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ペン先が、インクの染みを羊皮紙に広げている。
もう一時間、私は一行も書けていなかった。
(……おかしい)
私は頭を抱えて机に突っ伏した。
深夜の自室。
いつもなら妄想が爆発し、ペンが追いつかないほどのゴールデンタイムだというのに。
私の脳内には、なぜか「推し」ではない人物が居座っていた。
『鈍感なのも罪だぞ、この馬鹿』
『独占契約だと思え』
キース閣下の低い声。
あの時、額を合わせた感触。
眼鏡を外した素顔の、どこか切なげな瞳。
(あーもう! なんで閣下が出てくるのよ!)
私は髪を掻きむしった。
「違うの! 私が書きたいのは『エリック×ルーカス』の王道ラブコメなの! なんで『宰相×悪役令嬢』のオフィスラブ展開が割り込んでくるのよ!」
ジャンルが違う。
解釈違いだ。
自分がヒロインになるなんて、私の美学に反する。
「……メアリー、お茶を」
「はい、お嬢様」
控えていた侍女のメアリーが、ハーブティーを差し出してくれた。
彼女は私の苦悩する様子を見て、やれやれと溜息をついた。
「珍しいですね。お嬢様が筆を止めるとは」
「ええ、スランプよ。重度のスランプ。……最近、胸が苦しくて、食欲も少し落ちてるし、ふとした瞬間に特定の人物の顔が浮かぶの」
「それは『恋』ですね」
「違うわ! 不整脈よ!」
私は即答した。
「恋なんて非生産的な感情、私が抱くはずがないわ。これはきっと、過労とストレスによる自律神経の乱れね」
「……お相手は、キース様ですか?」
「ブフォッ!」
私はお茶を吹き出した。
「な、ななな、何を根拠に!?」
「お嬢様、最近キース様の話題ばかりされていますから。口を開けば『閣下が意地悪だ』『閣下の眼鏡が光ってた』『閣下の仕事が早い』と」
メアリーは冷静に指摘する。
「無自覚って怖いですね」
「ぐぬぬ……」
私は言葉に詰まった。
まさか。
本当に?
私が、あの氷の魔王に?
(ありえない。だってあっちにはその気がないもの。あれは単なる『優秀な部下への独占欲』であって、恋愛感情じゃ……)
そこまで考えて、胸がチクリと痛んだ。
そう。
向こうがどう思っていようと、私が意識してしまっている時点で、私の負けなのだ。
「……今日はもう寝るわ」
私は書きかけの原稿(白紙)を丸めてゴミ箱に投げた。
「推し活に集中できないなんて、腐女子失格よ……」
どんよりとした気分のまま、私はベッドに潜り込んだ。
翌日。
私は重い足取りで王城へ向かった。
今日はキース閣下が地方視察(日帰り)で不在のため、私は一人で資料室の整理を任されていた。
「はぁ……閣下がいないと、執務室が広すぎて寒いわね」
ポツリと呟いて、ハッとする。
(いけない。また閣下のことを考えてた)
頭を振って雑念を追い払おうとした、その時。
ガチャリ。
執務室のドアが開いた。
「やあ、アイビー。精が出るね」
爽やかな声と共に現れたのは、エリック殿下だった。
「殿下? どうされたのですか? ここは宰相執務室ですよ」
「兄上が不在だと聞いたからね。君に会いに来たんだ」
殿下は私のデスクの前に立ち、どこか照れくさそうに頬を掻いた。
「実は……相談があって」
「またですか? ミシェル様のことなら、もうアドバイスの在庫はありませんよ?」
私は事務的に答えた。
昨日の今日で、恋愛相談に乗る気分ではないのだ。
「いや、ミシェルのことじゃないんだ。……僕自身の、将来のことだ」
殿下の表情が真剣になる。
「最近、よく考えるんだ。君の言った通り、僕はルーカスとの絆を再確認した(※BL的な意味で)。ミシェルとも仲良くやっている。……でも、何かが足りない気がして」
「足りない?」
「刺激だよ」
殿下は身を乗り出した。
「君と話していると、楽しいんだ。君は僕を否定しないし、予想外の角度から肯定してくれる。……正直、ミシェルは可愛いが、話が合わないこともある」
嫌な予感がする。
背筋に冷や汗が流れる。
「あ、あの、殿下? 何を仰りたいので……?」
エリック殿下は、私の手を取り、キラキラした王子様スマイルで爆弾を投下した。
「アイビー。……僕と、やり直さないか?」
「…………はい?」
時が止まった。
「婚約破棄を撤回する。もう一度、僕の婚約者に戻ってほしいんだ」
「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」
私は素っ頓狂な声を上げて椅子から転げ落ちそうになった。
「な、何を言ってるんですか殿下! ミシェル様がいるでしょう! それに私は悪役令嬢ですよ!?」
「ミシェルは側妃にすればいい。正妃には、やはり君のような聡明で(※誤解)、僕を理解してくれる(※誤解)女性がふさわしいと気づいたんだ!」
殿下は熱っぽく語る。
「君も、僕のことが嫌いで別れたわけじゃないだろう? あの時も『幸せを願っている』と言ってくれた。……まだ僕に未練があるんじゃないか?」
「ないです!!!!」
私は食い気味に叫んだ。
「一ミリも! ナノレベルでありません! 私は殿下とルーカス様の関係を見守る壁になりたいだけで、殿下の妻になりたいわけじゃ……!」
「照れなくていいよ。……兄上の部下として働くのも大変だろう? あの冷徹な人の下で、君が苦労しているのは分かっている」
殿下は優しげな目で私を見る。
「僕なら、君をもっと自由にさせてあげられる。……さあ、戻っておいで」
差し出された手。
それは、かつて私が喉から手が出るほど欲しかった(かもしれない)王太子の手。
だが今の私には、ただの恐怖の招待状にしか見えない。
(冗談じゃないわ! 今さら戻れるもんですか! 私は今の生活が……閣下の隣で働く毎日が気に入ってるのよ!)
「お断りします!」
私は立ち上がり、ビシッと言い放った。
「私は今の仕事に誇りを持っています! それに、殿下とは『推しとファン』の関係がベストなんです! 境界線を越えないでください!」
「ファン……? よく分からないが、君の照れ隠しだと受け取っておくよ」
「話を聞いて!!」
殿下は私の拒絶を「ツンデレ」だと解釈しているようだ。
どうしよう。
言葉が通じない。
殿下が私の肩に手を置き、顔を近づけてくる。
「強がらなくていい。……さあ、返事を」
その時。
バンッ!!!
執務室のドアが、蝶番が壊れそうな勢いで蹴り開けられた。
「……誰が、誰に、何をするだって?」
室内の気温が、瞬時に氷点下まで下がった。
入り口に立っていたのは。
地方視察に行っていたはずの、キース閣下だった。
肩で息をしている。
髪は風で乱れ、その瞳は……殺意に近い怒りで燃えていた。
「あ、兄上……? 帰りは夜になると……」
エリック殿下が怯んで後ずさる。
キース閣下はツカツカと歩み寄り、殿下と私の間に割り込むように立った。
そして、私の腰を片手で乱暴に引き寄せた。
「きゃっ!」
「……エリック。私の留守中に、私の執務室で、私の部下に手を出すとは……随分と良い度胸だな」
地を這うようなドス黒い声。
「ご、誤解だよ兄上! 僕はただ、アイビーにプロポーズを……」
「プロポーズだと?」
キース閣下の周りで、空間が歪むほどの殺気が膨れ上がった。
「却下だ。……この女は、渡さん」
閣下の腕に力が込められる。
痛いほどに、強く。
「アイビーは私のものだ。……公私共にな」
宣言。
それは、弟への牽制か。
それとも、私への告白か。
私は閣下の腕の中で、真っ赤になって固まることしかできなかった。
(ちょ、ちょっと……! スランプどころじゃないわよ、これ!)
物語は、ラブコメの域を超えて、兄弟対決(取り合い)の修羅場へと突入しようとしていた。
もう一時間、私は一行も書けていなかった。
(……おかしい)
私は頭を抱えて机に突っ伏した。
深夜の自室。
いつもなら妄想が爆発し、ペンが追いつかないほどのゴールデンタイムだというのに。
私の脳内には、なぜか「推し」ではない人物が居座っていた。
『鈍感なのも罪だぞ、この馬鹿』
『独占契約だと思え』
キース閣下の低い声。
あの時、額を合わせた感触。
眼鏡を外した素顔の、どこか切なげな瞳。
(あーもう! なんで閣下が出てくるのよ!)
私は髪を掻きむしった。
「違うの! 私が書きたいのは『エリック×ルーカス』の王道ラブコメなの! なんで『宰相×悪役令嬢』のオフィスラブ展開が割り込んでくるのよ!」
ジャンルが違う。
解釈違いだ。
自分がヒロインになるなんて、私の美学に反する。
「……メアリー、お茶を」
「はい、お嬢様」
控えていた侍女のメアリーが、ハーブティーを差し出してくれた。
彼女は私の苦悩する様子を見て、やれやれと溜息をついた。
「珍しいですね。お嬢様が筆を止めるとは」
「ええ、スランプよ。重度のスランプ。……最近、胸が苦しくて、食欲も少し落ちてるし、ふとした瞬間に特定の人物の顔が浮かぶの」
「それは『恋』ですね」
「違うわ! 不整脈よ!」
私は即答した。
「恋なんて非生産的な感情、私が抱くはずがないわ。これはきっと、過労とストレスによる自律神経の乱れね」
「……お相手は、キース様ですか?」
「ブフォッ!」
私はお茶を吹き出した。
「な、ななな、何を根拠に!?」
「お嬢様、最近キース様の話題ばかりされていますから。口を開けば『閣下が意地悪だ』『閣下の眼鏡が光ってた』『閣下の仕事が早い』と」
メアリーは冷静に指摘する。
「無自覚って怖いですね」
「ぐぬぬ……」
私は言葉に詰まった。
まさか。
本当に?
私が、あの氷の魔王に?
(ありえない。だってあっちにはその気がないもの。あれは単なる『優秀な部下への独占欲』であって、恋愛感情じゃ……)
そこまで考えて、胸がチクリと痛んだ。
そう。
向こうがどう思っていようと、私が意識してしまっている時点で、私の負けなのだ。
「……今日はもう寝るわ」
私は書きかけの原稿(白紙)を丸めてゴミ箱に投げた。
「推し活に集中できないなんて、腐女子失格よ……」
どんよりとした気分のまま、私はベッドに潜り込んだ。
翌日。
私は重い足取りで王城へ向かった。
今日はキース閣下が地方視察(日帰り)で不在のため、私は一人で資料室の整理を任されていた。
「はぁ……閣下がいないと、執務室が広すぎて寒いわね」
ポツリと呟いて、ハッとする。
(いけない。また閣下のことを考えてた)
頭を振って雑念を追い払おうとした、その時。
ガチャリ。
執務室のドアが開いた。
「やあ、アイビー。精が出るね」
爽やかな声と共に現れたのは、エリック殿下だった。
「殿下? どうされたのですか? ここは宰相執務室ですよ」
「兄上が不在だと聞いたからね。君に会いに来たんだ」
殿下は私のデスクの前に立ち、どこか照れくさそうに頬を掻いた。
「実は……相談があって」
「またですか? ミシェル様のことなら、もうアドバイスの在庫はありませんよ?」
私は事務的に答えた。
昨日の今日で、恋愛相談に乗る気分ではないのだ。
「いや、ミシェルのことじゃないんだ。……僕自身の、将来のことだ」
殿下の表情が真剣になる。
「最近、よく考えるんだ。君の言った通り、僕はルーカスとの絆を再確認した(※BL的な意味で)。ミシェルとも仲良くやっている。……でも、何かが足りない気がして」
「足りない?」
「刺激だよ」
殿下は身を乗り出した。
「君と話していると、楽しいんだ。君は僕を否定しないし、予想外の角度から肯定してくれる。……正直、ミシェルは可愛いが、話が合わないこともある」
嫌な予感がする。
背筋に冷や汗が流れる。
「あ、あの、殿下? 何を仰りたいので……?」
エリック殿下は、私の手を取り、キラキラした王子様スマイルで爆弾を投下した。
「アイビー。……僕と、やり直さないか?」
「…………はい?」
時が止まった。
「婚約破棄を撤回する。もう一度、僕の婚約者に戻ってほしいんだ」
「はぁぁぁぁぁぁぁ!?」
私は素っ頓狂な声を上げて椅子から転げ落ちそうになった。
「な、何を言ってるんですか殿下! ミシェル様がいるでしょう! それに私は悪役令嬢ですよ!?」
「ミシェルは側妃にすればいい。正妃には、やはり君のような聡明で(※誤解)、僕を理解してくれる(※誤解)女性がふさわしいと気づいたんだ!」
殿下は熱っぽく語る。
「君も、僕のことが嫌いで別れたわけじゃないだろう? あの時も『幸せを願っている』と言ってくれた。……まだ僕に未練があるんじゃないか?」
「ないです!!!!」
私は食い気味に叫んだ。
「一ミリも! ナノレベルでありません! 私は殿下とルーカス様の関係を見守る壁になりたいだけで、殿下の妻になりたいわけじゃ……!」
「照れなくていいよ。……兄上の部下として働くのも大変だろう? あの冷徹な人の下で、君が苦労しているのは分かっている」
殿下は優しげな目で私を見る。
「僕なら、君をもっと自由にさせてあげられる。……さあ、戻っておいで」
差し出された手。
それは、かつて私が喉から手が出るほど欲しかった(かもしれない)王太子の手。
だが今の私には、ただの恐怖の招待状にしか見えない。
(冗談じゃないわ! 今さら戻れるもんですか! 私は今の生活が……閣下の隣で働く毎日が気に入ってるのよ!)
「お断りします!」
私は立ち上がり、ビシッと言い放った。
「私は今の仕事に誇りを持っています! それに、殿下とは『推しとファン』の関係がベストなんです! 境界線を越えないでください!」
「ファン……? よく分からないが、君の照れ隠しだと受け取っておくよ」
「話を聞いて!!」
殿下は私の拒絶を「ツンデレ」だと解釈しているようだ。
どうしよう。
言葉が通じない。
殿下が私の肩に手を置き、顔を近づけてくる。
「強がらなくていい。……さあ、返事を」
その時。
バンッ!!!
執務室のドアが、蝶番が壊れそうな勢いで蹴り開けられた。
「……誰が、誰に、何をするだって?」
室内の気温が、瞬時に氷点下まで下がった。
入り口に立っていたのは。
地方視察に行っていたはずの、キース閣下だった。
肩で息をしている。
髪は風で乱れ、その瞳は……殺意に近い怒りで燃えていた。
「あ、兄上……? 帰りは夜になると……」
エリック殿下が怯んで後ずさる。
キース閣下はツカツカと歩み寄り、殿下と私の間に割り込むように立った。
そして、私の腰を片手で乱暴に引き寄せた。
「きゃっ!」
「……エリック。私の留守中に、私の執務室で、私の部下に手を出すとは……随分と良い度胸だな」
地を這うようなドス黒い声。
「ご、誤解だよ兄上! 僕はただ、アイビーにプロポーズを……」
「プロポーズだと?」
キース閣下の周りで、空間が歪むほどの殺気が膨れ上がった。
「却下だ。……この女は、渡さん」
閣下の腕に力が込められる。
痛いほどに、強く。
「アイビーは私のものだ。……公私共にな」
宣言。
それは、弟への牽制か。
それとも、私への告白か。
私は閣下の腕の中で、真っ赤になって固まることしかできなかった。
(ちょ、ちょっと……! スランプどころじゃないわよ、これ!)
物語は、ラブコメの域を超えて、兄弟対決(取り合い)の修羅場へと突入しようとしていた。
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