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ちょっとしたすれ違い
しおりを挟む「あちゃー、こんな時間になっちゃった!」
ボクは走って、家までの道を帰っていた。図書委員会の仕事が長引いてしまったからだ。
本を読むのが好きなボクは、通っている高校の図書委員会に所属している。自分好みの本を、優先的に借りることができるからね。
週に一回担当している図書室のカウンターの仕事と清掃に手間取ってしまったボクは、帰る時間が遅くなったというわけだ。
早く家に帰って千夏と凜音と一緒に、DCOをプレイしたい。そう思いながらボクは帰路を急ぐ。
DCOにすっかりハマった凜音と千夏は、委員会の仕事のあるボクを置いて二人でゲームをプレイしている。だからプレイ時間が開いて、彼女たちに遅れを取るわけにはいかない。
家に帰って一人だけ遅れた晩ご飯を食べると、ボクはDCO内にログインするために準備をする。先にご飯を食べた妹の千夏は、すでにゲームをプレイしているようだ。
「ふー。さて、二人はどこかな」
ゲーム内にログインしたボクは、フレンドチャットで二人に連絡を取ると彼女たちと合流する。
待ち合わせの場所に向かうとチナツとリオンは、ボクが知らない男の人たちと楽しそうにおしゃべりをしていた。
「二人とも、どうしたの?」
彼女たちに話を聞くと、他プレイヤーのパーティーに誘われたというのだ。二人だけでレベル上げやアイテム集めをどうしようか迷っていたチナツとリオンは、せっかくだし合同パーティーに参加することにしたと言っていた。
チナツとリオンを誘った彼らは大学生のサークル仲間同士だそうで、二人をサポートしながらアイテム集めを手伝ってくれたそうだ。
パーティーメンバーには女の人もいたし特に変なことはされなかったよと、彼女たちはボクにやさしく教えてくれている。
「シノブちゃん、妬いてるの?えへへ~。チナツは、シノブちゃんが一番だよ!」
「私も、幼なじみのシノブと遊ぶのが一番楽しいんだから……」
ボクの知らないところで知らない男の人たちと遊んでいたことに少し不安を持ってしまったボクを、チナツとリオンは慰めてくれた。そして彼女たちからの言葉を聞いたボクは、嫉妬していた自分を情けなく思う。チナツとリオンの気持ちは、本物だった。
「チナツ、リオン。ありがとう。ボクも、二人が大好きだよ!」
そして無事に仲直りをしたボクたちは、仲良く一緒にクエストに出かける。
「やっぱり、この三人でパーティーを組むのが一番楽しい!」
「ええ。そうね!」
(うーん。彼女たちに遅れを取るわけにはいかないな。レベル上げ、頑張るぞ!)
チナツとリオンに少し差をつけられてしまったレベルとスキルポイントの数値を見て、ボクはそんなことを思った。
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