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35.ぐあっが!
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息苦しい……。
極上のベッドで寝心地が抜群だったからすぐに寝入ってしまったんだけど、時折こうして意識が覚醒してしまう。
何といえばいいのか、布団を頭からかぶってしまって呼吸が苦しくなって目覚めるような……そんな感じ?
だけど、このまま寝たいというのが勝ってしまい首を振る以外には何もせず再び寝ようとする。
「ん、んん」
しかし、くぐもった声が聞こえてきて俺の睡眠を妨げるんだ。
そういや、布団にしては重たい気がする。
気になって目を開けるが、暗闇。
重みを振り払おうと手を動かし、体を揺すった。
「あう」
「あう?」
「ん、んんっ。口を開いちゃ息が」
「って、その声はプリシラ」
途端に意識が覚醒する。
まて、猫のまま眠っていたんじゃなかったのか?
落ち着け。冷静になって自分の状況を把握しよう。
目を開くと真っ暗闇。
これはどうやらプリシラが俺の頭を胸に抱いているからだと分かる。
もちろん、人型に戻らないと俺を抱きしめることなんてできない。
「こ、ここじゃあ、猫じゃあないとマズイって」
「だ、だから、そこで喋っちゃだめー。くすぐったいよお」
「だったら離れろ。そして猫に戻れ」
「やだー」
「っち仕方ない。それならこのまま首をブンブンしてしまうが、いいんだな」
「もー。だったら、家に戻った時に一緒に寝るからー」
「分かった分かった」
ふう。猫に戻ってくれた。
ん? 簡単に約束なんてして大丈夫なのかって?
心配ない。俺の屋根裏部屋は鉄壁なのだ。
……いや、簡単に侵入される。だけど、プリシラを先に寝かしつければ俺の息が詰まることはない。
この後プリシラは人型に戻ることなく、朝を迎える。
◇◇◇
「アミーゴ、昨日はお楽しみだったかね?」
朝食の為に大広間で会うなり、イルゼパパが変なことをのたまった。
曲りなりにも自分の娘とのことでこんな冗談を言ってくるとは……ビックリするより少し呆れてしまう。
「ちゃんと別々の部屋でしたので、ご心配せずとも大丈夫です」
「そうかねそうかね。まあ、君ならば……いや、だが、可愛い私のイルゼが……う、ううむ」
イルゼパパは混乱している。
こうなるくらいならお茶目なことを聞いてこなきゃいいのに……。
バンバン。
渇いた笑いを浮かべていると、勢いよく彼が俺の背中を叩いてくる。
「婚儀を執り行ってからだな。うむうむ。で、いつ婚儀を?」
「いつの間にそこまで妄想が進んだんですか!」
「父上、少しばかり冗談が過ぎるのでは?」
突っ込みを入れたところで、イルゼがものすごい黒いオーラを出しながらパパの肩へ手を添えた。
「じょ、冗談じゃあないか。イルゼ。ははは」
「ならよいのだ。余りバルトロ殿を困らせないで欲しい」
「あらあら、大好きな賢者様を健気にも……」
「は、母上。そ、そんなことないもん」
全く、朝から元気な家族だよ。
いつの間にかイルゼママも参戦して、賑やかになってきた。
いいよな。家族って。
微笑ましさから目を細める俺なのであった。
◇◇◇
惜しまれながらもカンタブリア伯爵のお屋敷を後にし、街をブラブラすることもなく一直線に我が家へと戻る。
グアッガを置いて来てしまったから、心配だったんだよね。
自宅前に来て、すぐに様子がおかしいことに気が付く。
「グアッガ!」
思わず叫ぶ。
俺の不安が的中したのだろうか。
グアッガの厩舎が崩れていて、残骸のところどころに焦げ跡があるじゃないか。
「イルゼ。家の様子はどうだ?」
「見てこよう」
「頼む」
パッと見た所、家は無事なようだけど、ここから見えない裏側が破壊されているかもしれないしな。
厩舎が潰れていたのは残念だけど仕方ないで納得できる。
だけど、グアッガが。グアッガは無事なんだろうか。
『グアッガ!』
俺の心配をよそにグアッガの元気な嘶きが耳に入った。
どこだ?
「こっちだよー」
プリシラにぽっぺをぷにぷにされて声をかけられる。
「ん? 上?」
「うんー」
うっひゃー、マジかよ。
グアッガが俺から見て左手の空に浮かんでいるじゃねえか。
今の嘶きはライトニングを発射するための力ある言葉だったみたいで、グアッガの角がピカピカと輝いている。
彼が魔法を使う状況ってことは、もちろん対峙する相手がいるってことだ。
「何、あのモンスター」
「にょろにょろしてるねー」
コロコロとはしゃぐプリシラだけど、そんな生易しいモンスターには見えないんだけど。
一言でいうとそいつの見た目は蛇だった。
太さが一メートル近くある灰緑色の鱗を持つ蛇は頭から尻尾まで、だいたい長さが十二から十五メートルほどありそうだ。
見た目は蛇だけど、小さな前脚が生えていて、その近くにカラスのような翼を備えていた。
見た所、アレを羽ばたかせて飛んでいるわけじゃないけど、プリシラと同じく「飛行の象徴」として羽が生えてるんだろう。たぶん。
蛇はグアッガへ噛みつこうと頭を伸ばすが、そこへグアッガのライトニングが襲い掛かる。
次の瞬間、ドドドドドと物凄い轟音を立て、蛇に稲光が直撃した。
蛇が一瞬にして黒焦げになり、ぶすぶすと煙をあげながら落下する。
すぐに、ドオオンと地面にぶつかる大きな音が響き渡る。
「やったー」
「すげえな、グアッガ」
思わずプリシラと抱きしめ合うほど、舞い上がってしまった。
だって、俺が天塩にかけて育てた家畜が頑張ったんだぞ。あんな大きな蛇を黒焦げにしてしまうなんて。
「おおおい、グアッガ」
『グアッガ!』
手を振ると、俺に気が付いたグアッガが空から降りて来た。
「すまんな、グアッガ」
『グアッガ』
グアッガの立派なたてがみを撫でると、彼も気持ちよさそうに嘶く。
「バルトロ殿……その生物はもはやグアッガじゃないのでは?」
「種族が変わろうとグアッガはグアッガなんだ。それでイルゼ、家の様子はどうだった?」
うん。何故か分からないけどグアッガは種族名が麒麟になっていることなんて充分理解しているさ。
だけど、可愛い家畜であることに変わりはない。
イルゼの質問をスルーして、逆に彼女へ聞き返す気転が利く俺である。
「無事だ。中に押し入ったが、特に何も変わりはなかった」
「ありがとう」
グアッガの住むところがなくなってしまったから、後程厩舎を作らないとな。
彼を家の前で待たせ、俺たちは荷物を置きに家の中へ入る。
しかし、一階の大部屋右手に大穴があいているじゃあねえか。
「何者かにやられているじゃねえか」
「違う。バルトロ殿。それは、さきほど家の様子を確認した時のものだ」
「……そ、そうか」
イルゼに頼むんじゃあなかったあああ。
彼女は確かに「押し入った」って言ってたよ。普通に扉を開けて中に入ればいいじゃないか。
彼女らが来た頃、こんな風に度肝を抜かれることの連続だったなあと……現実逃避気味に思い出す俺なのであった。
極上のベッドで寝心地が抜群だったからすぐに寝入ってしまったんだけど、時折こうして意識が覚醒してしまう。
何といえばいいのか、布団を頭からかぶってしまって呼吸が苦しくなって目覚めるような……そんな感じ?
だけど、このまま寝たいというのが勝ってしまい首を振る以外には何もせず再び寝ようとする。
「ん、んん」
しかし、くぐもった声が聞こえてきて俺の睡眠を妨げるんだ。
そういや、布団にしては重たい気がする。
気になって目を開けるが、暗闇。
重みを振り払おうと手を動かし、体を揺すった。
「あう」
「あう?」
「ん、んんっ。口を開いちゃ息が」
「って、その声はプリシラ」
途端に意識が覚醒する。
まて、猫のまま眠っていたんじゃなかったのか?
落ち着け。冷静になって自分の状況を把握しよう。
目を開くと真っ暗闇。
これはどうやらプリシラが俺の頭を胸に抱いているからだと分かる。
もちろん、人型に戻らないと俺を抱きしめることなんてできない。
「こ、ここじゃあ、猫じゃあないとマズイって」
「だ、だから、そこで喋っちゃだめー。くすぐったいよお」
「だったら離れろ。そして猫に戻れ」
「やだー」
「っち仕方ない。それならこのまま首をブンブンしてしまうが、いいんだな」
「もー。だったら、家に戻った時に一緒に寝るからー」
「分かった分かった」
ふう。猫に戻ってくれた。
ん? 簡単に約束なんてして大丈夫なのかって?
心配ない。俺の屋根裏部屋は鉄壁なのだ。
……いや、簡単に侵入される。だけど、プリシラを先に寝かしつければ俺の息が詰まることはない。
この後プリシラは人型に戻ることなく、朝を迎える。
◇◇◇
「アミーゴ、昨日はお楽しみだったかね?」
朝食の為に大広間で会うなり、イルゼパパが変なことをのたまった。
曲りなりにも自分の娘とのことでこんな冗談を言ってくるとは……ビックリするより少し呆れてしまう。
「ちゃんと別々の部屋でしたので、ご心配せずとも大丈夫です」
「そうかねそうかね。まあ、君ならば……いや、だが、可愛い私のイルゼが……う、ううむ」
イルゼパパは混乱している。
こうなるくらいならお茶目なことを聞いてこなきゃいいのに……。
バンバン。
渇いた笑いを浮かべていると、勢いよく彼が俺の背中を叩いてくる。
「婚儀を執り行ってからだな。うむうむ。で、いつ婚儀を?」
「いつの間にそこまで妄想が進んだんですか!」
「父上、少しばかり冗談が過ぎるのでは?」
突っ込みを入れたところで、イルゼがものすごい黒いオーラを出しながらパパの肩へ手を添えた。
「じょ、冗談じゃあないか。イルゼ。ははは」
「ならよいのだ。余りバルトロ殿を困らせないで欲しい」
「あらあら、大好きな賢者様を健気にも……」
「は、母上。そ、そんなことないもん」
全く、朝から元気な家族だよ。
いつの間にかイルゼママも参戦して、賑やかになってきた。
いいよな。家族って。
微笑ましさから目を細める俺なのであった。
◇◇◇
惜しまれながらもカンタブリア伯爵のお屋敷を後にし、街をブラブラすることもなく一直線に我が家へと戻る。
グアッガを置いて来てしまったから、心配だったんだよね。
自宅前に来て、すぐに様子がおかしいことに気が付く。
「グアッガ!」
思わず叫ぶ。
俺の不安が的中したのだろうか。
グアッガの厩舎が崩れていて、残骸のところどころに焦げ跡があるじゃないか。
「イルゼ。家の様子はどうだ?」
「見てこよう」
「頼む」
パッと見た所、家は無事なようだけど、ここから見えない裏側が破壊されているかもしれないしな。
厩舎が潰れていたのは残念だけど仕方ないで納得できる。
だけど、グアッガが。グアッガは無事なんだろうか。
『グアッガ!』
俺の心配をよそにグアッガの元気な嘶きが耳に入った。
どこだ?
「こっちだよー」
プリシラにぽっぺをぷにぷにされて声をかけられる。
「ん? 上?」
「うんー」
うっひゃー、マジかよ。
グアッガが俺から見て左手の空に浮かんでいるじゃねえか。
今の嘶きはライトニングを発射するための力ある言葉だったみたいで、グアッガの角がピカピカと輝いている。
彼が魔法を使う状況ってことは、もちろん対峙する相手がいるってことだ。
「何、あのモンスター」
「にょろにょろしてるねー」
コロコロとはしゃぐプリシラだけど、そんな生易しいモンスターには見えないんだけど。
一言でいうとそいつの見た目は蛇だった。
太さが一メートル近くある灰緑色の鱗を持つ蛇は頭から尻尾まで、だいたい長さが十二から十五メートルほどありそうだ。
見た目は蛇だけど、小さな前脚が生えていて、その近くにカラスのような翼を備えていた。
見た所、アレを羽ばたかせて飛んでいるわけじゃないけど、プリシラと同じく「飛行の象徴」として羽が生えてるんだろう。たぶん。
蛇はグアッガへ噛みつこうと頭を伸ばすが、そこへグアッガのライトニングが襲い掛かる。
次の瞬間、ドドドドドと物凄い轟音を立て、蛇に稲光が直撃した。
蛇が一瞬にして黒焦げになり、ぶすぶすと煙をあげながら落下する。
すぐに、ドオオンと地面にぶつかる大きな音が響き渡る。
「やったー」
「すげえな、グアッガ」
思わずプリシラと抱きしめ合うほど、舞い上がってしまった。
だって、俺が天塩にかけて育てた家畜が頑張ったんだぞ。あんな大きな蛇を黒焦げにしてしまうなんて。
「おおおい、グアッガ」
『グアッガ!』
手を振ると、俺に気が付いたグアッガが空から降りて来た。
「すまんな、グアッガ」
『グアッガ』
グアッガの立派なたてがみを撫でると、彼も気持ちよさそうに嘶く。
「バルトロ殿……その生物はもはやグアッガじゃないのでは?」
「種族が変わろうとグアッガはグアッガなんだ。それでイルゼ、家の様子はどうだった?」
うん。何故か分からないけどグアッガは種族名が麒麟になっていることなんて充分理解しているさ。
だけど、可愛い家畜であることに変わりはない。
イルゼの質問をスルーして、逆に彼女へ聞き返す気転が利く俺である。
「無事だ。中に押し入ったが、特に何も変わりはなかった」
「ありがとう」
グアッガの住むところがなくなってしまったから、後程厩舎を作らないとな。
彼を家の前で待たせ、俺たちは荷物を置きに家の中へ入る。
しかし、一階の大部屋右手に大穴があいているじゃあねえか。
「何者かにやられているじゃねえか」
「違う。バルトロ殿。それは、さきほど家の様子を確認した時のものだ」
「……そ、そうか」
イルゼに頼むんじゃあなかったあああ。
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