12 / 28
12
しおりを挟む
「予算半分で、公爵家の格を落とさずにパーティーを開く。……常識的に考えれば不可能ですね」
執務室のホワイトボードの前で、私は指示棒(教鞭)を叩いた。
目の前には、アイザック様と、選抜された「チーム・カルル(主要使用人たち)」が座っている。
全員、悲壮な顔をしていた。
「やはり、無理ですか……」
執事長が肩を落とす。
「いいえ。既存の『貴族の常識』でやるから無理なのです。思考の枠組み(パラダイム)を転換(シフト)させましょう」
私はホワイトボードに大きく文字を書いた。
『コンセプト:脱・成金趣味(ラスティック・ラグジュアリー)』
「成金……?」
アイザック様が首を傾げる。
「はい。これまでの公爵家のパーティーは、他国の高級食材や、派手な装飾品をこれでもかと並べる『足し算』の演出でした。金はかかりますが、古臭くて胃もたれします」
私はニヤリと笑った。
「今回は『引き算』でいきます。予算がないなら、ないことを『あえてやっている』ように見せかければいいのです。名付けて、『グラン・ノワールの自然と実りを愛する、洗練された大人のガーデンパーティー』です」
***
準備期間の三日間、屋敷は戦場と化した。
だが、それは悲壮感漂うものではなく、文化祭前夜のような熱気に包まれていた。
「花屋への発注はキャンセル! 庭師チーム、裏山の野草と、温室の剪定枝を集めて! それをガラス瓶に生けるだけでいいわ!」
「料理長! フォアグラとキャビアは却下! 代わりに領内の農家から、朝採れの野菜と、川魚、ジビエを買い付けて! 新鮮さが命よ!」
「楽団は呼ばないわ! 街の教会で歌っている聖歌隊の子供たちに声をかけて! 『天使の歌声』という演出にするの!」
私の指示が飛ぶたびに、使用人たちが「はいっ!」と走り回る。
アイザック様も、私の横で面白そうに腕を組んでいた。
「野草に、野菜に、子供の歌か。……随分と安上がりだな」
「原価率は通常の十分の一以下です。ですが、見ていてください。これが『化ける』瞬間を」
***
そして、運命のパーティー当日。
会場となる中庭には、カトリーヌ夫人と長老たちが、意地悪な笑みを浮かべて到着した。
「ほほほ! 見てごらん、あの地味な飾り付けを!」
夫人が扇子で会場を指差す。
そこには、金銀の燭台も、真紅の絨毯もなかった。
あるのは、白い麻のクロスがかけられたテーブルと、そこに飾られた可憐な野草やハーブのアレンジメント。
照明は高価な魔法ランプではなく、無数のキャンドルとランタンの柔らかな灯りだけ。
「貧乏くさいねぇ! まるで平民のピクニックじゃないか!」
長老たちも「これでは公爵家の恥だ」とヒソヒソ笑う。
招待客である近隣の貴族たちも、最初は戸惑った様子だった。
しかし。
「……あら? この香り、とても素敵じゃない?」
一人の令嬢が、テーブルのハーブに鼻を近づけた。
「ローズマリーとミント……清涼感があって、心が落ち着くわ」
「この照明も、なんだか幻想的だ。いつものギラギラした会場より、顔色が良く見えるぞ」
雰囲気が、少しずつ変わり始める。
そこへ、聖歌隊の子供たちによる、清らかなアカペラが響き渡った。
プロの楽団の技巧的な演奏とは違う、素朴で心洗われるハーモニー。
「まあ……可愛いわ」
「心が洗われるようだ……」
そして、メインディッシュの登場だ。
ワゴンで運ばれてきたのは、豪華な大皿料理ではなく、彩り豊かな野菜のテリーヌや、炭火で焼いた香ばしい川魚、そして新鮮なフルーツの盛り合わせだった。
「なんだこれは! 肉(ステーキ)はないのか!」
長老の一人が叫ぶ。
私はすかさずマイク(拡声魔道具)を握り、ステージに立った。
「皆様、本日はようこそお越しくださいました」
私の隣には、完璧なエスコートをするアイザック様が立っている。
「本日のテーマは『原点回帰』。我がグラン・ノワール領が誇る、豊かな自然の恵みをそのまま味わっていただく趣向でございます」
私は料理を指し示した。
「こちらは、今朝採れたばかりの『朝露野菜』。市場に出回る前の、最も味が濃い状態のものです。そしてお魚は、清流で育った『清流マス』。臭みは一切なく、身はふわふわです」
「へぇ……市場に出ない希少品か」
「都会の脂っこい料理に飽きていたところだ。こういうのが一番贅沢なんだよ」
貴族たちが料理に手を伸ばす。
「……美味しい!」
「なんて瑞々しいんだ!」
「この魚、絶品だぞ! ソースではなく、塩とハーブだけでこんなに旨いとは!」
会場のあちこちで感嘆の声が上がる。
最近の社交界では、健康志向(ヘルスケア)がブームになりつつあることを、私はリサーチ済みだった。
こってりしたフレンチフルコースよりも、オーガニックな料理の方が「意識が高い」と喜ばれるのだ。
「カトリーヌ様、いかがですか?」
私は呆然としている夫人の前に進み出た。
「予算が半分とのことでしたので、食材の『輸入費』と『輸送費』を全カットし、その分を素材の『鮮度』に投資しました」
「ぐ、ぐぬぬ……で、でも、こんなのただの田舎料理じゃないか!」
「おや、あちらをご覧ください」
私が視線を向けると、王都から招いた著名な美食家が、涙を流して野菜を食べていた。
「素晴らしい……! これこそが真の美食(ガストロノミー)だ! 素材への敬意、土地への愛を感じる!」
その一言で、勝負は決した。
周囲の貴族たちは「美食家先生が褒めているなら間違いない」「これが最新のトレンドなのだわ!」と、こぞって料理を称賛し始めた。
カトリーヌ夫人は顔を真っ赤にして、パクパクと口を開閉させている。
「さ、さらに!」
私は畳み掛ける。
「本日の料理に使われた野菜や魚、そしてテーブルに飾られたハーブ。これらは全て、来月から当領地が売り出す『新ブランド商品』でございます!」
「おおっ?」
「会場の出口にて、予約注文を受け付けております。本日ご成約の方には、特別割引を……」
私の言葉が終わるや否や、貴族たちが予約デスク(特設)に殺到した。
「私にもその野菜を!」
「ハーブの定期購入を頼む!」
「うちはレストランをやっているんだが、卸してくれないか!」
パーティー会場が、一瞬にして巨大な商談会場へと変貌した。
私は電卓を片手に、次々と注文をさばいていく。
「はい、毎月十ケースですね。ありがとうございます。……はい、契約書はこちらです」
その様子を見ていたアイザック様が、私の耳元で囁いた。
「……恐ろしいな、君は」
「褒め言葉として受け取ります」
「予算を半分に抑えるどころか、パーティーを開催して『黒字』を出すとは」
彼は呆れつつも、誇らしげに笑っていた。
「見ろ、長老たちの顔を」
視線の先では、長老たちが小さくなって震えていた。
彼らもまた、このパーティーの成功と、そこから生まれる莫大な利益を目の当たりにして、ぐうの音も出なくなっていたのだ。
ひと段落したところで、私はカトリーヌ夫人の前へ戻った。
「さて、夫人。約束通り、パーティーは成功させました。予算は半分どころか、三分の一で済みましたよ」
私はあえて「三分の一」という数字を強調した。
「残りの予算は、領内の孤児院への寄付に回させていただきます。公爵家の慈悲深さをアピールする、良い宣伝になりますので」
「……っ!」
夫人は悔しそうに扇子を握りしめた。
「……覚えておきなさい! 今回はまぐれよ! 次はこうはいかないからね!」
捨て台詞を吐いて、夫人は逃げるように会場を去っていった。
長老たちも、バツが悪そうにその後を追う。
「……勝利(ビクトリー)」
私は小さくガッツポーズをした。
「お疲れ様、カルル」
アイザック様が、シャンパングラスを二つ持ってきてくれた。
「乾杯しよう。俺の最強のパートナーに」
「ありがとうございます、ボス。……ですが、これはただの飲み物ではありませんね?」
「ああ。君が開発した『ハーブ入りスパークリングウォーター』だ。これも売るんだろう?」
「もちろんです。原価は水と草ですが、ボトルをお洒落にすれば金貨一枚で売れます」
「……あくどいな」
「商才と言ってください」
私たちはグラスを合わせた。
夜風に揺れるキャンドルの灯りの中で、パーティーの喧騒が心地よく響く。
「それにしても」
アイザック様が、周囲を見渡して呟いた。
「これほど美しいパーティーは初めてだ。……君の言う通り、金や宝石だけが豊かさではないんだな」
「ええ。知恵と工夫で、世界はいくらでも輝かせることができます」
「君自身が、一番の宝石だからな」
「……そのセリフ、売り文句に使えそうですね。『公爵も愛した輝き』とか」
私が照れ隠しに茶化すと、彼は「やれやれ」と笑って、私の肩を抱き寄せた。
こうして、公爵家親族との対決イベントも、私の圧勝で幕を閉じた。
領地の特産品ブランドも立ち上がり、財政はさらに潤うだろう。
すべては順風満帆。
――そう思っていた。
だが、私の「快進撃」が、遠い王都で新たな火種を生んでいることを、私はまだ知らなかった。
逃げ帰ったジェラール王太子が、最後の悪あがきとして、「あるとんでもない計画」を進めていたことを。
執務室のホワイトボードの前で、私は指示棒(教鞭)を叩いた。
目の前には、アイザック様と、選抜された「チーム・カルル(主要使用人たち)」が座っている。
全員、悲壮な顔をしていた。
「やはり、無理ですか……」
執事長が肩を落とす。
「いいえ。既存の『貴族の常識』でやるから無理なのです。思考の枠組み(パラダイム)を転換(シフト)させましょう」
私はホワイトボードに大きく文字を書いた。
『コンセプト:脱・成金趣味(ラスティック・ラグジュアリー)』
「成金……?」
アイザック様が首を傾げる。
「はい。これまでの公爵家のパーティーは、他国の高級食材や、派手な装飾品をこれでもかと並べる『足し算』の演出でした。金はかかりますが、古臭くて胃もたれします」
私はニヤリと笑った。
「今回は『引き算』でいきます。予算がないなら、ないことを『あえてやっている』ように見せかければいいのです。名付けて、『グラン・ノワールの自然と実りを愛する、洗練された大人のガーデンパーティー』です」
***
準備期間の三日間、屋敷は戦場と化した。
だが、それは悲壮感漂うものではなく、文化祭前夜のような熱気に包まれていた。
「花屋への発注はキャンセル! 庭師チーム、裏山の野草と、温室の剪定枝を集めて! それをガラス瓶に生けるだけでいいわ!」
「料理長! フォアグラとキャビアは却下! 代わりに領内の農家から、朝採れの野菜と、川魚、ジビエを買い付けて! 新鮮さが命よ!」
「楽団は呼ばないわ! 街の教会で歌っている聖歌隊の子供たちに声をかけて! 『天使の歌声』という演出にするの!」
私の指示が飛ぶたびに、使用人たちが「はいっ!」と走り回る。
アイザック様も、私の横で面白そうに腕を組んでいた。
「野草に、野菜に、子供の歌か。……随分と安上がりだな」
「原価率は通常の十分の一以下です。ですが、見ていてください。これが『化ける』瞬間を」
***
そして、運命のパーティー当日。
会場となる中庭には、カトリーヌ夫人と長老たちが、意地悪な笑みを浮かべて到着した。
「ほほほ! 見てごらん、あの地味な飾り付けを!」
夫人が扇子で会場を指差す。
そこには、金銀の燭台も、真紅の絨毯もなかった。
あるのは、白い麻のクロスがかけられたテーブルと、そこに飾られた可憐な野草やハーブのアレンジメント。
照明は高価な魔法ランプではなく、無数のキャンドルとランタンの柔らかな灯りだけ。
「貧乏くさいねぇ! まるで平民のピクニックじゃないか!」
長老たちも「これでは公爵家の恥だ」とヒソヒソ笑う。
招待客である近隣の貴族たちも、最初は戸惑った様子だった。
しかし。
「……あら? この香り、とても素敵じゃない?」
一人の令嬢が、テーブルのハーブに鼻を近づけた。
「ローズマリーとミント……清涼感があって、心が落ち着くわ」
「この照明も、なんだか幻想的だ。いつものギラギラした会場より、顔色が良く見えるぞ」
雰囲気が、少しずつ変わり始める。
そこへ、聖歌隊の子供たちによる、清らかなアカペラが響き渡った。
プロの楽団の技巧的な演奏とは違う、素朴で心洗われるハーモニー。
「まあ……可愛いわ」
「心が洗われるようだ……」
そして、メインディッシュの登場だ。
ワゴンで運ばれてきたのは、豪華な大皿料理ではなく、彩り豊かな野菜のテリーヌや、炭火で焼いた香ばしい川魚、そして新鮮なフルーツの盛り合わせだった。
「なんだこれは! 肉(ステーキ)はないのか!」
長老の一人が叫ぶ。
私はすかさずマイク(拡声魔道具)を握り、ステージに立った。
「皆様、本日はようこそお越しくださいました」
私の隣には、完璧なエスコートをするアイザック様が立っている。
「本日のテーマは『原点回帰』。我がグラン・ノワール領が誇る、豊かな自然の恵みをそのまま味わっていただく趣向でございます」
私は料理を指し示した。
「こちらは、今朝採れたばかりの『朝露野菜』。市場に出回る前の、最も味が濃い状態のものです。そしてお魚は、清流で育った『清流マス』。臭みは一切なく、身はふわふわです」
「へぇ……市場に出ない希少品か」
「都会の脂っこい料理に飽きていたところだ。こういうのが一番贅沢なんだよ」
貴族たちが料理に手を伸ばす。
「……美味しい!」
「なんて瑞々しいんだ!」
「この魚、絶品だぞ! ソースではなく、塩とハーブだけでこんなに旨いとは!」
会場のあちこちで感嘆の声が上がる。
最近の社交界では、健康志向(ヘルスケア)がブームになりつつあることを、私はリサーチ済みだった。
こってりしたフレンチフルコースよりも、オーガニックな料理の方が「意識が高い」と喜ばれるのだ。
「カトリーヌ様、いかがですか?」
私は呆然としている夫人の前に進み出た。
「予算が半分とのことでしたので、食材の『輸入費』と『輸送費』を全カットし、その分を素材の『鮮度』に投資しました」
「ぐ、ぐぬぬ……で、でも、こんなのただの田舎料理じゃないか!」
「おや、あちらをご覧ください」
私が視線を向けると、王都から招いた著名な美食家が、涙を流して野菜を食べていた。
「素晴らしい……! これこそが真の美食(ガストロノミー)だ! 素材への敬意、土地への愛を感じる!」
その一言で、勝負は決した。
周囲の貴族たちは「美食家先生が褒めているなら間違いない」「これが最新のトレンドなのだわ!」と、こぞって料理を称賛し始めた。
カトリーヌ夫人は顔を真っ赤にして、パクパクと口を開閉させている。
「さ、さらに!」
私は畳み掛ける。
「本日の料理に使われた野菜や魚、そしてテーブルに飾られたハーブ。これらは全て、来月から当領地が売り出す『新ブランド商品』でございます!」
「おおっ?」
「会場の出口にて、予約注文を受け付けております。本日ご成約の方には、特別割引を……」
私の言葉が終わるや否や、貴族たちが予約デスク(特設)に殺到した。
「私にもその野菜を!」
「ハーブの定期購入を頼む!」
「うちはレストランをやっているんだが、卸してくれないか!」
パーティー会場が、一瞬にして巨大な商談会場へと変貌した。
私は電卓を片手に、次々と注文をさばいていく。
「はい、毎月十ケースですね。ありがとうございます。……はい、契約書はこちらです」
その様子を見ていたアイザック様が、私の耳元で囁いた。
「……恐ろしいな、君は」
「褒め言葉として受け取ります」
「予算を半分に抑えるどころか、パーティーを開催して『黒字』を出すとは」
彼は呆れつつも、誇らしげに笑っていた。
「見ろ、長老たちの顔を」
視線の先では、長老たちが小さくなって震えていた。
彼らもまた、このパーティーの成功と、そこから生まれる莫大な利益を目の当たりにして、ぐうの音も出なくなっていたのだ。
ひと段落したところで、私はカトリーヌ夫人の前へ戻った。
「さて、夫人。約束通り、パーティーは成功させました。予算は半分どころか、三分の一で済みましたよ」
私はあえて「三分の一」という数字を強調した。
「残りの予算は、領内の孤児院への寄付に回させていただきます。公爵家の慈悲深さをアピールする、良い宣伝になりますので」
「……っ!」
夫人は悔しそうに扇子を握りしめた。
「……覚えておきなさい! 今回はまぐれよ! 次はこうはいかないからね!」
捨て台詞を吐いて、夫人は逃げるように会場を去っていった。
長老たちも、バツが悪そうにその後を追う。
「……勝利(ビクトリー)」
私は小さくガッツポーズをした。
「お疲れ様、カルル」
アイザック様が、シャンパングラスを二つ持ってきてくれた。
「乾杯しよう。俺の最強のパートナーに」
「ありがとうございます、ボス。……ですが、これはただの飲み物ではありませんね?」
「ああ。君が開発した『ハーブ入りスパークリングウォーター』だ。これも売るんだろう?」
「もちろんです。原価は水と草ですが、ボトルをお洒落にすれば金貨一枚で売れます」
「……あくどいな」
「商才と言ってください」
私たちはグラスを合わせた。
夜風に揺れるキャンドルの灯りの中で、パーティーの喧騒が心地よく響く。
「それにしても」
アイザック様が、周囲を見渡して呟いた。
「これほど美しいパーティーは初めてだ。……君の言う通り、金や宝石だけが豊かさではないんだな」
「ええ。知恵と工夫で、世界はいくらでも輝かせることができます」
「君自身が、一番の宝石だからな」
「……そのセリフ、売り文句に使えそうですね。『公爵も愛した輝き』とか」
私が照れ隠しに茶化すと、彼は「やれやれ」と笑って、私の肩を抱き寄せた。
こうして、公爵家親族との対決イベントも、私の圧勝で幕を閉じた。
領地の特産品ブランドも立ち上がり、財政はさらに潤うだろう。
すべては順風満帆。
――そう思っていた。
だが、私の「快進撃」が、遠い王都で新たな火種を生んでいることを、私はまだ知らなかった。
逃げ帰ったジェラール王太子が、最後の悪あがきとして、「あるとんでもない計画」を進めていたことを。
1,078
あなたにおすすめの小説
【完結済】破棄とか面倒じゃないですか、ですので婚約拒否でお願いします
紫
恋愛
水不足に喘ぐ貧困侯爵家の次女エリルシアは、父親からの手紙で王都に向かう。
王子の婚約者選定に関して、白羽の矢が立ったのだが、どうやらその王子には恋人がいる…らしい?
つまりエリルシアが悪役令嬢ポジなのか!?
そんな役どころなんて御免被りたいが、王サマからの提案が魅力的過ぎて、王宮滞在を了承してしまう。
報酬に目が眩んだエリルシアだが、無事王宮を脱出出来るのか。
王子サマと恋人(もしかしてヒロイン?)の未来はどうなるのか。
2025年10月06日、初HOTランキング入りです! 本当にありがとうございます!!(2位だなんて……いやいや、ありえないと言うか…本気で夢でも見ているのではないでしょーか……)
∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽∽
※小説家になろう様にも掲載させていただいています。
※作者創作の世界観です。史実等とは合致しない部分、異なる部分が多数あります。
※この物語はフィクションです。実在の人物・団体等とは一切関係がありません。
※実際に用いられる事のない表現や造語が出てきますが、御容赦ください。
※リアル都合等により不定期、且つまったり進行となっております。
※上記同理由で、予告等なしに更新停滞する事もあります。
※まだまだ至らなかったり稚拙だったりしますが、生暖かくお許しいただければ幸いです。
※御都合主義がそこかしに顔出しします。設定が掌ドリルにならないように気を付けていますが、もし大ボケしてたらお許しください。
※誤字脱字等々、標準てんこ盛り搭載となっている作者です。気づけば適宜修正等していきます…御迷惑おかけしますが、お許しください。
婚約者を奪った妹と縁を切ったので、家から離れ“辺境領”を継ぎました。 すると勇者一行までついてきたので、領地が最強になったようです
藤原遊
ファンタジー
婚約発表の場で、妹に婚約者を奪われた。
家族にも教会にも見放され、聖女である私・エリシアは “不要” と切り捨てられる。
その“褒賞”として押しつけられたのは――
魔物と瘴気に覆われた、滅びかけの辺境領だった。
けれど私は、絶望しなかった。
むしろ、生まれて初めて「自由」になれたのだ。
そして、予想外の出来事が起きる。
――かつて共に魔王を倒した“勇者一行”が、次々と押しかけてきた。
「君をひとりで行かせるわけがない」
そう言って微笑む勇者レオン。
村を守るため剣を抜く騎士。
魔導具を抱えて駆けつける天才魔法使い。
物陰から見守る斥候は、相変わらず不器用で優しい。
彼らと力を合わせ、私は土地を浄化し、村を癒し、辺境の地に息を吹き返す。
気づけば、魔物巣窟は制圧され、泉は澄み渡り、鉱山もダンジョンも豊かに開き――
いつの間にか領地は、“どの国よりも最強の地”になっていた。
もう、誰にも振り回されない。
ここが私の新しい居場所。
そして、隣には――かつての仲間たちがいる。
捨てられた聖女が、仲間と共に辺境を立て直す。
これは、そんな私の第二の人生の物語。
旦那様には愛人がいますが気にしません。
りつ
恋愛
イレーナの夫には愛人がいた。名はマリアンヌ。子どものように可愛らしい彼女のお腹にはすでに子どもまでいた。けれどイレーナは別に気にしなかった。彼女は子どもが嫌いだったから。
※表紙は「かんたん表紙メーカー」様で作成しました。
わたしはくじ引きで選ばれたにすぎない婚約者だったらしい
よーこ
恋愛
特に美しくもなく、賢くもなく、家柄はそこそこでしかない伯爵令嬢リリアーナは、婚約後六年経ったある日、婚約者である大好きな第二王子に自分が未来の王子妃として選ばれた理由を尋ねてみた。
王子の答えはこうだった。
「くじで引いた紙にリリアーナの名前が書かれていたから」
え、わたし、そんな取るに足らない存在でしかなかったの?!
思い出してみれば、今まで王子に「好きだ」みたいなことを言われたことがない。
ショックを受けたリリアーナは……。
婚約破棄ですか???実家からちょうど帰ってこいと言われたので好都合です!!!これからは復讐をします!!!~どこにでもある普通の令嬢物語~
tartan321
恋愛
婚約破棄とはなかなか考えたものでございますね。しかしながら、私はもう帰って来いと言われてしまいました。ですから、帰ることにします。これで、あなた様の口うるさい両親や、その他の家族の皆様とも顔を合わせることがないのですね。ラッキーです!!!
壮大なストーリーで奏でる、感動的なファンタジーアドベンチャーです!!!!!最後の涙の理由とは???
一度完結といたしました。続編は引き続き書きたいと思いますので、よろしくお願いいたします。
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢
岡暁舟
恋愛
妹に正妻の座を奪われた公爵令嬢マリアは、それでも婚約者を憎むことはなかった。なぜか?
「すまない、マリア。ソフィアを正式な妻として迎え入れることにしたんだ」
「どうぞどうぞ。私は何も気にしませんから……」
マリアは妹のソフィアを祝福した。だが当然、不気味な未来の陰が少しずつ歩み寄っていた。
完結 「愛が重い」と言われたので尽くすのを全部止めたところ
音爽(ネソウ)
恋愛
アルミロ・ルファーノ伯爵令息は身体が弱くいつも臥せっていた。財があっても自由がないと嘆く。
だが、そんな彼を幼少期から知る婚約者ニーナ・ガーナインは献身的につくした。
相思相愛で結ばれたはずが健気に尽くす彼女を疎ましく感じる相手。
どんな無茶な要望にも応えていたはずが裏切られることになる。
婚約破棄されたので、前世の知識で無双しますね?
ほーみ
恋愛
「……よって、君との婚約は破棄させてもらう!」
華やかな舞踏会の最中、婚約者である王太子アルベルト様が高らかに宣言した。
目の前には、涙ぐみながら私を見つめる金髪碧眼の美しい令嬢。確か侯爵家の三女、リリア・フォン・クラウゼルだったかしら。
──あら、デジャヴ?
「……なるほど」
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる