の腰痛が悪化して、座っているのも辛いのだ」
「それは大変です!」
ダンキアの目が、獲物を見つけた猛獣のように輝いた。
「腰痛は万病の元。放置してはいけません。私が診て差し上げましょう」
「え? そなた、医術の心得が?」
「いいえ。ですが、筋肉の構造なら熟知しています」
ダンキアはスタスタと玉座に歩み寄った。
護衛の騎士たちが動こうとするが、ルーファスが手で制する。
「大丈夫だ(たぶん)」
ダンキアは国王の背後に回った。
「失礼します」
彼女は国王の背中に手を当てた。
「ふむ……脊柱起立筋がガチガチですね。まるで鉄板です」
「そうであろう。王の重責というやつでな……」
「いえ、単なる運動不足と姿勢の悪さです」
「辛辣!?」
「では、ほぐしますね」
ダンキアは指を立てた。
「ダンキア流・深層筋(インナーマッスル)破壊……もとい、指圧!」
ズボォッ!!
「ぎゃああああああああ!!」
国王の絶叫が謁見の間に響き渡った。
ダンキアの指が、国王の背中の肉に深々と食い込んでいる。
「い、痛い! 刺さってる! 指が貫通するぅぅぅ!」
「力を抜いてください。抵抗すると骨が折れますよ?」
「もう折れてる音がするのだが!?」
「気のせいです。それはコリが砕ける音です」
ダンキアは容赦なく指を動かす。
ゴリッ、バキッ、メキメキッ。
人体から発してはいけない音が連続する。
護衛の騎士たちが青ざめて震える中、ルーファスだけは静かに見守っていた。
「耐えてください、父上。あれを超えると、天国が見えますから」
「殺す気か貴様ぁぁぁ!」
数分後。
「はい、終了です」
ダンキアが手を離した。
国王は玉座の上で、抜け殻のようにぐったりとしていた。
「へ、陛下……! 息をしておられますか!?」
宰相が駆け寄る。
「……う、うむ……」
国王がゆっくりと身を起こした。
そして、目を見開いた。
「……軽い」
彼は立ち上がり、腰を回した。
「痛くない……! あれほど鉛のように重かった腰が、羽のように軽いぞ!」
「血行を促進し、歪んだ骨格を強制的に元の位置に戻しましたから」
ダンキアがタオルで手を拭きながら言う。
「ただし、荒療治ですので明日あたり強烈な揉み返しが来ますが、それを乗り越えれば十歳は若返ります」
「おお……! 奇跡だ! ゴッドハンドだ!」
国王は感動のあまり、ダンキアの手を握った。
「素晴らしい! そなた、ただの破壊神ではなかったのか!」
「はい、癒やしの女神(物理)とも呼ばれております」
「気に入った! ルーファスよ!」
国王は息子に向き直り、高らかに宣言した。
「許可する! この娘を娶れ! 今すぐにだ!」
「え?」
「こんな便利な……いや、素晴らしい才女を他国に渡す手はない! 私の専属整体師として、一生城に置いておくのだ!」
「……目的が変わっていませんか、父上」
ルーファスは苦笑したが、結果オーライだ。
「ありがとうございます。では、正式に婚約の儀を」
「うむ! 国を挙げて祝うぞ! 費用はいくらかかっても構わん!」
国王は上機嫌で腰をフリフリしながら退室していった。
残されたルーファスとダンキア。
「やりましたね、ルーファス様。整体のアルバイト採用、合格したようです」
「……君、結婚の話だって分かってる?」
「結婚?」
ダンキアはキョトンとした。
「整体師として契約する話ではないのですか?」
「違うよ。妻として、だ」
ルーファスはダンキアに向き直った。
謁見の間には二人きり(護衛は空気を読んで下がった)。
今こそ、その時だ。
戦場での告白は邪魔された。
壁ドンは不発に終わった。
だが、今、父王の許可も得た。
「ダンキア」
「はい」
「場所を変えよう。……今夜、僕の部屋に来てくれるかい?」
「えっ」
ダンキアが少し顔を赤らめた。
「夜に……お部屋へ?」
「ああ。大事な話をしたいんだ。誰にも邪魔されない場所で」
「分かりました」
ダンキアは真剣な表情で頷いた。
「夜間の密室……つまり、秘密の特訓ですね?」
「……」
「分かりました! トレーニングウェアに着替えて伺います!」
「……もう、それでいいよ」
ルーファスは諦めたように笑った。
特訓でもなんでもいい。
今夜こそ、彼女の指に指輪をはめてみせる。
たとえ、その指がオリハルコンをへし折る指だとしても。
こうして、運命の夜が近づいていた。
プロポーズ大作戦。
その障害となるのは、ダンキアの鈍感さと、彼女の筋肉への情熱だけであった。
0
あなたにおすすめの小説
巻き戻される運命 ~私は王太子妃になり誰かに突き落とされ死んだ、そうしたら何故か三歳の子どもに戻っていた~
アキナヌカ
恋愛
私(わたくし)レティ・アマンド・アルメニアはこの国の第一王子と結婚した、でも彼は私のことを愛さずに仕事だけを押しつけた。そうして私は形だけの王太子妃になり、やがて側室の誰かにバルコニーから突き落とされて死んだ。でも、気がついたら私は三歳の子どもに戻っていた。
「では、ごきげんよう」と去った悪役令嬢は破滅すら置き去りにして
東雲れいな
恋愛
「悪役令嬢」と噂される伯爵令嬢・ローズ。王太子殿下の婚約者候補だというのに、ヒロインから王子を奪おうなんて野心はまるでありません。むしろ彼女は、“わたくしはわたくしらしく”と胸を張り、周囲の冷たい視線にも毅然と立ち向かいます。
破滅を甘受する覚悟すらあった彼女が、誇り高く戦い抜くとき、運命は大きく動きだす。
【完結】仕事を放棄した結果、私は幸せになれました。
キーノ
恋愛
わたくしは乙女ゲームの悪役令嬢みたいですわ。悪役令嬢に転生したと言った方がラノベあるある的に良いでしょうか。
ですが、ゲーム内でヒロイン達が語られる用な悪事を働いたことなどありません。王子に嫉妬? そのような無駄な事に時間をかまけている時間はわたくしにはありませんでしたのに。
だってわたくし、週4回は王太子妃教育に王妃教育、週3回で王妃様とのお茶会。お茶会や教育が終わったら王太子妃の公務、王子殿下がサボっているお陰で回ってくる公務に、王子の管轄する領の嘆願書の整頓やら収益やら税の計算やらで、わたくし、ちっとも自由時間がありませんでしたのよ。
こんなに忙しい私が、最後は冤罪にて処刑ですって? 学園にすら通えて無いのに、すべてのルートで私は処刑されてしまうと解った今、わたくしは全ての仕事を放棄して、冤罪で処刑されるその時まで、推しと穏やかに過ごしますわ。
※さくっと読める悪役令嬢モノです。
2月14~15日に全話、投稿完了。
感想、誤字、脱字など受け付けます。
沢山のエールにお気に入り登録、ありがとうございます。現在執筆中の新作の励みになります。初期作品のほうも見てもらえて感無量です!
恋愛23位にまで上げて頂き、感謝いたします。
王妃様は死にました~今さら後悔しても遅いです~
由良
恋愛
クリスティーナは四歳の頃、王子だったラファエルと婚約を結んだ。
両親が事故に遭い亡くなったあとも、国王が大病を患い隠居したときも、ラファエルはクリスティーナだけが自分の妻になるのだと言って、彼女を守ってきた。
そんなラファエルをクリスティーナは愛し、生涯を共にすると誓った。
王妃となったあとも、ただラファエルのためだけに生きていた。
――彼が愛する女性を連れてくるまでは。
【完結】愛したあなたは本当に愛する人と幸せになって下さい
高瀬船
恋愛
伯爵家のティアーリア・クランディアは公爵家嫡男、クライヴ・ディー・アウサンドラと婚約秒読みの段階であった。
だが、ティアーリアはある日クライヴと彼の従者二人が話している所に出くわし、聞いてしまう。
クライヴが本当に婚約したかったのはティアーリアの妹のラティリナであったと。
ショックを受けるティアーリアだったが、愛する彼の為自分は身を引く事を決意した。
【誤字脱字のご報告ありがとうございます!小っ恥ずかしい誤字のご報告ありがとうございます!個別にご返信出来ておらず申し訳ございません( •́ •̀ )】
大好きなあなたが「嫌い」と言うから「私もです」と微笑みました。
桗梛葉 (たなは)
恋愛
私はずっと、貴方のことが好きなのです。
でも貴方は私を嫌っています。
だから、私は命を懸けて今日も嘘を吐くのです。
貴方が心置きなく私を嫌っていられるように。
貴方を「嫌い」なのだと告げるのです。
口は禍の元・・・後悔する王様は王妃様を口説く
ひとみん
恋愛
王命で王太子アルヴィンとの結婚が決まってしまった美しいフィオナ。
逃走すら許さない周囲の鉄壁の護りに諦めた彼女は、偶然王太子の会話を聞いてしまう。
「跡継ぎができれば離縁してもかまわないだろう」「互いの不貞でも理由にすればいい」
誰がこんな奴とやってけるかっ!と怒り炸裂のフィオナ。子供が出来たら即離婚を胸に王太子に言い放った。
「必要最低限の夫婦生活で済ませたいと思います」
だが一目見てフィオナに惚れてしまったアルヴィン。
妻が初恋で絶対に別れたくない夫と、こんなクズ夫とすぐに別れたい妻とのすれ違いラブストーリー。
ご都合主義満載です!
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる