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掌編小説
地から空へ、言葉の手紙。
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ねぇ、返して……。
私の彼を返して。
もう会えない……。
そんなの分かってる。
それでも会いたい……。
愛しい彼に……。
大好きな雨が嫌いになった。
だって、雨が降ったあの日に貴方がいなくなったから。
私の想いを伝える前に、貴方は死んだ。
この溢れる想いと私と悲しみを残して……。
次々と一気に込み上がる貴方との思い出。
いつも明るく元気だった貴方。
笑顔が絶えなかった貴方。
そんな貴方に一目惚れした私。
今思えば、あの瞬間が一番幸せだった。
でも、貴方と過ごした瞬間。
そして、貴方の“死”。
全てが“夢”なら良かった。
全てが“幻”で“嘘”なら良かったのに。
思い出に浸りながら、唇噛みしめた。
世界で一番大好きだった貴方。
世界でただ一人愛した人。
貴方がいれば、それだけで良い。
貴方がいれば、何にもいらなかったのに。
………なのに、どうして死んでしまったの?
『うそだ。ウソだ。嘘だ』
涙が後から後に流れ出る。
信じたくない。
信じられない。
でも、変わり果てた貴方を見て、イヤでも“事実”だと知った。
もう何にも考えられない。
もう何にも思い浮かばなかった。
ただ、頭に過るのは貴方と貴方の名前だけ。
私は……大きく息を吸って、
『バカヤロウ!!』
『戻って来い!!』
貴方に向かって怒鳴った。
そうしても貴方は、私の元に戻っては来てくれないけれど。
私は声が枯れるまで必死に叫んだ。
きっと、貴方に聞こえているはずだから。
私は貴方への思いを声が出なくなるまで天国にいる貴方へ叫び続けた―――…。
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ねぇ、返して……。
私の彼を返して。
もう会えない……。
そんなの分かってる。
それでも会いたい……。
愛しい彼に……。
大好きな雨が嫌いになった。
だって、雨が降ったあの日に貴方がいなくなったから。
私の想いを伝える前に、貴方は死んだ。
この溢れる想いと私と悲しみを残して……。
次々と一気に込み上がる貴方との思い出。
いつも明るく元気だった貴方。
笑顔が絶えなかった貴方。
そんな貴方に一目惚れした私。
今思えば、あの瞬間が一番幸せだった。
でも、貴方と過ごした瞬間。
そして、貴方の“死”。
全てが“夢”なら良かった。
全てが“幻”で“嘘”なら良かったのに。
思い出に浸りながら、唇噛みしめた。
世界で一番大好きだった貴方。
世界でただ一人愛した人。
貴方がいれば、それだけで良い。
貴方がいれば、何にもいらなかったのに。
………なのに、どうして死んでしまったの?
『うそだ。ウソだ。嘘だ』
涙が後から後に流れ出る。
信じたくない。
信じられない。
でも、変わり果てた貴方を見て、イヤでも“事実”だと知った。
もう何にも考えられない。
もう何にも思い浮かばなかった。
ただ、頭に過るのは貴方と貴方の名前だけ。
私は……大きく息を吸って、
『バカヤロウ!!』
『戻って来い!!』
貴方に向かって怒鳴った。
そうしても貴方は、私の元に戻っては来てくれないけれど。
私は声が枯れるまで必死に叫んだ。
きっと、貴方に聞こえているはずだから。
私は貴方への思いを声が出なくなるまで天国にいる貴方へ叫び続けた―――…。
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