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「うわぁぁぁん! アイビーお姉様ぁぁぁ!」
宰相執務室の中心で、ヒロインが泣き叫んでいる。
ミシェル・ローラン男爵令嬢。
亜麻色のふわふわな髪、大きな瞳、小柄で守ってあげたくなるような可憐な少女。
そんな彼女が今、私の腰にしがみつき、鼻水で私の地味な事務服を汚していた。
「ちょ、ちょっとミシェル様! 離れてください! ここは宰相閣下の執務室ですよ!?」
私は困惑して、助けを求めるようにキース閣下を見た。
しかし、閣下はこめかみを指で押さえ、「関わりたくない」というオーラを全身から発して書類に視線を落としている。
酷い! 上司の職務放棄だ!
「ぐすっ……だってぇ……殿下がぁ……」
ミシェル嬢は泣きじゃくりながら、一枚の紙を私に押し付けた。
「私が一生懸命書いた『詩』を読んで、殿下が『なんだこれ、男同士がベタベタして気持ち悪い』って笑ったんですぅ……酷いと思いませんかぁ!?」
「……はい?」
私はピクリと眉を動かした。
男同士がベタベタ?
そのキーワードは聞き捨てならない。
「ちょっと見せてごらんなさい」
私は彼女の手から紙を受け取り、その内容に目を通した。
『白き騎士と黒き騎士の誓い』
(……タイトルからして香ばしいわね)
『背中を預け合う二人の影。剣と剣が交わる時、汗が飛び散り、互いの熱を感じ合う。ああ、君がいなければ僕は立てない。君が盾なら僕は矛になろう。その熱い吐息が、僕の鼓膜を震わせる……』
「…………」
私は無言で顔を上げた。
目の前で、ミシェル嬢がうるうるした瞳で私を見上げている。
「ど、どうですか……? 変ですか……?」
私は深呼吸をして、ガシッと彼女の肩を掴んだ。
「……ミシェル様」
「は、はい」
「貴女、才能あるわよ」
「えっ!?」
ミシェル嬢の顔がぱあっと輝いた。
「本当ですか!? 変じゃないですか!?」
「ええ、変じゃないわ。むしろ天才的よ。特にこの『剣と剣が交わる(隠喩)』の表現と、『熱い吐息』の描写……無意識に官能を滲ませる高度なテクニックだわ!」
「かんのう……?」
ミシェル嬢はきょとんとしている。
どうやらこの子、天然だ。
「男同士の熱い友情」を純粋に描いたつもりが、無自覚に「そっち側」の境界線を反復横跳びしているタイプだ。
ある意味、私のような汚れた腐女子よりもタチが悪い(褒め言葉)。
「殿下にはこの芸術性が理解できなかったのね。嘆くことはないわ、彼はまだお子ちゃまなのよ」
「そうですよね! やっぱりアイビーお姉様は凄いです! 私の理解者です!」
ミシェル嬢が再び抱きついてきた。
まさか、恋敵(になるはずだった相手)とこんな形で意気投合するとは。
「でもぉ……やっぱりショックですぅ。殿下ったら、『ミシェルはもっと僕のことを見てくれ』って怒るんです」
「あら、贅沢な悩みね」
「私、ちゃんと見てます! 殿下のキラキラした金髪とか、青い目とか!」
ミシェル嬢は頬を膨らませる。
私はふっと鼻で笑った。
「甘いわね、ミシェル様」
「え?」
「貴女、殿下のどこが好き?」
「えっと……優しくて、王子様らしくて、格好いいところです!」
「0点よ」
私はビシッと指を立てた。
「ええっ!?」
「いいこと? 『格好いい』なんて誰でも言えるわ。真の愛とは、もっと具体的でフェティッシュなものなのよ」
私は一歩踏み出し、ミシェル嬢を壁際に追いやった(本日二度目の壁ドン、攻守逆転)。
「例えば私ならこう答えるわ。殿下の魅力は、ルーカス様に見せる『甘え上手の猫のような目つき』と、執務中に見せる『無防備なうなじのライン』、そして何より『受け特有の腰つき』にあると!」
「う、うなじ……? こしつき……?」
ミシェル嬢が目を白黒させる。
「そうよ! 殿下単体で見てはダメ。隣にルーカス様という『対』を置いて初めて、殿下の輝きは完成するの! 貴女が見ているのは『王子様』という記号だけ。もっと『エリック』という素材そのものを、そして彼を取り巻く関係性を愛でなさい!」
「は、はいぃぃ……!?」
ミシェル嬢は私の勢いに圧倒され、涙も引っ込んだようだ。
「よく分かりませんけど、アイビーお姉様の愛が重いことは分かりました!」
「分かってくれればいいのよ」
私は満足げに頷いた。
その時。
パン、パン、パン。
乾いた拍手の音が響いた。
振り返ると、キース閣下が能面のような無表情で手を叩いていた。
「……素晴らしい演説だ。感動して涙が出そうだ」
「棒読みはやめてください、閣下」
キース閣下は呆れ顔で立ち上がり、ミシェル嬢に歩み寄った。
「ミシェル。エリックとの喧嘩の理由は分かった。だが、これ以上ここで騒ぐなら、衛兵を呼ぶぞ」
「ひっ……! ご、ごめんなさい義兄様(おにいさま)!」
ミシェル嬢はキース閣下が苦手らしい。
そそくさと私の背後に隠れる。
「……エリックには私から言っておく。『婚約者のポエムを否定するのは男の器が小さい』とな」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
「ただし、その詩集を城内でばら撒くのはやめろ。誤解を招く」
「はーい……」
ミシェル嬢はシュンとして、しかしすぐに明るい顔で私に向き直った。
「アイビーお姉様! 相談に乗ってくれてありがとうございました! 私、お姉様の教えを胸に、もっと殿下を観察してみます!」
「ええ、その意気よ。良いネタ……じゃなかった、発見があったら報告しなさい」
「はい! それでは失礼します!」
ミシェル嬢は嵐のように去っていった。
ドアが閉まり、静寂が戻る。
「……ふぅ」
私は額の汗を拭った。
「どっと疲れましたね」
「誰のせいだ」
キース閣下が冷ややかな視線を送ってくる。
「お前、あんな純真な娘に何を吹き込んでいる。教育に悪い」
「何を仰いますか。彼女には才能があります。私が正しく導いてあげれば、いずれ立派な『同志』になるでしょう」
「……この国の上層部が腐女子だらけになる未来しか見えんのだが」
閣下は頭痛を堪えるように眉間を揉んだ。
「まあいい。……それよりアイビー、仕事だ」
「はいはい、次はどこの領地の陳情書ですか?」
私は席に戻ろうとした。
だが、キース閣下の次の言葉に、私は足を止めた。
「陳情書ではない。……明日、エリックが視察に出る」
「殿下が?」
「ああ。隣国との国境付近にある砦だ。ルーカスも同行する」
「!!」
私の耳がピクリと動く。
視察。遠出。
つまり、お泊まりイベント発生の予感!
「ついていきたい顔をしているな」
「顔どころか全身で表現しています! 閣下、私も同行させてください! 『資料整理係』として!」
「……だろうな」
キース閣下はニヤリと笑った。
「許可する。ただし、条件がある」
「なんでも聞きます! 靴でも舐めます!」
「汚いからやめろ。……条件は、俺も同行する」
「へ?」
私は目を丸くした。
「宰相閣下がわざわざ視察に? そんな暇あるんですか?」
「表向きはな。……だが、裏では不穏な動きがある。隣国の過激派が、エリックを狙っているという情報が入った」
キース閣下の表情から、笑みが消える。
そこにあるのは、冷徹な為政者の顔だった。
「私の目的は、エリックを餌にした『害虫駆除』だ。……お前には、その囮役の補佐をしてもらう」
「囮役の補佐……?」
「簡単に言えば、エリックとルーカスの近くでキャーキャー騒いで、敵の注意を引きつつ、周囲を警戒しろということだ。お前の『気配察知能力』と『観察眼』に期待している」
なるほど。
つまり、公式に「推しカプの最前線」に張り付けるということだ。
しかも、命がけのミッション付きで。
「……望むところです」
私はニヤリと笑い返した。
「私の推したちの平和なイチャイチャを邪魔する不届き者には、鉄槌を下してやりましょう。私の筆(ペン)は剣よりも強いのですから!」
「頼もしいことだ。……では、準備にかかれ。出発は明朝だ」
こうして。
私たちは王都を離れ、波乱含みの「視察旅行」へと旅立つことになった。
それは同時に、私とキース閣下の関係も、少しずつ変化していく旅の始まりでもあったのだが……。
今の私はまだ、明日の妄想(旅先でのとっておきシチュエーション)に胸を膨らませるばかりだった。
宰相執務室の中心で、ヒロインが泣き叫んでいる。
ミシェル・ローラン男爵令嬢。
亜麻色のふわふわな髪、大きな瞳、小柄で守ってあげたくなるような可憐な少女。
そんな彼女が今、私の腰にしがみつき、鼻水で私の地味な事務服を汚していた。
「ちょ、ちょっとミシェル様! 離れてください! ここは宰相閣下の執務室ですよ!?」
私は困惑して、助けを求めるようにキース閣下を見た。
しかし、閣下はこめかみを指で押さえ、「関わりたくない」というオーラを全身から発して書類に視線を落としている。
酷い! 上司の職務放棄だ!
「ぐすっ……だってぇ……殿下がぁ……」
ミシェル嬢は泣きじゃくりながら、一枚の紙を私に押し付けた。
「私が一生懸命書いた『詩』を読んで、殿下が『なんだこれ、男同士がベタベタして気持ち悪い』って笑ったんですぅ……酷いと思いませんかぁ!?」
「……はい?」
私はピクリと眉を動かした。
男同士がベタベタ?
そのキーワードは聞き捨てならない。
「ちょっと見せてごらんなさい」
私は彼女の手から紙を受け取り、その内容に目を通した。
『白き騎士と黒き騎士の誓い』
(……タイトルからして香ばしいわね)
『背中を預け合う二人の影。剣と剣が交わる時、汗が飛び散り、互いの熱を感じ合う。ああ、君がいなければ僕は立てない。君が盾なら僕は矛になろう。その熱い吐息が、僕の鼓膜を震わせる……』
「…………」
私は無言で顔を上げた。
目の前で、ミシェル嬢がうるうるした瞳で私を見上げている。
「ど、どうですか……? 変ですか……?」
私は深呼吸をして、ガシッと彼女の肩を掴んだ。
「……ミシェル様」
「は、はい」
「貴女、才能あるわよ」
「えっ!?」
ミシェル嬢の顔がぱあっと輝いた。
「本当ですか!? 変じゃないですか!?」
「ええ、変じゃないわ。むしろ天才的よ。特にこの『剣と剣が交わる(隠喩)』の表現と、『熱い吐息』の描写……無意識に官能を滲ませる高度なテクニックだわ!」
「かんのう……?」
ミシェル嬢はきょとんとしている。
どうやらこの子、天然だ。
「男同士の熱い友情」を純粋に描いたつもりが、無自覚に「そっち側」の境界線を反復横跳びしているタイプだ。
ある意味、私のような汚れた腐女子よりもタチが悪い(褒め言葉)。
「殿下にはこの芸術性が理解できなかったのね。嘆くことはないわ、彼はまだお子ちゃまなのよ」
「そうですよね! やっぱりアイビーお姉様は凄いです! 私の理解者です!」
ミシェル嬢が再び抱きついてきた。
まさか、恋敵(になるはずだった相手)とこんな形で意気投合するとは。
「でもぉ……やっぱりショックですぅ。殿下ったら、『ミシェルはもっと僕のことを見てくれ』って怒るんです」
「あら、贅沢な悩みね」
「私、ちゃんと見てます! 殿下のキラキラした金髪とか、青い目とか!」
ミシェル嬢は頬を膨らませる。
私はふっと鼻で笑った。
「甘いわね、ミシェル様」
「え?」
「貴女、殿下のどこが好き?」
「えっと……優しくて、王子様らしくて、格好いいところです!」
「0点よ」
私はビシッと指を立てた。
「ええっ!?」
「いいこと? 『格好いい』なんて誰でも言えるわ。真の愛とは、もっと具体的でフェティッシュなものなのよ」
私は一歩踏み出し、ミシェル嬢を壁際に追いやった(本日二度目の壁ドン、攻守逆転)。
「例えば私ならこう答えるわ。殿下の魅力は、ルーカス様に見せる『甘え上手の猫のような目つき』と、執務中に見せる『無防備なうなじのライン』、そして何より『受け特有の腰つき』にあると!」
「う、うなじ……? こしつき……?」
ミシェル嬢が目を白黒させる。
「そうよ! 殿下単体で見てはダメ。隣にルーカス様という『対』を置いて初めて、殿下の輝きは完成するの! 貴女が見ているのは『王子様』という記号だけ。もっと『エリック』という素材そのものを、そして彼を取り巻く関係性を愛でなさい!」
「は、はいぃぃ……!?」
ミシェル嬢は私の勢いに圧倒され、涙も引っ込んだようだ。
「よく分かりませんけど、アイビーお姉様の愛が重いことは分かりました!」
「分かってくれればいいのよ」
私は満足げに頷いた。
その時。
パン、パン、パン。
乾いた拍手の音が響いた。
振り返ると、キース閣下が能面のような無表情で手を叩いていた。
「……素晴らしい演説だ。感動して涙が出そうだ」
「棒読みはやめてください、閣下」
キース閣下は呆れ顔で立ち上がり、ミシェル嬢に歩み寄った。
「ミシェル。エリックとの喧嘩の理由は分かった。だが、これ以上ここで騒ぐなら、衛兵を呼ぶぞ」
「ひっ……! ご、ごめんなさい義兄様(おにいさま)!」
ミシェル嬢はキース閣下が苦手らしい。
そそくさと私の背後に隠れる。
「……エリックには私から言っておく。『婚約者のポエムを否定するのは男の器が小さい』とな」
「本当ですか!? ありがとうございます!」
「ただし、その詩集を城内でばら撒くのはやめろ。誤解を招く」
「はーい……」
ミシェル嬢はシュンとして、しかしすぐに明るい顔で私に向き直った。
「アイビーお姉様! 相談に乗ってくれてありがとうございました! 私、お姉様の教えを胸に、もっと殿下を観察してみます!」
「ええ、その意気よ。良いネタ……じゃなかった、発見があったら報告しなさい」
「はい! それでは失礼します!」
ミシェル嬢は嵐のように去っていった。
ドアが閉まり、静寂が戻る。
「……ふぅ」
私は額の汗を拭った。
「どっと疲れましたね」
「誰のせいだ」
キース閣下が冷ややかな視線を送ってくる。
「お前、あんな純真な娘に何を吹き込んでいる。教育に悪い」
「何を仰いますか。彼女には才能があります。私が正しく導いてあげれば、いずれ立派な『同志』になるでしょう」
「……この国の上層部が腐女子だらけになる未来しか見えんのだが」
閣下は頭痛を堪えるように眉間を揉んだ。
「まあいい。……それよりアイビー、仕事だ」
「はいはい、次はどこの領地の陳情書ですか?」
私は席に戻ろうとした。
だが、キース閣下の次の言葉に、私は足を止めた。
「陳情書ではない。……明日、エリックが視察に出る」
「殿下が?」
「ああ。隣国との国境付近にある砦だ。ルーカスも同行する」
「!!」
私の耳がピクリと動く。
視察。遠出。
つまり、お泊まりイベント発生の予感!
「ついていきたい顔をしているな」
「顔どころか全身で表現しています! 閣下、私も同行させてください! 『資料整理係』として!」
「……だろうな」
キース閣下はニヤリと笑った。
「許可する。ただし、条件がある」
「なんでも聞きます! 靴でも舐めます!」
「汚いからやめろ。……条件は、俺も同行する」
「へ?」
私は目を丸くした。
「宰相閣下がわざわざ視察に? そんな暇あるんですか?」
「表向きはな。……だが、裏では不穏な動きがある。隣国の過激派が、エリックを狙っているという情報が入った」
キース閣下の表情から、笑みが消える。
そこにあるのは、冷徹な為政者の顔だった。
「私の目的は、エリックを餌にした『害虫駆除』だ。……お前には、その囮役の補佐をしてもらう」
「囮役の補佐……?」
「簡単に言えば、エリックとルーカスの近くでキャーキャー騒いで、敵の注意を引きつつ、周囲を警戒しろということだ。お前の『気配察知能力』と『観察眼』に期待している」
なるほど。
つまり、公式に「推しカプの最前線」に張り付けるということだ。
しかも、命がけのミッション付きで。
「……望むところです」
私はニヤリと笑い返した。
「私の推したちの平和なイチャイチャを邪魔する不届き者には、鉄槌を下してやりましょう。私の筆(ペン)は剣よりも強いのですから!」
「頼もしいことだ。……では、準備にかかれ。出発は明朝だ」
こうして。
私たちは王都を離れ、波乱含みの「視察旅行」へと旅立つことになった。
それは同時に、私とキース閣下の関係も、少しずつ変化していく旅の始まりでもあったのだが……。
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