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第45話→sideH
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あの後合流した真壁一派の奴らにも礼を言って、脂っぽくないものを選んで食べて、ヤツらからはライが必死だったことを口々に聞かされた。
そんなことは、最初から分かっていたら。
そして、俺は今、ライの車の助手席で悶々としている。
急に昨日解放されたといっても、調教の進んでいる俺の身体は、刺激が足りなくて仕方がなかった。
解放されたのに、縛って拘束されて突っ込まれたいとか思っている。
心や身体はずっと囚われたままだ。
ライになんと言えばいいだろうか。
と、悶々としている。
「……なあ、ハルカ。士龍ちゃんになんか言われたのか?」
運転しながらライは別のことを気にしているようだ。
「いや、あん時のことを…………謝って、礼を言っただけ」
まあ、無神経極まりないことは言われたが。
「そっか。なんか辛そうな顔してっからさ」
助けでもらったのは、ライには素直に感謝してる。
多分あのままだったら、俺は壊されていたかもしれない。
でも、手遅れだ。
俺はもうすでに壊れかけなんだ。
「なあ、ライ…………」
「何?…………ンだよ。野菜ばっか食ってたから、腹へったのか?遠慮せず食べれば良かったのに」
見当はずれなことを言って、ライは駐車場に車を停めるとさっさと車から降りてしまう。
…………ひどい話だ。
あいつが、助けたのだから、あいつに責任とってもらうしかかねーけど。
俺は車を降りて、ライの背中を追ってマンションの中に入った。
あのまま、調教されて何もわからなくなった方が幸せだったのかもしれない。
体の熱がじくじくと燻って仕方がない。
何もわからなくなったわけじゃないから、変に残ってしまったプライドが邪魔をする。
「ライ、なあ…………」
ライはキッチンでビールの缶を開けながら、俺を見返して首を傾げる。
「なんだ?今日は、さすがに疲れただろ?先に風呂に入れよ」
優しい表情で、細い目をもっと細くして俺を見返す。
「ヤダ」
俺はライの方へゆっくりと近づいていく。
「ヤダってなあ。ハルカも飲みてーのか?」
「いらねぇ。腎臓に悪いし…………」
俺はライの肩をグイッと掴むと、腰に腕を回す。
ライのベルトのバックルに手をかけて、カチカチと外しながら俺はライに詰め寄る。
「俺はさ、昨日まで、ずっとケツに何かをハメられて過ごしてきたんだ。急になくなったら…………辛いんだ」
プライドを捨てて、ライの耳元で小声で訴える。
なんて羞恥プレイだよ。
ライはしばらく俺を見つめてギュッと抱きしめてくる。
「…………ゴメン。気づかなくて、オマエからそんな事言わせるなんて。大丈夫だからな。して欲しいこと全部してやるから」
背中を宥めるように撫でながら、ライは俺のシャツをぬがしパンツも引き下ろすとあっという間に全裸にしてしまう。
「ライが謝ることは、ねーよ」
それでも、甘えるように俺は熱くなってる体を押し付ける。
この男が欲しいという、欲望で俺はライを見下ろす。
ただ、俺は被虐の渇望みたいなものが、渦巻いてたまらない。あの水上に、激しさではなくジワジワと調教されて、普通のセックスでは物足りなくされているのだ。
でも、ライにはそんなことは、言えない。
せめて、あの激しさで抱いてくれればいいとか考えている。
ライは、俺の身体を指先でたどり、俺の顔を覗きこむと思ってもみないことを言い出した。
「ハルカ、あの店長さんからトリセツとか、オマエの好きなオモチャとか貰ってきたんだけど、使ってみていいか」
そんなことは、最初から分かっていたら。
そして、俺は今、ライの車の助手席で悶々としている。
急に昨日解放されたといっても、調教の進んでいる俺の身体は、刺激が足りなくて仕方がなかった。
解放されたのに、縛って拘束されて突っ込まれたいとか思っている。
心や身体はずっと囚われたままだ。
ライになんと言えばいいだろうか。
と、悶々としている。
「……なあ、ハルカ。士龍ちゃんになんか言われたのか?」
運転しながらライは別のことを気にしているようだ。
「いや、あん時のことを…………謝って、礼を言っただけ」
まあ、無神経極まりないことは言われたが。
「そっか。なんか辛そうな顔してっからさ」
助けでもらったのは、ライには素直に感謝してる。
多分あのままだったら、俺は壊されていたかもしれない。
でも、手遅れだ。
俺はもうすでに壊れかけなんだ。
「なあ、ライ…………」
「何?…………ンだよ。野菜ばっか食ってたから、腹へったのか?遠慮せず食べれば良かったのに」
見当はずれなことを言って、ライは駐車場に車を停めるとさっさと車から降りてしまう。
…………ひどい話だ。
あいつが、助けたのだから、あいつに責任とってもらうしかかねーけど。
俺は車を降りて、ライの背中を追ってマンションの中に入った。
あのまま、調教されて何もわからなくなった方が幸せだったのかもしれない。
体の熱がじくじくと燻って仕方がない。
何もわからなくなったわけじゃないから、変に残ってしまったプライドが邪魔をする。
「ライ、なあ…………」
ライはキッチンでビールの缶を開けながら、俺を見返して首を傾げる。
「なんだ?今日は、さすがに疲れただろ?先に風呂に入れよ」
優しい表情で、細い目をもっと細くして俺を見返す。
「ヤダ」
俺はライの方へゆっくりと近づいていく。
「ヤダってなあ。ハルカも飲みてーのか?」
「いらねぇ。腎臓に悪いし…………」
俺はライの肩をグイッと掴むと、腰に腕を回す。
ライのベルトのバックルに手をかけて、カチカチと外しながら俺はライに詰め寄る。
「俺はさ、昨日まで、ずっとケツに何かをハメられて過ごしてきたんだ。急になくなったら…………辛いんだ」
プライドを捨てて、ライの耳元で小声で訴える。
なんて羞恥プレイだよ。
ライはしばらく俺を見つめてギュッと抱きしめてくる。
「…………ゴメン。気づかなくて、オマエからそんな事言わせるなんて。大丈夫だからな。して欲しいこと全部してやるから」
背中を宥めるように撫でながら、ライは俺のシャツをぬがしパンツも引き下ろすとあっという間に全裸にしてしまう。
「ライが謝ることは、ねーよ」
それでも、甘えるように俺は熱くなってる体を押し付ける。
この男が欲しいという、欲望で俺はライを見下ろす。
ただ、俺は被虐の渇望みたいなものが、渦巻いてたまらない。あの水上に、激しさではなくジワジワと調教されて、普通のセックスでは物足りなくされているのだ。
でも、ライにはそんなことは、言えない。
せめて、あの激しさで抱いてくれればいいとか考えている。
ライは、俺の身体を指先でたどり、俺の顔を覗きこむと思ってもみないことを言い出した。
「ハルカ、あの店長さんからトリセツとか、オマエの好きなオモチャとか貰ってきたんだけど、使ってみていいか」
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