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4 美少年お兄ちゃん
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怒気を含んだ美少年は、テーブルを拭いている花に剣を向けてきた。
「お前は誰だ!! マリーとメリーは何処にいる!!!」
「……マリーとメリー「あっ、お帰り! お兄ちゃん!!」
説明する前にマリーが美少年を見つけて嬉しそうに駆け寄った。どうやら騎士をやってるマリーの兄らしい。
「マリー!! 心配したんだぞ!! ミム夫人の所にいないから! メリーは何処にいるか知ってるか?」
「……ここにいるよ……」
「メリー!! 良かった!!」
感動の再会をしている兄を横目にマリーはお腹空いたと、花に近寄って来た。
(相変わらず猫のように自由だ)
すると美少年兄はマリーの腕を掴み自分へと引き寄せた。
「マリー!! 誘拐犯に近付くな!!」
「えぇー!! 花は誘拐犯じゃないよ!! メリーの病気を治してくれたもん!! それにお風呂も入れてくれたし、美味しいご飯も食べさせてくれた!! だけどミム夫人は硬いパン1つしかくれなかったし、病気のメリーを汚いって外に出した悪人だよ!! 誘拐犯っていうなら逃げて来たマリーたちだよ!!」
「?!! ……何だって……」
(?!! それは私も知らなかった……なんてこった!)
「……本当だよ。それに、ここには私たちで帰って来たの。誘拐されてない。マリーの言う通り……」
「えっ?!」
「分かった? 花は悪い人じゃないの! ね? だからご飯食べようよ!! マリーお腹ペコペコ!」
とりあえず美少年が剣を収めてくれたのでマリーの要望通り、お昼ご飯作りに一旦おばあちゃん家に戻る。
「これ以上怪しまれないようにパスタにするか」
4人分のパスタを茹でてる間にサラダと飲み物を持ってマリーたちの所へ行く。
「先にサラダと取り皿と飲み物ね。今日はリンゴジュースだよ」
「やったー!! ねぇご飯は何?」
「パスタ! こっちのテーブルで食べようね。他はまだ汚いから」
「マリー座布団もってくる!!」
「……メリーも!」
すっかり馴染んでいる2人と仲良く会話する私たちに美少年は固まっていた。
まぁ、いきなり居なくなった妹たちを探してたらまさかこんな所で知らない女と仲良くなってたらねぇ……。
「先にマリーとメリーね。はい、フォーク」
「わぁ! 良い匂い!!」
2回に分けてボロネーゼパスタを運ぶとマリーがお兄ちゃんと楽しそうにお喋りしていた。
「じゃ、食べようか!」
「「いただきます!」」
「?」
日本人専用の食事の挨拶をすると、マリーもメリーもパスタを美味しいとモリモリ食べてゆく。
「こら、マリー! サラダも食べないと!」
「……野菜、美味しくない……」
「あら? 本当にそうかしら? この魔法のドレッシングが掛かっている野菜は美味しいのよ?」
「……うん。……マリー、これ美味しいよ?」
「えっ、……メリーが野菜食べてる!!」
「…………よし! ………………!! ……わっ、お、美味しい!花、凄い!!」
恐る恐る口にした野菜は、マリーに革命を起こした。今まで不味くてよく吐き出してた野菜が違う食べ物のように美味しい。
花の言うドレッシングも確かに美味しいが、こんなにシャキシャキした野菜などマリーは知らない。
「……花、私パスタのおかわり欲しい……」
「あら、メリーは本当に病気が治ったみたいね。良かった。ただ、おかわりなんだけど、パスタの味が違ってもいい?」
「……いいよ。花のご飯は美味しいから……」
「あ、あの、……僕もいいですか?」
今まで黙っていた美少年お兄ちゃんが少し顔を赤らめながら、器を差し出していた。
「ふふ、勿論! 少し時間を頂戴ね」
「……うん」
「はい!」
それからパスタを茹でてカルボナーラソースを掛けて持っていけば、2人とも驚いたように美味しいと喜んでくれた。
するとマリーが羨ましそうにメリーたちを眺めていたら、マリーの口にカルボナーラパスタをメリーが運んだ。
「! ほんとだ! 美味しい!!」
その1口だけで2人は仲良くはしゃいぐ。花はマリーたちに晩御飯はもっと美味しい物にしようね。と伝えればマリーは手を叩いて喜んだ。
昼食の片付けをして戻ってくると、美少年お兄ちゃんはマリーとメリーに今までの経緯を聞いていた。
邪魔する気も無いので隣の寝室に行き、布団を綺麗に整え軽く掃除をする。粗方終わって部屋を出ると申し訳なさそうに美少年お兄ちゃんがそこにいた。
「この度はマリーとメリーの命を助けていただき、本当にありがとうございました! ……命の恩人に僕は何て事を……」
「いいえ。人として当然の事をしたまでです。お気になさらず。それより私も色々聞きたいのですが宜しいでしょうか?」
「はい。構いません」
「では、お茶を用意しましょう。紅茶でよろしい?」
「は、はい……」
? なんで緊張してるんだろう? 先程まで威嚇してたのに? 豹変しすぎて少し戸惑う……
「あのフレーバーティーは大丈夫ですか? 今、ストレートを切らしていてこれしかないのですが」
「か、構いません」
「すみません」
紅茶を注いで美少年の前に置くと何故かカチカチに固まってる。
「あ、あの花様はどちらのご令嬢なのでしょうか?」
「えっ? 平民ですけど?」
「では大きな商家のご令嬢で?」
「いえ。一般庶民です」
「ですが、大金持ちのご令嬢なんですよね?」
「いえ? 普通の庶民だと思いますけど?」
「……しかし庶民は紅茶もですけど、フレーバーティーなんて高級品飲めません!!」
なるほど。いきなりやらかしたわ!! もう開き直って、異世界の物価価値を共用したほうがよさそうだな。
「お前は誰だ!! マリーとメリーは何処にいる!!!」
「……マリーとメリー「あっ、お帰り! お兄ちゃん!!」
説明する前にマリーが美少年を見つけて嬉しそうに駆け寄った。どうやら騎士をやってるマリーの兄らしい。
「マリー!! 心配したんだぞ!! ミム夫人の所にいないから! メリーは何処にいるか知ってるか?」
「……ここにいるよ……」
「メリー!! 良かった!!」
感動の再会をしている兄を横目にマリーはお腹空いたと、花に近寄って来た。
(相変わらず猫のように自由だ)
すると美少年兄はマリーの腕を掴み自分へと引き寄せた。
「マリー!! 誘拐犯に近付くな!!」
「えぇー!! 花は誘拐犯じゃないよ!! メリーの病気を治してくれたもん!! それにお風呂も入れてくれたし、美味しいご飯も食べさせてくれた!! だけどミム夫人は硬いパン1つしかくれなかったし、病気のメリーを汚いって外に出した悪人だよ!! 誘拐犯っていうなら逃げて来たマリーたちだよ!!」
「?!! ……何だって……」
(?!! それは私も知らなかった……なんてこった!)
「……本当だよ。それに、ここには私たちで帰って来たの。誘拐されてない。マリーの言う通り……」
「えっ?!」
「分かった? 花は悪い人じゃないの! ね? だからご飯食べようよ!! マリーお腹ペコペコ!」
とりあえず美少年が剣を収めてくれたのでマリーの要望通り、お昼ご飯作りに一旦おばあちゃん家に戻る。
「これ以上怪しまれないようにパスタにするか」
4人分のパスタを茹でてる間にサラダと飲み物を持ってマリーたちの所へ行く。
「先にサラダと取り皿と飲み物ね。今日はリンゴジュースだよ」
「やったー!! ねぇご飯は何?」
「パスタ! こっちのテーブルで食べようね。他はまだ汚いから」
「マリー座布団もってくる!!」
「……メリーも!」
すっかり馴染んでいる2人と仲良く会話する私たちに美少年は固まっていた。
まぁ、いきなり居なくなった妹たちを探してたらまさかこんな所で知らない女と仲良くなってたらねぇ……。
「先にマリーとメリーね。はい、フォーク」
「わぁ! 良い匂い!!」
2回に分けてボロネーゼパスタを運ぶとマリーがお兄ちゃんと楽しそうにお喋りしていた。
「じゃ、食べようか!」
「「いただきます!」」
「?」
日本人専用の食事の挨拶をすると、マリーもメリーもパスタを美味しいとモリモリ食べてゆく。
「こら、マリー! サラダも食べないと!」
「……野菜、美味しくない……」
「あら? 本当にそうかしら? この魔法のドレッシングが掛かっている野菜は美味しいのよ?」
「……うん。……マリー、これ美味しいよ?」
「えっ、……メリーが野菜食べてる!!」
「…………よし! ………………!! ……わっ、お、美味しい!花、凄い!!」
恐る恐る口にした野菜は、マリーに革命を起こした。今まで不味くてよく吐き出してた野菜が違う食べ物のように美味しい。
花の言うドレッシングも確かに美味しいが、こんなにシャキシャキした野菜などマリーは知らない。
「……花、私パスタのおかわり欲しい……」
「あら、メリーは本当に病気が治ったみたいね。良かった。ただ、おかわりなんだけど、パスタの味が違ってもいい?」
「……いいよ。花のご飯は美味しいから……」
「あ、あの、……僕もいいですか?」
今まで黙っていた美少年お兄ちゃんが少し顔を赤らめながら、器を差し出していた。
「ふふ、勿論! 少し時間を頂戴ね」
「……うん」
「はい!」
それからパスタを茹でてカルボナーラソースを掛けて持っていけば、2人とも驚いたように美味しいと喜んでくれた。
するとマリーが羨ましそうにメリーたちを眺めていたら、マリーの口にカルボナーラパスタをメリーが運んだ。
「! ほんとだ! 美味しい!!」
その1口だけで2人は仲良くはしゃいぐ。花はマリーたちに晩御飯はもっと美味しい物にしようね。と伝えればマリーは手を叩いて喜んだ。
昼食の片付けをして戻ってくると、美少年お兄ちゃんはマリーとメリーに今までの経緯を聞いていた。
邪魔する気も無いので隣の寝室に行き、布団を綺麗に整え軽く掃除をする。粗方終わって部屋を出ると申し訳なさそうに美少年お兄ちゃんがそこにいた。
「この度はマリーとメリーの命を助けていただき、本当にありがとうございました! ……命の恩人に僕は何て事を……」
「いいえ。人として当然の事をしたまでです。お気になさらず。それより私も色々聞きたいのですが宜しいでしょうか?」
「はい。構いません」
「では、お茶を用意しましょう。紅茶でよろしい?」
「は、はい……」
? なんで緊張してるんだろう? 先程まで威嚇してたのに? 豹変しすぎて少し戸惑う……
「あのフレーバーティーは大丈夫ですか? 今、ストレートを切らしていてこれしかないのですが」
「か、構いません」
「すみません」
紅茶を注いで美少年の前に置くと何故かカチカチに固まってる。
「あ、あの花様はどちらのご令嬢なのでしょうか?」
「えっ? 平民ですけど?」
「では大きな商家のご令嬢で?」
「いえ。一般庶民です」
「ですが、大金持ちのご令嬢なんですよね?」
「いえ? 普通の庶民だと思いますけど?」
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