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6.手を繋いでみる
しおりを挟むバエルは前に、手を差し出すと必死に握ってくるのが可愛いって言ってくれた。
だから僕はバエルの手を握った。
「ん?どうした?可愛いな。」
「うん。」
バエルが可愛いって言ってくれると嬉しい。
「甘えてるのか?手を繋ぐのも幸せか?」
「うん。バエルと手繋ぐのは幸せ。バエルだけ。」
自分で言って驚いた。バエルだけなんだ。ベルゼバブとかアザゼルじゃダメなのか。
うん、でもそうかも。バエルと手を繋ぐのは、なんか特別嬉しい気がするし、安心する。
だからきっと犯されてる時もバエルの手を握っちゃうんだと思う。
「そんな可愛いこと言って。ずっと繋いでいてやろう。ミケが幸せならずっとだ。」
「うん。」
バエルはたぶん優しい。僕のこと大切に扱ってくれる。僕が幸せって言ったとこを覚えてて、いつも抱きしめてくれるし。いつかキスもしてくれるのかな?さすがに愛してはくれないかな?
「美味しいものでも食べさせてやりたいが、魔界の物はミケが食べられるか分からないからな。
またモクに色々人間界から運んでもらおう。」
「うん。ありがとう。」
「今、ベルゼバブが生命の実を取りに行ってくれてるからな。」
「うん。」
「あれを食べればあと1000年は生きられるぞ。毒にも強くなるが、危険かもしれないから食べ物は人間界から運ばせるか。」
「うん。」
「好きな服が無いなら、ゆっくり飛行して色んな景色を見ながら帰るか。」
「僕は買ってもらえるなら、できれば普通の服がいい。バエルと一緒に手を繋いで歩く時の服。」
我儘だったかな?
そう思ってバエルの顔をそっと見てみると、バエルは考え事をしてるみたいだった。
「そうか。なるほどな。脱がさない服か。考えてなかったな。」
え?服は着るものだよね?脱がすために着るものじゃないと思う。
バエルってたまにちょっと不思議なことを言う気がする。
そして僕は普通の服を買ってもらって、森のお城みたいなところに帰った。
帰りに見た湖?沼?みたいなところは水が真っ赤で凄く怖かった。
まさかあれって血じゃないよね?ちょっと優しくて手を繋いで一緒に服を選んでくれて嬉しいなって思ってたけど、ここは魔界でバエルは悪魔だったことを思い出した。
やっぱり怖い。
「ミケ、どうした?震えているが怖いのか?」
「少し怖い。」
「大丈夫だ。私が守ってやるから。」
「うん。」
バエルが守ってくれるんだ。いつか殺されるのかと思ってた。
でもきっと僕は玩具だと思われてるんだよね?だって僕が色んな悪魔に犯されてるのを見るのが楽しいって言ってたし。
僕は今日はモクが持ってきてくれたパンを食べた。
パンって凄く久しぶり。それにこのパンは真っ白でフワフワで高いやつだと思う。
野菜も色々持ってきてくれたけど、そのまま渡されても芋とかはそのままじゃ食べれないよ。
「この丸いやつは嫌いなのか?」
「嫌いじゃないけど、火を通さないと生じゃ食べられない。」
バエルがまだ土がついたままの芋を摘んで僕に聞いてきた。
「なるほど。」
そう言うと、バエルは一瞬ボーッ!と火を出した。
「これなら食べれるか?」
「うん。」
魔法で焼いたんだ。できれば塩とかあったら嬉しいけど、それは我儘だよね。
僕はバエルから周りが丸焦げになった芋を受け取ると半分に割って、中の焦げていない部分を食べた。
意外といけるかも。塩はあった方が美味しいけど、なくても食べられた。
今日はフワフワなパンが食べれたし、バエルとお出かけできて楽しかったな。
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