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4章

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 落ち着いた頃に俺たちは貼り出された部屋割りを見た。
 ククスとライルは3階、アリサは別棟の6階、俺は13階だった。
 俺たちは少し話したあと寮内の地図を貰い別々に部屋へ向かう。
 一時解散だ。

 俺は寮長と話したあと、荷物が少ないため、自分でさっき届いたばかりの荷物を運ぶ。


「え?
 ギル、荷物それだけ?」

「え?
 はい。」

「少なくないか?」

「必要ならあとで買い足せばいいかな?って。
 それよりアリサとククスの荷物は?
 ツィーたちはちゃんと用意してくれてるんですか?」

「とりあえず当面の洋服などは昨日用意してくれました。」


 ククスも小さな鞄を持って来る。
 鞄の中身は洋服のようだ。


「じゃあ明日、学校終わりに買い出しに行こうぜ!」


 いいことを思いついたと言いたげにドヤ顔で言うククス。
 うん、そうだね。


「でも僕たちお金が…」

「お金の心配は不要ですよ。
 ツィーからふんだくってきます!」


 言いにくそうに言うライルに今度は俺がドヤ顔で言う。


「おじさんからが無理ならオレが親父からふんだくってくるぜ!」

「それはちょっと…」


 親指を立ててグーサインをするククス。
 いくらなんでもククスのお父さんに払わせるのは申し訳ない。
 ただでさえ大家族で家計は大変だろう。
 これ以上負担をかけさせるわけにはいかない。
 

「ライル、遠慮はいらないよ。
 僕が全て責任をもつ。
 僕にはその義務がある。
 それにライル、アリサに不自由させたくないでしょ?」


 俺が助けて自由を与えたんだ、できる限りのサポートはしたい。
 俺の言葉にライルは口を真一文字に結ぶ。
 不自由はさせたくないが甘えていいか悩んでいるのだろう。


「いいんじゃね?
 今くらい甘えとけば。
 将来活躍して恩返しすればいいじゃん。」


 ぉお、ククスいいこと言う。


「そうですよ。
 今くらい甘えてください。
 将来、期待してますよ。」

「…じゃあ…お願いします。」


 俺はもうひと押しとばかりに笑顔で言うとライルは納得したように頷く。
 よし、これで決定だ。
 明日学校終わりに4人で観光と買い出しだな。
 学生らしく買い食いするのも楽しそうだ。





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