33 / 44
33.イブロと龍
しおりを挟む
そこで一旦言葉を切り、ビールを飲み干すイブロ。一方、チハルも彼の真似をして牛乳をぐいっと一息に飲む。
「チハル、むせるぞ……」
イブロはやれやれと言った風に肩を竦める。
「う、だ、だいじょうぶ」
口元の牛乳を拭いながら、チハルは眉尻を下げた。
「この先は予想がつくだろうが、続けるぞ」
「うん」
邪龍と対峙したのは、遮蔽物の無い草原だった。身を隠すものは何もない。正々堂々の対決。
邪龍はたった二人で自身へ挑戦する姿勢を見せた二人を称賛する。
そして、戦いが始まった。
これまで強い強いと言われるモンスターを打倒してきた二人をもってしても、邪龍は別格と彼らは一合目から思い知らされる。
邪龍も手ごたえのある挑戦者へ向けて歓喜の咆哮をあげた。
モンスターというのはその身体能力に任せてこちらをねじ伏せに来るもの。イブロはそう思っていた。
結局モンスターとは動物の延長線上に過ぎず、こちらの経験、知力、技能を持って身体能力が遥かに上回るモンスターにどう対処するかを問われるものだと。
しかし、龍は違う。培った戦闘経験を自身の力に変え、油断も慢心もせず的確に二人の連携を崩してくる。
戦いは長引き、次第に二人と龍の体力差が如実になってきた。このままではジリ貧だ。イブロがそう思った時、友人の男も同じことを考えていたようでイブロへ目配せをする。
――死力を尽くし、自身のことを顧みず特攻する。
イブロは友人へ叫び、邪龍へ決死の覚悟で突進を敢行した。この命は少女に救ってもらったもの。友人を生かすため自分が倒れるのならば本望だ。
イブロは願い、ダマスク鋼の棒を振り上げあらん限りの声を出す。
後先考えないイブロの無謀な突進へ邪龍は虚を突かれた。戦いとは自分の命を捨てるものではない。邪龍は理解が及ばぬイブロの動きへ戸惑う。
イブロは邪龍の尻尾が迫っているが、構わずダマスク鋼の棒を振りぬいた。このまま自分は尻尾に激突し体をひしゃげさせ倒れるだろう……友よ、後は任せたぞ。
満足した顔のイブロだったが、来るはずの衝撃が来ず……事実に気が付いた時、彼の顔は悲壮に変わる。
「ゴンサロ!」
イブロは叫ぶ。友の名を。邪龍の尻尾に打たれ吹き飛ぶ友の名を。
友人はイブロへ向けニヤリと笑みを浮かべ、飛ばされる勢いのまま体をうまく制御し、龍の腕の付け根へ大剣を突き刺した。
「お前も守れて、龍の勢いも生かせる。見ろ、イブロ。奴へ俺の剣が突き刺さったぞ!」
「ゴンサロ!」
イブロは友人の名をあらんかぎりの力で叫ぶ。
友の体はもう……。
倒す、こいつを倒す。絶対にだ。
友を見取りたい。しかし、それ以上にこの邪龍を仕留めねば……必ず。
「うおおおおおお」
気勢をあげるイブロに信じられないほどの力が籠り、ダマスク鋼の棒を振り下ろす。
狙うは剣。友の剣だ。これを起点に更に傷を広げる。
しかし、邪龍は身を引く。空を飛ぶ。奴は逃げたのだ。友の剣を打ち付けられたまま……。
◆◆◆
「イブロ……ありがとう、お話してくれて」
「つまらない話だったよな。すまんな」
「ううん、ありがとう、イブロ」
チハルはトコトコとイブロの脇まで歩くと、ギュッと座る彼を抱きしめた。そしてそのまま、彼の広い背中を撫でる。大丈夫と言い聞かせるように。
「すっかり人間になったな、チハル。最初に会った時、まさかお前さんがこうして撫でてくれるなんて思ってもみなかった」
「えへへー」
イブロから一歩離れ、にへーと笑みを見せるチハル。もうどこから見ても人間の少女そのものだ。イブロは微笑ましい気持ちになり、彼女の頭を撫でる。
「もうすぐ、旅が終わるね、イブロ」
チハルは目を細めながらも、どこか寂しそうな声で呟く。
「そうだな。左目を見つけたらチハルはどうするつもりなんだ?」
「わからない。わたしの欠損した記録がきっとわたしを導くの」
淡々と言葉を紡ぐように見えるチハルであったが、イブロは彼女が僅かに肩を震わせているのに気が付く。
彼女は今、揺れている。答えを出すのは彼女自身なのだが、イブロは願う。「人間」としてのチハルの思いを選んでほしいと。
「チハル」
イブロはチハルを抱き寄せ、ギュッと抱きしめるのだった。
◆◆◆
――翌朝
十分に休息を取ったイブロとチハルは、御者台に乗り山へと向かう。土が固められただけの道ではあったが、木が密集して通れなくなっている箇所も無く思ったより順調に彼らは進むことができた。
一日が過ぎ、登ったり下ったりを繰り返していると突然道が開けてくる。周囲には民家の一つさえないのだが、石畳が顔を出し先へ先へと続いていたのだ。
「いよいよ、古代遺跡まで来たようだな」
「うん、イブロ」
「チハル、目の位置はどこなのか分かるんだよな?」
「うん」
イブロはチハルを膝の上に乗せ、手綱を引っ張る。チハルは初めて会った時から目の位置の方角はずっと分かっているようだった。
この分だと、正確にどこにあるのかまで計ることができそうだ。だから、チハルにどちらに行けばいいのか指示を出してもらいながら進む。
しばらく道なりに進んでいると、チハルがイブロの服の袖をちょんちょんと引っ張った。
「どうした? チハル?」
「左目がこっちに近づいてくるよ」
チハルの左目はひとりでに動くものなのか……? チハルの場合、その可能性が無いとは言い切れないがおそらく……。
何者かがイブロらの馬車を発見し、こちらに迫ってきていると考えるべきだろう。
イブロは前方を睨みつけ、手綱を引き馬車を留める。
「チハル、ここでじっとしていろ」
「うん」
イブロはひらりと御者台から飛び降りると、スレイプニルの前に立ちカルディアンを抜き放つ。
彼の様子を見て取ったソルはすうっとイブロの傍らに立ち、低い唸り声をあげる。
まだ何も感じない。
ソルもまだか……。
イブロはソルの背中を撫で、全神経を集中させる。どんな変化も見逃すまいと。
――三分経過、イブロの額に緊張から汗がにじむ。
ソルはどうだ? と思いソルの横目でチラリと見やると彼は首を上に向け空を睨みつけているではないか。
上か。
店主が言っていた龍だろうか……目を凝らすと遠くに小さな黒い点が辛うじて確認できた。
あれは……もう少し寄ってこないと分からぬがおそらく龍ではない。
そう考えている間にも黒い点はどんどん大きくなってきて、イブロの目にもその全容がようやく確認できた。
あれは……飛竜だ。
飛竜ならばイブロ一人で対応できないこともない。もっとも強敵であることには違いないのだが……。
イブロは店主の言葉を思い出す。彼は龍と言っていたが、飛竜のことだったのだろうか?
「チハル、馬車の中へ」
「どうしたの? イブロ?」
珍しくチハルがイブロへ問い返してくる。
「飛竜だ。おそらく目標は俺たちに違いない」
「そうなんだ。左目はそこじゃあないよ」
チハルの言葉にイブロは一瞬だけ驚きで固まってしまう。そして、彼の脳裏に最悪の予想がよぎる。店主の言っていたのは「龍」。やはり、飛竜ではなく龍なのか。
ブルブルと首を振り、自分の頬を叩くイブロ。いや、今はそんなことを考えているより目の前の飛竜に集中しろ。
気持ちを切り替え、キッと空を睨むイブロの目には飛竜が映る。こ、こいつは大きい。
この飛竜は、紅目か……。紅目はその名の通り赤い目をした飛竜で、数種いる飛竜の中では大型の部類に入る。頭から尻尾の先までの大きさは十五メートル。赤い目に加えて、背中に生えた棘の色も鮮やかな深紅をしていて良く目立つ。
鱗の硬さはそれほどでもなく、攻城用の弓……バリスタを比較的近い位置から当てれば鱗を突き抜けることだってできる。
だが、地上を歩くだけの人間にとっては、厄介な部類に入るだろう。それは、尾の先の麻痺毒と小回りの利く飛行能力を備えているからだ。
「緑目よりはマシだが……。チハル、そこにいては危ない。ソル、上からの強襲に気を付けるんだ」
イブロは自分に言い聞かせるようにソルへ向けて叫ぶ。しかし、ソルは最も警戒すべき空を見ていない。何故か前方を睨みつけ毛を逆立てているのだった。
ソルはこれまで毛を逆立ててまで警戒心を露わにしたことがなかった。飛竜を発見した時でさえ……。
「チハル、むせるぞ……」
イブロはやれやれと言った風に肩を竦める。
「う、だ、だいじょうぶ」
口元の牛乳を拭いながら、チハルは眉尻を下げた。
「この先は予想がつくだろうが、続けるぞ」
「うん」
邪龍と対峙したのは、遮蔽物の無い草原だった。身を隠すものは何もない。正々堂々の対決。
邪龍はたった二人で自身へ挑戦する姿勢を見せた二人を称賛する。
そして、戦いが始まった。
これまで強い強いと言われるモンスターを打倒してきた二人をもってしても、邪龍は別格と彼らは一合目から思い知らされる。
邪龍も手ごたえのある挑戦者へ向けて歓喜の咆哮をあげた。
モンスターというのはその身体能力に任せてこちらをねじ伏せに来るもの。イブロはそう思っていた。
結局モンスターとは動物の延長線上に過ぎず、こちらの経験、知力、技能を持って身体能力が遥かに上回るモンスターにどう対処するかを問われるものだと。
しかし、龍は違う。培った戦闘経験を自身の力に変え、油断も慢心もせず的確に二人の連携を崩してくる。
戦いは長引き、次第に二人と龍の体力差が如実になってきた。このままではジリ貧だ。イブロがそう思った時、友人の男も同じことを考えていたようでイブロへ目配せをする。
――死力を尽くし、自身のことを顧みず特攻する。
イブロは友人へ叫び、邪龍へ決死の覚悟で突進を敢行した。この命は少女に救ってもらったもの。友人を生かすため自分が倒れるのならば本望だ。
イブロは願い、ダマスク鋼の棒を振り上げあらん限りの声を出す。
後先考えないイブロの無謀な突進へ邪龍は虚を突かれた。戦いとは自分の命を捨てるものではない。邪龍は理解が及ばぬイブロの動きへ戸惑う。
イブロは邪龍の尻尾が迫っているが、構わずダマスク鋼の棒を振りぬいた。このまま自分は尻尾に激突し体をひしゃげさせ倒れるだろう……友よ、後は任せたぞ。
満足した顔のイブロだったが、来るはずの衝撃が来ず……事実に気が付いた時、彼の顔は悲壮に変わる。
「ゴンサロ!」
イブロは叫ぶ。友の名を。邪龍の尻尾に打たれ吹き飛ぶ友の名を。
友人はイブロへ向けニヤリと笑みを浮かべ、飛ばされる勢いのまま体をうまく制御し、龍の腕の付け根へ大剣を突き刺した。
「お前も守れて、龍の勢いも生かせる。見ろ、イブロ。奴へ俺の剣が突き刺さったぞ!」
「ゴンサロ!」
イブロは友人の名をあらんかぎりの力で叫ぶ。
友の体はもう……。
倒す、こいつを倒す。絶対にだ。
友を見取りたい。しかし、それ以上にこの邪龍を仕留めねば……必ず。
「うおおおおおお」
気勢をあげるイブロに信じられないほどの力が籠り、ダマスク鋼の棒を振り下ろす。
狙うは剣。友の剣だ。これを起点に更に傷を広げる。
しかし、邪龍は身を引く。空を飛ぶ。奴は逃げたのだ。友の剣を打ち付けられたまま……。
◆◆◆
「イブロ……ありがとう、お話してくれて」
「つまらない話だったよな。すまんな」
「ううん、ありがとう、イブロ」
チハルはトコトコとイブロの脇まで歩くと、ギュッと座る彼を抱きしめた。そしてそのまま、彼の広い背中を撫でる。大丈夫と言い聞かせるように。
「すっかり人間になったな、チハル。最初に会った時、まさかお前さんがこうして撫でてくれるなんて思ってもみなかった」
「えへへー」
イブロから一歩離れ、にへーと笑みを見せるチハル。もうどこから見ても人間の少女そのものだ。イブロは微笑ましい気持ちになり、彼女の頭を撫でる。
「もうすぐ、旅が終わるね、イブロ」
チハルは目を細めながらも、どこか寂しそうな声で呟く。
「そうだな。左目を見つけたらチハルはどうするつもりなんだ?」
「わからない。わたしの欠損した記録がきっとわたしを導くの」
淡々と言葉を紡ぐように見えるチハルであったが、イブロは彼女が僅かに肩を震わせているのに気が付く。
彼女は今、揺れている。答えを出すのは彼女自身なのだが、イブロは願う。「人間」としてのチハルの思いを選んでほしいと。
「チハル」
イブロはチハルを抱き寄せ、ギュッと抱きしめるのだった。
◆◆◆
――翌朝
十分に休息を取ったイブロとチハルは、御者台に乗り山へと向かう。土が固められただけの道ではあったが、木が密集して通れなくなっている箇所も無く思ったより順調に彼らは進むことができた。
一日が過ぎ、登ったり下ったりを繰り返していると突然道が開けてくる。周囲には民家の一つさえないのだが、石畳が顔を出し先へ先へと続いていたのだ。
「いよいよ、古代遺跡まで来たようだな」
「うん、イブロ」
「チハル、目の位置はどこなのか分かるんだよな?」
「うん」
イブロはチハルを膝の上に乗せ、手綱を引っ張る。チハルは初めて会った時から目の位置の方角はずっと分かっているようだった。
この分だと、正確にどこにあるのかまで計ることができそうだ。だから、チハルにどちらに行けばいいのか指示を出してもらいながら進む。
しばらく道なりに進んでいると、チハルがイブロの服の袖をちょんちょんと引っ張った。
「どうした? チハル?」
「左目がこっちに近づいてくるよ」
チハルの左目はひとりでに動くものなのか……? チハルの場合、その可能性が無いとは言い切れないがおそらく……。
何者かがイブロらの馬車を発見し、こちらに迫ってきていると考えるべきだろう。
イブロは前方を睨みつけ、手綱を引き馬車を留める。
「チハル、ここでじっとしていろ」
「うん」
イブロはひらりと御者台から飛び降りると、スレイプニルの前に立ちカルディアンを抜き放つ。
彼の様子を見て取ったソルはすうっとイブロの傍らに立ち、低い唸り声をあげる。
まだ何も感じない。
ソルもまだか……。
イブロはソルの背中を撫で、全神経を集中させる。どんな変化も見逃すまいと。
――三分経過、イブロの額に緊張から汗がにじむ。
ソルはどうだ? と思いソルの横目でチラリと見やると彼は首を上に向け空を睨みつけているではないか。
上か。
店主が言っていた龍だろうか……目を凝らすと遠くに小さな黒い点が辛うじて確認できた。
あれは……もう少し寄ってこないと分からぬがおそらく龍ではない。
そう考えている間にも黒い点はどんどん大きくなってきて、イブロの目にもその全容がようやく確認できた。
あれは……飛竜だ。
飛竜ならばイブロ一人で対応できないこともない。もっとも強敵であることには違いないのだが……。
イブロは店主の言葉を思い出す。彼は龍と言っていたが、飛竜のことだったのだろうか?
「チハル、馬車の中へ」
「どうしたの? イブロ?」
珍しくチハルがイブロへ問い返してくる。
「飛竜だ。おそらく目標は俺たちに違いない」
「そうなんだ。左目はそこじゃあないよ」
チハルの言葉にイブロは一瞬だけ驚きで固まってしまう。そして、彼の脳裏に最悪の予想がよぎる。店主の言っていたのは「龍」。やはり、飛竜ではなく龍なのか。
ブルブルと首を振り、自分の頬を叩くイブロ。いや、今はそんなことを考えているより目の前の飛竜に集中しろ。
気持ちを切り替え、キッと空を睨むイブロの目には飛竜が映る。こ、こいつは大きい。
この飛竜は、紅目か……。紅目はその名の通り赤い目をした飛竜で、数種いる飛竜の中では大型の部類に入る。頭から尻尾の先までの大きさは十五メートル。赤い目に加えて、背中に生えた棘の色も鮮やかな深紅をしていて良く目立つ。
鱗の硬さはそれほどでもなく、攻城用の弓……バリスタを比較的近い位置から当てれば鱗を突き抜けることだってできる。
だが、地上を歩くだけの人間にとっては、厄介な部類に入るだろう。それは、尾の先の麻痺毒と小回りの利く飛行能力を備えているからだ。
「緑目よりはマシだが……。チハル、そこにいては危ない。ソル、上からの強襲に気を付けるんだ」
イブロは自分に言い聞かせるようにソルへ向けて叫ぶ。しかし、ソルは最も警戒すべき空を見ていない。何故か前方を睨みつけ毛を逆立てているのだった。
ソルはこれまで毛を逆立ててまで警戒心を露わにしたことがなかった。飛竜を発見した時でさえ……。
10
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
戦場帰りの俺が隠居しようとしたら、最強の美少女たちに囲まれて逃げ場がなくなった件
さん
ファンタジー
戦場で命を削り、帝国最強部隊を率いた男――ラル。
数々の激戦を生き抜き、任務を終えた彼は、
今は辺境の地に建てられた静かな屋敷で、
わずかな安寧を求めて暮らしている……はずだった。
彼のそばには、かつて命を懸けて彼を支えた、最強の少女たち。
それぞれの立場で戦い、支え、尽くしてきた――ただ、すべてはラルのために。
今では彼の屋敷に集い、仕え、そして溺愛している。
「ラルさまさえいれば、わたくしは他に何もいりませんわ!」
「ラル様…私だけを見ていてください。誰よりも、ずっとずっと……」
「ねぇラル君、その人の名前……まだ覚えてるの?」
「ラル、そんなに気にしなくていいよ!ミアがいるから大丈夫だよねっ!」
命がけの戦場より、ヒロインたちの“甘くて圧が強い愛情”のほうが数倍キケン!?
順番待ちの寝床争奪戦、過去の恋の追及、圧バトル修羅場――
ラルの平穏な日常は、最強で一途な彼女たちに包囲されて崩壊寸前。
これは――
【過去の傷を背負い静かに生きようとする男】と
【彼を神のように慕う最強少女たち】が織りなす、
“甘くて逃げ場のない生活”の物語。
――戦場よりも生き延びるのが難しいのは、愛されすぎる日常だった。
※表紙のキャラはエリスのイメージ画です。
学校ごと異世界に召喚された俺、拾ったスキルが強すぎたので無双します
名無し
ファンタジー
毎日のようにいじめを受けていた主人公の如月優斗は、ある日自分の学校が異世界へ転移したことを知る。召喚主によれば、生徒たちの中から救世主を探しているそうで、スマホを通してスキルをタダで配るのだという。それがきっかけで神スキルを得た如月は、あっという間に最強の男へと進化していく。
【完結】発明家アレンの異世界工房 ~元・商品開発部員の知識で村おこし始めました~
シマセイ
ファンタジー
過労死した元商品開発部員の田中浩介は、女神の計らいで異世界の少年アレンに転生。
前世の知識と物作りの才能を活かし、村の道具を次々と改良。
その発明は村の生活を豊かにし、アレンは周囲の信頼と期待を集め始める。
最低のEランクと追放されたけど、実はEXランクの無限増殖で最強でした。
みこみこP
ファンタジー
高校2年の夏。
高木華音【男】は夏休みに入る前日のホームルーム中にクラスメイトと共に異世界にある帝国【ゼロムス】に魔王討伐の為に集団転移させれた。
地球人が異世界転移すると必ずDランクからAランクの固有スキルという世界に1人しか持てないレアスキルを授かるのだが、華音だけはEランク・【ムゲン】という存在しない最低ランクの固有スキルを授かったと、帝国により死の森へ捨てられる。
しかし、華音の授かった固有スキルはEXランクの無限増殖という最強のスキルだったが、本人は弱いと思い込み、死の森を生き抜く為に無双する。
チート無しっ!?黒髪の少女の異世界冒険記
ノン・タロー
ファンタジー
ごく普通の女子高生である「武久 佳奈」は、通学途中に突然異世界へと飛ばされてしまう。
これは何の特殊な能力もチートなスキルも持たない、ただごく普通の女子高生が、自力で会得した魔法やスキルを駆使し、元の世界へと帰る方法を探すべく見ず知らずの異世界で様々な人々や、様々な仲間たちとの出会いと別れを繰り返し、成長していく記録である……。
設定
この世界は人間、エルフ、妖怪、獣人、ドワーフ、魔物等が共存する世界となっています。
その為か男性だけでなく、女性も性に対する抵抗がわりと低くなっております。
解呪の魔法しか使えないからとSランクパーティーから追放された俺は、呪いをかけられていた美少女ドラゴンを拾って最強へと至る
早見羽流
ファンタジー
「ロイ・クノール。お前はもう用無しだ」
解呪の魔法しか使えない初心者冒険者の俺は、呪いの宝箱を解呪した途端にSランクパーティーから追放され、ダンジョンの最深部へと蹴り落とされてしまう。
そこで出会ったのは封印された邪龍。解呪の能力を使って邪龍の封印を解くと、なんとそいつは美少女の姿になり、契約を結んで欲しいと頼んできた。
彼女は元は世界を守護する守護龍で、英雄や女神の陰謀によって邪龍に堕とされ封印されていたという。契約を結んだ俺は彼女を救うため、守護龍を封印し世界を牛耳っている女神や英雄の血を引く王家に立ち向かうことを誓ったのだった。
(1話2500字程度、1章まで完結保証です)
人質5歳の生存戦略! ―悪役王子はなんとか死ぬ気で生き延びたい!冤罪処刑はほんとムリぃ!―
ほしみ
ファンタジー
「え! ぼく、死ぬの!?」
前世、15歳で人生を終えたぼく。
目が覚めたら異世界の、5歳の王子様!
けど、人質として大国に送られた危ない身分。
そして、夢で思い出してしまった最悪な事実。
「ぼく、このお話知ってる!!」
生まれ変わった先は、小説の中の悪役王子様!?
このままだと、10年後に無実の罪であっさり処刑されちゃう!!
「むりむりむりむり、ぜったいにムリ!!」
生き延びるには、なんとか好感度を稼ぐしかない。
とにかく周りに気を使いまくって!
王子様たちは全力尊重!
侍女さんたちには迷惑かけない!
ひたすら頑張れ、ぼく!
――猶予は後10年。
原作のお話は知ってる――でも、5歳の頭と体じゃうまくいかない!
お菓子に惑わされて、勘違いで空回りして、毎回ドタバタのアタフタのアワアワ。
それでも、ぼくは諦めない。
だって、絶対の絶対に死にたくないからっ!
原作とはちょっと違う王子様たち、なんかびっくりな王様。
健気に奮闘する(ポンコツ)王子と、見守る人たち。
どうにか生き延びたい5才の、ほのぼのコミカル可愛いふわふわ物語。
(全年齢/ほのぼの/男性キャラ中心/嫌なキャラなし/1エピソード完結型/ほぼ毎日更新中)
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる