生き残りBAD END

とぅるすけ

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第4章 見えた世界 偏

いざ! 外へ!

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 楓彩が消息を絶ってから8時間。
 剣得やショウ、楓彩を知るものは血眼で手掛かりを探していた。

「クソッ!!!!」

 剣得は司令室で、机と端末が一体になった装置を叩き、軽く凹ませる。

「なぜ見つからない!!」

 仕事終わりの隊員も総動員し、楓彩の捜索に当たらせていたが、日が昇りきった後でも手掛かりが掴めないでいた。

「は…剣得…」
「もう1回調べ直せ!! 早く…早く…見つけてやらないと…」
「剣得っ!!」
「っ!?」

 焦る剣得を呼んだのはショウだった。

「みんな疲れてる…すこし休憩を…」
「…っ」

 剣得は我に返り、司令室を見渡す。
 ここにいる隊員だけでも疲弊しきった様子で伸びていた。
 恐らく、外を回らせている臨や小雨を含める隊員達はもっと疲れているだろう。

「楓彩が心配で死にそうなのはわかる! けと…乱暴だよ…いつもの剣得らしくないよ…ぅっ…」

 ショウの目には涙が浮かんでいた。

 「ショウ…」

 そうだ、辛いのは剣得だけではない。
 
「す…すまなかった…頭を冷やすよ…みんなも…休憩にしてくれ…すまなかった…」

 その後、剣得はショウの工房のソファで左腕で目を覆い、横になっていた。

「あんたもあんな戦闘のあとだし…私の作った義手も台無しにしてくれて…」

 ショウは剣得の頭に冷えた缶コーヒーを触れさせる。

「悪い…」

 剣得は缶コーヒーを受け取ると、ショウも座らせるため、上体を起こし、背もたれに体重を移して座る。
 ショウはその隙間に自分の缶コーヒーを両手で持って座る。

「こんな嫌がらせをするのは…」
「SABERだろ…奴ら絶対許さん…ったく…仕事増やしやがって…クソッ」

 剣得は缶コーヒーを開けてグッと飲む。

「ぶっ!! なんだ!? このコーヒー!!」

 いやーな味がした。

「ん? ショウちゃん印のコーヒーだよ? 試作品を自販機で出そうと思って…」

 と、顔の横に自分の缶コーヒーを持ってきて柔らかい笑顔を見せる。

「売れるわけねぇだろ…」
「えぇ? 楓彩にはウケるんだけどなぁ…」
「楓彩には…ねぇ…」

 ショウは剣得の右肩に頭を乗せる。

「? ショウ?」
「私は嫌だよ? このまま“欠けたまま”なのは…」

 ショウも何気に、普段の生活が気に入ってるらしい。
 仕事して、楓彩の可愛さで疲れを癒して、たまに剣得に食べさせてもらって、楓彩の世話をして……

「あぁ…楓彩…早く帰ってきて…」

 ショウは剣得の服を掴んで、剣得の体で顔を隠した。

「ショウ…安心しろ…楓彩は帰ってくる…大丈夫、ちょっとした家出みたいなものだすぐ帰ってくるさ…」





 「(何を話してるんだろう…ここは…どこなんだろう…)」

 楓彩はその頃、朦朧とする意識の中、状況を把握しようと努力していた。
 しかし、その努力も虚しく。

「(…何も出来ない…)」

 その時、目の前に緑色の液体を挟んで黒い影が現れる。

 『───…───』

 何かを話しているようだが、楓彩には液体の気泡が破裂する音しか聞こえない。

───はぁ…なんだろう…胸の中からそっとこみ上げてくる…この感じは…落ち着く…─────






 その頃、剣得達は楓彩の捜索を再開した。

「島の外に連れ出されたなら厄介だ…行く宛がない…」

 剣得はショウの工房で二人っきりで話していた。

「いや…手がかりなら今思いついた…彩楓だ…彩楓ならこの状況を打開できるかもしれない…」

 その時、

「呼んだか?」

 着物をなびかせて彩楓が工房にテレポートしてくる。

「やはりここにいたか…ショウムート」
「彩楓!?」
「どうして…」
「楓彩は攫われたのか…」
「あぁ、SABERの奴らだ…」
 
 剣得は左手を握りしめる。

「いや…違うな…SABERが楓彩を狙う理由には裏がある…」
「「裏?」」
「あぁ、第一によく考えても見ろ…なぜテロリストが楓彩などを狙う? 戦力にするなら王志、お前を洗脳した方が断然いい」

 確かにそうだ。
 SABERの狙いがセラフィスの制服なら、剣得を手駒にしてしまった方が手っ取り早い。

「第二に、なぜSABERはどこから戦力を集めている…何かの支援が無い限り、G,S,Aと戦闘するなんて自殺行為だ…」
「ということは…まさか…!」

 ショウは真相に気づき始める。

「あぁ、裏で手を引いている奴らがいる…恐らく“俺の話した組織”だろう…」

 “アスモデウス”という単語を初めて聞いた時に、一緒に聞いた、彩楓が昔、幽閉されていた組織だ。

「奴らは楓彩の正体をしっている…」
「…信じたくはないけど、楓彩がそいつらの言う“アスモデウス”ってこと?」
「まぁ成り行きそうなるな…」

 その時、剣得は立ち上がった。

「おい、彩楓…お前の能力…覚えていればその場所に行けるのか?」

 真剣な眼差しで彩楓に尋ねる。

「あぁ…いいぜ…お前がその気なら正体不明の敵の本拠地に連れていってやる…」

 そうだ、彩楓は以前、その組織の手中にいた。
 場所のイメージが出来れば瞬時にして、楓彩の元へ行けるかもしれない。

「まぁ、確証は無いんだがな…俺の能力は多少不安定でね…レンジは7人といった所だ…軍隊は持っていけないぞ…」
「あぁ、頼む」

 その時、ショウも立ち上がり、

「私もお願い…」

 と、力強い声で申し出る。

「いいのか? ショウ…危険だぞ…」
「構わない…私も行く…」

 


 その後、剣得の右腕には義手が付き、2人は準備を十分に終え、彩楓の肩に触れる。

「行くぞ…」

「「あぁ!」」
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