【完結】島流しされた役立たず王女ですがサバイバルしている間に最強皇帝に溺愛されてました!

●やきいもほくほく●

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二章 サバイバル生活

②⑦

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──次の日。

眩しい太陽の光に眉を寄せた。
けれど体が何度も揺られる感覚に手を叩く。
腕を持ち上げながら触れる手をブンブンと不満げに振り払う。


「……んぅ」

『おい、起きろ』

「むっ……!」

『チッ……』


舌打ちが聞こえたが気のせいだろう。
反対側に寝返ったメイジーが肌寒さに腕を擦ろうとすると、葉が被せられていることに気がついた。

(なに…………もう朝?)

そう思って、目を擦りながら体を起こす。
ミミと食事の準備をしなければと、のそのそと起きあがろうとするが、怠さからなかなか動けない。
四つ這いになりながら移動すると、温もりを感じて何かに覆い被さる。
きっとミミの子どもたちだろうとメイジーはゆっくりと目を開ける。


『寝起きが悪い女だな』

「──ッ!?」


なんとメイジーが覆い被さっていたのはガブリエーレだった。
驚き過ぎて暫く動けずに固まっているとガブリエーレは不機嫌そうに『どけ』と言った。
メイジーが慌てて体を上げようとした時だった。
ズキリと体が痛む。そのまま腰を丸めるようにしてガブリエーレにしがみついた時だった。


『メイジー、神様、仲良し』

『仲良し、仲良し』

『「……!」』


そこにはドー、デーの姿があった。
朝食と木の実の器を持っている。
メイジーはゆっくりと体を退かしていく。
元々、体力がないメイジーは全身の筋肉が悲鳴をあげていた。
どこかを動かすたびに強烈な痛みが襲って、なかなか思い通りにならない。

(痛い……どこもかしこも痛すぎるんですけど!)

下唇を噛みながらなんとか体を起こす。
するとデーとドーは朝食を近くに置くと木の実の器に入ったあるものをメイジーに差し出した。


『これ、あげる』

「……これは?」

『メイジー、ムー、助けようとしてくれた』

『神様、メイジーとムー、助けてくれた』

「…………」


若干、心が抉られる言い方ではあるが二人はメイジーに感謝してくれているようだ。
あの後、ムーは水を吐き出してすぐに意識を取り戻したそうだ。
大した怪我もなかったようで、メイジーが彼女を抱きしめていたことが功を奏したようだ。
今は大事を取って家で休んでいるそう。


『ムー、メイジーに感謝してた』

『守ってくれた、そう言っていた』

「ムー……」


メイジーにプレゼントを渡したいと言い出したのはムーなのだそう。
子どもたちの間ではよく遊ぶもので、あの日もムーたちはミミへのプレゼントに獲っていたのだという。


『貝、これ作る』

『女の子、これ好き』

『女の子たち、おもちゃ、遊ぶ』


カラカラと軽い音、貝が作る、綺麗というワードを聞いてメイジーはあの宝石ではないが宝石として扱われるある物質が思い浮かぶ。

(まさか……そんなわけないわよね)

恐る恐る木の実の器を覗き込むと自然と声が漏れた。


「…………綺麗!」

『みんな、これ好き』

『喜ぶ。ツヤツヤ、ピカピカ』

『かたまり、いろいろな形。楽しい』


そこにあったのは〝真珠〟だった。
メイジーの記憶にある真珠とは違う。
色とりどりの真珠は歪な形をしていたり鮮やかな色が付いている。

(これが真珠……? この世界の真珠は発色がいいのね)

メイジーは器の中に手を伸ばして、長細い真っ赤な真珠を一粒掴んで空に掲げた。
光の加減で色が少しだけ変化する。

(とても質がいいし、何より大きさも申し分ないわ。こんないいものが子どものおもちゃだなんて信じられない……!)

ずっと宝石に関わってきた杏珠の血が騒ぐ。
ドーから木の実の容器を受け取って、真珠を見つめていたがあることに気がつく。


「ねぇ、ドー。真っ白な塊ってないの?」

『白、ほとんどない』

『見たことない』

「……そうなの。残念だわ」

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