かがみゆえの掌編小説【恋愛】

掌編小説

想像の答え合わせ

　.




「何故、私たちは生きるの？」

　君はいつも僕に問いかける。

「生きて、死ぬ為だよ」

　僕はいつも君に答えた。

「何で、人は死んでしまうの？」

　君は首を横に傾げて、疑問を抱く。

「新しく生まれ変わる為だよ」

　僕は少し考え込んで、君に自分の意見を述べた。

「生まれ変わったら、また貴方に会えるの？」

　君は悲しい顔をして、僕を見つめる。

「分からない。それは神様が決めることだから」

　僕は真剣な顔をして、君に言葉を返した。

　……しばらく僕たちは黙り込んだ。

「どうして、君は泣いているの？」

　僕は初めて、君に問いかける。

「貴方のことを想っているからよ」

　君は泣きながら、僕にそう答えた―――…。


　君への問いに答えた僕の問いは正解なのか不正解なのか。
　それは誰にも分からない。

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